2018年10月のサッカー

Index

  1. 10/03 ○ 鹿島3-2水原三星 (ACL・準決勝)
  2. 10/10 ● 鹿島1-2横浜FM (ルヴァン杯・準決勝)
  3. 10/12 ○ 日本3-0パナマ (親善試合)
  4. 10/14 △ 横浜FM2-2鹿島 (ルヴァン杯・準決勝)

鹿島アントラーズ3-2水原三星ブルーウィングス

AFCチャンピオンズリーグ・準決勝(第一試合)/2018年10月3日(水)/カシマサッカースタジアム/日テレジータス

 アントラーズ、悲願のアジア制覇へ向けて一歩──いや半歩前進。準決勝はグループリーグでも戦って、1勝1敗と五分の結果を残している水原三星との再対決。
 いやしかし、なんて試合をしてるんだか。
 この日はうちの子の二十歳の誕生日で、夕食の席にはごちそうが並んでいたから、祝いの席でサッカーにうつつを抜かしているのも悪いと思って、生放送は観ないつもりでいたんだけれど、あいにく娘の帰りが遅くなって、キックオフの時間になっても帰ってこない。
 ならばと遠慮なく観始めてみれば、開始わずか10分たらずで2失点というていたらく。それもどちらもミス絡み。
 ホーム&アウェイでの戦いなのに、ホームでの初戦でいきなりアウェイゴールを2つも許すなんて試合、せっかくのお祝い気分がだいなしだ。これ以上観ていられるかと、前半15分でいったん観るのをやめてしまったのですが……。
 食事が終わってネットを開いてみたら、なんと鹿島が3-2で勝ってる!
──ということで、あわててつづきを録画で観ることになった。
 この日のスタメンはGKクォン、DF内田、チョン、犬飼、山本修斗、MF永木、三竿、遠藤、安部裕葵、FWセルジーニョ、優磨という布陣。
 前半わずか2分で許した先制点は、相手がCKからワンタッチで流し込もうとしたシュートを、ウッチーが胸トラップしてゴールに入れてしまったもの。なんでウッチー、ゴールに向かって胸トラップしているんだか。クォンへのパスのつもりだったのかもしれないけれど、クォンはゴールラインより下がっていたので、副審にゴールを宣告されてしまった。
 そもそも、鹿島ボールのキックオフだったのに、最初のロングパスをミスってタッチラインを割ってしまい、相手ボールとなったその流れからわずか1分ちょいで先制されるというのは、考えられるかぎり最悪の立ち上がりだ。
 その4分後の追加点にしたって、左サイドでプレッシャーを受けた修斗が蹴りだそうとしたボールが、相手にあたってダミヤノヴィッチへの絶好のパスになってしまったものだし。ダミヤノヴィッチは角度のないところから、クォンの脇を抜くようなシュートを落ち着いて決めてみせた。
 相手のエースFWへボールが渡ってしまったのは不運だったけれど、あの場面で相手に引っかかるようなボールを蹴った修斗のミスはいただけない。クォンも反応し切れなかったのが残念。ウッチーのオウン・ゴールを含め、どのプレーも不運で致し方ない部分はあるけれど、でも立ち上がりから相手の圧力に押し込められ、おちつきと集中力を欠いた印象があったのが残念だった。
 僕はいったんそこで観るのをやめてしまったけれど、試合の流れとしては前半のうちに1点を返せたのが大きかったと思う。
 貴重な追撃弾は前半21分。右サイドで華麗なボールさばきを見せたセルジーニョのクロスが相手のオウン・ゴールを誘った。最初は優磨のヘディングが決まったのだと思ったのけれど、リプレイを見たらマークについた相手DFの頭だった(あんなにきれいなオウン・ゴールも珍しかろう)。でもまぁ、あそこに優磨がいたからこその得点だ。優磨のゴールといってもいいと思う。
 試合はそのまま後半にはいっても1-2のまま動かず。大岩は裕葵→安西、永木→土居、遠藤→西というカードを切ってゆく。
 ここでおもしろかったのは、安部、遠藤という攻撃的MFにかえて、安西、西というサイドバックの選手を起用していること。ボランチの永木をさげて土居を入れた部分だけは攻撃的だったけれど、あとは攻撃力の高いDFを入れることで、守備を重視しつつも反撃を試みるという趣向だったのだと思う。
 なんにしろ、後半の鹿島のピッチにはDF登録された選手が6人もいたわけだ。負けている状況で、ふつうはそんな采配、あり得ない。
 でも、結果的にはこの大岩采配がずばりとはまる。84分の同点ゴールはピッチに立ったばかりの西がドリブルで攻めあがってセルジーニョにラストパスを通したものだったし、ロスタイムの逆転弾はフル出場したウッチーのゴールだった(CKからのこぼれ球をシュートして止められ、その跳ね返りを二度目のシュートで決めた)。
 ウッチーと西という、元日本代表の右SBふたりが同時にピッチに立っていたからこそ実現した逆転劇。大岩監督、お見事でした。
 あ、でも危ないシーンはけっこうあった。とくにクォン・スンテがレフェリーの目の前で水原の選手に頭突きをかましたシーンには愕然。あれでよくレッドカードが出なかったもんだと思うよ。危ないったらありゃしない。
 そういう意味でもこの日の勝利は薄氷を踏む内容だった。アウェイ・ゴールで2点を許していることもあり、次のアウェイでの第二戦も予断が許さない。安部裕葵もU-19代表に招集されていないみたいだしなぁ。まぁ、そのぶんは安西や土居、永木なんかでバランスを取りながらうまく戦ってくれると信じたい。
 さぁ、決勝まであと一試合。アジアの頂点まで残すところ三試合。
(Oct 04. 2018)

