チェンソーマン レゼ篇
吉原達矢・監督/声優・戸谷菊之介、上田麗奈/2025年/日本/Amazon Prime
尾田栄一郎が『ONE PIECE』の連載があと五年で完結すると宣言したのは2019年のことだった(七年たったいまでも終わる気配がないけど)。
ならば、せっかくだから最後くらいリアタイしようと、その年の暮れに、十何年ぶりに週刊少年ジャンプを購読し始めたときに連載中だったのが、この『チェンソーマン』のレゼ篇だった。それもクライマックスで、チェンソーマンがレゼにこっぱみじんにされる回。
いまから振り返ると、そのときのジャンプがすごくて、『鬼滅の刃』は鬼舞辻無惨との戦いが佳境だったし、『呪術廻戦』では渋谷事変が始まったばかりで、五条悟が無双をかましていた。ヒロアカではデク・バクゴー・ショートがトリオで轟兄を救出しようとしていた。
どの作品もそのときが僕にとってはファースト・コンタクトだった。
まぁ、正直なところ、鬼滅も呪術もチェンソーマンも、個人的にはフェイバリットと呼べるほどではないんだけれど。それでもいま現代の日本のマンガ界を象徴するような作品ばかりだ。知らないよりも知っていたほうが人生は楽しい。
僕は基本マンガ好きで、アニメは「ながら観」がほとんどなせいで、アニメ本編はもとより、『無限列車篇』も『呪術廻戦0』も、観てはいるのに感想を書いてこなかったから、この『レゼ篇』もスルーしようかと思ったんだけれど、前述の通り、そんなわけでこれはちょっとした思い出の作品だったので、少しだけ足跡を残しておくことにした。米津玄師が提供した主題歌二曲が大ヒットして、音楽ファン的にも無視できない作品だったというのもある。
『チェンソーマン』はその独自の世界観ゆえに、好き嫌いがはっきりとわかれる作品だと思う。僕はどちらかというと好き寄りではあるけれど、でも大好きとまではいえない。この映画にしてもデンジとサメ、うるせーとか思いながら観ていた。
でもその破天荒な展開ゆえ、途中から読み始めたら、どうしてこうなっちゃったんだろう?――と気になって、最初から読み始めないではいられない。そんな作品でもある。決して傑作とまでは思わないけれど(第二部のせいでなおさらそう思う)、少なくても唯一無二の個性をもった作品なのは間違いなし。
そんなマンガの一エピソードを切り取ってそのまま一編の映画にまとめたこの作品は、その過度に華美なアクションとシリーズ切ってのエロティシズムのため、とてもいい感じに仕上がっていると思う。ただ、『呪術廻戦0』なんかとは違い、ここまでの話を知らない人が観たら、なんだこりゃって話のような気もする。
(Sep. 30, 2026)


















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