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2018-10-15サッカー ルヴァン杯(準決勝)・横浜FM-鹿島 New!
2018-10-13サッカー 親善試合・日本-パナマ
2018-10-11サッカー ルヴァン杯(準決勝)・鹿島-横浜FM
2018-10-10音楽 スピリチュアライズド@Studio Coast
2018-10-08『ラスプーチンが来た(山田風太郎明治小説全集十一)』
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10/16[親善試合] 日本-ウルグアイ
10/17THE PENDULUM / 降谷建志
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横浜F・マリノス2-2鹿島アントラーズ

YBCルヴァンカップ・準決勝/2018年10月14日(日)/ニッパツ三ツ沢球技場/フジテレビONE@スパカー!

 アントラーズ、あと1点が届かず、ルヴァン杯の準決勝で散るの巻。
 この試合、まずはメンバー表を見て意外だったのが、曽ケ端がスタメンだったことと、鈴木優磨がまたもやベンチ入りしていなかったこと。
 曽ケ端に関しては、前の試合でのミスはあったものの、これまでの貢献と彼のプライドを考慮して、汚名返上のチャンスを与えたということなのだと思う。
 一方の優磨に関しては、決勝へのチケットのかかったこの試合でチーム得点王を意図的にはずしてくるとは考えにくいので、公式発表はないけれど、残念ながらコンディション的に使える目処が立たなかったということなんだろう。
 ということでこの日のスタメンは曽ケ端、西、犬飼、町田、山本、永木、レオ・シルバ、遠藤、安西、聖真、金森という11人だった。
 安西を攻撃的なポジションで使ってきたのは、先制点が大事な試合なので、守備重視で慎重な戦い方をしようとしたってことなのだと思う。ところが意に反して前半だけで2失点を喫するていたらく。
 1点目は相手シュートの跳ね返りがペナルティ・エリア内にいたウーゴ・ヴィエリアに渡ってしまう不運なものだったけれど──しかし、あれをダイレクトでシュートに持ってゆくウーゴ・ヴィエイラの上手いこと──、右サイドを天野に突破され、みごとなクロスから仲川に決められた2点目には、ぐうの音も出なかった。あそこまで仲川をフリーにしていたら、決められて当然でしょう。そういう意味では右サイドの突破を許した上に、ファーのケアを行ったディフェンスのミスだと思う。
 右サイドは天野だけでなく、遠藤渓太にも再三の突破を許していたし、前半は後手後手ですっかり相手ペースでやられてしまった。前の試合では遠藤はそれほど目立っていなかったから、そういう意味ではウッチーのほうが西よりも守備力が上だったのかなという気がする。ウッチー、やはり全治6週間ですって。あぁ……。
 後半は頭から永木をセルジーニョにかえて、レオ・シルバのワン・ポランチにして攻めて出た(あそこでイエローを一枚もらっているレオ・シルバを残して、永木をさげたのには納得がゆかなかったけど)。さらにもうひとり修斗を山口にかえてから、GK飯倉のパスミスを土居がかっさらっての追撃弾、安西のクロスからセルジーニョのヘディングが決まっての同点弾と、とりあえず引き分けまでは追い立てた。
 これであと1点決めさえすれば、アウェイ・ゴール数で上回って、逆転で決勝進出!――というところまではいったものの、そのあと1点が奪えない。結局そのまま、後半のロスタイム4分を戦っても勝ち越しゴールは決まらず。無念の準決勝敗退とあいなった。
 後半の反撃にはとても見ごたえがあったし、そういう意味ではそれほど悪い内容ではなかったと思うのだけれど、惜しむらくは最後の選手交替が金森→昌子だったこと。
 戦線離脱していた昌子が3ヶ月ぶりに帰ってきた!――ってのはとてもめでたいのだけれど、でもあと1点を狙う状況で、攻撃的な金森をさげてCBの昌子を入れ、高さのある町田を前に出してのパワープレーって選択はどうなんだ?──と思ってしまう。
 いくら町田に高さがあるったって、キャリア通算ゴール数1の21歳だよ? 頼るべきは、彼よりは小笠原じゃん? もしくは同じ21歳のMF田中稔也{としや}でもいい。せっかくオガサや田中をベンチ入りさせているんだから、彼らのどちらかを使ってくれていれば、同じ結果に終わったとしても、もっとすっきりとした気分で負けを受け入れられたのではと思う。
 なぜだか攻撃のためにDFを投入するパターンの多い大岩采配にはどうにも納得がゆかなくて困りものだ。
 しかしまぁ、前の試合をドローで終えておけば、勝ち抜けだったのに。結局あの鹿島らしからぬ最後の失点が高くついたなぁ……。
(Oct. 15, 2018)

