2018年3月のサッカー
Index
- 03/03 ○ 鹿島1-0G大阪 (J1・第2節)
- 03/07 ○ シドニー0-2鹿島 (AFCチャンピオンズリーグ)
- 03/10 ● 鹿島0-1広島 (J1・第3節)
- 03/13 △ 鹿島1-1シドニー (AFCチャンピオンズリーグ)
- 03/23 △ 日本1-1マリ (親善試合)
- 03/23 ● 日本1-2ウクライナ (親善試合)
鹿島アントラーズ1-0ガンバ大阪
J1・第2節/2018年3月3日(土)/カシマサッカースタジアム/BS1
鹿島の今季ホーム開幕戦。対戦相手は元セレッソのレヴィー・クルピが監督に就任したガンバ大阪。
この日はウッチーが右足に違和感を訴えたとかで欠場。あと、前節での僕の愚痴が大岩に届いたわけでもないだろうけれど、小笠原が今季初出場! それと土居も初先発。ということでスタメンはクォン、安西、植田、昌子、山本、三竿、オガサ、遠藤、土居、金崎、ペドロ・ジュニオールという顔ぶれだった。
対するガンバは今野、アデミウソン、藤本淳吾らが故障でベンチ外。そのせいか、びっくりするくらい手ごたえがなかった。とくに今野がいないのが大きかったと思う。井手口も移籍してしまったし、ボランチはレッズから移籍してきた矢島と20歳の市丸という子がコンビを組んでいたけれど、まったく存在感なし。中盤の守備がゆるゆるで、なんか好き勝手やらせてもらえてしまった感じ。大黒柱のヤットもいまいち存在感がなかった。
まぁ、後半は途中出場の17歳・中村敬斗にポストをたたくシュートを打たれたり、同じく途中出場の18歳・福田湧矢にもシュートを許したりと、香川、清武、柿谷らを育てたクルピらしく、若い選手を積極的に起用してきたりして、こちらを若干あわてさせる時間帯もあったけれど、全体の印象としては今年のガンバは恐るるに足らず。もしもこの先もいまの状態が続くようならば、クルピの早期解任もありうるんじゃないかという気がする。
まぁ、こちらはこちらで攻めながらも決めきれないのはあいかわらず。この日はとくに夢生がはずしまくり。チャンスで一瞬の決断が遅れたり、絶好機にシュートの精度を欠いたりで、いやぁ、はずす、はずす。もしも夢生が絶好調だったら、ガンバは悲惨なことになっていたんじゃないだろうか。
そういや、ペドロ・ジュニオールが右サイドからの突破を図った場面で、飛び出してきた東口がペドロをファールで止めてイエローをもらうシーンがあったけれど、あれだってレッド・カードが出てもおかしくないプレーだった(西村主審あまい)。あそこで東口が退場していたら、本当にどうなっていたかわからない。4-0とかの惨敗もあり得る内容だったように思う。そういう意味では、負けはしたけれど、ガンバにとってはある意味ラッキーな試合だったんじゃないだろうか。
アントラーズにとってこの試合で残念だったのは、遠藤が前半の途中で足を痛めて途中交替を余儀なくされたこと(全治6週間とのこと)。でもかわりに出てきた安部裕葵がとても切れのあるプレーを見せてくれたのが不幸中の幸いだった(もうひとつの交替枠はP・ジュニオール→永木)。
決勝点は途中出場の鈴木優磨が相手のゴールライン付近でブラジル人DFファビオをターンひとつでするっとかわしてクロスを入れ、それを夢生が押し込んだもの。夢生のシュートは左足であわせそこなったボールが右足の膝あたりにあたってゴールネットを揺らすという、いまいち締まらないものだったけれど、でもまぁ、そこまで外しまくりだったので、形はともかく決まってよかった。なによりこのゴールは優磨の個人技が素晴らしかった。ACLのゴールもそうだけれど、このふたり、なにげに相性がいいらしい。
そういえば、前節がスコアレス・ドロー、優勝を逃した昨年の最後の二節もスコアレス・ドローだったので、この試合までアントラーズはリーグ戦3試合連続で自他ともにまったくゴールがない試合がつづいていたわけだ。このゴールでようやく去年からひきずってきた悪い憑きものが落ちた気がする。
まぁ、ゴール不足はともかく、守備面の安定度は素晴らしい。これで去年から5試合連続で無失点。ことディフェンスに関しては今年も安心して観ていられそうだ。