鹿島アントラーズ1-2横浜F・マリノス

ルヴァン杯・準決勝/2018年10月10日(水)/カシマサッカースタジアム/フジテレビNEXT

 だー。なんとも残念な結果に終わったルヴァン杯・準決勝の第一試合。
 この日の先発は曽ケ端、内田、町田、犬飼、安西、永木、レオ・シルバ、遠藤、充孝、セルジーニョ、土居の11人。
 このスタメンを見て、僕はGKがクォン・スンテじゃないのに驚いた。だって、ひとつ前のJ1の川崎戦ではクォンが小林悠のPKを留めてスコアレス・ドローにしているんだよ? そんな活躍をみせたGKを替えるか、ふつう?
 そしたらやっぱり、この心配が的中してしまう。
 両チーム無得点のまま迎えた後半77分。天野の直接FKが壁のあいだを抜けて鹿島のゴール左隅に突き刺さる。曽ケ端は壁の反対側に寄っていたので、ボールにまったく反応できず。
 あれは壁を作った選手たちのミスなのかも知れないけれど、ああいう風に壁を作るよう指示したのは曽ケ端じゃないの?
 そのあと、ロスタイムに永木のCKを犬飼が見事に決めて同点に追いついたときにはよし!と大盛りあがりだったのに、そのすぐあとでふたたびFKから決勝ゴールを決められてしまう。
 こっちは完全に曽ケ端のミス。山中亮輔の蹴った真正面のシュートをキャッチしきれず、ファンブルしたところをウーゴ・ヴィエイラに決められた。
 べつに曽ケ端が嫌いなわけじゃないし、ミスを責めたくはないんだけれど、やはりこの試合の敗因は曽ケ端だ。というか、前の試合でいいプレーをしたGKを使わず、別のGKを使って、その人のミスで敗戦したのだから、結果的には指揮官のミスだと思う。やっぱGKは二人を併用するポジションじゃないだろう。
 まぁ、さかのぼって考えれば、どちらの失点も──天野に山中という素晴らしいプレース・キッカーがいるマリノスに対して──ゴール近くで不用意なファールを与えたのが問題なわけだけれど。
 特に2点目は同点にしたあと、勝ち越しを狙って前がかりになったところで、カウンターからファールを与えたのがいただけない。W杯ベルギー戦の日本代表じゃないんだからさ。残り時間はほとんどなかったんだから、あそこはドローでよかった──というか、追いついた以上は最低でもドローで終わらせなくちゃいけなかった。どうせ負けるならば0-1のほうがよかったよ……。
 ああそう、もうひとつの敗因は前半に中村充孝が得たPKを土居がはずしたこと。
 この試合、大岩はここまで公式戦の全試合に出場しているという鈴木優磨をベンチからはずしてきた。あと、安部裕葵もユース代表に呼ばれて不在。
 ということで、この日は土居がスタメンで出場して、なおかつあの先制のチャンスでキッカーをつとめて、これをはずしたわけだ。あそこで先制していれば、その後の曽ケ端のミスもなかったかもしれないので、そういう意味ではいちばん痛かったのはあのPK失敗かもしれない。聖真はその前にもポストをたたく惜しいシュートもあったし、せめてどちらか一方だけでも決めていればなぁ……。
 あと、痛いといえば、後半途中で充孝とウッチーが相次いで足を痛めて交替してしまったのも痛い(途中出場は金森と西と修斗)。駒不足のときに故障者ってだけで痛いのに、ウッチーはなんてことない接触プレーのあとだったから、なおさらまずい気がする。大事がなければいいんだけれど……。
 マリノスはつい先日まで残留争いをしていたので、今年は駄目かと思っていたら、予想外に強かった。特に扇原がスタメンでキャプテンマークを巻いていたり、大津もスタメンだったりと、かつて五輪代表で好きだった移籍組の選手たちが主力としてプレーをしていたのにぐっときた。
 ほかにも3トップの右に入った仲川とかもよかったし、一方で中澤、栗原はいないし(CBは知らない外国人コンビ)、中町はベンチスタートだし、知らないうちにずいぶん印象が変わっていた。
 驚いたことに、マリノスの総得点51は現在J1でトップなんだそうだ。いつの間にそんな攻撃的なチームに……。監督のポステコグルー(いつまでたっても名前がおぼえられない)が超攻撃的サッカーを標榜しているって噂は本当だったんだ。いやはや、おみそれしました。
 あぁ、それにしても本当にあの2点目にはがっくりきた。勘弁して欲しかった……。
(Oct. 10, 2018)