日本3-0パナマ

親善試合/2018年10月12日(金)/デンカビッグスワンスタジアム/テレビ朝日

 森保ジャパンの二試合目。
 W杯の主力をほとんど呼ばなかった前回とは違って、今回はわざわざ海外からある程度の人数を呼び寄せているので、新旧メンバーを半々くらい使ってくるかと思っていれば、この試合のスタメンはGK権田、DF室屋、冨安、槙野、佐々木、MF三竿、青山、伊東純也、南野、原口、FW大迫というメンバーだった。
 麻也、長友、酒井、柴崎らのW杯組のみならず、前の試合であんなにいいプレーをした中島翔哉までベンチ。なにそれ? って思った。次の強豪ウルグアイ戦のために温存?
 鹿島サポーターとしては三竿のスタメンは嬉しかったから、このメンツじゃ駄目とまでは思わないんだけれど、サッカーの内容が前回ほどよくなかったので、いまいち盛りあがり切れなかった。まぁ、それでも結果は3-0で、前回と同じスコアで勝っているわけだから、森保一、すごいかもしれない。仮にもパナマはロシアW杯に出場していた国なのだし(まぁ、正直それほど強い相手とは思わなかったけど)。
 得点は1点目が南野の個人技、2点目が伊東純也で、ふたりとも2試合連続ゴール。3点目は怪我のため代表を辞退した小林悠のかわりに追加招集された川又──かと思わせておいて、実はオウン・ゴールだった。
 途中出場は、川又のほかに北川航也(清水での活躍が見初められての初招集)、堂安、柴崎の計4人。最初に川又、北川を入れたのは残り30分を切ってからだし、堂安は足を痛めた伊東純也(無事を祈る)にかわって急遽の出場。柴崎はわずか5分ちょいのプレーだった。森保は交替カードを切るのが遅い印象なのが気になる。
 若干19歳の冨安がA代表デビュー戦で堂々たるプレーを見せていたのがこの試合のいちばんの収穫かもしれない。
(Oct. 12, 2018)

