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2020-06-30『aurora arc』
2020-06-27『村上T 僕の愛したTシャツたち』
2020-06-23『人生の階段』
2020-06-16『ウルヴァリン:SAMURAI』
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夏草が邪魔をする

ヨルシカ / 2017 / CD

夏草が邪魔をする

 今月七月末から八月のあたまにかけて、僕にとっての現時点での最重要バンドであるヨルシカとずとまよの新作がつづけて出るので、前祝いに両者のデビュー・ミニ・アルバムについて書いて、カタログをコンプリートしておこうと思う。
 ということで、まずは2017年のいまごろの時期にリリースされたヨルシカのデビュー・ミニ・アルバム。
 ヨルシカ――というかn-buna――の特徴は抒情性と厭世観だと思うんだけれど、これはデビュー作だけあって、厭世観のほうは比較的控えめな印象がある。
 次回作の『負け犬にアンコールはいらない』では持ち前のネガティヴさを隠そうともしてない感じになるけれど、ここではとりあえず初お披露目なので、あまりそういう部分が露骨に出ていない曲を選んでいる感じがする。
 とはいっても、そこはナブナ。最初の『カトレア』でいきなり「札束で心が買えるなら本望だ」なんて歌わせちゃっているのだけれど。
 でもこの曲の場合、それにつづく歌詞がいい。そのフレーズだけ取り出して聴くと、人の心を金で買おうとする人でなしっぽいけれど、それのあとすぐに「傷一つない新しい心にして」とつづく。買い替えたいのは自分の心かっ!
 その辺の一連の歌詞のニュアンスが個人的には最高に好き。
 その次の『言って』はヨルシカではもっともポップで人気の高い一曲だと思うし(新海誠がツイッターでMVを絶賛していた)、「いつもの通りバス停で、君はサイダーを持っていた。」という歌詞がとても印象的な『あの夏に咲け』へとつづく、この序盤の流れが秀逸。そのあとにインストを挟んで、最後はミディアム・テンポの穏やかな二曲で締めている。
 ペシミスティックで抒情性たっぷりの歌詞にキャッチーなメロディー、気のきいたギター・サウンド。そしてそんな楽曲の魅力を余すことなく引き出すsuisのボーカル。
 三十分たらずという短いトータル・タイムのなかにヨルシカというバンドのポテンシャルがぎゅっと詰まった素晴らしいデビュー・アルバムだと思う。
(Jul. 04, 2020)

aurora arc

BUMP OF CHICKEN / CD / 2019

aurora arc (初回限定盤B)(CD+BD)

 一年遅れの新譜をもう一枚。BUMP OF CHICKEN通算9枚目のアルバム『aurora arc』。これもリリースは去年の七月だから、ほぼ一年前の作品。
 しかしまぁ、最近はアルバムの半分をシングルで聴いたことあるってアルバムも珍しくないけれど、これはその極めつけ。CDとしてリリースされたのは『話がしたいよ』を含む三曲だけだけれど、それ以外の曲もほとんどが配信やアニメなどのタイアップで発表済み。まっさらの新曲は二曲しかない。それも一曲は冒頭のインスト曲で、もう一曲は弾き語りという(恒例の隠しトラックも入っているけれど、あれを新曲にカウントするのもねぇ……)。
 ということで、これは初めて聴いたときから、ほとんど新譜って気がしなかった。どっちかというとベスト・アルバムと呼んだほうが正しいんじゃないかって気がする。でもって、実際にそう呼んでも問題ないだろうって思わせるほど、いい曲ばっかりだったりもする。
 ほんと、一曲ずつ五月雨式にリリースされた楽曲をまとめた作品なので、アルバムとしての新鮮さは薄いけれど、収録されているのは単体で売り出せるだけの自信作ばかりなわけだから、個々の曲のポテンシャルはとても高いわけです。その集大成ですからね。これ、一曲も知らずに初めて聴く人にとっては、かなりのインパクトなんじゃないだろうか。そういう経験ができないのが残念だ。
 とにかく、今回この文章を書くためにあらためて通しで聴いてみて、その完成度の高さにいまさらながらに感心した。サウンドはあいかわら安定感抜群でキラキラだし、藤原くんの歌の世界にもブレなし。アッパーな曲もたっぷり。これでどこにケチがつけられるというんだろう?
 ――そう、唯一の問題はほとんどみんな知ってる曲だという点。ただそれだけ。そういうアルバム。
(Jun. 29, 2020)

村上T 僕の愛したTシャツたち

村上春樹/マガジンハウス

村上T 僕の愛したTシャツたち (Popeye books)

