2024年8月のサッカー

Index

  1. 08/07 ○ 鹿島3-0鳥栖 (J1・第25節)
  2. 08/11 ● 磐田2-1鹿島 (J1・第26節)
  3. 08/17 △ 鹿島0-0浦和 (J1・第27節)
  4. 08/25 ● 東京V2-1鹿島 (J1・第28節)

鹿島アントラーズ3-0サガン鳥栖

J1・第25節/2024年8月7日(水)/カシマサッカースタジアム/DAZN

 オリンピックの中断期間を挟んで二週間半ぶりとなったJリーグ。
 オリンピックはまだ終わっていなくて、サッカーの決勝もまだなのに、なぜわざわざ平日に再開するのかは謎。もし日本が決勝まで残っていたとしても、あと一試合ならばOKという判断?
 まぁ、日本代表は準々決勝でスペインに負けて敗退、この試合には五輪に出場していたという木村誠二というDFが途中出場していたりしたので、結果オーライなのかもしれないけれど。でもそういう五輪世代の選手がレギュラーにいるクラブにはフェアじゃない気がしてしまう。
 さて、そんな中断空けのこの日の試合。鹿島は、早川、濃野、植田、関川、安西、三竿、柴崎、師岡、仲間、名古、優磨というスタメンだった。
 知念が累積警告で出場停止とのことで、ダブルボランチは柴崎と三竿のコンビ。それ以外はポポヴィッチにとって定番の顔ぶれだった。
 知念はデュエル勝利数がリーグ一というすさまじいスタッツを残しているそうなので、彼がいないと中盤の守備力に問題がありそうなところだけれど、その代役が三竿とくればなんの問題もなし。
 序盤は鳥栖のボール回しが思いのほかスムーズで、もしかしたら危ないかもと思った時間帯もあったけれど、結果的にはクリーンシートで快勝した。
 3得点は1点目が濃野のミドル。2点目が仲間のヘディング。3点目は安西の今季初ゴール。
 濃野のゴールは柴崎がインターセプトしたボールを拾って決めたもの。
 仲間のゴールは三竿のクロスを優磨がファーで折り返してのフィニッシュ。
 安西のゴールは途中出場の藤井のドリブル突破からのアシストだった。
 さまざまな選手が絡んでのバラエティ豊かな3得点というのが価値あり。
 途中交替は、仲間&岳→藤井&樋口、名古&師岡→ミロサヴリェヴィッチ&パレジ、濃野→須貝の5人。
 なんでも今節から脳震とうで選手が交替した場合、交替枠とは別に交替できるというルールが相手チームにも適用されることになったのだそうで、鳥栖の韓国人DFキム・テヒョンが柴崎のシュートを顔面で受けた影響で早めに交替したこともあり、鹿島も6人まで選手交替が可能という話だったけれど、結局5人しか使わなかった。
 この日の最初の選手交替は後半30分過ぎだったし、ポポヴィッチはいささか交替カードを切るのが遅いのが残念だ。3点もリードしているんだから、なにも優磨をフル出場させることもないだろうに。中3日で次の試合があるんだから、エースは休ませようぜって思ってしまった。
 鳥栖はセレッソから移籍したばかりの清武がトップ下でプレーしていた(背番号は55)。知らなくてびっくり。前回の対戦で2ゴールを許したマルセロ・ヒアンとコンビネーションを決められたら厄介だなと思ったけれど、まだ移籍して3試合目で初スタメンとのことで、それほどの脅威にはならなかった。どちらかというとイングランド3部リーグへの移籍が噂されているという横山のほうが恐かった。そういや、前回の対戦ではこの子にアシストを許したんでしたっけ。
 そのほかにも富樫敬真とかリトアニア人DFスリヴカとか、前回の試合でゴールを許した河原とか、途中出場の選手たちがなかなか存在感のあるプレーを見せていた。
(Aug. 09, 2024)

ジュビロ磐田2-1鹿島アントラーズ

J1・第26節/2024年8月11日(日)/エコパスタジアム/DAZN

 出場停止明けの知念が戻ってきて、さてどういうスタメンになるのかが楽しみだった磐田戦。
 ポポヴィッチが選んだ注目の11人は、早川、濃野、植田、関川、安西、知念、柴崎、師岡、樋口、名古、優磨というメンツだった。
 なぜだか仲間がベンチ外で、かわりに樋口がスタメンで、左サイドに入った。
 でもこの選択が正しかったのかは疑問。この日の樋口はキックの精度を欠いていて、何度かチャンスをつぶしていたし、彼の代わりに三竿を使って、柴崎を一列前に上げる選択もありだったのではないかと思う。
 まぁ、結果的には柴崎を三竿に替えて、守備固めで勝ちにいった直後に失点してしまったので、単純に三竿を入れたからって守備力が高くなるわけではないのかもしれないけど。でも知念&三竿のボランチコンビのほうが守備的には堅実だと思うので、できればその形でスタートから戦ってみて欲しかった。まずは守れてなんぼだ。
 試合は前半の終わり近くに師岡がPKをもらい、これを優磨が決めて鹿島が先制。
 後半30分くらいまではそのまま1-0だったのに、その後、樋口&柴崎を藤井&三竿に替えた1分後に途中出場の山田大記にものすごいゴラッソを決められて同点。さらには後半終了間際に21歳の古川陽介という子に逆転弾をくらって負けた。
 後半は三竿が出血したりいろいろあって、アディショナル・タイムが11分以上あったのに追いつくことはできなかった。途中出場は前述のふたりのほか、知念→ミロサヴリェヴィッチ、師岡&名古→徳田&パレジの5人。
 磐田にはセレッソからジョルディ・クルークスが移籍してきていて、同点弾は彼のアシストだった。うしろからきたグラウンダーのクロスを山田が芸術的な反転ボレーシュートでゴールへと流し込んだ。あれはもうお手上げ。あんなすごいシュートを打たれたらどうしようもない。
 でも逆転弾は駄目でしょう。フリースローをゴールライン近くの深い位置に放り込まれ、そこからいともたやすくクロスを入れられて、ファーにつめていた古川に決められるまでわずか10秒足らずじゃん? 集中力が足りないにもほどがある。
 鹿島がPKの1点のみで、シュートわずか6本に終わったのに対して、磐田もシュート数は同じながら、途中出場の選手たちの活躍で2ゴールをあげている。この試合に関しては交替選手の活躍が勝敗を分けた感がある。
 磐田はチーム得点王のジャーメイン良が累積警告のため欠場だったし、GKの川島も離脱しているので、条件的には鹿島のほうが有利だったのに、下位のチーム相手にこんな逆転負けをくらうなんて……。優勝への道は厳しい……。
 前回の対戦時には磐田のことを降格候補だと書いてしまったけれど(まぁ、実際にいまだに降格圏外ぎりぎりのところにいる)、エース不在の試合でこんな勝ち方ができるならば、このまま残留できそうな気がする。
 そういや、ジュビロは松原后がキャプテンを務めていた。勝気でやんちゃなイメージの強い選手だけれど、いつの間にかそんな責任ある立場を任せられるまでに成長していたのかと驚いた。プレーにもそれ相当の落ち着きが感じられて好印象だった。
(Aug. 13, 2024)

