2015年10月のサッカー

Index

  1. 10/03 ○ 神戸0-2鹿島 (J1・2ndステージ第13節)
  2. 10/08 ○ シリア0-3日本 (W杯・二次予選)
  3. 10/13 △ イラン1-1日本 (親善試合)
  4. 10/24 ● 湘南2-1鹿島 (J1・2ndステージ第15節)
  5. 10/31 ○ 鹿島3-0G大阪 (ナビスコ杯・決勝)

ヴィッセル神戸0-2鹿島アントラーズ

J1・2ndステージ第13節/2015年10月3日(土)/ノエビアスタジアム神戸/スカパー!

 どうでもいい話だけれど、9月はスカパーの無料放送が10日間もあって、その間にJ1の開催日が2日も含まれていた。
 にもかかわらず、僕はそのことに気づかずに最初の山形戦を見逃し、翌週のレッズ戦は試合開始後にかろうじて気づいて、前半途中から観たものの、負け試合だったし(ソガのミスを興梠に決められた)、フルに観ていないので文章を残すのはやめにした。
 ということで、その次の試合がこれ。すでに無料放送期間は終わっていたけれど、TBSチャンネルだったから観ることができた。スカパーの基本パックは解約したものの、契約を解除してしまうと、また観たいチャンネルができたときに面倒なので、5チャンネルだけのコースに変更したのだった。
 わずか5チャンネルの中にわざわざTBSチャンネルを含めたのは、こうやってJ1の放送があることを期待したからこそ。よくぞ放送してくれました、アントラーズ戦。
 ──などという、本当にどうでもいい話でした。
 ただ、せっかくの試合なのに、このところの僕はテンションが低くて、いまいち試合に集中できず。おまけに文章を書く気にもなれず、数日が過ぎてしまったいまとなると、どんな試合だったか、すでに印象がぼやけている。なので今回はごくごく簡単に。
 スタメンは曽ヶ端、西、昌子、青木、山本、柴崎、小笠原、遠藤、中村、金崎、土居というメンツで、途中出場がダヴィ、カイオ、赤崎。石井采配が日替わりスタメンなのはあいかわらずらしい。
 試合は前半なかばに柴崎のCKを山本が頭で決めて先制。山本はとくべつ背が高いわけでもないのに、不思議とヘディングが強いよなとか思っていたら、アナウンサーが解説の中田浩二に「なぜでしょうね?」と同じ質問をしていたのがおもしろかった。
 後半にはカイオの追加点で快勝──って、情けなくも、それがどんなゴールだったか、すでに記憶が……。(追記:あとで確認したら、遠藤がゴールライン近くから折り返したクロスを決めたものでした。半分は遠藤の得点)
 相手のヴィッセルは、小川慶治朗や渡邉千真がベンチ。残念ながらマルキーニョスはネルシーニョと不仲で戦力外になってしまったみたいだし、レアンドロが新加入したとはいえ、やはりそれほど手強い相手ではなかった。
 レイソルでめざましい結果を残したネルシーニョだから、資金が豊富なヴィッセルの監督に決まったときには、そりゃまずいんじゃないかと思ったものだけれど、結局それほどすごくない──というか、まったく振るわないまま一年が終わりそうだ。これだからサッカーは難しい。だからこそサッカーはおもしろい。
 奇しくもヴィッセルとは、このあとのナビスコ杯の準決勝で戦うことになっていて、この試合を含めて、同じクラブどうしでの3連戦という珍しい状況だった。で、すでにその初戦がきょう行われていて、アントラーズはアウェイで先勝。どうやら難なく決勝進出を果たせそうな雲行きだ。
(Oct 07, 2015)

