2016年8月のサッカー
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- 08/04 ● U-23ナイジェリア5-4U-23日本 (オリンピック・グループB)
- 08/07 △ U-23日本2-2U-23コロンビア (オリンピック・グループB)
- 08/10 ○ U-23日本1-0U-23スウェーデン (オリンピック・グループB)
- 08/10 ● 鹿島0-1サンタフェ (スルガ銀行チャンピオンシップ)
- 08/27 △ 横浜M2-2鹿島 (J1・2ndステージ第10節)
U-23ナイジェリア5-4U-23日本
リオ・オリンピック/2016年8月4日(木)/アレナ・アマゾニア(ブラジル)/NHK総合(録画)
まったくなんちゅう試合をしてるんだか。
五輪代表のリオ・オリンピック本番の第一試合、ナイジェリア戦。
相手のナイジェリアは移動のトラブルで試合の7時間前にようやく現地に到着したという話なので、コンディション的に有利な日本がまさかここまでぶざまな試合をするとは思ってもみなかった。
いきなり開始わずか6分に左サイドをたやすく崩されて失点。
でもその3分後に南野がもらったPKを興梠が決めて同点。
ほっと胸をなでおろす間もなく、その1分後にまた失点。
で、またその2分後に南野のゴールで同点って。
なんなの、この試合?
開始わずか10分ちょいで両軍あわせて4ゴールの乱打戦。
いったんはそれで落ち着いたものの、前半の終了間際にまたもやミスからピンチを招き、植田が痛恨のクリアミスから3点目を献上。
さらに後半に入ってからも2ゴールの計5失点。そのうち4点は8番のエテボという20歳の選手だ。そんな若い選手に4ゴールも許す日本のディフェンス力って……。
大事なこの初戦のスタメンは、GKが櫛引(お~!)、DFが室屋、塩谷、植田、藤春、MF遠藤航、原川、大島、FW南野、中島、興梠という11人だった。
直前のブラジル戦ではスタメンをはずれていた大島が復帰。あれ、でも原川もいるじゃん、はずれたのは誰?……と思ったら、矢島だった。おいおい。
大会の直前に仮にも背番号10を託していた選手がこの大一番でサブですか?
大事な試合だから慎重に入りたかったのはわかる。だからより守備力の高い原川を起用してトリプル・ボランチで臨んだんだろう(矢島は途中出場)。
でも結果的にはそんな手倉森采配がいちばんの敗因だったと思わざるを得ない。
そもそも5失点には、4バックの全員が絡んでいる。
1点目は藤春が相手FWにいともたやすくかわされてクロスをあげられた。
2点目は室屋がヘディングの目測をあやまったクリアミスから。
3点目は植田のクリアが短すぎ、こぼれ球をシュートされた。
4点目は塩谷のファールによるPK。
5点目は櫛引がペナルティエリアの外まで出てきてクリアしたボールを拾われた。
以上、失点の場面でいちばん目立った人の名前だけを書いたけれど、5失点のうち、4失点にオーバーエイジで呼んだ2人が絡んでいる。藤春は浅野の得点をアシストして、いくらか名誉挽回したとはいえ、左サイドのディフェンスがゆるすぎる。
もうひとりのOA選手である興梠も、PKこそ決めたものの、流れからは一本のシュートも打てずに終わっている。途中出場の浅野と鈴木武蔵──そういや久保は結局不参加と決まって、かわりに武蔵が招集された──がともに1点ずつ決めているのに、OA枠で呼ばれた興梠がシュートゼロではなぁ……。
結果論だけれど、これでは完全にOAの人選ミスでしょう。
べつに僕はこの3選手が嫌いなわけではない。とくに興梠は元アントラーズの選手だから、悪く思えるはずがない。
とはいえ、彼らがOA枠を使って呼ぶにふさわしい選手かというと、さすがに疑問を感じざるを得ない。なぜって、3人がそろいもそろってA代表ではボーダーラインを越えきれない選手たちだから。対するナイジェリアの10番ミケルがチェルシーのレギュラーだというのと比べれば、その格の違いはあきらかだ。
手倉森はチームにフィットするという理由で彼らを呼んだようだけれど、オリンピックという舞台で戦うのに必要なのは、現在のチームにどれだけフィットするかとよりも、むしろ世界の舞台でどれだけ戦ったことがあるかという経験値だったのではないかと思う。
この試合でもっとも印象的だったのは、ナイジェリア人の身体能力の高さに対するとまどいだった。日本代表は、こと一対一ではすべてといっていいほど負けていた。高い位置でボールをもたれると、まったく止められなかった。
