2025年2月のサッカー

Index

  1. 02/08   神戸0-2広島 (スーパー杯)
  2. 02/15 ● 湘南1-0鹿島 (J1・第1節)
  3. 02/22 ○ 鹿島4-0東京V (J1・第2節)
  4. 02/26 ○ 鹿島2-1新潟 (J1・第3節)

ヴィッセル神戸0-2サンフレッチェ広島

FUJIFILM SUPER CUP/2024年2月8日(土)/国立競技場/日本テレビ

 2025年シーズン開幕直前!
 去年はヴィッセル神戸がJ1王者が天皇杯も制して二冠を達成したので、今年のスーパーカップはJ1・1位の神戸と2位・広島の対戦となった。
 いやしかし。スーパーカップが「ゼロックス杯」ではなくなって、もう三年もたつのに、いまだに慣れない。「富士フィルム杯」や「フジフィルム杯」という言葉を使っているメディアも少ないし、頭の中ではいまだ「ゼロックス杯」のまんま。来年から秋春制に移行する関係で、現行制度での実施は今年限りだというので、来年か再来年から仕切り直したあとは、もうちょっと呼びやすい呼称をつけてくれると嬉しい。
 さて、そんなわけでJリーグ開幕一週間前の前哨戦。
 今年はいきなり神戸のスタメンに驚いた。
 大迫、武藤(昨年度MVP!)、扇原、高徳、マテウス・トゥーレル、前川といったレギュラー陣がそろってベンチ・スタート。知っている名前が、山川、岩波、斎藤未月、佐々木大樹くらいしかない。
 あ、あと小池裕太。3トップの左に入っていたので、それがかつて鹿島にいた小池だと途中まで気がつかなかった(画面右下に表示された顔写真を見て、「あの小池か!」と驚いた)。広瀬といい、小池といい、元鹿島のサイドバックを最前列で起用している吉田孝行が、独自のビジョンを持っているのは確かみたいだ。
 なんにしろ、この日の神戸は思い切りスタメンを落としてきていた。なんでこんなことを?――と思ったら、中2日でACLがあるとのことだった。
 なるほど。名目上はタイトルマッチといっても、比重はこの試合よりもACLのほうが上ってことだ。
 確認したら、対する広島も中3日でACLの試合があった。でも、こちらは二部のACL2で、対戦相手のレベルが下がるし、しかも現時点でグループ首位を維持しているということで、おそらくこれがベストだろうと思う布陣を組んできた。
 塩谷、荒木、佐々木という実力十分な3バックを配した3-4-2-1。ワントップには新加入のジャーメイン良を擁している。なじみがないのは、中野と中島という若い二人だけ。
 中島洋太朗は父親と同じ背番号35をつけた二代目Jリーガーだとのことで(ネットで父親の写真を見たらそっくりだった)、なんとまだ18歳。でもそうとは思えない堂々たるプレーぶりだった。さすがこのメンツに割って入るだけのことはある。末恐ろしい。
 途中出場で後半30分過ぎに出てきた明大卒ルーキーの中村草太も、濃野が「自分以上のポテンシャル」だと評価している噂だし、スキッベ体制四年目となる今年の広島はいろいろやばいかもしれない。
 とにかくこの日の広島と飛車角落ちの神戸では勝負にならなかった。前半に移籍2年目のドイツ人、トルガイ・アルスランのヘディング――中野の優しいクロスにステップバックして合わせた――で先制した広島が、後半にも荒木のヘディングで追加点をあげて、そのまま2-0で逃げ切り。
 広島はとにかくサイド攻撃が強力だった。特別背が高い選手が多い印象でもないんだけれど、やたらとヘディングで合わせるシーンが多かった。
 神戸もまだ1点差だった後半途中から大迫や武藤を入れて反撃に出たけれど、時すでに遅し。シュート数は6-15、その他あらゆるスタッツで広島を下回っていたので、スタメンを温存した時点で納得の敗戦でしょう。でも大怪我で去年を棒にふった斎藤未月が、山口蛍が抜けた中盤の底でフル出場を果たしたのは大きいだろう。
 いずれによせ今年のJ1でもっともやばいのは広島っぽい――とか思ったチームが活躍したことがない気もする(見る目なし)。
(Feb. 11, 2025)

