2020年7月のサッカー
Index
- 07/04 ● 川崎2-1鹿島 (J1・第2節)
- 07/08 ● 鹿島0-2札幌 (J1・第3節)
- 07/12 ● 浦和1-0鹿島 (J1・第4節)
- 07/18 ○ 鹿島4-2横浜FM (J1・第5節)
- 07/22 ● 湘南1-0鹿島 (J1・第6節)
- 07/26 △ 鹿島2-2F東京 (J1・第7節)
川崎フロンターレ2-1鹿島アントラーズ
J1・第2節/2020年7月4日(土)/等々力競技場/BS1
Jリーグがようやく再開した。
第1節で中断に入ったまま、よもや四ヵ月以上もサッカーが観られなくなるなんて思ってもみなかった。ここんところまた東京の感染者が連日百人を超えている昨今だから、いつまた中断になるか、わかったもんじゃないけれど、観られるあいだに観られるだけ観て楽しんどこうと思って、DAZNの契約を再開した。さて、無事に十二月の最終節が迎えられますやら……。
ということで、再開後最初の対戦相手は、よりによって天敵・川崎。まあ、中断する前のスケジュールでも川崎だったから、カードを組みなおしたとはいっても、踏襲できるところはそのままってことなのかもしれない。
鹿島のスタメンはGKクォン・スンテ、DF内田篤人、犬飼、町田、永戸、MF三竿、レオ・シルバ、ファン・アラーノ、和泉、FW土居聖真、エヴェラウドの11人。今季特別ルールで5人まで交替可能となった途中出場の選手は、伊東翔、広瀬、遠藤康、永木、そして18歳のルーキー染野唯月という5人だった。
開幕戦でスタメン・デビューを飾った関川はベンチ。あと、右SBのスタメンが広瀬ではなく、ウッチーってところが第1節との変更点。
ザーゴも4ヵ月も余計に時間をもらえて、よりチームへの理解が深まっただろうから、この中断期間は鹿島にとってはプラスとなること間違いなし……と期待していたのだけれど。うーん、どうなんだろう。この試合を観ても、いまだザーゴがいい監督なのかどうか、いまいち評価できない。
なんたってこの試合でようやく今季初ゴールが決まりはしたものの、それが相手のオウン・ゴールですからね。いまだにチームとしてのゴールはひとつも決まっていない。観ていてもいまいち攻撃が機能している感じがしなくて、本当にこのままで大丈夫なのか心許ない。
まぁ、この試合では判定にも泣かされた。開始早々2分でショートコーナーから谷口に決められた先制ゴールは「オフサイドじゃん!」って1点だったし、後半残りわずかで最終ラインの裏を取った染野がペナルティ・エリアで倒されたシーンは、あれがなんでPKじゃないんだよって思った(トラップしたボールをキープできなかったから?)。
この日の主審は飯田淳平という人だったけれど、やっぱJリーグはレフェリングに問題ありなのでは……と思ってしまった。今季から導入されるはずだったVARが過密日程のため年内は見送りになったのも痛かった。まぁ、個人的にはVARはいらない派なんだけど。
対する川崎は中村憲剛がいまだ怪我から復帰せず。でも家長、大島、脇坂、田中碧ら、タレントぞろいで、車屋とか、守田とかが途中から出てくるんだから、羨ましいやらなにやら。家長のアシストから生まれた2点目の長谷川竜也のゴールも見事でした。トラップからシュートまで完璧。あんなの決められたら勝てない。
まぁでも、前半の半ばに鹿島のCKをレアンドロ・ダミアンがワンタッチしてオウン・ゴールにしてくれて1点差に追い上げたこともあって、後半はこちらの一方的なゲームになった。勝っている川崎が無理をしなくなったのに助けられた部分もあるのかもしれないけれど、とりあえず優勝候補の川崎を相手のホームで押し込めたので、いくらか光明は見えたかなって試合になった。それにしても川崎相手だと勝てないよなぁ……。
結局、開幕2連敗で順位は最下位のまま。今季は降格がないからって油断して、まさかこのまま降格圏に沈んだまま1年が終わったりしないだろうな?
