2024年12月の映画
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グリーン・ホーネット
ミシェル・ゴンドリー監督/セス・ローゲン、ジェイ・チョウ/2011年/アメリカ/WOWOW録画
ミシェル・ゴンドリーが六十年代の人気テレビドラマを劇場版としてリメイクした2011年のヒーロー映画。
あまり評判がよくないので、いまひとつ惹かれはしなかったんだけれど、ミシェル・ゴンドリーの作品だしなぁ……ということで観てみた。
まぁ、評価が高くないのもわからなくないけれど、個人的にはそれほど悪くないと思った。
いきなりオープニングで、クリストフ・ヴァルツとジェームズ・フランコが悪役どうしとして対決するのとか、いまとなると、なにげに豪華じゃん?(ジェームズ・フランコの出番はそこだけだけど)
そのほか、ヒロインはキャメロン・ディアスだし、『ストレンジャー・シングス』のデヴィッド・ハーパーが悪徳判事役で出ていたりするし、キャスティングは魅力的だ。
まぁ、主役のセス・ローゲンとアジア系の相棒役カトー(テレビドラマではブルース・リーが演じて注目を浴びたらしい)を演じるジェイ・チョウという人は、ややネーム・バリューが低い印象だけれども、ふたりともその筋では超人気者らしいし。
ということで、キャスティングはいいし、ゴンドリーらしくクラシカルなロックを多用した音楽も好みなのだけれども、シナリオはいささかありきたり。とくに新聞社屋を舞台にハチャメチャしてみせるクライマックスは、無駄な空騒ぎ感が強かった。派手にやればいいってもんじゃない。もうちょっと抑えを効かせてほしかった。惜しい。
それにしても、バットマンのブルース・ウェインといい、この映画の主人公ブリット・リードといい、アメリカのヒーローものって、超能力がない主人公がヒーローになるには、まずは財力ありき、というあたりに、妙なリアリズムを感じる。
(Dec. 14, 2024)