湘南ベルマーレ1-0鹿島アントラーズ

J1・第1節/2025年2月15日(土)15:00/レモンガススタジアム平塚/DAZN

 待望の2025年シーズン開幕!
 来年からは秋春制に移行するので、この季節にシーズンが始まるのは今年が最後だ。
 そんな今シーズン、鹿島アントラーズは川崎で国内7冠という華々しい成績を残した鹿島OB・鬼木達{おにきとおる}を監督として招聘。去年セレッソで21ゴールをあげたレオ・セアラを獲得し、さらには荒木、松村のふたりがレンタルから帰ってきて、戦力的にも十分。これで期待するなっていうのが無理な話だ。始まる前からわくわくが止まらない。例年よりも早い開幕も願ったり叶ったりだった。
 ただ、その一方で名古、仲間、藤井、須貝、パレジ、ミロサヴリェヴィッチらが抜け、ヴェルディにレンタル中だった染野と林はそのまま完全移籍してしまっている。
 控えの選手層が厚いとはいえない中、鬼木がいかに戦ってみせるかというのも今季の見どころ。願わくば荒木、松村、徳田といった若手の成長を促しつつ、バランスのいいローテーションを見せて欲しい。
 ――ということで、とても楽しみにしていた試合だったのだけれど。
 残念ながら結果は黒星発進に終わった。がっくし。
 鬼木が選んだ開幕戦のスタメンは、GK早川、DF小池龍太、植田、関川、安西、MF知念、柴崎のダブルボランチに、右が荒木、左に師岡、でもってFWがレオ・セアラ、鈴木優磨の2トップという伝統の4-4-2だった。
 右SBに濃野ではなく、マリノスから移籍してきた新加入の小池が起用されたのが、ちょっとしたサプライズ。まさか昨季ベストイレブンの濃野をはずしてくるとは思わなかった。
 あと驚いたのは、三竿とチャヴリッチがベンチに入っていなかったこと。実力十分のこのふたりがコンディション以外の理由でベンチを外れたとしたら、それは今後への不安要素だ。
 個人的には右SBは濃野で、師岡のところにチャヴリッチが入った形が、今年いちばん見てみたい布陣なので、この二人の名前がスタメンになかったのは残念だった。
 まぁ、あとはレオ・セアラが入った以外、去年のまんまなので、そういう意味では思ったより独自色は薄い印象だった。
 文句をつけた形になってしまったけれど、小池はよかった。攻守のバランスが濃野より取れている感じ。両サイドができるという彼の加入は確実にプラスでしょう。
 試合は最初の15分くらいは鹿島ペースで小気味よく攻めていたのに、その後は湘南に盛り返され、どんどんいいところがなくなっていった。決勝点を決めた福田翔生にはハットトリックを決められてもおかしくなくらい際どいシュートを打たれていたし、この日の出来では負けは妥当だろう。鬼木鹿島の初戦は駄目ダメだった。
 優磨、レオ・セアラ、荒木の3人で、去年は40得点以上取っているのに、その三人ともにこの日はノーゴールだしなぁ……。
 とはいえ、開始わずか1分でセットプレーからの絶好機で、ファーポスト近くにいた優磨が打ったシュートがGK上福元の胸にあたったシーン、あれがもしも決まっていれば、ぜんぜん違う結果になっていた気が……。まぁ、結果論だ。
 この試合で鬼木の独自色が垣間見えたのは選手交替。まずは後半21分に荒木と師岡を下げて、濃野と松村を入れてきた。
 で、小池を残したまま、濃野をひとつ前のポジションで使ってきた。濃野をより高い位置で使うことで、彼の得点力を生かしたいという采配なんだろう。ポジションに縛られない発想は、知念をボランチ起用したポポヴィッチに通じるものがある。
 まぁ、でも結果としてチームがノーゴールに終わってしまったこともあり、それだったら最初から濃野をスタメンで使ったほうがわくわくしない?――と思ってしまった。
 その後の交替で優磨&レオ・セアラの2トップを、そのまま田川と徳田と入れ替えたのも去年は見られない采配だった。現時点での絶対的エースである優磨を、開幕戦で負けている状況で、残り時間が20分もあるのに引っ込めてしまうとは……。
 でもって最後の交替が知念→樋口。
 要するに、去年の鹿島のストロングポイントであった三人――右SBからの攻撃参加でチームに多くの得点をもたらした濃野、攻撃の絶対的柱だった優磨、デュエル王として中盤に君臨したボランチ知念――が、ひとりもフル出場していない。
 そういう変化がよい結果を伴ってくれればともかく、スコアレスで終わってしまったのでは不安しかおぼえない。楽しみにしていた開幕戦だったけれど、かなりマイナス方向への印象が強くなってしまって今後が心配だ。
 まぁ、フットボールダイレクターの中田浩二が鬼木政権は中長期のビジョンで考えているといっているみたいなので、その言葉を信じて見守っていきたい。
 対する湘南の監督は今年も山口智。 鈴木章斗(21歳でキャプテン!)、福田翔生の2トップに、左SWの畑大雅ら、去年鹿島に煮え湯を飲ませた若き選手たちが順調に成長して、より一層迫力のある攻撃をみせていた。
 あと、右サイドでは去年まで鹿島でプレーしていた藤井智也が躍動。彼が敵として活躍しているのを見て、あぁ、こんないい選手を手放すなんて、なんてもったいない……と思ってしまった。
 3バックの真ん中にはキム・ミンテもいたし、古巣相手に会心の1勝をあげた彼らにとっては最高の開幕戦だったろう。ちくしょうめ。くやしい。
(Feb. 17, 2025)

