2008年9月のサッカー

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  1. 09/07 ○ バーレーン2-3日本 (W杯・最終予選)
  2. 09/17 △ 鹿島1-1アデレード (ACL・準々決勝)
  3. 09/20 △ 柏1-1鹿島 (J1・第25節)
  4. 09/24 ● アデレード1-0鹿島 (ACL・準々決勝)

バーレーン2-3日本

ワールドカップ・アジア最終予選/2008年9月6日(土)/マナマ(バーレーン)/BS1

 いよいよワールドカップの最終予選に突入。この試合については、翌日の朝いちで録画放送があったけれど、やはりこういうのは生で観ないといけないと思って、がんばって午前3時半キックオフの生放送を観た。でもやっぱダメ。眠すぎ。前半で2点をリードするという理想的な展開だったこともあり、後半は不覚にもうつらうつらしてしまい、なんとか目を開けているのが精一杯という状態だった。
 それでも不思議なもので、どんなに眠くても、ゴールが決まるとその瞬間だけは目がさめる。日本の後半唯一の得点となった中村憲剛のミドルシュートは、まさに「目がさめるような」という形容にふさわしい、素晴らしいゴールだったけれども、そんな味方のファインゴールだけではなく、失点でもやはり目がさめる。しかもそれがわずか1分ちょっとのあいだでの2失点だったりすれば、なおさらだ。
 ということで、やたらと眠かった後半なのに、残り時間5分を切ってから3ゴールが決まったせいもあって──しかもそのうちの2点が失点だったことで──、試合終了の時点では変な感じで目が冴えてしまっていた。おかげで、終わったらベッドに横になるなり、1秒で熟睡だとか思っていたのに、思いのほか寝つきが悪い。すっきりと勝ってくれれば、気持ちよく眠れただろうものを……。まったくお騒がせな日本代表だった。
 この試合の日本のスタメンは、GKが楢崎、4バックが内田、中澤、闘莉王、阿部、中盤が長谷部と遠藤のダブル・ボランチに、俊輔と松井、そしてFWが田中達也と玉田のふたり。ただしフォーメーションは──テレビ放送のいうことには──達也をトップ下に配してのワントップだったらしい。その辺は前半からすでに眠気と戦っていた僕にはよくわからなかった。
 相手のバーレーンは長期の合宿と海外遠征をへて、万全の体制でのぞんできているという噂もあったし、しかもこちらは直前の大学生相手とのミニゲームで1-0で負けたと聞いていたので、かなりの不安を感じつつ迎えた一戦だったけれども、始まってみれば、海外組に遠藤を加えた中盤の構成力ではこちらが断然上。やはり海外組が加わると、中盤でのボール・キープ率が上がって、中盤での安定感が一段ばかり増す感じがした。バーレーンも攻撃に転じた場面では、しっかりと人数をそろえてカウンターを仕掛けてきていたので、下手をするとあぶないかもと思うことはあったけれど、基本的には日本がゲームを支配して、相手にチャンスを作らせない試合運びができていた。
 そうこうするうちに前半18分に、俊輔が壁のあいだを縫うグラウンダーのFKを決めて日本が先制する。いやー、さすが日本のエース、頼りになる。前半終了間際の2点目も、彼が遠藤のショートコーナーを受けて、ゴール真っ正面から打ったシュートが相手の手にあたってPKとなったものだったし(PKを決めたのは遠藤)、試合前に僕が抱いていた不安は、俊輔がひとりで解消してくれてしまった形となった。
 ということで2-0で折り返した前半は文句のつけようのない出来。これで負けはないだろうと安心した後半は、眠くて試合どころじゃなくなった。かなりの暑さだったようだし、さらには終盤になって相手に退場者が出たことで、日本代表にも、もう大丈夫だという安心感があったのだろう。それで残り5分で中村憲剛の3点目が決まって、ほぼ勝利が確定的になったことで気の緩みが生まれて、その直後にどたばたと2失点を許すことになったんだと思う(2点目は闘莉王のみごとなオウンゴール)。ちなみに憲剛以外の途中出場は寿人と今野で、アウトは松井、玉田、長谷部の三人。
 それにしても1点差になったことで、それまではすでに勝負を投げていた印象だったバーレーンが息を吹き返し、猛攻に出たのには、ほんとひやひやさせられた(おかげで終わったあとに寝つきが悪くなった)。サッカーは心理ゲームなんだということを再確認させられるような試合展開だった。
 まあ、最後の最後においおいって展開になってしまったけれど、それでもアウェイで勝ち点3をあげてスタートを切れたのはでかい。あいかわらず得点はセットプレー頼りで、決定力不足は解消できていないし、この試合ではサイド攻撃もほとんど機能していなかったりして、課題は山積みであるにもかかわらず、この1勝のおかげで、いきなり今後の展開に対して楽観的な気分になってしまった。われながら単純な。
(Sep 07, 2008)