シリア0-3日本

ワールドカップ二次予選/2015年10月8日(木)/オマーン/フジテレビ

 3連勝で得失点差13とぶっちぎりでグループ首位に立つシリアとの対戦ってんで、はやくも天王山かなんて思っていたけれど、試合前の実況で知った情報によると、シリアのFIFAランキングは123位とのことだった。なんだそりゃ、アフガニスタンと大差ないじゃん。
 はたして、戦ってみれば、やはりそういう相手。そりゃシンガポールやカンボジアと比べれば、段違いに攻撃的だったけれど、それでもテクニックはそれほどでもなくて、ゴール前ではお粗末なシュートミスでチャンスを逃すこと、二度、三度(つまり、日本からみると、危なすぎだろうってシーンが二度、三度)。前半こそ果敢に攻め込んできたので、こりゃまずいかもと思わせたものの、後半は息切れしたようで、それほど危ないシーンはなくなった。で、終わってみればスコア上は日本の快勝。いやぁ、こんなところでてつまずかなくて、本当によかった。
 この日のスタメンはGK西川、DF酒井高徳、吉田麻也、槙野、長友、MF長谷部、山口蛍、本田、香川、原口、FW岡崎の11人。
 要するに先月のアフガニスタン戦から、最終ラインのふたりを入れ替えた形。つまり攻撃的な選手はまったく一緒。
 南野の初招集が話題になったけれど、さすがに公式戦でいきなり若い選手を試すわけにもいかないだろうし、お楽しみは翌週のイランとの親善試合向けにとっておくってことで納得。ただ、CBは将来的には森重中心でってのが僕の希望なので、彼をはずして槙野を入れたのはやや不満だった。まぁ、槙野はキャラが立っているから、ハリル氏の覚えもめでたいのかもしれない。
 試合は前半の日本の出来が悪すぎ。まぁ、シリアもがんばっていたのは確かだけれど、それにしたってってくらいに、日本代表の側には見どころのない前半だった。こんなにつまらない試合ばかりしていると、まじハリルホジッチも先は長くないんじゃないかと思ってしまったくらい。
 それが後半になると見違えたようになる。なんでもハリルホジッチからもっと選手間の距離を詰めるように要求があったとかで、とくに原口と交替して宇佐美が入ってからは、パスワークが冴えまくり、まるで別のチームのようになった。
 まぁ、それも後半10分に岡崎がPKをもらって先制したことで、気が楽になったってのも大きかったと思うけれど(決めたのは本田)。
 それでも香川がゴールラインぎりぎりで相手DFをかわして、もうひとりのDFの股抜きで出したラストパスを岡崎が決めた2点目は、問答無用の美しさだった。
 前半は消えまくりで、やはり代表では駄目なんじゃないかと思わせた香川だけれど、あのワンプレーですべて帳消し。あれほどのプレーができる選手はそうそういない。いやはや、グレートでした。もちろん、あそこへ駈け込んでいた岡崎もさすが。代表ゴール数歴代3位の得点感覚はだてじゃない。
 本田は本田で、先制のPKを落ち着いて決めたあとも、フル出場でチームを牽引して、衰えぬ存在感を示してみせた。最後に自らつぶれ役をかって、宇佐美のゴールを演出してみせたのもカッコよかった。
 そして宇佐美。これまではボールを持たない場面で消えてばかりって印象だったけれど、この日は随所で姿を見せて、日本代表の攻撃を活性化させていた。こういう宇佐美ならば、もっとスタメンで見たい。
 スタメンの原口や、途中出場の清武、武藤らはこれってインパクトを残せなかったけれど、まぁ、このへんの選手が香川のポジションを脅かすようになれば、日本代表はまだまだ上を目指せるだろう。そういう意味で、彼らの活躍にも期待している。
 この日の勝利で日本は無事にグループリーグの首位に立った。このあとシリアやアフガンとの対戦がホームなのを考えれば、これでもう一位抜けの切符を手にしたも同然でしょう。いやはや、ひと安心だよ。よかった、よかった。
(Oct 11, 2015)

