2011年10月の映画

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  1. ハムナプトラ 失われた砂漠の都

ハムナプトラ 失われた砂漠の都

スティーヴン・ソマーズ監督/ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ/1999年/アメリカ/BS録画

ハムナプトラ/失われた砂漠の都 [DVD]

 すっかり映画は月に一本観られればいい方って生活が定着してしまったけれど、その月一の映画がこれってのは、われながらどうかと思う。
 古代エジプトの遺跡に眠るミイラの呪いを描く、いかにもハリウッドらしい娯楽大作。インディ・ジョーンズ・シリーズを思わせるテーマの作品だし、その後シリーズ化されたくらいだから、続編はともかく一本目くらいはおもしろいんだろうと思って、ずっと観たいと思っていたんだけれど、いざ観てみたら、これがつまらない。
 いや、もしかして公開当時の僕だったら、けっこう喜んで観たのかもしれない(そのころの僕らは子供が生まれたばかりで、映画どころじゃなかったのです)。でも、ここ数年でそれなりの数の映画を観てきたこともあって、いまとなるとこういうのはすっかり食傷気味。シナリオはいい加減だし、ギャグは底が浅いし、SFXもとくに驚くようなこともないしで、ただひたすらがっかり。早く終わんないかなぁ……とか思ってしまった。そんな映画もひさしぶりだ(……といいつつ、映画自体がひさしぶりなんだが)。
 だいたい、ミイラ映画といいながら、ミイラが包帯姿じゃないのが気に入らない(原題は『The Mummy』だから、そのものずばり『ミイラ男』)。ミイラ男は包帯に巻かれていてこそナンボでしょう? あれじゃあ、ターミネーターの干物版だ。どうせならば僕は、包帯姿のミイラがわらわら襲ってくる、ゾンビ映画みたいなやつが観たかった。
 あと、大ボスがクロコダイル(@ワンピース)と同じ「スナスナの実」の能力を持ちながら、これといった特技もない人間たちにやられちゃうというシナリオも噴飯もの。なにが世界が破滅するかもだいっ。大風呂敷広げすぎだって。
 それでも、ヒロインを演じるレイチェル・ワイズがとびきりキュートだったりするとまだ救われたんだけれど、この映画の彼女にはのちにアカデミー賞を獲るのを予感させるようなスペシャルなところはない。演技もファッションもなんだか時代遅れ。99年の作品だそうだけれど、とても80年代的なB級感を感じてしまった。
 ということでこれは僕はまったく駄目。来月はもっといい映画を観たいと思います、はい。
(Oct 30, 2011)