鹿島アントラーズ1-1アデレード・ユナイテッド

AFCチャンピオンズリーグ準々決勝/2008年9月17日(水)/カシマスタジアム/BS朝日

 ACLもこの試合が準々決勝。つまりアジア・クラブ・チャンピオンの座まで(おそらく)あと6試合なのだけれども。
 うーん、このくらいになると、さすがに相手が手ごわい。試合前からディフェンスがいいチームだとは聞いていたけれども、試合が始まってみて、なるほどこれはと思った。予選リーグをわずか2失点で終わったという噂の守備力はだてじゃない。引いて守るというのではなく、中盤から的確に攻撃の芽を詰んでくる印象で、なかなかこちらの攻撃が形にならない。本山が怪我で欠場していて、いつも通りのメンバーで戦えなかったのも痛かった。
 まあその分、相手の攻撃もさほど恐くなかった。中盤の高い位置で積極的に守備を仕掛けてきはするものの、ボールを奪ってから先の展開にアイディアが感じられない。カウンターと高さがすべてみたいな感じだったから、これならば、こちらも失点は許さずにすむんじゃないか──そうなれば後半は暑さに慣れているこちらが有利──とか思っていたらば、だにしかし。
 前半も残り十分を切った時間帯に、リスタート直後のちょっとした油断からか、相手に左サイドの深い位置でスペースを与えてしまい、そこからフリーでクロスを放り込まれて、先制を許すという苦しい展開に。青木がクロスにちょこっとだけ触ったせいでコースが変わり、ボールが相手にとって絶好なところへ飛んでいってしまったのは不運だったけれど、やはりあれはそれ以前に、クロスを上げさせた時点で負け。あんなにいい位置で相手をフリーにさせちゃいけない。篤人のマークが遅れたのが痛かった。
 なにはともあれ、アウェイ・ゴール制が採用されているから、この1点には2点分の重さがある。これはまずいなあと頭をかかえた、長めな前半のロスタイム──すでに掲示された2分がすぎて、ああ、このまま1点のビハインドでハーフタイムかと思った最後のワンプレーで──、篤人が苦しまぎれに放り込んだラストバス──ほうっておけばそのままゴールラインを割っただろうそのボールを、相手DFがミスキック。くの字を描いてコースが変わったボールは、なんとポストに当たってゴールインしてしまった。なんてラッキーな同点ゴール……。やはりウッチーは特別な星のもとに生まれついている。この日の彼は攻守にわたってあまりいいイメージじゃなかったけれど、残り時間がほとんどない時間帯に、積極的に仕掛けていって得点を呼び込んだこのプレーは、まさに値千金だった。えらいっ。
 ともかく、このプレーで同点に追いついたのは大きかった。後半、相手は慣れない蒸し暑さにバテまくりで、それ以上、反撃するパワーはない感じだった。それでもあいかわらずディフェンスは強いから、こちらも結局ゴールを奪うことができなかったのは残念だけれど、まあ負けていても仕方なのない展開だったので、今日のところはドローでよしとしたい。
 来週のアウェイの試合では、あちらは当然スコアレスドローでも勝ち抜けという意識があるから、守備重視で慎重にくるだろう。こちらは得点しない限りは勝ちあがれないのだから、とにかくまずは攻めること。1点とりさえすれば、あとはこちらが有利になるのだし、やるべきことがはっきりしている分、かえって戦いやすいんじゃないかと思う。アデレードはオーストラリア最南端とのことで、現在最高気温が20度前後だというから、アウェイとはいえ、コンディション的には日本でやるよりも楽だろう。ということで、来週の試合がとても楽しみになった。
 最後になってしまったけれど、この日のスタメンは、曽ケ端、内田、岩政、大岩、新井場、青木、小笠原、増田、ダニーロ、興梠、マルキーニョスの11人。前半に新井場が足に違和感をおぼえたとかで、後半あたまからは中田浩二が右サイドバックで出場。あと佐々木、田代が途中出場したものの、二人とも不発に終わった。
 そうそう、この前のJリーグの試合でも気になったことだけれど、この夏のカシマスタジアムの芝は最悪だ。猛暑の影響だという噂だけれど、理由はなんであれ、昨年度の国内チャンピオン・チームのホーム・スタジアムがあんなにひどい状態だというのは恥ずかしい(とくに対戦相手が海外のチームだとなおさら)。このところチームの成績がいまいちなのにも、あの芝の状態が影響している気がする。
(Sep 17, 2008)