チームにひとりふたりならばいざ知らず、全員がそういうレベルの選手ばかりというチームとの対戦経験など、Jリーグにいたのでは絶対に望めない。そして今回のOA枠で選ばれたのは、代表歴も少なく海外経験のない選手たちばかりだ。要するに彼らにしたってこの試合は初めての経験といっていい内容だったわけだ。それではこの大一番で十分に力を発揮できなくても致し方ない気がする。
まぁ、そういう意味でいうならば、指揮官である手倉森監督にしたって国際経験はまったくないわけで。Jリーグの感覚で世界にのぞんでこっぱみじん。そんな感じの試合だったと思う。
守備の破たんについては、自分たちの守備力を買い被っていたところもあるんじゃないかという気もする。
だって、振り返ってみれば、手倉森は大会前の数少ない親善試合のほとんどに、守備の要である遠藤航を招集していない。おまけにこの大会では──故障者が多くて気の毒な部分もあるにしろ──4バックの2枚にOAを使っている。
要するに守備的なポジションの選手たちに関しては、この半年ばかりで一緒に実戦でプレーした時間がきわめて短いわけだ。そりゃ連係だってそうスムーズにはいかないだろう。Jリーグやアジアの舞台ならばそれでもどうにかなるのかもしれないけれど、一歩世界に出たらまったく通用しないんだって。この日の結果はそんな現実を突きつけられたも同然だった。
日本が世界で戦ってゆくには、選手のみならず監督も、もっともっと国際経験を豊富にしてゆかないと駄目なんだろうなあって。そんなよくある意見の正当性を痛感させられた惨敗だった。スコア上は1点差とはいえ、コンディション不十分な相手に5失点もしたら惨敗と形容せずにはいられない。
次の相手がグループ最強のコロンビアということで、この大会ははやくも敗退がほぼ確定って状況になってしまった。あぁ……。
(Aug 06, 2016)
U-23日本2-2U-23コロンビア
リオ・オリンピック/2016年8月7日(日)/アレナ・アマゾニア(ブラジル)/BS1(録画)
勝てなかったことを嘆くべきか、負けなかったことをよしとすべきか。なかなか判断が難しい結果に終わったリオ・オリンピックの二試合目、コロンビア戦。
この日のスタメンは、GKが中村航輔、DFが室屋、塩谷、植田、藤春、MF遠藤航、井手口、矢島、中島、そしてFW興梠、浅野の4-4-2。
ゴールキーパーが櫛引から中村にかわってしまったのは、まぁ仕方ない。Jリーグで観ているかぎり、中村はとてもいいプレーをしているし、これといっていいところなく5失点を許した櫛引も文句はいえないだろう。
それよりも意外だったのは、前の試合で活躍した大島と南野をはずしてきたこと。でもまぁ、こちらもかわりは井手口と矢島だし、前の試合で矢島をスタメンからはずしたのは、最初からこういうローテーションを考えていたのかもしれない。あと、ボランチの原川を引っ込めてFWをツートップにしてきたのも積極的でよし。
で、そうした戦術の変更がびしっとはまったのか、この日の日本の出来は、前の試合とは雲泥の差だった。最初から高めの位置できちんとプレスが効いていて、積極的な守備から攻撃を仕掛けることができていた。
相手のコロンビアも過密日程のせいか、まるで切れがなかったので──五輪代表とはいえ、この国がFIFAランキング3位ってどういうことだろうと思ってしまった──これならばいけるだろうと思ってい観ていたのだけれど……。
この試合でもちょっとした隙から失点を許してしまう。
後半14分にコロンビアのオーバーエイジの選手、グティエレスにゴール真正面でスペースを与えての先制点献上。
ブロックに入った植田にあたってコースが変わってしまったのは不運だったけれど──って、直前のブラジルとの親善試合でもまったく同じことしてなかったっけ?──やはりあの場面、相手の10番にあんなところでシュートを打たせたのが間違い。
それでも、まだ1失点ならば追いつける、さぁゆけ~と思っていたら、さらにその6分後に今度は藤春がオウンゴールって……。藤春、悪い意味で目立ちすぎ。
あぁ、さすがに残り25分で2点のビハインドでは万事休すか……。
と思ったところから、なんと同点に追いついてみせたのは、どえりゃー偉かった。
オウンゴールのちょっと前に井手口、矢島に替えて、大島、南野を投入してからの日本の攻撃はそりゃたいしたもんだった。
オウンゴールのわずか2分後には、浅野が密集したDFの裏に切れ込んで豪快きわまりない追撃弾!