それにつけても小笠原の存在感ときた日には。今年はここまで出番がなかったから、さすがに衰えたかと思ったら、この日はなんの問題もなくフル出場。いやぁ、まだまだぜんぜん大丈夫じゃん。頼もしいったらない。
(Mar 04, 2018)
シドニーFC0-2鹿島アントラーズ
AFCチャンピオンズリーグ/2018年3月7日(水)/シドニー・フットボール・スタジアム/日テレNEWS24(録画)
これはある意味、会心の一戦だったんじゃないだろうか。
スタメンがまずふるっていた。GK曽ヶ端、DF伊東、犬飼智也(清水からの新加入)、植田、山本、MFレオ・シルバ、永木、土居、中村充孝、FW優磨、金森というメンツ。
ひとつまえのリーグ戦と一緒なのは、植田、山本、土居の3人だけ。そのうち今季のスタメンを保証されているといえるのは植田だけだから、要するにほぼ全員サブ。
以前のJリーグのベスト・メンバー規定からしたら許されないメンツだけれど、でもサポーター目線からすればこれは楽しい。ふだんは観られない選手のプレーがたっぷりと観られるのだから(そういう意味ではベスト・メンバー規約ってのはコアなファン心理を無視した残念なルールだったと思う)。
とはいえ、アウェイでここまでメンバーを入れ替えて大丈夫かは心許なかった。なので試合開始時点での心持ちは楽しみ半分、不安半分という感じ(あ、といいつつ、この試合は時差の関係でキックオフ時間が午後5時半だったので録画で観たんだけれど)。
でもそんな不安は不要だった。まぁ、序盤こそ相手に追い込まれる展開がつづいたし、その後も前半途中までは膠着状態だったけれど、いったんこっちペースでボールをまわせるようになってからは、鹿島の一方的なペース。ほとんど相手にチャンスらしいチャンスは与えなかったと思う。あいや、正確には曽ヶ端が2本ほどナイス・セーブでピンチを救うシーンがあったっけ。でもそれくらい。
まあ、こちらのチャンスも多かったとは言えないんだけれど、その辺は主力不在なのだから仕方ない。でも、そんな中で前半終盤にワン・チャンスから、優磨のシュート気味のクロスを聖真がワン・タッチでこつんと決めて先制。やたらとどフリーだったけど、瞬時にあの選択ができるのが素晴らしい。さらには残り時間も少なくなってから、永木のCKを修斗がニアでワンタッチして、最後は植田が頭で決めて駄目押し。さすがにこの2点目で勝負ありだった。鹿島がアウェイで難なくシドニーを下して、勝ち点3を獲得した。
まぁ、アウェイで勝ったのも重要だけれど、この試合でもっともすごいと思ったのが若手の存在感。この日も途中出場で安西と三竿が出てきたし(どんなブラック企業だ)、スタメンの犬飼、途中出場の大卒ルーキー山口一真らもいい感じでプレーしていた。みんな若いのにちゃんと鹿島らしさをプレーに感じさせるところがいい。
あらためてこういう選手たちを集めてくる鹿島のフロントってすげーなと思わされた一戦でした。
(Mar 07, 2018)
鹿島アントラーズ0-1サンフレッチェ広島
J1・第3節/2018年3月10日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN
今年はここまで無敗できているし、戦力も整っているから、これなら当分は負けないんじゃないか……と思ったとたんに負けました。あぁ……。まぁ、そんなもんだよね。
ということで、今季初黒星の相手は城福浩監督ひきいるサンフレッチェ広島。
この日のスタメンはクォン、安西、植田、昌子、山本、小笠原、三竿、中村充孝、土居、ペドロ・ジュニオール、金崎というメンツ。途中出場は優磨、伊東、金森の3人。
前節の最後に足を痛めた安部が残念ながらベンチ外。さらにはこの試合で安西まで怪我をしてしまった。故障者続出のきびしい状況。
おまけにペドロ・ジュニオールの調子がいっこうに上がらないのも懸念材料。現状ならば彼より優磨をスタメンで起用したほうが断然得点力が高い気がする。この日の最大のチャンスも優磨が獲得したPKだったし(金崎よもやのPK失敗)。やはり調子いまいちのレオ・シルバといい、怪我でリタイア中のレアンドロといい、現時点ではブラジル人トリオの不調が最大のネックだ。