ちなみにこの試合は無観客のリモートマッチだった(来週からは少しずつ観客が入る予定らしい)。DAZNを契約はしたものの、BS1でも放送があったので、安定性重視でNHKで観たていたら、副音声では解説なしで場内の音声だけを流しているというので、後半からは副音声にしたら、これがけっこうおもしろい。観客の歓声がないから、選手やレフェリーやベンチの声に、ボールを蹴る音や場内放送が大きく響きわたる。こういう機会じゃないと経験できない、なかなかレアな体験でした。
(Jul. 05, 2020)
鹿島アントラーズ0-2北海道コンサドーレ札幌
J1・第3節/2020年7月8日(水)/カシマサッカースタジアム/DAZN
まだ3試合目だけれど、なんだか洒落にならないのではって気がしてきた。アントラーズ、J1で開幕3連敗を喫するの巻。
スタメンは前節のメンツからウッチーと土居をはずして、広瀬と染野を入れた形。でもってこの日はファン・アラーノとエヴェラウドのツートップだった。
途中出場は土居、遠藤、伊藤翔、永木、荒木の5人。おもしろかったのは、後半途中でいきなり最初の3人を一気に入れ替えたこと。まさに5人交替が可能な限定ルールだからこその選手交替だなぁと思った。でもフィールドプレーヤーの半分が入れ替わっちゃうのは、いまいち公式戦っぽくない。やっぱ真剣勝負の場では交替は3人が適切って気がする。
あと、最後にはレオ・シルバと三竿を両方とも下げて、永木のワンボランチにしたのも意外性があった。まぁ、そのせいもあっての最後の失点って気もするから、それがよかったと思うかと問われると疑問だけれど。
失点は1点目がこの日も前半わずか6分。町田があがったスペースに最終ラインからのロングパスを通され、それを鈴木武蔵がクォン・スンテを交わしてやすやすと決めた。なにそれって思ってしまうような、あっけなくも恥ずかしい失点だった。
もう1点は後半のロスタイム。(たぶん広瀬が)中盤でボールを奪われ、そこからカウンターをくらって、最後は途中出場のルーカス・フェルナンデスの個人技で決められた。これも情けない失点だった。
ということで、失点は2点ともなにやってんだかなぁって形で、対するこちらの攻撃はまたもや不発。試合自体は全体的に押し気味に進めていたけれど、いかんせん得点力不足が深刻。こうも点が取れないと、やはりなにか問題があるのではって気がしてしまう。
札幌は先制点の武蔵が前半途中に筋肉系のトラブルでリタイア(調子がよさそうだったので気の毒)。ジェイも後半途中に三竿にけずられて引っ込んでしまったし、アンデルソン・ロペスはいないし、チャナティップもこの日はそれほど活躍していなかった。イエローカードが5枚も出ているし、どう考えてもベストからほど遠いコンディションだったと思う。それでも勝てないんだもんなぁ……。なんと鹿島が札幌に負けたのは19年ぶりだそうだ。なんだそりゃ。
そもそも去年は主力だった白崎とか綺世とか、どうしちゃったんだろうって話で。実況の人いわく、脩斗と奈良と名古はけがとのことだけれど、つまりそれ以外の人たちはけがじゃないってことだよね? ザーゴのおメガネに適っていないってことなのか?