鹿島アントラーズ0-0浦和レッズ

J1・第27節/2024年8月17日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN

 過去5回のJ1での対戦がすべて引き分けに終わっているレッズ戦。この日もスコアレス・ドローで、これで3年連続で両チームとも白星なしということになった。
 この日の鹿島はなぜだか知念がベンチ外。スタンドで観戦していたから、病気とかではないんだろう。かわりに三竿がボランチに入り、左サイドには前節不在だった仲間が戻ってきた。
 ということでスタメンは早川、濃野、植田、関川、安西、三竿、柴崎、師岡、仲間、名古、優磨という顔ぶれ。途中出場は田川、樋口の2人だけだった。交替で下がったのは仲間と師岡。
 まぁ、膠着した試合内容だったから、選手の替え時が難しかったのは確かなんだろうけれども、この暑さのなか選手交替がわずか二人だけってのはどうなんだ。
 注目すべきは、加入したばかりの田川亨介(ベルギー帰り)が途中出場でデビューしたこと。右サイドをドリブル突破してチャンスを作ったりして、なかなか好印象だった。身長182センチとでかくてヘディングも強そうだから、ただでさえセットプレーが強力な鹿島にやっかいなターゲットが増えて、相手にとっては脅威だろう。
 レッズは前回対戦時に噂されていた通り、酒井宏樹とショルツが移籍。さらには酒井からキャプテンマークを引きついだ伊藤敦樹も突然ベルギーへ移籍してしまった。
 おまけに西川が前節、人生初のレッドカードをもらったということでこの日は出場停止。GKは牲川{にえかわ}という選手だった。で、キャプテンは関根。
 相手がここまで主力選手を欠いているのだから、ホームの鹿島に分があって当然――なはずなのに。またもやドローに終わってしまうとは……。
 決して試合内容は悪くなかったけれども、最後のところで決定力を欠いた感じ。シュートがことごとくGKの真正面に飛んでいた印象だった。相手GKはこれがJ1初スタメンって選手なのに、なんでそんなに真正面ばっかりなのさって思ってしまった。
 レッズといえば、興梠が今季限りでの引退を発表したので、せっかくの古巣対決だし、最後にもう一度そのプレーを観たかったけれど、外国人監督ヘグモにはそんな温情はなし。この日はベンチ入りさえしていなかった。
 あ、でも途中出場でひさしぶりに中島翔哉が観れたのはちょっと嬉しかった。
 安部裕葵は今回もベンチ外だったけれど、今年は出番なしで終わるんだろうか。
(Aug. 18, 2024)

東京ヴェルディ2-1鹿島アントラーズ

J1・第28節/2024年8月25日(日)/味の素スタジアム/DAZN

 ヴェルディには前期に3-0から追いつかれるという痛いドローを喫しているので、今回は雪辱をと思っていたのに、負けちゃうんだもんなぁ……。
 気がつけば、今季のJ1昇格クラブ全部に負けてんじゃん。こんな結果を残していては、優勝なんて語るがおこがましい。残り10試合で首位・町田に勝ち点6差。これ以上離されたらおしまいだと心して戦ってほしい。
 この日のスタメンは前節と一緒。知念はまたもベンチ外だった。もしや今季は彼がいないと駄目なんじゃなかろうか。
 試合は前半をスコアレスで折り返したあと、後半に背番号11の山見大登{やまみひろと}という選手に2ゴールを決められての敗戦。VARのおかげでPKをもらって、優磨が1点返すのが精一杯だった。
 山見という選手は前半から嫌な感じだったので、こういう選手が得てして決めたりすんだよなぁと思っていたら、どんぴしゃだった。なんでこう嫌な予感があたるかな。あと、ヴェルディのGKマテウスが神がかりなセーブを見せていたのも敗因のひとつ。
 鹿島の途中出場は藤井、田川、ミロサヴリェヴィッチ、樋口、そして加入したばかりの新外国人ターレス・ブレーネルの5人。
 最後の3人は後半ロスタイムからの出場だった。VARやらなにやらでロスタイムが11分もあったとはいえ、期待の新戦力の出番がそんな時間帯ってのが残念だ。
(Aug. 28, 2024)