2018年7月のサッカー

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  1. 07/25 ○ C大阪0-2鹿島 (J1・第14節)

セレッソ大阪0-2鹿島アントラーズ

J1・第14節/2018年7月25日(水)/ヤンマースタジアム長居/BS1

 ワールドカップが終わって初めて観るアントラーズ戦。ACLのために延期になっていたセレッソとの一戦で、この日唯一のJ1の試合だったので、NHKが放送してくれた。ラッキー。
 いやしかし、こうやってJリーグを観ると、世界もいいけど、やっぱ主戦場はここだよなぁと思う。そりゃ十日前まで観ていたサッカーと比べるとパスのスピードとかスローな気はするけれど、それでもやっぱ慣れ親しんだクラブのサッカーに勝るものなし。
 それにしても、わずか一ヵ月半ばかりのあいだに、鹿島はW杯前とはずいぶんと状況が変わってしまった。植田とペドロ・ジュニオールの移籍は、まぁ仕方ないかなと思うけれど、まさか金崎まで移籍してしまうたぁ、思ってもみなかった。
 W杯で出番がなく、悔しい思いをした植田が海外からのオファーに飛びつくのは責められないし、今年は故障で出遅れて出番が少なかったペドロ・ジュニオールが出ていきたくなるのもわからなくない。でもなぜ夢生まで? 背番号10を託した選手がシーズン途中で移籍するなんて、鹿島にとっては前代未聞じゃないだろうか。しかもなぜに鳥栖?
 鳥栖はフェルナンド・トーレスに夢生、出戻り豊田にイボルバと、FWがとんでもないことになっている(残念ながらイバルボは怪我して今季絶望らしいけど)。守備重視のフィッカデンディのもと、このFW陣が実力を発揮したら、後半戦の台風の目になっちゃうんじゃないだろうか。イニエスタが加入した神戸とともに後半戦の動向が気になる。
 さて、そんなわけで主力3人が抜けたアントラーズのこの日のスタメンは、GWクォン・スンテ、DF西、犬飼、昌子、安西、MF三竿、レオ・シルバ、充孝、裕葵、FW聖真、優磨の11人。
 対するセレッソは柿谷、清武が故障で戦線離脱中。山村もベンチだからどうしたのかと思ったら、中3日の過密日程のために前節とはスタメンの過半数を入れ替えてきたらしい。
 そんなわけでこの日の試合は一部戦力を移籍で欠いた鹿島vs主力を故障で欠いたセレッソの対戦となったわけだ。観る側にするとちょっと残念だけれど、いまはなにより勝ち点が欲しいので、柿谷たちがいないのはこちらにとってはありがたかった。
 試合は前半をお互い慎重な戦い方でスコアレスで終えて、後半に鹿島が鈴木優磨の個人技と土居聖真のゴールで快勝するという内容。
 優磨のゴールはセンターラインの手前から出たパスに反応してドリブルでフリーのチャンスをつくり、GKキム・ジンヒョンをかわすループ気味のシュートでゴールネットを揺らしたもの。ムウなきあとのエースはオレだといわんばかりの見事なプレーだった。
 土居のゴールは途中出場の町田からのクロスにスライディングであわせたもの。これまたペナルティ・エリアにピンポイントで駆け込んできた見事なシュートだった。
 このシーンでは町田浩樹のプレーも光った。左サイドで攻撃参加して、ドリブルで持ち込んでのグラウンダーのクロスは絶品だった。
 町田が出てきたのは昌子が前半に足を痛めて途中交替を余儀なくされたから。昌子はシュート・ブロックにいって左足にボールを受けた際に、ボールがまずい当たり方をしたのか、着地で足をひねったのか、とにかく自ら即座にNGを出すほどの痛がり方をしていたので、もしかしたら重症かもしれない(【追記】捻挫で全治3週間とのこと)。
 植田の移籍につづいて、よもや昌子まで……と一時は憂うつな気分になったんだけれど、でも途中出場で出てきた町田がとてもいいプレーを見せてくれたので一気に持ち直した。
 町田、まだ20歳だけれど、たっぱが190センチもあるし、足元もうまいし、もしかしたら次のW杯で日本代表を狙える逸材なんじゃないだろうか。これからが楽しみだ。
 怪我といえば、昌子のみならず、クォン・スンテも足を痛めて交替か?――というシーンもあったのだけれど、クォンは足の痛みをおして最後までプレーしてくれた。
 猛暑のなかでの試合だから、なんとなく怪我が多くなっている気がする。折からの猛暑で、この日はナイターなのに気温は30度を超えていたそうだし、やっぱ真夏のサッカーはちょっと問題があるかもなぁと思った。
 でもいかに選手には厳しかろうと、サッカーのある夏って好きなんだよなぁ……。
(Jul 25. 2018)