染野とか荒木とか、若手を重用するのはいいけれど、それで結果が出せないのでは仕方ない。選手層は去年よりも厚くなっているのに勝てない――どころか公式戦で5試合も戦って1点も取れない――のは、やはり監督の問題でしょう。
このあとも浦和、マリノス、(湘南を挟んで)FC東京都と難敵との対戦がつづく。このままだとザーゴがなにひとつ残せないままで解任……なんて可能性もありそうな雰囲気になってきた。
今年はこのまま年末までの半年、DAZNで全試合を観るつもりになっていたけれど、こんな調子がつづいたら早々と観る気が失せそうだ。
(Jul. 08, 2020)
浦和レッズ1-0鹿島アントラーズ
J1・第4節/2020年7月12日(日)/埼玉スタジアム2002/DAZN
よーんれーんぱーい。
4連敗って、それはいったい……。ルヴァン杯とACLも加えると6連敗。それってACL出場クラブのJ1連敗記録としては史上初らしい。なんてこった……。まさかそこまで駄目だとは思わなかった。
でもまぁ、この試合に関しては、内容的には悪くなかった。ちゃんとボールはまわせていた。あとはフィニッシュの部分だけってのは、試合後のインタビューでザーゴがいっていた通りだと思う。相手に与えた決定機も失点の場面以外にそれほどなかったし、決して悲観するほどの内容ではないような気はする。
たださすがに4連敗ってのはなぁ……。
鹿島にとってはすでに前代未聞の状況なので、さすがにこれ以上ともなると擁護するのが難しくなりそうだ。
この日のスタメンはクォン・スンテ、広瀬、犬飼、町田、永戸、永木、三竿、染野、和泉、ファン・アラーノ、伊藤翔という構成。ローテーションなのか、エヴェラウドと土居はベンチにも入っていなかった。でも、かわりに白崎、上田綺世、杉岡大樹の名前がベンチ入りメンバーの中にあった(そして途中出場した)。
とりあえず、ザーゴがブラジル人に固執せず、白崎らサブの選手にもチャンスを与えようという姿勢をみせたことは好印象だった。
対するレッズはJ3、J2で得点王となってJ1に栄転してきたレオナルドと、通算150点まであと1点としている興梠のツートップが要注意。でも結果的にはふたりとも特別な仕事はさせなかったし――レオナルドには1本フリーの決定機があったけれど外してくれた――守備面ではいちおう及第点だったと思う。少なくても失点の場面以外は。
決勝点は後半7分。山中の左FKがファーに流れたと思ったところを岩波が折り返し、最後はセンターでフリーになっていたエヴェルトンがヒールキックでゴールへ流し込んだ。うーむ、最後のところはエヴェルトンの技ありだから仕方ないけれど、ひとつ前の岩波のアシストはちゃんとフォローがいれば防げた気が……。
後半に入って、白崎、遠藤、綺世、杉岡、荒木が途中出場した。白崎はなんかいまいちだったけれど、それ以外の選手たちはそれぞれの持ち味を発揮していたと思う。いまのコンディションだとファン・アラーノや和泉よりも遠藤のほうがいいと思うんだけれどなぁ……。
あと左SBとしては、やっぱ永戸より杉岡にスケールの大きさを感じる。永戸にはプレースキッカーとしてのプラスアルファがあるのかもしれないけれど、僕はどちらかというと杉岡のほうが見たい。
いずれにせよ、選手層にはちゃんと優勝争いができるだけのポテンシャルがあると思うので、あとはザーゴがそれを生かして勝てるサッカーをしてみせてくれることを祈るばかりだ。
そういや、綺世が茶髪になっていた。鹿島には黒髪にネガティヴなイメージを持っている専属美容師でもいるんだろうか。白崎や杉岡が黒髪のまんまで嬉しいよ。
(Jul. 12, 2020)
鹿島アントラーズ4-2横浜F・マリノス
J1・第5節/2020年7月18日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN
やっと勝ちました~。前節までの決定力不足が嘘のような一挙4点。しかも対戦相手はディフェンディング・チャンピオンの横浜F・マリノス。2失点はちょっとなんだけれど、でもそれ以外は文句なしの快勝で、今年初めて留飲が下がったJ1第5節。
この日のスタメンはGKクォン・スンテ、DF広瀬、犬飼、町田、永戸、MF三竿、レオ・シルバ、ファン・アラーノ、遠藤、FW上田綺世、エヴェラウドという11人だった。
そのメンバー表をみて、おっと思った。遠藤と綺世の先発起用は願ったり叶ったり。一試合ごとにザーゴが適切だと思える調整を加えてきていることに好感をおぼえた。
で、この試合では綺世のスタメン起用が大正解~。開始わずか4分で今季チーム初となる先制ゴールをたたきこんでみせる。
先制点の場面は三竿のパスカットから。中盤の高い位置で扇原からボールを奪うとすぐエヴェラウドに預ける。エヴェラウドは相手DFひとりを交わすと左サイドをドリブル突破して、ファーへとクロスを上げる。
この時点でゴール前にいたマリノスのDFは2枚だけ。ファーにいたティーラトンは高さがないので、その頭上を越えたボールは、フリーで待ち構えていた綺世の足元にどんぴしゃ収まった。ワントラップした綺世はそのボールを落ち着いて右足でゴール左に蹴りこんでみせる。若干相手のミスに助けられた感はあったけれど、それでもとてもきれいな先制点だった。
得点力不足にあえいできただけに、この先制点は効いた。これで今日はいけるかもって気分になった。
ただ、マリノスもさすがに攻撃力がはんぱない。そう簡単に勝たせてはくれない。そのわずか8分後には素晴らしい連携からマルコス・ジュニオールの同点ゴールが生まれる(アシストは仲川)。あまりにきれいに崩されてしまい、開始早々の盛り上がりにあっという間に水を差された。
ザーゴは自らボールを保持して仕掛けるパスサッカーを志向しているという話だけれど、その点では現時点では相手のほうが一枚上手っぽい。ボール保持率は横浜の65%、パス数もあちらが鹿島の倍以上だったというから、やりたいサッカーができていたのは横浜のほうだったんじゃないかと思う。
ただ、この日の鹿島は横浜の弱点をきちんとつくサッカーができていた。ザーゴが試合後のインタビューで「横浜の弱点は高いDFラインの後ろのスペース」だと語っているけれど、まさにそのとおり。ボールを奪うと素早く相手のファーサイドにロングボールを放り込み、次々とチャンスを生み出していった。
そんな攻撃が後半に爆発する。広瀬のグラウンダーのアーリークロスを綺世がワンタッチで決めて2点目。右サイドで相手の裏をとったファン・アラーノから、ファーでフリーになったエヴェラウドへのパス交換から生まれた3点目。
マルコス・ジュニオールにすんばらしいゴールを決められて1点差に追い上げられた時にはいささか心配になったけれど、そのあと途中出場の白崎が相手のミスからのルーズ・ボールをかっさらって浮き球のループシュートを無人のゴールへと放り込んで計4得点。さすがにこれで勝負ありだった。
マリノスは正GKの
この日のMVPは文句なしに綺世。でも2ゴールの活躍は素晴らしいけれど、あと2点くらい取れそうなチャンスを外しているので、ハットトリックを逃した残念感もある。まぁ、それくらいよかったってことでもある。やっぱFWらしいFWがちゃんと仕事をして点を取ってくれると気持ちいい。今季はこのまま彼をFWの柱にすえて、いずれ日本代表のエースとなるくらいの成長を促して欲しいもんだ。お願いします、ザーゴさん。
新外国人もエヴェラウドが1ゴール1アシスト、ファン・アラーノも1アシストと、ようやく結果を残せたので、ここから調子を上げてくれることを願ってやまない。白崎もゴールでセンスのよさを感じさてくれたし、途中出場の土居もこのままスタメンを奪われたまま沈んでいてもらっては困る。中盤のスタメン争いもがぜんおもしくなってきた。