鹿島アントラーズ1-2横浜F・マリノス

ルヴァン杯・準決勝/2018年10月10日(水)/カシマサッカースタジアム/フジテレビNEXT

 だー。なんとも残念な結果に終わったルヴァン杯・準決勝の第一試合。
 この日の先発は曽ケ端、内田、町田、犬飼、安西、永木、レオ・シルバ、遠藤、充孝、セルジーニョ、土居の11人。
 このスタメンを見て、僕はGKがクォン・スンテじゃないのに驚いた。だって、ひとつ前のJ1の川崎戦ではクォンが小林悠のPKを留めてスコアレス・ドローにしているんだよ? そんな活躍をみせたGKを替えるか、ふつう?
 そしたらやっぱり、この心配が的中してしまう。
 両チーム無得点のまま迎えた後半77分。天野の直接FKが壁のあいだを抜けて鹿島のゴール左隅に突き刺さる。曽ケ端は壁の反対側に寄っていたので、ボールにまったく反応できず。
 あれは壁を作った選手たちのミスなのかも知れないけれど、ああいう風に壁を作るよう指示したのは曽ケ端じゃないの?
 そのあと、ロスタイムに永木のCKを犬飼が見事に決めて同点に追いついたときにはよし!と大盛りあがりだったのに、そのすぐあとでふたたびFKから決勝ゴールを決められてしまう。
 こっちは完全に曽ケ端のミス。山中亮輔の蹴った真正面のシュートをキャッチしきれず、ファンブルしたところをウーゴ・ヴィエイラに決められた。
 べつに曽ケ端が嫌いなわけじゃないし、ミスを責めたくはないんだけれど、やはりこの試合の敗因は曽ケ端だ。というか、前の試合でいいプレーをしたGKを使わず、別のGKを使って、その人のミスで敗戦したのだから、結果的には指揮官のミスだと思う。やっぱGKは二人を併用するポジションじゃないだろう。
 まぁ、さかのぼって考えれば、どちらの失点も──天野に山中という素晴らしいプレース・キッカーがいるマリノスに対して──ゴール近くで不用意なファールを与えたのが問題なわけだけれど。
 特に2点目は同点にしたあと、勝ち越しを狙って前がかりになったところで、カウンターからファールを与えたのがいただけない。W杯ベルギー戦の日本代表じゃないんだからさ。残り時間はほとんどなかったんだから、あそこはドローでよかった──というか、追いついた以上は最低でもドローで終わらせなくちゃいけなかった。どうせ負けるならば0-1のほうがよかったよ……。
 ああそう、もうひとつの敗因は前半に中村充孝が得たPKを土居がはずしたこと。
 この試合、大岩はここまで公式戦の全試合に出場しているという鈴木優磨をベンチからはずしてきた。あと、安部裕葵もユース代表に呼ばれて不在。
 ということで、この日は土居がスタメンで出場して、なおかつあの先制のチャンスでキッカーをつとめて、これをはずしたわけだ。あそこで先制していれば、その後の曽ケ端のミスもなかったかもしれないので、そういう意味ではいちばん痛かったのはあのPK失敗かもしれない。聖真はその前にもポストをたたく惜しいシュートもあったし、せめてどちらか一方だけでも決めていればなぁ……。
 あと、痛いといえば、後半途中で充孝とウッチーが相次いで足を痛めて交替してしまったのも痛い(途中出場は金森と西と修斗)。駒不足のときに故障者ってだけで痛いのに、ウッチーはなんてことない接触プレーのあとだったから、なおさらまずい気がする。大事がなければいいんだけれど……。
 マリノスはつい先日まで残留争いをしていたので、今年は駄目かと思っていたら、予想外に強かった。特に扇原がスタメンでキャプテンマークを巻いていたり、大津もスタメンだったりと、かつて五輪代表で好きだった移籍組の選手たちが主力としてプレーをしていたのにぐっときた。
 ほかにも3トップの右に入った仲川とかもよかったし、一方で中澤、栗原はいないし(CBは知らない外国人コンビ)、中町はベンチスタートだし、知らないうちにずいぶん印象が変わっていた。
 驚いたことに、マリノスの総得点51は現在J1でトップなんだそうだ。いつの間にそんな攻撃的なチームに……。監督のポステコグルー(いつまでたっても名前がおぼえられない)が超攻撃的サッカーを標榜しているって噂は本当だったんだ。いやはや、おみそれしました。
 あぁ、それにしても本当にあの2点目にはがっくりきた。勘弁して欲しかった……。
(Oct. 10, 2018)

スピリチュアライズド

2018年9月26日(水)/Studio Coast

And Nothing Hurt

 2012年リリースの『Sweet Heart Sweet Light』で遅ればせながらファンになったスピリチュアライズドのライヴを六年越しでようやく観た。
 まぁ、ファンになったとはいっても旧譜はほとんど聴き込めていないし、ファンを名乗るのもおこがましいんだけれど、このバンドは絶対にライヴがいいはずだと確信していて、ぜひ一度は生で観たいと思っていたので、夏フェスの余韻さめやらぬ時期に単独公演が決まったこともあって、思い切ってチケットを取った。
 初めて観たスピリチュアライズドのライヴでなにより印象的だったのは、とにかくスローなナンバーのオンパレードだったこと。二曲目でいきなり代表曲の『Come Together』が演奏されたので、これはもしやすごい攻撃的なライヴになるのかと思ったら、まったく正反対だった。ここまで遅い曲ばっかのライヴって、過去にあったっけって思い返してみたくなるレベル。七曲目に演奏された新譜のオープニング・ナンバー『The Perfect Miracle』もどう考えたってゆっくりした曲なんだけれど、そこまでの流れがスローすぎたんで、「これってけっこう勢いのある曲だったのか」と思ってしまったくらい。それくらいとにかく全体の印象がスローでメローだった。ある意味、ここまで徹底的にバラード主体のロック・バンドって最近じゃ珍しい気がする。
 まぁ、バラードばっかだから演奏もおとなしいかというとそうではなく。音数少なく静かに始まった曲も、大半は曲が進むにつれて次第に演奏が熱してゆき、クライマックスに至るころにはぶあついサイケデリック・サウンドで同じフレーズをこれでもかとリピートしながらダイナミックに盛り上がる。そういう演奏がほとんど。
 どの曲もメロディーは美しいし、そのゆったりとしたビートに身をゆだねつつ、徐々に増してゆく音圧と繰り返されるフレーズにどっぷり浸れたらならば、気持ちがいいことまちがいなし。ただし、BPMを求めちゃ駄目。ビートの疾走感にこそロックのダイナミズムを期待するリスナーにとっては、逆に耐えがたいライヴなんじゃないかって気がする。
 僕個人はといえば、そういうバンドだとはいざ知らず。ライヴがよいはずという確信のもと、うちの奥さん(元気で陽気な音楽が大好き)を誘って観にきてしまったこともあり、あ、失敗したという思いが否めず。あと、目の前にいたオーディエンスが場内最高かってくらいに背が高かったり、へんてこりんなダンスで猛烈に盛りあがる珍獣系の人だったりしたのに気が散って、十分に堪能したとはいいがたかった。
 でもまぁ、スピリチュアライズドが独特のスタンスを持った個性的で優れたバンドなのがわかったし、このバンドは今後もフォローしていきたいなと思う。

