2023年6月のサッカー

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  1. 06/04 △ 浦和0-0鹿島 (J1・第16節)
  2. 06/11 ○ 鹿島1-0湘南 (J1・第17節)
  3. 06/24 ● G大阪2-1鹿島 (J1・第18節)

浦和レッズ0-0鹿島アントラーズ

J1・第16節/2023年6月4日(日)/埼玉スタジアム2002/DAZN

 先制したけど追いつかれたFC東京戦、二度の先行を許しながら追いついた鳥栖戦につづき、この日の浦和戦はスコアレス・ドローとなった。これで三試合連続のドローだ。上を目指すならばここはなんとか勝っておきたかったところだけれど、まぁ、この日の内容ならば引き分けは妥当かなって試合だった。
 スタメンは早川、広瀬、植田、関川、安西、佐野海舟、ピトゥカ、樋口、名古、垣田、優磨の11人。途中出場は土居、仲間、カイキ、常本、藤井の5人だった。
 ひさびさにスタメンのメンツがちょっとだけ変わった。そろそろ佐野が本調子ということなんだろう。仲間をベンチに下げて、佐野がスタメン。
 結果としてMFは全員本職がボランチの選手ってことになった。佐野を入れてこのメンバー構成ならば、そうそう失点はしなかろうと思ったら、やはりそのとおり。見事クリーンシートで試合を終えた。
 ただしその弊害か、攻撃面でもいまひとつ。いい連係を見せる場面もあったけれど、ゴールは奪えずにスコアレス・ドローに終わってしまった。ひさびさに途中出場で出てきた藤井とか、やっぱり攻撃ではいいアクセントになるので、もっと上手く使っていって欲しいところだ。
 レッズは監督がポーランド人のスコルジャ氏になった影響なのか、ショルツ(デンマーク)、ホイブラーテン(ノルウェー)という外国人のCBに、攻撃的MFにはオランダ人のリンセン、途中出場でスウェーデン人の10番モーベルグが出てくるというヨーロッパ仕様だった。ブラジル人は途中出場のホセ・カンテという人だけ。
 最終ラインは右にキャプテンの酒井宏樹、そして左が明本という布陣。明本は攻撃が持ち味だろうと思っていたけれど、意外と綻びがなかった。GKはいまも西川。
 あとは背番号3の伊藤敦樹(浦和の出身だそうだ)が中盤にいて、高い位置には安居、大久保という馴染みのない若い選手がいて、ワントップが興梠というスタメン。
 まぁ、なんにしろお互いに攻守にバランスの取れたチームって感じで、内容的もほぼ互角の拮抗した試合だった。
 そういや、この試合のレフェリーはプレミア・リーグから招聘したというアンドリュー・マドレイという人だった。さすがわざわざサッカーの本場から呼んできただけあって、なかなかいい感じだった。
(Jun. 05, 2023)

鹿島アントラーズ1-0湘南ベルマーレ

J1・第17節/2023年6月11日(日)/カシマサッカースタジアム/DAZN

 はやJ1も今節でひとまわり。アントラーズは前半戦を8勝5敗4分、暫定順位7位という成績で終えた。
 暫定1位のF・マリノス――今節で消化試合がひとつ少ないヴィッセルを勝ち点3で上回った――と勝ち点の差が8というのはやや厳しいけれど、それでも途中の4連敗を考えれば、その後を無敗で乗り切ったのは上出来だ。
 この日の試合はここ3試合連続でドローというところへきて、相手が16位の湘南ということで、絶対に勝っておかないといけない試合だった。優勝圏内に留まるには、こういう試合できちんと勝ち点3を積み上げておかないと。
 で、結果は樋口が決めた直接FKの1点を守り切ってのウノゼロでの勝利。あいかわらず攻撃が湿り気味なのが懸念点だけれど、まぁ、勝ったので結果オーライ。こういう試合をちゃんと勝ち切れるのは、チームがいい状態だってことだろう。
 スタメンは前節と一緒の、中盤をボランチ四枚で固めた布陣。前節同様、このメンツならば守備面は安泰だ。樋口が移籍後初めて直接FKを決めたのもヨシ。今年は彼のセットプレーが大きな武器になっている。
 対する湘南は馴染みのない選手ばかりだった。去年までいた谷、米本らが抜け、元鹿島の永木(名古屋はレンタルだったらしい)も出番なしだし、杉岡は出場停止、山本脩斗はベンチ外、山田直輝も怪我かなんかで不在。
 ということで、僕が知っている選手は町野、茨田、途中出場の阿部浩之の3人だけだった。あ、あと、去年僕を驚かせた黒い肌の日本人SB・畑大雅、彼はけっこうよかった。町野もさすがに代表に呼ばれるだけあるなってプレーを見せていた(でかいし)。代表のときよりクラブのほうが好印象かも。
 新GKのソン・ボムグンは韓国代表だそうで、なるほど優磨のPKを2回連続で止めてみせた。優磨、せっかくVARで蹴り直しのチャンスをもらったのに、2度目も止められたのは残念無念。こういうチャンスを逃していると得点王は難しそう。
 あと、この試合では両チームともに前半のうちにスタメンの選手が怪我をして交替するアクシデントがあった。鹿島で交替したのは垣田。味方の佐野との接触で足を痛めてしまった。なので前半23分からは染野が出てきた。でもその染野は後半の最後に荒木と交替。途中出場して途中で引っ込むというのは、いまいち穏やかでない。
 その交替に限らず、前半を1-0で折り返したこともあってか、この日の岩政は選手交替に積極的だった。後半の頭から安西→常本、名古→藤井の二枚替え。広瀬を左にコンバートして、さらには後半21分にはその広瀬をさげて昌子を入れ、ひさびさの3バックで逃げ切った。このところドローがつづいていたので、昌子を見たのもひさしぶりだ。
 珍しいところでは、霧が濃くなってきたからと、後半はオレンジ色のカラーボールが使われていた。
 イエローカードをもらったピトゥカが次節は出場停止だそうで、入れ替えが必須となる次の試合で、どういうスタメンを組むかはちょっと楽しみだ。まぁ、かわりに仲間を入れておしまいって気もするけれど。
(Jun. 12, 2023)