鹿島アントラーズ4-0東京ヴェルディ

J1・第2節/2025年2月22日(土)15:00~/カシマサッカースタジアム/DAZN

 ホーム開幕戦はレオ・セアラ、鈴木優磨が2ゴールずつを決めて文句なしの快勝!
 前節で感じさせた不安を払拭{ふっしょく}する素晴らしい内容だった。
 この日のスタメンは早川、濃野、植田、関川、安西、柴崎、樋口、小池、松村、レオ・セアラ、優磨の11人。
 去年と同じ濃野を右に入れた4バックに戻して、小池を一列前にあげてきた。知念はコンディション不良なのかベンチ外で、柴崎とコンビを組むのは樋口。でもって左サイドは松村という布陣。
 この形がびしっとハマる。
 本来のポジションに戻った濃野はらしさ全開で躍動していたし、小池も高い位置で献身的なプレーをみせて貢献度大だった。やっぱ濃野はSBで使ってこそだ。小池は二列目でもよくて、レオ・セアラと優磨の2ゴール目はどちらも彼のアシストからだった――はず(たぶん)。
 ポポヴィッチ政権では攻撃的なポジションで使われることが多かった樋口も、ボランチとして豊富な運動量と精度の高いセットプレーで存在感抜群だった。松村も再三、左サイドでの突破を見せて相手に脅威を与えていた。
 チームとしても下手にパスワークにこだわらず、早めにロングボールを入れてゆく。で、ハイプレスで相手陣地からの出どころをつぶす。セカンドボールの回収もばっちり。攻め込まれて危ない場面では、間一髪で相手のシュートを止めてみせる。まぁ、関川が不用意なボールロストからピンチを招いた場面とかもあったけれど、結果はクリーンシートなので問題なし。
 まだやりたいサッカーができているわけではないんだろうけれど、それでもちゃんと前節の反省を踏まえて問題点を修正してきた鬼木はさすがだった。
 レオ・セアラの鹿島での初ゴールは前半22分。相手DFを背負いながら安西からのクロスを頭で合わせた。その3分後には相手DF二枚と競りあいながら、こぼれ球を見逃さずに左足を一閃。強烈なシュートをゴール左へと突き刺した。え、利き足は右だよね?
 さらには前半終了間際にはPKももらって、優磨の今季初ゴールをお膳立て(優磨がお願いして譲ってもらったそうだ)。この日のMVP間違いなしの大活躍だった。
 とにかくヘディングも左足シュートもパンチ力がすごい。右足だったらはどうなっちゃうんだよってレベル。この人にボールが集まるようになったら、今期はマルキーニョス以来の得点王が狙えるんじゃないだろうか。
 ということで、前半は3-0で終了。去年はそこから3点を返されてドローに終わるという信じられない展開になったけれど、さすがに今年はそんなことは起こらない。同じ相手に二年連続でそんなことが起こったらそのほうが奇跡的だ。
 後半もハイプレスで相手の出足を封じ続け、75分には優磨がカウンターから右サイド深いところへドリブルで切れ込んで2点目をゲット。今年の鹿島のツートップは怖いぞというのを世間に知らしめて、試合を締めた。
 途中出場は師岡、徳田、船橋、溝口、佐藤海宏{さとうみひろ}の5人。高卒ルーキーの佐藤はまだ17歳――誕生日は来週だそうだ。わずかな出番だったけれど、ホーム開幕戦でデビューを飾れてなによりだった(去年の徳田は可哀そうだったもんねぇ……)。なんにしろ、ホーム開幕戦のピッチに高校生ルーキーがふたりも立っているのは画期的だ。
 荒木が出番なしで終わってしまったのが気になるけれど、試合後に優磨とじゃれあう表情は明るかったから、おそらく大丈夫なんだろう。
 あと試合後に優磨が「チャッキーが帰ってくれば……」と発言していたというので、やはりチャヴリッチがいないのはコンディションの問題らしい。
 優磨とレオ・セアラに、チャヴリッチや荒木が調子を取り戻して絡んできたら、どんなことになっちゃうんだろう。これはもう期待せずにはいられない。
 対するヴェルディは今年も監督は城福さんで、選手は森田とGKマテウス以外は知らない選手だらけ(去年ゴールを許した若手の名前をすっかり忘れている)。鹿島から移籍した林は欠場で、染野もベンチスタートだった。でも故障者が出たため前半途中から出てきた。背番号9をつけていたので、主力として期待はされているんだろう。この日はあわやというダイビングヘッドがあった(一歩届かず)。まぁ、がんばれ――鹿島戦以外で。
(Feb. 24, 2025)