この日の途中出場は永木、土居、白崎、伊藤翔、和泉。
おもしろかったのは、後半わずか8分で三竿を永木に替えたこと。今季はずっとキャプテンマークを託している三竿をそんな早い時間帯にあっさり替えるとは思わなかった。ザーゴにどういう意図があったのかはわからないけれど、とりあず勝ち越したのはその交替の5分後だったし、チームにとってはいい刺激になったのかもしれない。
この試合は開催後初の観戦者のいる試合だった。入場者数はわずか3,090人だそうだし、感染防止のために鳴りものも歓声も禁止されているので、拍手だけが響くという不思議な感じの試合だったけれど、でも逆にそういうのも新鮮かなって思った。少なくてもプレーに対して自然と拍手が湧くだけでも無観客試合とはぜんぜん違う。あと、セットプレーなどで選手とレフェリーの会話が聞こえてきたりするのもなかなか新鮮だった。
そういや今季からはレフェリングの方針もかわって、軽微なボディーコンタクトではなるべく笛を吹かないことになったんだそうだけれど、そのおかげで試合の流れが止まらなくて、とてもいい感じだった(この日の主審は西村さん)。
いやぁ、そんな試合内容もあいまって、なんだか今年になって初めてサッカーを楽しめた気がする。結果的にも内容的にも、とてもいい試合でした。大満足。
(Jul. 19, 2020)
湘南ベルマーレ1-0鹿島アントラーズ
J1・第6節/2020年7月22日(水)/Shonan BMW スタジアム平塚/DAZN
どうやら今シーズンはもう駄目っぽい……。
前節の快勝で調子が上向くかと思っていたのに、たった一節でもとに戻ってしまった。攻めれど攻めれど決まらない。でもって相手にセットプレーから失点を許し、そのまま逃げ切られるという展開。ストレスがたまるったらありゃしない。
この日のスタメンはクォン・スンテ、広瀬、犬飼、町田、杉岡、永木、レオ・シルバ、土居、白崎、エヴェラウド、上田という顔ぶれ。
お~、杉岡が移籍後初スタメン。でもって土居、白崎もスタメンで、なんと三竿がベンチ。中3日での3連戦だから、次節のFC東京戦にそなえて、比較的くみしやすい湘南相手に三竿やファン・アラーノを休ませたいということなのかもしれないけれど、個人的にはけっこう楽しみなメンバー構成だった。
でも残念ながらこれが不発……。注目の杉岡は攻撃ではやはりいいものを持っていると思わせたけれど、肝心の守備面で不安定さを感じさせたし――なるほど、だからいままで出番がなかったのかもと思った――土居や白崎も特筆するような活躍は見せてくれなかった。エヴェラウドはあいかわらずここぞのチャンスでボールに触れないし。見た目はともかく、彼のゴール前での勝負弱さはまるで日本人みたいだ。
綺世はきょうもポストをたたく惜しいシュートがあったものの決めきれず。でも鹿島のなかではもっともゴールへの期待を抱かせた。
だからその綺世を後半15分で交替させたザーゴ采配は不満(途中出場はファン・アラーノ、伊藤翔、染野、和泉の4人)。現状でのチーム得点王である綺世をさげて、決めきれない土居を最後まで引っぱるってのはどういうことなんだ。交替策が成功すればともかく、結局この試合も0点なわけだし。ザーゴはいまだに攻撃陣の最適な組み合わせを見つけられず、いきあたりばったりな采配をふるっている感があるのが困りものだ。
湘南では去年ついにレッズと別れをつげた山田直輝が背番号10をつけていた(でも前半だけで交替してしまった)。あと五輪代表の齊藤未月と岩崎悠人がいた(このふたりは大活躍していた)。スタンドには鈴木冬一もいたし、優秀な若手が多い印象。でも知っている選手はそれくらい。
あ、途中出場で決勝点を決めた石原直樹を忘れちゃいけない。ベンチにイヤな選手がいるなぁと思っていたら、不安的中。後半途中に交替で出てきてから、わずか10分足らずで決勝ゴールを決められてしまった。