 村上春樹氏がみずから買ったり、もらったりで知らないうちに溜まってしまったという膨大な数のTシャツのコレクションの中から選りすぐり(?)の百八枚を紹介したエッセイ集。
 雑誌の『POPEYE(ポパイ)』――まだあったんだ――の連載をまとめたものとのことで、内容はカジュアル系の春樹氏のいつもの感じながら、この本の場合、装丁がふるっている。
 Tシャツの写真が目玉だし、出版社はマガジンハウスだから、当然のごとくムックか、『村上春樹翻訳(ほとんど)全仕事』のようなソフトカバーなんだろうという予想に反して、この作品はハードカバーの単行本だった(本屋で実物をみて驚いた)。しかも通常の四六判と幅は一緒で、三センチほど背がひくい正方形っぽいフォルム。カバーにも(なんというのか知りませんが)ざらっとした布のような折り目が浮き出た特殊な紙が使われている。
 なまじ内容がTシャツを紹介するだけのくだけたものなので、そんなふうに凝った高級感のある装丁とのミスマッチがとても楽しい。マガジンハウスさん、いい仕事している。どうせならば『翻訳(ほとんど)全仕事』もこういう素敵な装丁にしてくれればよかったのに……と思ってしまった(あちらは中央公論新社)。
 まあ、ということで内容的にはとりたてて特筆することのないエッセイ集だけれど、素晴らしい製本とあいまって、さらっと読めるわりには所有欲をそそる、なかなか楽しい本に仕上がっています。
(Jun. 26, 2020)

人生の階段

ジュリアン・バーンズ/土屋政雄・訳/新潮クレスト・ブックス

人生の段階 (新潮クレスト・ブックス)

 読書力の衰えが著しいので、薄めの本を読んで冊数を稼ごうと思ったのに、選んだ作品をまちがった。ページ数こそ少なかれ、そこは博覧強記のジュリアン・バーンズ。そう簡単にさらっと読める作品ではなかった。
 三十一年間ともに暮らした奥さんをなくしたジュリアン・バーンズが、最愛の人なき日々の絶望をつづった本書。――とはいっても、これが単なるエッセイとは違う。自らの心のうちをさらけ出すにあたって、バーンズ氏は作品のほぼ半分を使って、まったく別の物語を語ってみせる。
 第一章の『高さの扉』というパートでは、気球の黎明期に名をのこした歴史上の人物たち――なかでも写真家として名を馳せたナダールことフェリックス・トゥルナションについて――のエピソードがつづられる。その内容はエッセイというよりはノンフィクション(どこまで正確なのかはさだかじゃないけれど)。
 え、この本ってなに?――と戸惑いつつ、次のページをめくると、第二章『地表で』で描かれるのは、前の章の冒頭で登場したふたりの人物――女優のサラ・ベルナールとフレッド・バーナビー大佐――の恋物語。史実には記録のない人物どうしの恋愛劇。この章はあきらかにフィクションなのがわかる。
 そこまでにおよそ半分のページを費やして、自分とはまったく関係のない気球とその発明に魅せられた人々の物語を語ったあと、ようやくジュリアン・バーンズは『深さの喪失』と題した第三章で、自らの妻へのメモワールを紐解いてみせるのだった。
 妻の不在を受け入れられず、自殺まで考えたというほどの激しい喪失感を抱えたその心のうちを読者の前にさらけ出すには、それから四年の歳月を経たうえでなお、それだけの準備段階が必要だったということなのだろう。
 思えば一章と二章の内容にはどことなく処女長編の『フロベールの鸚鵡』や『10 1/2章で書かれた世界の歴史』を思い出させる感触がある気がする。気球がどんなメタファーなのか僕にはよくわからないけれど、バーンズ氏は最愛の妻への告別の辞をしるすにあたって、それこそ気球に乗って自らのキャリアを俯瞰するような作品を紡いでみせたのかもしれない。
 愛妻家という言葉にふさわしいのは、まさにこういう人なのだろうと思った。
(Jun. 21, 2020)

ウルヴァリン:SAMURAI

ジェームズ・マンゴールド監督/ヒュー・ジャックマン、TAO/2013年/アメリカ、イギリス/WOWOW録画

ウルヴァリン: SAMURAI  (字幕版)