対する広島は元ガンバのパトリック、タイの英雄ティーラシンの2トップに迫力があって、さらには去年レンタル先のジュビロで頭角をあらわした川辺駿が非常に効いていた。まぁ、そんな川辺もこの試合の終盤に怪我をしてしまったのだけれど。彼がいるといないとでは雲泥の差だろうから、広島にはさぞや痛かろう。でもま、一昨年はFC東京の第二政権で失敗した城福さん、今年は広島でいい感じでスタートを切れているようでなによりだ。
この試合の広島がよかったのは確かだけれど、でも試合内容的には鹿島のほうが上だったと思う。なので負けたのは完全に自滅。失点は三竿のパスミスからだったし、夢生のPK失敗もあった。ミスから失点を許して、同点機を逸していれば負けても当然。
三竿のミスは最終ラインの深いところから味方にパスをつなごうとして、ペナルティ・エリア内にいた相手の選手にひっかけてしまったもの。まぁ、そこから落ち着いてシュートへと持ち込んだ相手も見事だったけれど(決めたのはサイドバックの和田拓也という選手)、でもあそこはセーフティーにクリアして欲しかった。
しかしまぁ、オーストラリア王者にアウェイで快勝したあとで、去年降格レースに苦しんだクラブに負けるとは思わなかった。開幕戦の清水もそうだったけれど、去年弱かったから今年も弱いかというと、そんなことがないのがJリーグ。なんたって今節終了時点で上位3チームは広島、川崎、清水とくる(なんだそりゃ)。まったく実力伯仲すぎて困りもんだ。
(Mar 11, 2018)
鹿島アントラーズ1-1シドニーFC
AFCチャンピオンズリーグ/2018年3月13日(火)/カシマサッカースタジアム/日テレNEWS24
前のJ1広島戦から中2日。日程的に難しいのはわかるけれど、ホームだったことを考えるとドローに終わったのはやっぱ残念だなというシドニーとの2戦目。
故障者続出中ということもあって、この日も大岩は思い切りよくメンバーを入れ替えてきた。GKは曽ヶ端、4バックが伊東、犬飼、昌子、そして左サイドバックはなんと高卒2年目の小田逸稀(これがプロ初スタメンとのこと)。ダブル・ボランチが永木とレオ・シルバで、攻撃的MFに充孝と金森、そして2トップが優磨と夢生という布陣。
広島戦と連続スタメンなのは、昌子、充孝、夢生の3人だけ。小田の左のみならず、伊東と犬飼という右サイドも若干心許なかったけれど、でもそれほど極端にレベルを落とした感がないあたり、今年は戦力が充実しているなぁと思う。
試合はドローに終わったものの、内容はそれほど悪くはなかった。まぁ、あいかわらず決定力を欠いていて、なかなか点が入らないけれど、相手よりは多くシュートを打っているし、とくに不満は感じなかった。だから前半のうちに夢生のヘディングで先制した時点で、今日ももらったなと思ったんだけれど、そうは問屋が許さない。後半途中になんだかふわっとしたクロスから、18番のサイモンという選手のオージーらしい高さにやられてイージーに失点。結局そのままドローに終わってしまった。
まぁ、先制点もCKからの相手のクリア・ミスがポスト付近にはっていた夢生をめがけたナイス・アシストになった感じのラッキー・ゴールだったし、今日の得点はその1点のみなのだから、結果的にはドローで順当かなと思う。失点した時間帯はやや押し込まれ気味だったので、願わくば早めに交替のカードを切って、前線のプレッシャーを高めておきたかったところだけれど。大岩、やや選手交替の動きが遅い感あり。
この日の途中出場は聖真と修斗と山口(アウトは充孝、小田、金森)。
後半途中で退いた小田は序盤のクロスの精度がやたらと低くて、まだまだ世界で戦えるレベルじゃないだろうと思わせたものの、最初は緊張していたのか、その後は落ちついてそこそこいい感じでプレーしていた。19歳(うちの娘と同い年)という年齢を考えれば、まぁよくやったと思う。
(Mar 13, 2018)
日本1-1マリ
親善試合/2018年3月23日(土)/スタッド・モーリス・デュフラン(ベルギー)/テレビ朝日