【SET LIST】
  1. Hold On [Short Ver.]
  2. Come Together
  3. Shine a Light
  4. Stay With Me
  5. Soul on Fire
  6. Broken Heart
  7. A Perfect Miracle
  8. I'm Your Man
  9. Here It Comes (The Road) Let's Go
  10. Let's Dance
  11. On the Sunshine
  12. Damaged
  13. The Morning After
  14. The Prize
  15. Sail on Through
    [Encore]
  16. So Long You Pretty Thing
  17. Oh Happy Day
  18. Hold On [Reprise]

 スピリチュアライズドってオルタナティヴ・バンドでありながら、すごく古典的なヴィンテージ・ロックの感触もあるところがおもしろい。僕は部分部分で、七十年代のストーンズの作品、特に『スティッキー・フィンガーズ』あたりのバラードを聴いているときと近いものを感じた。たとえば『I Got the Blues』のような曲が延々とつづくライヴを想像してもらうといいかもしれない。まぁ、あくまで僕個人の感じ方だから、ぜんぜんそんなことないっていわれそうだけど。
 ステージではバンドの配置も独特だった。主役のジェイソン・ピアース(なんと僕よりひとつ年上)はステージ右手の隅で椅子に座って演奏する。マイクはなぜか二本。ロック・バンドにしては珍しく譜面台もある。
 彼のとなりにはコーラスの黒人女性がふたり(右側の女性の赤い髪が目を引いた)。彼女たちからちょっと離れて、ステージ中央から左手にドラム、ベース、キーボード、ギターのふたりがごちゃっと集まっている。いちばん手前のギターの人に隠れて、もうひとりのギタリストとキーボードの人はよく見えない。主役のジェイソン・ピアースがすみっこにいるから、サポート・メンバーがあまり目立っちゃいけないと思っているかのような、へんてこなバランスの八人編成だった。
 ライヴは一曲目で『Hold On』という曲をワン・コーラスだけ弾き語りっぽく聴かせたあと、前述のとおり『Come Togather』から本編に突入。つづけて旧譜の代表的なナンバーを演奏してから、今回のツアーのハイライト、新譜の『And Nothing Hurt』を全曲アルバムの収録順に披露するという内容だった。そういう意味では今回しか観られない、とてもレアなライヴだったのだと思う。
 この新譜再現パートで印象的だったのは、曲ごとに新譜のヴィジュアル・コンセプトであるモールス信号で曲名がバックのスクリーンに映し出されるという趣向。これがおもしろくて、つい演奏そっちのけでモールス信号を解読するのに夢中になってしまった。まぁ、おかげで新譜に関しては全曲タイトルがわかって楽しさ倍増でした。
 アンコールは前作のとりを飾る『So Long You Pretty Thing』と『Oh Happy Day』のカバーというゴスペル・パーティー。で、それで終わりかと思ったら、そのあとでもう一度、ジェイソン・ピアースがオープニングと同じ『Hold On』をワン・コーラスだけ歌って全編終了とあいなった。
 最初から最後まで様式美へのこだわりを感じさせるステージだった。そしてジェイソン・ピアースは控えめながらもロック・ミュージシャンとしてのオーラがびんびんで、とてもカッコよかった。僕が女の子だったら惚れてるかもしれない。
(Oct 08. 2018)