イラン1-1日本

親善試合/2015年10月13日(火)/テヘラン/フジテレビ

 サッカーの感想は試合の当日か、遅くても翌日には書くのが習慣だったのに、この頃は気力の衰えいちじるしく、文章を書く気がまるで起きないもので、怠けていると二日、三日が平気で過ぎてしまう。あぁ、いけません……。
 ということで、すでに四日前の試合となったイランとの親善試合。
 この試合については、正直なところ、内容的にあまりおもしろくなかったってのも、文章を書くのが遅くなった理由のひとつではある。黙っていられなくなるくらい熱い試合を見せてくれればよかったのだけれど、どうにも出来がいまいちだった。
 いや、スタメンを見たときには期待したんだ。柴崎、宇佐美、武藤という若い選手らが名前をつらねたメンバー表には、お~、楽しそう! と思わせるわくわく感があった。でもそんな期待感も前半の不出来さをみて、すっかりしぼんでしまう。
 スタメンはGK西川、DF高徳、麻也、森重、米倉、MF柴崎、長谷部、本田、香川、宇佐美、FW武藤嘉紀の11人。
 ひさしぶりに柴崎がボランチで出場、前の試合でいい感じだった宇佐美がスタメン、最終ラインにも森重が入っているし、これぞ現日本代表のスタメンでは、もっとも僕の理想に近い形ではないかと思ったんだったが……。
 この試合でもシリア戦同様、前半はまったくいいところがないまま終わってしまう。なんでいまの代表はこうも試合の入りがよくないんだろう。よくないどころか、終了間際に吉田麻也がPKを取られて先制をくらう始末だし。あそこでゴールに背を向けた敵をうしろから倒すなんて、ナンセンスの極みでしょう? 麻也、大バカ。
 後半は香川→清武、宇佐美→原口、本田→岡崎、柴崎→柏木、高徳→丹羽、武藤→南野とばらばらと選手交替をしていって、徐々にペースをつかめるようになっていったし──とくに柴崎とかわって柏木が出てきてから以降のほうがリズムが良くなった感じがしたのが複雑な気分だ──、開始まもなく、本田のクロスがゴール前で相手GKらと競り合った武藤の背中にあたってゴールインするというラッキーなゴールで同点に追いついたので、まぁ、その後はあまりストレスなく観ていられたけれど、それでも気分は消化不良。
 いくらアジア最強のイランが相手とはいえ、あちらさんの出来もたいしてよかったとは思わないので──まぁ、セットプレーの精度は高かったけれど──、これまでアウェイでは勝ったことがない相手だというし、きょうくらいの内容ならば、ぜひ勝っておいて欲しかった。
 柴崎は決して悪かったとは言わないけれど、でも褒めるところもそれほどないよなぁって出来。前の試合で活躍した香川、宇佐美は、この試合では一転して存在感なさすぎ。連戦でつづけて活躍できないあたり、まだまだだよなぁと思った。その点、本田はゴールに絡んだり、とりあえず存在感はあるところが偉い。A代表デビューを果たした南野は、プレー時間わずか5分ちょいなので、いいも悪いもなかった。
 まぁ、いくらアジア頂上決戦をうたったところで、しょせんW杯では一勝もできずに終わるレベル同士の対戦だ。W杯予選を戦ったあとすぐの親善試合では、そうそうきびしい戦いはできなくても仕方ないのかなとも思う。
 それにしても、なにゆえ公式戦のすぐあとに親善試合があるかな。普通ならば親善試合で調整して、いざ本番でしょう? なにやってんだ、日本サッカー協会。スケジュール調整が変すぎて、わけがわからない。
 そうそう、試合会場だったテヘランのスタジアムは、かつてのW杯予選などで苦戦を強いられた十万人収容の巨大スタジアムだから、今回もすごいアウェイの洗礼を浴びるんではないかという噂だったけれど、いざ開けてみれば、最近のイラン代表は成績がいまいちで人気低迷中らしく、平日の夕方明るいうちからの試合だというのもあって、スタジアムはそれほど埋まっていなかった。
 あと、このスタジアム、老朽化が進んでいて、いまは十万人は収容できないんだとか。巨大スタジアムも大変なんすね。ただ大きくすればいいってものではないんだ。日本の新国立もよく考えてもらわないと……なんて余計なことを思った試合でもあった。
 ちなみに、この翌日の天皇杯予選では、アントラーズが水戸ホーリーホック相手にスコアレスドローで終わり、PK戦で負けてしまった。あぁ、アントラーズは早々と天皇杯敗退しちゃうわ、柴崎は代表で活躍できないわで、なんとも残念な十月の第三週。
(Oct 17, 2015)