W杯を3ヶ月後に控えてのヨーロッパ遠征での親善試合2連戦。まずは仮想セネガルだというマリ戦。
マリはセネガルのおとなりだそうで、なおかつ、この2、3年はユース世代のW杯で何度かベスト4に入っているのだそうだ。しかも主要選手のほとんど全員がヨーロッパでプレーしているという。なるほど、ネームバリューが低いわりにはけっこう歯ごたえのある相手だった。
──とはいえ、そこはFIFAランキングで日本に劣るW杯予選敗退国。そんな相手に試合終了間際の得点でかろうじて引き分けに終わったことで、世間の評価は非常にきびしいものになっている。
でも僕はこの試合、けっこう楽しかった(夜9時キックオフだから酔っ払っていたせいかもしれないけど)。いまだメンバーが固定されていない流動的な状況で、コンビネーションもままならない顔ぶれだろうに、ときにはショート・パスがきれいにつながっていたし、CBでスタメン起用された昌子は果敢に攻めのロングパスを配給していた。終盤に途中出場した三竿も同点ゴールをアシストしてみせた。まぁ、要するにアントラーズ・ファンゆえの贔屓目かもしれないけれど、僕にとってはそれほどつまらない試合ではなかった。
この日のスタメンはGK中村航輔、DF宇賀神、昌子、槙野、長友、MF長谷部、大島、森岡、FW久保、宇佐美、大迫の11人。途中出場で蛍、高徳、三竿、中島翔哉(!)、小林悠、本田が出てきた。
浦和レッズの宇賀神はなんとこれが初代表。
今回は酒井宏樹が怪我のため右サイドバックが足りず、宇賀神を試そうということになったらしいのだけれど(ウッチーも鹿島でプレーできてないしなぁ……)、この宇賀神がやらかしてしまう。
前半途中に悪質なファールでイエローをもらったと思ったら、前半終了間際にはペナルティ・エリア内で相手を蹴飛ばしてPKを献上するていたらく。で、ハリルホジッチに愛想をつかされて、前半だけでお役御免。この日が30歳の誕生日だったそうだけれど、散々なアニバーサリーになってしまった。お気の毒さま。
あとひとつ残念だったのは、中盤でいい感じのアクセントになっていた大島がわずか30分で足を痛めて途中退場してしまったこと。なんでこうも怪我が多いかな、大島。ハリルホジッチは彼のことを大いに評価しているようなので、今後のJでの活躍次第では最終選考に残るかもしれないけれど、もしも回復が遅れるようならば、本番はこわくて使えないだろう。ほんと残念すぎる。
まぁでも、その分は後半途中から出場してA代表デビューを果たした中島翔哉がいいプレーを見せてくれたからよしとしよう。ロスタイムの最後のワンプレー、健斗からのクロスをダイレクトでゴールにぶち込んだ、あのシュートは本当に素晴らしかった。
それにしても中島は2年前にオリンピックで活躍した時点ですでにすごかったと思うんだけれど、なぜにA代表に呼ばれるまであれから2年もかかるかな。主力として使わなかったFC東京も、これまで代表に呼ばなかったハリルホジッチも見る目がなさすぎる。
まぁ、ハリルホジッチの場合、宇佐美(代表は1年9ヵ月ぶりとからしい)も森岡も本田も同じようにリーグで好調だからってだけで呼んでいるわけで。その一方でこのところかんばしい噂を聞かない岡崎は選外(あり得ない)。あれだけ重用していた井手口や浅野も所属クラブで出番を失ったとたんに選外。香川、麻也、酒井宏らの主力を怪我で招集できないといっては嘆き節。
要するに単にそのとき調子がいい選手たちを寄せ集めて、デュエルで勝って縦に速くを繰り返すばかりで、みずからの指導で育ててゆく姿勢は皆無なわけです。身体能力の高いアフリカ人相手ならそれでもうまくいったかもしれないけれど、身体能力の足りない分をアジリティと組織力で補うしかない日本みたいな国の指導はこの人では無理でしょう。ここまでくるともう人選ミスは明らかだ。
まぁ、過去のパターンからすると、大会前の出来が悪いときのほうが、本大会の成績がよかったりするので(選手たちの危機感が高まって団結力が増すせい?)、今回もそういうパターンになることを期待するしかないんだろうなって気がしてきた。
(Mar 25, 2018)
日本1-2ウクライナ
親善試合/2018年3月27日(火)/スタッド・モーリス・デュフラン(ベルギー・リエージュ)/フジテレビ