さらにはその少しあとに中島が得意の角度から、これまた豪快な同点ミドル!
2-0とされてからわずか10分たらずで、あっという間に同点に追いついてみせた、その爆発力たるや見事のひとこと!
さぁ、ここまできたらあとはもう逆転あるのみ!――という期待がかなわなかったのが、この試合の最後の残念事。3枚目のカードを切って、藤春を亀川に替えた手倉森采配もよくわからなかった(そのまま入れ替えたんならまだしも、室屋を左に移して右SBとして起用した理由が謎)。
終盤は完全に相手を圧倒していたので、あそこであと1点が取れずに自力での予選グループ突破がなくなってしまったのは痛恨の極みだった。
この日の結果によりすでに1位抜けが決まったナイジェリアは次の試合では確実にメンバーを落としてくるだろうし、となると勝てば自力で予選突破というコロンビアの優位は動かない。うーむ。他力本願だけれど、ナイジェリアのサブのメンバーのがんばりに期待するしかない。
……とかいう前に、日本が次の試合でスウェーデンに勝たなきゃ話にならないんだが。
とはいえ、この試合の内容が維持できるようならば、それも難しくないように思える。ほんと日本代表はよくぞ追いついた。それもFIFAランキング3位の国相手に。贔屓目ではなく内容では勝っていた(2失点は余計だったが)。五輪世代とはいえ、格上の国を相手にこういう試合ができたのは、大いに自信になるんじゃないだろうか。……って、勝っていればなおさらだったのに。あぁ、もったいない。
まぁ、なんにしろ、本番で今回のチームらしいサッカーがちゃんと観られたのはなによりだった。この試合の内容は、けっこう世界にアピールできたのではないかと思う。スタンドも大いに沸いていたし。浅野とかすごかったし。あのシュートを見たら、アーセナル・サポーターもちょっとは彼のことを認めるだろう。
なにはともあれ、確実に戦えることが保証されているのは、残すところあと一試合だ。これがこのチームの戦い収めとなる覚悟で、プライドをかけていい試合をして欲しい。いま持てる力すべてを発揮して終わって欲しい。
もうそれだけでいいや。もう一試合、最高のサッカーをして、せめて一勝して帰ろう。それだけが最後の望みだ。
よろしくお願いします、五輪代表のみなさん。
(Aug 09, 2016)
U-23日本1-0U-23スウェーデン
リオ・オリンピック/2016年8月10日(水)/アレーナ・フォンチ・ノヴァ(ブラジル)/BS1
残念ながら決勝トーナメント進出はかなわなかったけれど、それでも日本代表は最後にちゃんと勝って大会を終えてくれた。まずはそのことを喜びたい。
聞けば、この日の対戦相手のスウェーデンは、ヨーロッパ予選の優勝国だという。ナイジェリアはアフリカ地区で優勝しているというし、要するにこのグループにはヨーロッパ、アフリカ、アジアという3地区のチャンピオンが集まっていたわけだ。そこに南米2位のコロンビアが加わるんだから、こりゃもう死の組もいいところ。
そんなグループで初戦につまづいたのは、やはり痛かった。結果論だけれど、最初の2試合であと1点だけ多く得点できていれば──もしくは1点だけ失点を抑えることができていれば──日本が決勝トーナメントに進出できていた可能性が高い。そう考えるとナイジェリア戦の守備の乱れが、そしてコロンビア戦での藤春のオウン・ゴールがなんと高くついたことか……。
でもまぁ、もう済んでしまったことをつべこべいっても始まらない。リオ五輪の代表の戦いはこれにて終了。残念な結果ではあるけれど、でもそう悲観したもんでもないだろうと思う。ナイジェリア相手には4点も取ったし。コロンビアには2点差を追いついたし。そしてこの日のスウェーデンには無失点で勝っている。決勝点も見事だった。