 見逃していた『ウルヴァリン』シリーズの第二弾をようやく観た。
 『LOGAN/ローガン』を観たときには、ウルヴァリンが弱り切っている理由がわからずに、この第二作目を観ていないのはやっぱまずかったかと思ったものだけれど、結局これを観ても謎は解けず。残念ながら設定にほとんど連続性がなかった。
 この映画でのウルヴァリンはその不死身の要因である超常的な再生能力を奪われて苦しむことになるけれど、その原因はとても説得力のない人為的なものだし、最後には身体に注入されたアダマンチウムを抜き取られて終わるという、なんだそりゃな展開が待っている(ネタばれごめん)。いくらなんでも設定が不細工すぎる。
 昨今の20世紀フォックスはシナリオ・ライターの質が低すぎやしませんかね?――と思ったら、なんと脚本家の一人が『25時』の原作者のデヴィッド・ベニオフだった。なんでいっぱしの小説家がこんな低レベルなシナリオに絡んでいるんだ? この人の本が積読に一冊あるんだけれど、読むのが不安になった。
 ちなみに、この映画のサブタイトルにある『SAMURAI』は邦題のオリジナルで、英語のタイトルはそのものずばり『The Wolverine』。原題だと日本要素ゼロなのに、内容はほぼ全編が日本ロケという異色作だった。日本でロケをしたというのは知っていたけれど、まさかここまで徹底的に日本の話だとは思わなかった。さすがにこの内容だとタイトルに『SAMURAI』ってつけたくなる気持ちもわかる。
 そもそも冒頭から太平洋戦争当時の長崎で日本軍の捕虜となっていたウルヴァリンが原爆が墜ちるのを体験するという回顧シーンから始まるのだからびっくりだ。
 ウルヴァリンがそのときに救った日本兵が日本屈指の大富豪となっていて、余命幾ばくもないその人がウルヴァリンを現代の日本へと呼び寄せるという設定。
 舞台が日本だというだけではなく、主要キャストもほとんどが日本人だった。悪役に白人美女がひとりいるだけで、あとは軒並み日本人。
 アメリカへとウルヴァリンを迎えにくる赤髪のサムライ・ガールが『100万円の女たち』でヌーディストの女社長を演じていた福島リラ。大富豪の相続者として何者かに命を狙われるその孫がTAOという美女で(モデルだというだけあってスタイル抜群)、その父親が真田広之という具合。ヒュー・ジャックマンが彼ら日本人と英語を話しながら、芝の増上寺あたりで大暴れしているというのは、なんとも不思議な感じだった。
 英語の「Wolverine」を僕はずっと「ウルフ」から派生した狼男的なニックネームだと思い込んでいたけれど、実際には動物のクズリのことだそうで、そのため日本人がウルヴァリンのことを「クズリ」と呼ぶのがどうにも失笑もの。黒髪の美女がヒュー・ジャックマンを真顔で「クズリ」と呼ぶのをみて笑わないでいられる日本人はそんなにいないんじゃないかと思います。
 まぁ、シナリオはひどいけれど、おかしな日本情緒たっぷりのハリウッド映画という点ではなんともいえない味のある作品だった。
(Jun. 14, 2020)

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【相棒】
しろくろや

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【Shortcuts】
音楽 CD/DVD / ライブ / エレカシ / 購入
作品 / 作家 / 翻訳家 / 読了 / 積読
映画 作品 / 監督 / 俳優 / 公開年 / シリーズ
蹴球 日本代表 / Jリーグ / 鹿島 / W杯

【新譜リリース予定】
07/10None Of Us Are Getting Out Of This Life Alive / The Streets
07/24Dry Demos / PJ Harvey
07/29盗作 / ヨルシカ
08/05朗らかな皮膚とて不服 / ずっと真夜中でいいのに。
08/05STRAY SHEEP / 米津玄師
09/18Such Pretty Forks In The Road / Alanis Morissette
09/23MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004 / 佐野元春
09/23THE ESSENTIAL TRACKS MOTOHARU SANO & THE COYOTE BAND 2005-2020 / 佐野元春 & THE COYOTE BAND

【サッカー観戦予定@TV】
07/08[J1 第3節] 鹿島-札幌
07/12[J1 第4節] 浦和-鹿島
07/18[J1 第5節] 鹿島-横浜FM
07/22[J1 第6節] 湘南-鹿島
07/26[J1 第7節] 鹿島-F東京

【新刊書籍】
07/10『ホーム・ラン』 スティーヴン・ミルハウザー
07/18『一人称単数』 村上春樹

【新刊コミックス】
07/13『アレンとドラン(4)』 麻生みこと
07/20『おおきく振りかぶって(33)』 ひぐちアサ
07/20『なまいきざかり。(19)』ミユキ蜜蜂
07/22『ハコイリのムスメ(10)』 池谷理香子
08/06『弱虫ペダル(68)』 渡辺航
08/25『おとななじみ(4)』 中原アヤ