ガンバ大阪2-1鹿島アントラーズ

J1・第18節/2023年6月24日(土)/パナソニックスタジアム吹田/DAZN

 J1後半戦は無念の黒星スタート。ガンバ大阪、序盤戦は最下位に沈んでいたから、ちょっと油断していたら、ふつうに強いじゃん!
 ピトゥカが出場停止、垣田が故障で離脱したため、この日のスタメンは早川、広瀬、植田、関川、安西、佐野、樋口、仲間、土居、染野、優磨という11人だった。
 でもこのメンツがまるで機能しない。失点はともかく、前半のシュート数がわずか1というていたらく。最終的にも8本しか打ててない。いままでだってそれほど攻撃がよかったとは思わないけれど、それにしたって悪すぎた。やっぱいまのチームはピトゥカが生命線だったってことなのか……。
 まぁ、攻められない分は堅守を武器に勝ち点を積み上げてきたのがこのところの鹿島だったけれど、この日はその守備でも前半だけで2失点。1ゴール1アシストでガンバの立役者となったのは、26歳の左SB、黒川圭介という選手だった。倉田とのワンツーで決めた先制ゴールとか、お見事のひとこと。この子はもしコンスタントにこういうプレーができているなら、代表に呼ばれる日もそう遠くないだろう。
 ガンバはそのほか、ファン・アラーノとダワンの両ブラジル人も目立っていたし、三浦弦太を中心とした最終ラインも堅かった。ただしキャプテンの宇佐美はいまいち存在感なし。
 そういや、前半戦で対戦したときのGKは谷だったけれど、今回は東口がゴールマウスを守っていた。あぁ、ガンバのGKもついに世代交替かと寂しく思っていたんだけれど、さすがに元日本代表のベテランはそう簡単には引き下がらなかった。頼もしい。まぁ、鹿島のシュートが少なすぎて、この日はほとんど仕事をしてませんでしたが。
 前半だけで0-2とされたことで、この日も岩政は迅速に動いた。後半の頭から染野→荒木、仲間→藤井、広瀬→常本の三枚替え。
 この交替が功を奏した――のかどうかはわからないけれど、後半わずか2分に優磨のゴールが決まった!――と思ったら、無念のオフサイド判定。VARが介入して長いこと確認していたものの、残念ながら判定は覆らなかった。
 結局このオフサイドが痛かった。残りのカードを使って聖真→名古、安西→エレケを入れ替え、後半43分には左CKから植田のヘディングが決まって、なんとか1点差までは追い上げたけれど、追撃もそこまで。前節までつづいていた無敗記録は9で途切れてしまった。
 まぁ、とりあえずひさしぶりにエレケのプレーが観れたし、最後のほうは攻撃は迫力があったからよしとしよう。知念もそろそろ戻ってきそうだし、彼とエレケが上手く機能すればきっとまた楽しいことになるだろう。期待してます。
 いやしかし、せっかくガンバから鹿島に戻ってきたのに出番なしで終わり、ベンチから古巣の快勝を見守ることになってしまった昌子が気の毒でならないよ。
(Jun. 28, 2023)