失点はCKから。ニアでワンタッチしてゴール前に流れてきたボールをヘディングで決められたのだけれど、どちらもマークについていた選手が競り負けている。引いて守る相手を崩せず、反対に相手のチャンスはきちんと止められなければ、負けて当然。湘南のGK谷はガンバのユースあがりで、これがJ1デビュー戦だという話なのに、そんなルーキーに完封負けだもんなぁ……。
失点の場面で石原のマークについていたのは犬飼だった。再開以来CBは犬飼と町田のふたりで固定されているけれど、連戦で早くも疲れが出ているんだかなんだか。きょうはふたりともいまいちだった。次の試合あたり、片方だけでも交替させたほうがいいんじゃないだろうか。
まぁ、なんにしてもここまで1勝もできずに下位に沈んでいる湘南に負けているようでは今季はもう終わったも同然。下位対決で負けて順位も逆転され、ふたたび17位のブービーとなってしまった(最下位にいるのは清水)。あーあ……。
まぁ、とりあえず攻撃の形はそれなりに作れているので、このまま最下位グループに沈んだまま終わるとは思わないけれど、かといってここから盛り返して優勝争いに加わるのはちょっと難しいだろう。
裏では川崎が仙台を相手に2-0から逆転勝利をあげていた。やっぱ強いチームは違うよねぇ……。
(Jul. 22, 2020)
鹿島アントラーズ2-2FC東京
J1・第7節/2020年7月26日(日)/カシマサッカースタジアム/DAZN
勝てねー。でもFC東京相手に負けなかったなら、まぁオッケーかなと。そんな一戦。
前節で僕は上田綺世を途中交替させたことに文句をつけたけれど、綺世は足を痛めて全治一ヵ月だったそうだ。そういや、交替のときに足を引きずっていたけれど、まさかそんなに重傷だったとは。それでは交替も当然か。知らずにケチをつけて、すみませんでした、ザーゴさん。
ということで、綺世のいないこの日のスタメンは、クォン・スンテ、広瀬、犬飼、町田、永戸、三竿、レオ・シルバ、ファン・アラーノ、遠藤、伊藤翔、エヴェラウドという顔ぶれだった。途中出場は土居、和泉、永木の3人だけ。
対する東京は、前節で東が大怪我を負って全治3~4ヵ月だとか、橋本拳人がロシアへ移籍したりとか、あと鹿島からレンタル中のレアンドロが契約上の取り決めで出場できなかったりとか、あれやこれやでいつもと顔ぶれが異なった。スタメンのブラジル人はディエゴ・オリヴェイラだけで、安部柊斗や内田宅哉という、初めて名前をきく若い子たちがスタメン起用されていたりもする。今季はここまでベンチ入りすらしていなかったという三田がスタメンだったのも、苦しい台所事情のあらわれなんだろうか。
でもそんな状態なのにホームで勝たせてもらえないんだから、やっぱ東京とは相性が悪かった。せっかく先制したのに、前半のうちにセットプレー二つで逆転されるていたらく(決めたのは渡辺剛と森重のCBコンビ)。後半に土居のビューティフルなゴールが決まって同点に追いついたけれど、結局勝ち越せないまま、今季初のドロー・ゲームとなった。
鹿島のゴールは1点目がエヴェラウド。広瀬のアーリークロスにあわせて、力強く頭を振りぬいた。遠藤が左サイドから入れたクロスにダイレクト・ボレーで合わせた土居の同点ゴールも最高だったし、この日の2得点はどちらも素晴らしかった。
まぁ、2点しか取れなかったけれど、シュート数では相手を上回っているし、危ないシーンもそんなになかったので、内容的にはよかったと思う。決して悲観するようなサッカーはしていない。なんでも近々ジーコも来日するらしいし、もう少し我慢すれば、調子も上向くでしょう(希望的観測)。
ここからは比較的くみしやすい相手がつづくので、巻き返しに期待しよう。
(Jul. 27, 2020)