日本3-0パナマ

親善試合/2018年10月12日(金)/デンカビッグスワンスタジアム/テレビ朝日

 森保ジャパンの二試合目。
 W杯の主力をほとんど呼ばなかった前回とは違って、今回はわざわざ海外からある程度の人数を呼び寄せているので、新旧メンバーを半々くらい使ってくるかと思っていれば、この試合のスタメンはGK権田、DF室屋、冨安、槙野、佐々木、MF三竿、青山、伊東純也、南野、原口、FW大迫というメンバーだった。
 麻也、長友、酒井、柴崎らのW杯組のみならず、前の試合であんなにいいプレーをした中島翔哉までベンチ。なにそれ? って思った。次の強豪ウルグアイ戦のために温存?
 鹿島サポーターとしては三竿のスタメンは嬉しかったから、このメンツじゃ駄目とまでは思わないんだけれど、サッカーの内容が前回ほどよくなかったので、いまいち盛りあがり切れなかった。まぁ、それでも結果は3-0で、前回と同じスコアで勝っているわけだから、森保一、すごいかもしれない。仮にもパナマはロシアW杯に出場していた国なのだし(まぁ、正直それほど強い相手とは思わなかったけど)。
 得点は1点目が南野の個人技、2点目が伊東純也で、ふたりとも2試合連続ゴール。3点目は怪我のため代表を辞退した小林悠のかわりに追加招集された川又──かと思わせておいて、実はオウン・ゴールだった。
 途中出場は、川又のほかに北川航也(清水での活躍が見初められての初招集)、堂安、柴崎の計4人。最初に川又、北川を入れたのは残り30分を切ってからだし、堂安は足を痛めた伊東純也(無事を祈る)にかわって急遽の出場。柴崎はわずか5分ちょいのプレーだった。森保は交替カードを切るのが遅い印象なのが気になる。
 若干19歳の冨安がA代表デビュー戦で堂々たるプレーを見せていたのがこの試合のいちばんの収穫かもしれない。
(Oct. 12, 2018)

横浜F・マリノス2-2鹿島アントラーズ

YBCルヴァンカップ・準決勝/2018年10月14日(日)/ニッパツ三ツ沢球技場/フジテレビONE@スパカー!