ラスプーチンが来た(山田風太郎明治小説全集十一)

山田風太郎/ちくま文庫

ラスプーチンが来た 山田風太郎明治小説全集 11 ちくま文庫

 三年ぶりに読む山田風太郎の明治小説全集の十一冊目。
 この本で意表をついているのが、そのタイトルに反して、なかなかラスプーチンが出てこないこと。
 主人公は後年ロシアを中心とした諜報活動で歴史にその名を残している明石元二郎という怪人物で、この人が若き日に、稲城黄天と下山宇多子という政界の黒幕──それぞれ下田歌子と飯野吉三郎という実在の人物がモデルとのこと──らを相手に、雪香という薄幸の美少女を守るために奔走するというのが物語の中心で、半分以上を読み終わってなおラスプーチンは出てこない。
 で、いざ出てきてからも、あまり重要な役どころはつとめない。まぁ、超常的な存在感は放っているけれど、どちらかというと脇役という位置付け。いってみれば忍法帖シリーズの果心居士のバージョン違いみたいな存在として描かれている。なのでこの内容で『ラスプーチンが来た』というタイトルはいまいち違和感があった。まぁ、いいタイトルだとは思うんだけれど。
 出来映えも風太郎作品としては平均的な印象。とはいえ、序盤のフィクションを伏線として、クライマックスで実際にあったロシア皇太子暗殺未遂事件へと絡めてゆく着想には、やはり並々ならぬものがある。明治ものの特徴である歴史上の人物では、二葉亭四迷やチェーホフなどが大事な役どころで出てくる。あと漱石と子規もほんのちょい役で出ている。
 忍法帖シリーズでは清純なヒロインを最後まで汚さないことで、そのエログロな内容にそぐわない清涼感を味わわせてくれた風太郎先生だけれど、晩年に手がけた明治ものになると、年齢的にもう処女性に対する憧れなど一片もないってことなのか、けっこう女性の扱いが手きびしい。この作品でもヒロイン雪香の末路に複雑な心境になってしまい、あまり後味がよくないのが残念なところだ。
(Sep 24. 2018)


【相棒】
しろくろや

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【Shortcuts】
音楽 CD/DVD / コンサート / エレカシ / 購入CD
作品 / 作家 / 翻訳家 / 読了 / 積読 / クリスティ
映画 作品 / 監督 / 俳優 / 公開年
蹴球 日本代表 / Jリーグ / 鹿島 / W杯

【New Releases】
10/17THE PENDULUM / 降谷建志
10/19Natural Rebel / Richard Ashcroft
10/19Best Of R.E.M. At The BBC / R.E.M.
10/26Suspiria (OST) / Thom Yorke
11/02No Tourists / The Prodigy
11/02More Blood, More Tracks: The Bootleg Series Vol.14 / Bob Dylan
11/09Elastic Days / J Mascis
11/14話がしたいよ/シリウス/Spica / BUMP OF CHICKEN
11/16Delta / Mumford & Sons
11/16Shiny And Oh So Bright,Vol.1 / The Smashing Pumpkins
11/2130th ANNIVERSARY TOUR”THE FIGHTING MAN”FINAL さいたまスーパーアリーナ / エレファントカシマシ
11/21椎名林檎と彼奴等の居る真空地帯 / 椎名林檎
11/23Yandhi / Kanye West
11/28明日以外すべて燃やせ feat. 宮本浩次 / 東京スカパラダイスオーケストラ
11/30WARM / Jeff Tweedy
12/05The Prophet Speaks / Van Morrison
12/05レイメイ / さユり×MY FIRST STORY
01/18Remind Me Tomorrow / Sharon Van Etten

【ライヴ】
10/19さユり@Zepp Tokyo
10/31ザ・フラテリス@WWW X
11/01ポール・マッカートニー@東京ドーム

【サッカー観戦予定@TV】
10/16[親善試合] 日本-ウルグアイ
10/24[ACL] 水原-鹿島
10/27[ルヴァン杯・決勝] 湘南-横浜M
11/16[親善試合] 日本-ベネズエラ
11/20[親善試合] 日本-キルギス

【新刊コミックス】
10/17『さよなら私のクラマー(7)』 新川直司
10/19『ジョジョリオン(19)』 荒木飛呂彦
10/23『GIANT KILLING(49)』 ツジトモ・綱本将也
10/23『宇宙兄弟(34)』 小山宙哉