湘南ベルマーレ2-1鹿島アントラーズ

J1・2ndステージ第15節/2015年10月24日(土)/Shonan BMWスタジアム平塚

 セカンド・ステージも残り3節。アントラーズの調子の悪かったファースト・ステージはほとんどの試合を観ておきながら、優勝争いをしているセカンド・ステージはほとんど観ていないという、僕はそんな間違った鹿島ファンです。この日の試合の相手は前節で悲願のJ1残留を決めた湘南ベルマーレ。
 湘南の試合を観るのって、なんかすごいひさしぶりだなと思って調べたら、やはり前回は、いまだ反町さんが監督だった2010年のことだった。じつに5年ぶり。
 で、ひさしぶりに観る湘南は、去年J2でぶっちぎりで優勝しただけのことはあって、とてもいいサッカーをしていた。ワンタッチパスが多く、球離れがよくて、小気味いい。敵ながら、観ていて気持ちいい。
 前半はそんな相手のサッカーにはまってしまい、2点を先制される苦しい展開。
 開始わずか5分に左サイドの崩しからゴール真正面でダイレクト・ボレーを決められた1点目は相手の連係が見事だったけれど(まぁ、クロスへの寄せも甘かった)、CKからのこぼれ球を3人につながれてシュートを打たれた2点めはちょっといただけなかった。競り負けるにもほどがある。
 あまりの内容の悪さに、このまま完敗かと思ったものの、こちらもだてに優勝争いをしちゃいない。後半は持ちなおし、主導権を握って、ガンガンと攻めまくる。でもあと一歩がおよばず、ゴールが決まらない。結局、アディショナル・タイムにオガサのCKから金崎がヘディングを決めて、かろうじて一矢を報いたものの、そのまま黒星を喫した。後半の内容ならば、早めに1点でも取れていたら、また違った結果になったんじゃないかと思えただけに、くやしい敗戦だった。
 この日のスタメンはGKソガ、DF伊東、昌子、山村、山本、MF柴崎、オガサ、遠藤、充孝、そしてFW金崎、赤崎のツートップという布陣。途中出場はカイオと鈴木優磨のふたりだけ。
 そうそう、金崎赤崎の「崎コンビ」(小石川命名)のツートップで思い出した。すっかり書くのを忘れていたけれど、僕がちょっと目を離しているすぎに──というか、実際にはトニーニョ・セレーゾが解任された直後に──、彼らとともに「崎トリオ」の一角を担っていた(担っていない)高崎がモンテディオに移籍してしまっていたんだった。
 前半戦で主軸として使っていたFWをわずか半年であっという間に放出してしまう決断って、ちょっと珍しいんじゃないだろうか。いや、ちょっとびっくりしました。
 びっくりしたといえば、ベルマーレの曺貴裁{チョウ・キジェ}監督が僕より年下だというのもびっくりした──というか、こちらは軽くショックだった。俺の弟と同い年じゃん。それであの貫禄かぁ……。見習わないといけない。
 それはさておき、この試合で僕はユース上がりのルーキー鈴木優磨(19歳)を初めて観た。体が大きくて、若いわりには頼もしい。すでに2ゴールを決めているし、将来のエースとして期待したくなる。この試合でも2度の決定機こそ決めそこなったけれど、短い出番のなか、ちゃんとチャンスに絡んでシュートを打っていたのは好印象だった。2本目のヘディング(バー直撃)を決めていれば、ヒーローだったんだけれどねぇ……。いやはや、残念でした。
 クラブはこの日の黒星で、勝ち点で並んでいた首位・広島に、勝ち点3の差をつけられる結果になった。得失点差で10点以上開きがあることを考えると、優勝するには残り2試合を勝ち切った上で、広島の取りこぼしを待つしかないって状況。うーん、きびしい。
(Oct 24, 2015)

