2011年9月の映画

Index

  1. ローラーガールズ・ダイアリー

ローラーガールズ・ダイアリー

ドリュー・バリモア監督/エレン・ペイジ、マーシャ・ゲイ・ハーデン/2009年/アメリカ/録画

ローラーガールズ・ダイアリー [DVD]

 『JUNO/ジュノ』、『インセプション』で最高の演技を見せてくれたエレン・ペイジが、両者の間に出演していた青春スポ根ムービー。監督はなんとドリュー・バリモア。
 エレン・ペイジという子、『JUNO/ジュノ』で一躍脚光を浴びたんだろうと思っていたら、思いのほかキャリアが長かった。十歳で子役としてテレビ・デビューして、『ジュノ』の時点ですでにデビュー十周年。その前には『X-MEN ファイナル・ディシジョン』にも出演していたとか(ぜんぜん知らなかった。うちにDVDあるじゃん!)。
 まあ、カナダ人だそうだから、世界的に知名度が上がったのは、やはり『ジュノ』で注目を浴びて以降なんだろうけれど、そのおとなしそうなルックスに似合わぬ立派なキャリアにちょっとびっくりした。いわば、カナダの安達祐実? だとすると『ジュノ』はカナダではけっこうショッキングだったのかもなぁ……などと思ったりした。
 なんにしろ、この子はかわいい。美人ってタイプじゃないけれど、とてもかわいい。いまの若手女優では好感度ナンバー・ワンじゃないでしょうか。彼女の出ている映画はとりあえず見ておこうって気になる。
 映画自体はローラー・ダービーという女性によるローラースケートでの格闘レースにまつわるスポ根・ドラマで、特別に出来がいいって感じでもないけれど──そもそもこのスポーツ、ルールがさっぱりわからない──、エレン・ペイジの演技を観ているだけで十分に楽しめる。オルタナティヴ・ロックばかりのサントラも僕的としてはすごくつぼだった。……といいつつ、誰の曲かわかったのはMGMTとブリーダーズだけだったけれど。
 あと、この映画は意外とキャストがふるっている。主人公の母親役がマーシャ・ゲイ・ハーデン、ライバルにジュリエット・ルイス、チームメイトに監督のドリュー・バリモア、さらには『デス・プルーフ』のゾーイ・ベルなどなど。あと、ゲームの司会者をつとめる男が、最近名前をよく聞くジミー・ファロン──『2番目のキス』の主演の人。ドリュー・バリモアとはあの映画つながり?──だってのにも、あとでキャストを見て、おーと思った。
 そうした名だたる大物たちを相手に、初々しい演技を見せるエレン・ペイジがとても魅力的な一本。彼女が働くレストランの巨大なブタの看板も素敵です。
 いやしかし、9月は映画、これ一本しか観れなかった……。
(Sep 30, 2011)