結果だけみれば、前回のオリンピックのときのほうがいいけれど、対戦相手のレベルを考えれば、今回だって決して捨てたもんじゃないと思う。このグループで1勝1敗1分け、勝ち点4ならば、自信をもっていいでしょう。
まぁ、まだまだ安定感は足りないけれど、でも日本代表がいいサッカーをすれば、じゅうぶん世界にだって通用する。そのことがわかった点で、とても意義深い大会だったと思う。
この最後の試合でピッチに立ったのは、中村、室谷、塩谷、植田、亀川、遠藤、大島、南野、中島、浅野、興梠というメンバー。途中出場は矢島、武蔵、井手口の3人だった。
この試合で悪い意味で印象的だったのは、ゴール前での日本の選手の消極性。開始5分で中島が、後半開始すぐには大島が、それぞれディフェンス・ラインの裏へと見事に抜け出し、あとは目の前にいるGKだけって場面を作っておきながら、なぜか自分でシュートを打たずにパスを選択して、チャンスをふいにしている。
なぜあそこまで入り込んでおきながらシュートを打たないかな? ああいうプレーはもう不思議で仕方ない。打てる場面で打ってくれないと、見ているこちらも気分的にすっきりできない。
この試合では結果的に問題なかったけれど、あそこでシュートが打てる、打てないで結果が分かれる試合だってあるだろう。それこそ、そういう場面をしっかり決めて、もう1点多くとってさえいれば……っていうのがこの大会の結果だったわけで。頼むから日本代表の選手たちがゴール前でシュートよりもパスを選択する悪癖だけはどうにかして欲しいと思う。
まぁ、その点をのぞけば、満足のゆく一戦だった。興梠もようやくシュートを打ってくれたし(それも3本も。ひとつも決まらなかったけれど)。大島の決勝アシスト、矢島のゴールも素晴らしかった。とりあえず、いい形で大会を終えてくれてなにより。ナイジェリア戦でのひどい出来から一試合ずつ、前の試合での課題をクリアしながら前進していった感があったのが、なによりよかった。
この五輪代表の選手たちがA代表で活躍する日がくるのを楽しみに待ちたい。
(Aug 11, 2016)
鹿島アントラーズ0-1インデペンディエンテ・サンタフェ
スルガ銀行チャンピオンシップ2016 IBARAKI/2016年8月10日(水)/カシマサッカースタジアム/BSフジ(録画)
五輪代表の試合と順番が前後してしまったけれど、同じ日に行われたナビスコ杯王者と南米サッカー連名のカップ戦ウィナーが対戦するスルガ銀行チャンピオンシップ。アントラーズが3度目の出場を果たしたこの試合を、録画ながら無料放送があったので、その日のうちに観た。
スタメンは曽ヶ端、西、ファン・ソッコ、昌子、山本、柴崎、小笠原、鈴木優磨、中村充孝、赤崎、金崎。この試合では6人まで交替が認められているとのことで、途中出場で新加入のファブリシオのほか、土居聖真、永木、杉本が出てきた。
まぁ、観ることは観たのだけれど、ワイン一本を空けた状態で夜の11時から録画で観たもんで、内容についてはどうこういえない。リーグ戦では3連敗と、セカンド・ステージに入って以来、なんだか妙なことになってしまっているけれど、この試合でも無得点に終わってしまっていて、やはりいまいちな感はあった。失点のあと、せっかくもらったPKを金崎が止められたのもノーグッド。
まぁ、とはいえ、およそ一ヶ月ぶりに観るアントラーズの試合だったし、それだけでもけっこう楽しいものはあった。
この日が日本デビューのファブリシオは金崎のポルトガル時代のチームメイトだそうで、まだチームにはフィットしていないものの、慣れてくればけっこういい戦力になりそうな雰囲気だった。
しかし、五輪代表がコロンビアと戦った二日後に、今度はアントラーズがコロンビアのクラブと対戦するのを観るってのも、なんとも不思議な巡り合わせだ。