GK川島、DF高徳、植田(!)、槙野、長友、MF長谷部、蛍、柴崎(!)、FW本田、原口、杉本健勇というメンバーで臨んだ欧州遠征二戦目のウクライナ戦。
前の試合よりはよかったというのがハリルホジッチの試合後の感想だったけれど、それほど大差のない試合だった気がする。どっちかというと負けた分だけ──そして相手がマリよりも強かった分だけ──この試合のほうがストレスがたまった(もしかしたら素面で観てたからか)。
この試合はとにかく失点の形がよくなかった。1点目はゴール斜め前からのミドルを植田が頭でワンタッチしてオウン・ゴールにしたもの。ようやくCBとしてのチャンスをもらえたと思ったら、なんてナイスなアシストだよ、植田。まぁ、それ以前にあの位置で相手にフリーでボールをもたしちゃいかんでしょう。
決勝点になった2点目も右サイドを高徳が崩され、ファーにふられてフリーでシュートを打たれたもの。最後は止めにいった槙野と長谷部のあいだを撃ち抜かれた。どっちのシーンも守備ゆるすぎ。W杯でもこんな調子だったらもう惨敗必至だ。
でもまぁ、とりあえずこちらも1点返せたのが救い。柴崎のFKに槙野が頭であわせた同点弾はとてもきれいなゴールだった。
柴崎はそのFKを筆頭にいくつかキラリと光るプレーを見せてはくれたけれど、でも消えている時間もあったから印象はぼちぼち。かろうじて得点には絡んだので、本大会へ望みはつないだかなという感じ。まぁ、そもそも柴崎もこのところクラブで出番がないグループのひとりなのに(無念だ)、いちおう呼ばれているだけでもちょっとは目をかけてもらっているんだろう。
意外だったのはこの試合でも三竿が出番をもらったこと。そのほかの途中出場のメンツが小林悠、久保、中島、宇佐美なのを考えると、三竿の2試合連続出場もけっこうな優遇に思える(たんにボランチの人材難?)。でもまぁ、健斗は対人に強いタイプなので、デュエル命のハリル氏の好みにはあうのかもしれない。
そのほか、この試合で株をあげた数少ない選手のうちのひとりは、やはり中島翔哉。この日も出てくるなり存在感ありまくり。最後に自ら取ったFKを自ら蹴って惜しいシーンも作ってみせたし、この分ならば本大会でも彼のプレーは観られそうだ。
一方で個人的に残念だったのが酒井高徳。やたらと右サイドを破られていたし、あわやオウン・ゴールってクリアミスもあった。きょうみたいな調子じゃとても右サイドは任せられない。宇賀神は前の試合で終わったも同然だし、これで酒井宏樹かウッチーが戻ってこなかったら、右サイドは日本の最大の弱点ってことになりそうな……。
そういや、高徳と同じ右サイドでプレーしていた本田もいまいち。最初のうちこそ悪くないかと思ったけれど、次第に存在感が薄くなってしまった。
僕は本田の存在はいまの代表には不可欠だと思っていたけれど、きょうくらいの出来だと最終選考に残すべきか悩ましい。どうせならば、もっと将来性のある選手を連れていったほうがいいんじゃないかという気がしてきてしまう。長谷部もいまいち安定感を欠いているし、日本代表もそろそろ本気で世代交替の時期かもしれない。
まぁ、なんにしろウクライナはいい対戦相手でした。でかくて技術とスピードがある選手がずらり。こんなところを相手にイージーなミスしてりゃ、そりゃ勝てないよなと思った。
そういやウクライナってシェフチェンコがいた国だよな(名前しか知らないけど)と思ったら、そのシェフチェンコさんが現在の監督でした。テレビの解説は藤田俊哉と鈴木隆行だし、俺もずいぶんと長いことサッカー観てるんだなぁとしみじみ思う。
いやしかし、過去の記録を調べたら、トルシエのときになんとウクライナとポーランドと連戦して、連勝してるんだよな。それがいまや代表監督が相手を格上とのたまう状況って……。
日本サッカーは年々進歩していると思ってきたけれど、どうやら欧州の進歩のスピードにはまったくついてゆけてないらしい。この分じゃ僕らが生きているあいだにW杯を獲るなんて夢のまた夢だろう。うーむ。
(Mar 28, 2018)
【追記】よもやこれがハリルホジッチ最後の試合になろうとは……。