鹿島アントラーズ1-2ファジアーノ岡山
J1・第22節/2025年6月28日(土)18:00/カシマサッカースタジアム/DAZN
おー、小川諒也が移籍後初スタメン!
おー、鈴木優磨のファインゴールで先制!――と喜んでいられたのは前半だけ。
後半に2ゴールを奪われて逆転負け。これで対戦カードが二巡目に入ってから、3試合連続白星なしで、首位陥落まったなしとなった第22節・岡山戦。
スタメンは早川、濃野、植田、キム・テヒョン、小川、三竿、船橋、小池、チャヴリッチ、レオ・セアラ、優磨の11人。
復帰&移籍後初スタメンの濃野・小川の両SBに、船橋・三竿のダブルボランチ、でもって右サイドの攻撃的MFに小池を起用した4-4-2。
鹿島は両SBが攻め上がってなんぼだと思っているので、濃野と小川という攻撃的なSBがそろったこの最終ラインはとても好みだ。
小池の攻撃的MFとしての起用には疑問を覚えるものの(いい選手なのは間違いないけれど、柴崎や樋口以上だとまでは思わない)、この日は彼の見事なスルーパスから優磨の先制点が生まれているので、鬼木の勝ち。
先制ゴールは前半17分。ゴール真正面でパスを受けた小池が一拍おいて出したスルーパスに、斜めに走り込んで最終ラインの裏へ抜け出した優磨があわせた。
ファーサイドへと打ったシュートは、あたりは弱かったものの、絶妙のコースへと転がって、左のポストにあたってゴールへと転がり込んだ。オフサイドかと思ったらぎりぎりセーフだった。優磨も小池もナイス!
ということで、エースのゴールで先制した前半は上出来だった。
でも後半がいけない。
50分に右サイドの深い位置までドリブルで持ち込んだルカオからの鋭いクロスに、江坂がピンポイントであわせて同点。さらに58分には逆転ゴールまで許してしまう。わずか10分足らずの逆転劇。
2点目は神谷優太というボランチの選手に、ワンツーからビューティフルなスーパーミドルを決められた。
あれはもうどうしようもない――のかな。いくらノーマークな選手だったからって、あの位置でフリーでシュートを打たれてしまう守備は問題じゃない?
2点目の場面をリプレイで観なおしてみたら、相手の攻撃の起点となったのは、鹿島の自陣でのボールロストだった。相手のハイプレスに苦しみ、横パスで逃げまくったあげく、最後はキム・テヒョンが苦しまぎれに出した縦パスが相手に引っかかってしまって、反撃を受けている。そのプレーに限らず、後半に入ってからそういう場面か何度かあって、なんかまずそうだなぁと思っていたら、不安的中だった。
柴崎や知念を控えにまわして、三竿や小池をスタメン起用したら、まずは守備ありきでしょう。その布陣で毎試合失点しているのは印象が悪い。どうせ守れないのならば、柴崎をスタメンで使って欲しい。デュエル王の知念だってもっと見たい。
なのに、途中出場は溝口、樋口、松村、柴崎、ターレス・ブレーネルの5人で、残念ながら知念の出番はなかった。
逆転を許したあと、小川&濃野の両SBを溝口&樋口に替えて、ここからは小池が右SBで、左が溝口。中盤もチャヴリッチを右に移動させ、樋口を左に入れた。その後チャヴリッチ&三竿を松村、柴崎とそのまま入れ替え、最後は船橋をターレス・ブレーネルと替えて、樋口をボランチに移動した。
このところターレス・ブレーネルがいい感じで、この日も終盤にきわどいシュートを2本も打っていたのに、どちらもブローダーセンにファインセーブされた。立田の守備も印象的だったし、岡山の堅守はいまだ健在だった。この先よほどのことがない限り、今季の残留は確実だろう。
ということで、いろいろ形を変えながら、同点を目指したけれども、結局追いつけずに試合終了。2位の柏(!)に勝ち点41で並ばれてしまった。昨年無敗を誇ったホームで今季はもうふたつめの黒星。
試合前、鹿島と岡山はともに失点18で、リーグ2位タイの堅守を誇っていた(1位は広島)。そんな両者の対戦だから、1点を争う勝負になるのは必至。前半のうちに先制したので、あとは2点目さえ取ってしまえば、ゲームは決まりだろうと思っていたのに、まさかその2点目を先に取られようとは……。
気がつけばこの2ヵ月で複数得点したのが1試合しかない。やっぱ2点目が取れるようにならないと苦しいよなぁ。
後半戦に入ってから広島、町田、岡山と、守備がいい3バックのクラブとばかり当たっているのも不運な巡り合せだ。でもって、このあとも、川崎、柏って。なにその日程? この状況で次が川崎とか、ほんとやだ。勘弁してほしい。
そういや、ネーミングライツで7月からスタジアム名が変わることが発表されたので、カシマサッカースタジアム名義での試合は当面はこれが最後だ。
うーん、なおさら勝って終わりたかった。
(Jun. 29, 2025)