 アントラーズ、あと1点が届かず、ルヴァン杯の準決勝で散るの巻。
 この試合、まずはメンバー表を見て意外だったのが、曽ケ端がスタメンだったことと、鈴木優磨がまたもやベンチ入りしていなかったこと。
 曽ケ端に関しては、前の試合でのミスはあったものの、これまでの貢献と彼のプライドを考慮して、汚名返上のチャンスを与えたということなのだと思う。
 一方の優磨に関しては、決勝へのチケットのかかったこの試合でチーム得点王を意図的にはずしてくるとは考えにくいので、公式発表はないけれど、残念ながらコンディション的に使える目処が立たなかったということなんだろう。
 ということでこの日のスタメンは曽ケ端、西、犬飼、町田、山本、永木、レオ・シルバ、遠藤、安西、聖真、金森という11人だった。
 安西を攻撃的なポジションで使ってきたのは、先制点が大事な試合なので、守備重視で慎重な戦い方をしようとしたってことなのだと思う。ところが意に反して前半だけで2失点を喫するていたらく。
 1点目は相手シュートの跳ね返りがペナルティ・エリア内にいたウーゴ・ヴィエリアに渡ってしまう不運なものだったけれど──しかし、あれをダイレクトでシュートに持ってゆくウーゴ・ヴィエイラの上手いこと──、右サイドを天野に突破され、みごとなクロスから仲川に決められた2点目には、ぐうの音も出なかった。あそこまで仲川をフリーにしていたら、決められて当然でしょう。そういう意味では右サイドの突破を許した上に、ファーのケアを行ったディフェンスのミスだと思う。
 右サイドは天野だけでなく、遠藤渓太にも再三の突破を許していたし、前半は後手後手ですっかり相手ペースでやられてしまった。前の試合では遠藤はそれほど目立っていなかったから、そういう意味ではウッチーのほうが西よりも守備力が上だったのかなという気がする。ウッチー、やはり全治6週間ですって。あぁ……。
 後半は頭から永木をセルジーニョにかえて、レオ・シルバのワン・ポランチにして攻めて出た(あそこでイエローを一枚もらっているレオ・シルバを残して、永木をさげたのには納得がゆかなかったけど)。さらにもうひとり修斗を山口にかえてから、GK飯倉のパスミスを土居がかっさらっての追撃弾、安西のクロスからセルジーニョのヘディングが決まっての同点弾と、とりあえず引き分けまでは追い立てた。
 これであと1点決めさえすれば、アウェイ・ゴール数で上回って、逆転で決勝進出!――というところまではいったものの、そのあと1点が奪えない。結局そのまま、後半のロスタイム4分を戦っても勝ち越しゴールは決まらず。無念の準決勝敗退とあいなった。
 後半の反撃にはとても見ごたえがあったし、そういう意味ではそれほど悪い内容ではなかったと思うのだけれど、惜しむらくは最後の選手交替が金森→昌子だったこと。
 戦線離脱していた昌子が3ヶ月ぶりに帰ってきた!――ってのはとてもめでたいのだけれど、でもあと1点を狙う状況で、攻撃的な金森をさげてCBの昌子を入れ、高さのある町田を前に出してのパワープレーって選択はどうなんだ?──と思ってしまう。
 いくら町田に高さがあるったって、キャリア通算ゴール数1の21歳だよ? 頼るべきは、彼よりは小笠原じゃん? もしくは同じ21歳のMF田中稔也{としや}でもいい。せっかくオガサや田中をベンチ入りさせているんだから、彼らのどちらかを使ってくれていれば、同じ結果に終わったとしても、もっとすっきりとした気分で負けを受け入れられたのではと思う。
 なぜだか攻撃のためにDFを投入するパターンの多い大岩采配にはどうにも納得がゆかなくて困りものだ。
 しかしまぁ、前の試合をドローで終えておけば、勝ち抜けだったのに。結局あの鹿島らしからぬ最後の失点が高くついたなぁ……。
(Oct. 15, 2018)