鹿島アントラーズ3-0ガンバ大阪

ヤマザキナビスコカップ・決勝/2015年10月31日(土)/埼玉スタジアム2002/フジテレビ

 いやぁ、こんな気持ちのいい試合はひさしぶりだった。ナビスコカップでガンバ大阪を破り、17冠目を達成した一戦。
 いやもうね、ほんとこの試合は完璧。開始そうそうからガンガンと攻め立てて、ガンバに反撃の機会を与えない。ヤット、宇佐美、パトリックらに仕事らしい仕事をさせず、こちらは小気味よくパスをまわして、あと一歩ってチャンスを作りつづける。
 あれだけ攻めておきながら、スコアレスで前半を終えてしまったのには、一抹の不安を感じないでもなかったけれど──いや、東口もよかった。さすが日本代表──、それも先制点が決まるまでの話。オガサの左CKからファン・ソッコがヘディングを決めて先制すると、2点目も同じ形から、今度は鈴木優磨の折り返しを金崎が決めて追加点(ガンバ、マークあまい)。
 1-0のときに途中出場でリンスが出てきたときには、うわっ、まだそんな伏兵がいたのか、やばっ……と思ったりもしたものの、この2点目が決まった時点で残り時間10分を切っていたので、さすがに勝ったと思った。
 さらにはそのあと、カイオが駄目押しの3点目を決めて試合終了。カイオ、興奮してユニフォームをスタンドに投げこんで、イエローもらってました(微笑ましきバカ)。それにしても、カイオのスーパーサブぶりがすっかり板についてしまったのには、やや複雑な気分ではある。
 まぁ、なんにしろ、このところガンバには公式戦4連敗中だったというし、調べてみたら、僕自身は3年半も勝つところを見ていなかったので、そんなガンバ相手に無失点で3得点ってのは、上出来もいいところ。まさに文句なしの快勝でした。
 この試合でのスタメンは鹿島が曽ヶ端、西、ファン、昌子、山本、柴崎、小笠原、遠藤康、中村充孝、金崎、赤崎。途中出場はカイオ、鈴木優磨、山村(アウトは遠藤、充孝、赤崎)。
 そういや、赤崎は大会のニューヒーロー賞を受賞したとか。そんなに活躍してたのかとちょっとびっくりしたけれど、まぁ、この試合でも運動量は多くて、なかなか好印象だった(あともうちょっと決定力があれば……ってシーンがふたつ、みっつ)。
 対するガンバは東口、米倉、西野、丹羽、藤春、今野、遠藤保仁、阿部、宇佐美、倉田、パトリックという顔ぶれ。唯一馴染みがないのは22歳のCB西野くらいで、あとは全員代表経験者かそれ相当ってんだから、さすがに昨年三冠はだてじゃない。でも、この試合ではその若い西野がなぜか前半途中で岩下と交替してしまう。
 怪我か戦略的な問題か、わからないけれど、この交替がなにげに試合を分けたような気がしている。延長戦もあり得るタイトルマッチで、前半のうちにCBを替えるようでは、指揮官の計算ミスの感は否めないので。
 まぁ、いずれにせよ、快勝でした。石井監督の初タイトルを選手たちが胴上げでお祝いしていたのも、ちょい感動的だった。
 僕が疑問視した石井監督へのスイッチは大成功だった。この試合でも途中出場の優磨とカイオがともに得点に絡んでいるのだから、その采配や見事。いやぁ、石井さん、実力を疑ってすいませんでした。君はいい監督だ~。彼が結果を出したことで、今後の鹿島の監督は、ずっと日本人でもいい気がしてきた。
 MVPはCKから2ゴールをお膳立てしたのみならず、中盤からのつぶしで大車輪の活躍をみせた小笠原。試合前は、柴崎、宇佐美のゴールデン世代対決、柴崎とヤットの新旧司令塔対決ということで注目されたけれど、終わってみれば、主役はオガサだった。衰えを感じさせないそのプレーぶりは頼もしい限り。
 ということで、柴崎、まだまだ先輩には追いついていないな……と思わせた一戦でもありました。その点はちょっと残念だったりもする──なんて書いたら贅沢の極みか。
 なにはともあれ、祝17冠。素晴らしい試合をありがとう。
(Oct 31, 2015)