鹿島アントラーズ2-1アルビレックス新潟

J1・第3節/2025年2月26日(水)19:00~/カシマサッカースタジアム/DAZN(見逃し配信)

 第3節はいきなり中3日での平日開催。
 開幕を前倒しせざるを得なかったほどの過密日程だから、調整が難しいのかもしれないけれど、それにしたってこんなに寒い時期にわざわざナイトゲームをやらなくたっていいじゃんって思う。スタジアム観戦するサポーターが気の毒すぎる。
 対戦相手の新潟は降雪シーズンまっただなかだから、この時期のホームゲームが組めないため、この試合は鹿島のホームゲームだった。おかげで鹿島は開幕早々ホームゲームが3試合つづくというイレギュラーな展開になっている。
 去年からホームでの無敗記録がつづいている鹿島にとっては、願ってもない展開なのだけれど、でもそれって新潟に対してやたらとアンフェアじゃない?
 秋春制への移行も含めて、北国のチームに対する不公平感が強いのが嫌だ。
 まぁ、そんなこの試合、じつは米津玄師の東京ドーム公演と重なってしまい、僕は生で観られなかった。まさかこの時期の水曜に試合があるなんて思わないもんなぁ。あらかじめわかっていたら、翌日のチケットを申し込んだのに……。
 ということで、この試合は午後十時半近くに帰宅して、遅い夕食を取りつつ、酒を飲みながら観た。なので集中力不足で詳しいことは書けない。
 スタメンは前節と同じ11人で、途中出場は師岡、知念、船橋、キム・テヒョン、徳田の5人。途中出場ながら、知念が復帰して、キム・テヒョンが移籍後初出場。知念は濃野との交替で、そこからは小池が右SBにスライドした。
 期待のチャヴリッチも復活。今季初めてベンチ入りするも出番なしで終わる。荒木も2試合連続出番なし。このままで大丈夫なのか不安だ。
 試合は小池の素晴らしいジャンピングボレーシュートで先制するも(小池いろいろすごい)、前半終了間際に矢村健という選手に同点ゴールを許して追いつかれる苦しい展開になった。
 同点の場面、シュートは早川の守備範囲だったけれど、体勢が悪かったのかセーブできず。手を弾いたボールがころころと転がってゴールラインを割ってしまった。
 新潟は松橋監督をFC東京に引き抜かれ、今期は樹森大介という47歳の新人監督が指揮をとっている。これが監督としての初めての仕事らしいし、今年は残留争い必至だろうと思っていたら、意外と手強かった。さすがJリーグ。どこが相手でも難しい試合になる。
 鹿島はレオ・セアラのヘディングがポストを叩いたり、樋口の直接FKがポストに嫌われたりと、惜しいシーンは作るも2点目が遠かった。
 これは駄目なときの試合展開では?――という心配が杞憂に終わったのは後半33分。樋口の左CKが相手のオウンゴールを誘って鹿島がふたたび勝ち越し、そのままなんとか逃げ切った。
 まぁ、前節の快勝とくらべるといまいちな試合内容ではあったけれど、前述したように得点の匂いのするプレーはいくつかあったし、オウンゴールも最初は知念のゴールかと思う際どいものだったので、まあよし。こういう試合できっちり勝ち点3を得たのがなにより大事だ。
 鹿島の順位は6位で前節と変わらず。とりあえず2連勝したので少しは順位が上がるかと思ったら、上位も軒並み勝ち点を積み上げたので、そのままだった。まだ順位を気にするには早いとはいっても、高いに越したことはないので、いささかがっかり感がある。
 ちなみに現時点でのベスト3は、湘南、川崎、清水という、なんだそりゃな顔ぶれになっている。唯一3連敗して最下位に沈む福岡も、得失点差はマイナス3だというから、つまりすべて1点差ゲームを落としているわけだ。おそらく試合内容はそれほど悪くないんだろう。今年のJリーグは例年に増して熾烈な展開になりそうな雲行きだ。
 リーグ優勝への道はけわしい。
(Mar. 1, 2025)