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2025年11月の映画

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  1. ビートルジュース

ビートルジュース

ティム・バートン監督/マイケル・キートン、アレック・ボールドウィン、ジーナ・デイヴィス、ウィノナ・ライダー/1988年/アメリカ/WOWOW録画

ビートルジュース (字幕版)

 去年三十六年ぶりに続編が公開されたティム・バートンの監督デビュー第二作目。

 若いころはティム・バートンを特別視していたけれど、それも今は昔。近年の作品の出来がいまいちなことに加え、年をとって僕自身の趣味が落ち着いたこともあって、以前のような思い入れはなくなった。

 二十何年ぶりに観たこの作品もなんでこんな映画を撮る監督が好きだったんだろう?とわれながら不思議になってしまうような作品だった。

 まぁ、何度も観ている『シザーハンズ』とは違って、この映画は一度観たきりで、内容はすっかり忘れていたし――それこそ主演がアレック・ボールドウィンとジーナ・デイヴィスだということも覚えていなかった――そういう意味では、まったく愛着がなかったのは確かなんだけれども。

 というか、初めて観たときにもさほど感心しなかったから、これはもういいやって思って、記憶にも残らなかったのかもしれない。

 まぁ、とはいえ、子供のグロテスクでキュートな悪夢みたいな世界観は唯一無二。ここまで悪趣味なB級感を堂々と映像化できるのって、ある意味すごい気もする。一部の小学生の男の子が大喜びしそうな映画だし、そういう感性を大人になっても失わなかったところがティム・バートンの強みだろう。

 とりあえず、ビートルジュースを演じるマイケル・キートンのうっとうしさと、ゴスロリな十六歳のウィノナ・ライダーの初々しさが印象的な作品。

 ラストシーンのウィノナ・ライダーのダンスはわけがわからないけど、ディナーの席で全員が『バナナ・ボート』を踊らされるシーンは極めつけのバカらしさで、この映画の中ではいちばん好きでした。

(Nov. 08, 2025)