(Aug 11, 2016)
横浜F・マリノス2-2鹿島アントラーズ
2016年8月27日(土)/日産スタジアム/BS1
およそ二ヵ月ぶりに観るアントラーズのリーグ戦だというのに……。
前節の湘南戦で途中交代を命じられた金崎が激昂、石井監督に食ってかかって、それを見たハリルホジッチから、素行不良でA代表にふさわしくないと招集を見送られる始末。
さらには、石井が心労からの体調不良で、休養のためこの試合を欠席するという異常事態に……。
石井の体調不良が金崎だけのせいとは思えない。そりゃ影響はあったんだろうけれど、いくらなんでもたったひとりの部下に反抗されただけで心が折れちゃうようでは人の上には立てないだろう。だから金崎の件より以前に、すでになんらかの問題を抱えていたのだろうと思われる(あんな風に食ってかかられるからには、それ以前から軽く見られていたのは間違いないんだろうし)。なんでも月曜日に今後の進退を含めてフロントと会話が行われるんだとか……。
原因がどうであれ、メンタルが原因で自らが任されたチームの指揮が取れない事態になるというのは問題だ。同い年だし、せっかくここまでいい成績を残しているんだから、このままがんばってほしいところなんだけれど、さてどうなるんだかなぁ……。
ということで、なんともすっきりしない気分のまま、大岩コーチを監督代行として行われたF・マリノス戦。
相手はエースの中村俊輔がいないので、それほど難しい試合にはならないかと思ったら、さにあらず。先制したにもかかわらず、この日キレキレだった齋藤学に1アシスト1ゴールを決められて、ドローに終わってしまった。
スタメンは曽ヶ端、西、ファン・ソッコ、昌子、山本、柴崎、小笠原、鈴木優磨、土居、赤崎、金崎。
後半戦に入ってからの苦戦──ここまで4勝4敗1分の9位──の原因が失点の多さなのは明らかなのだから、ここはさっさと五輪から戻ってきた植田をスタメンに復帰させて、ファースト・ステージと同じ布陣で戦って欲しいところなんだけれど、代理の大岩にはいきなり大胆な布陣変更をほどこすのは難しいだろうし、そういう意味でもこの試合で石井がいないのは痛かった。
アントラーズの先制点は、金崎からのスルーパスを鈴木優磨が決めたもの。決定的なパスを出した金崎も、それにぎりぎりで追いついてGKをかわしてシュートを打った優磨も、どちらも素晴らしかった。
齋藤学のシュート性のクロス(というか、あれは単なるシュート?)を伊藤翔がワンタッチでゴールに突き刺した相手の同点ゴールも敵ながらあっぱれ。
そのあとの齋藤の逆転ゴールは、西がスライディングでクリアしようとしたボールが斎藤へのパスになってしまった不運なものだったけれど、まぁ、あれはあそこでクリアミスした西が悪い。そしてきちんと決めた斎藤がえらい。
西といえば、この試合でおもしろかったのは、その西を残したまま、赤崎にかえて伊東幸敏を入れてきた大岩の采配。伊東を右SBに起用し、西をひとつ前のポジションにあげて、攻撃の舵を取らせた。
失点はそのあとの場面だったので、あちゃー、交替策が裏目じゃんと思ったんだけれど、その後の同点ゴールが西からのパスを伊東がつないでチャンスメイクしたものだったので、結果オーライという感じ。
同点ゴールを決めたのは途中出場のファブリシオ。彼はこれが日本初ゴールだ。おめでとう。そしてサンキュー。
今節は首位を争う川崎、浦和がともに敗れたので、ここは勝って勝ち点を詰めておきたかったところだけれど、まぁ負けなかったことをよしとしよう。
それにしても、次にアントラーズの試合を観るときには、いったい誰が指揮を執っていることやら……。
(Aug 28, 2016)