柏レイソル1-1鹿島アントラーズ

J1・第25節/2008年9月20日(土)/日立柏サッカー場/BS1

 本山が故障中のところへきて、ACLの試合で足を痛めた新井場も欠場。しかも今節はダニーロが出場停止という厳しい状況下にあって、さらにこの試合中に小笠原まで故障──しかもそれが左ひざの靱帯と半月版の損傷で要手術、全治6ヶ月という緊急事態……。ACLとリーグ戦の正念場はこれからだというのに、オガサの脱落は痛い、あまりに痛すぎる。幸運を味方につけて二冠を成し遂げた去年の反動がきてしまっているような気がする。
 この柏戦のスタメンは、曽ケ端、内田篤人、岩政、伊野波、中田浩二、青木、小笠原、野沢、マルシーニョ、田代、マルキーニョスという顔ぶれ。アデレード戦から4人が入れ替わっている。最終ラインに伊野波が入ったのは、次のACLに向けて最年長の大岩を温存したという意味が強いらしい。興梠も体のあちこちが痛いとかで先発を外れた。
 ということで注目すべきは、ひさしぶりにスタメン出場のチャンスをもらった野沢と田代──だと思うのだけれども。残念ながら二人とも出来はいまいち。田代はシュートらしいシュートを打てないで終わってしまうし、野沢は小笠原が途中退場してからずっとFKを任されていたにもかかわらず、精度が低すぎて話にならない。ともに出場機会が少なくて実戦感覚が鈍くなっているから、というのもあるのかもしれないけれど、そんなこと云っていたら埒があかない。たまに巡ってきたチャンスなんだから、ここで結果を出してスタメンに返り咲いてみせてやるぜ、というくらいの気概を感じさせてくれないと。これくらいの出来じゃ、スタメンから外されるのももっともだなあと思ってしまった。
 まあ、ともに日本代表に呼ばれたこともある選手なんだから、このままでは終わってもらっちゃ困る。オガサが抜けたいま、彼らがこの先どれくらい奮起できるが今年のチームの成績を大きく左右することになるだろう。気を引きしめて欲しい。
 とはいってもこの試合、出来がいまいちなのは、なにも彼らに限ったことじゃなかった気もする。中田浩二もまだまだって感じだし、マルシーニョも使えるんだか、使えないんだか、わからないし。スタメンが固定できない状態でこれだけ不確定要素が多いと、さすがに成績はついてこない。この日も柏のフランサ、ポポという両外国人の連係にやられて先制を許し、後半残り時間がわずかになってから、途中出場の佐々木がもらったPKをマルキーニョスが決めてなんとか追いつくという苦しい展開になった。内容的には3日前のアデレード戦と似たようなパターン。ある程度は攻められるんだけれど、フィニッシュが決まらない。どうにもこのところ、攻撃の歯車がうまく噛みあっていない気がする。とりあえず同点に追いついただけでよしとしておこうって一戦だった。
 それと、この試合では鹿島のサポーターが振っていた大旗がCKを蹴ろうとしていた柏の外国人選手の頭にあたって、プレーが中断するという事件があった。たとえ故意ではなかったにしろ、それだけでも厳罰ものなのに、その一派は反省の色がないどころか、その後の逆サイドでのCKのときに、もう一度やってやろうと挑発するようにコーナー付近に旗を集める始末。他のチームの選手に暴力を働いて反省なしなんてフーリガンまがいのサポーターがはびこっているのは、カシマスタジアムのピッチが荒れ果てていること以上に、チームの恥だろう。そもそもそういうサポーターが幅をきかせているからこそ、クラブにきちんとプレッシャーがかからず、ああいう恥ずかしい芝の状態をさらしているのではないかという気がしてしまう。いまだにカシマスタジアムに一度も行ったことのない人間が云うべきことじゃないとは思うけれど。
 なんにしろ、柏の青々とした芝生の美しさがとても目に浸みる一戦だった。
(Sep 21, 2008)

アデレード・ユナイテッド1-0鹿島アントラーズ

AFCチャンピオンズリーグ・準々決勝/2008年9月24日(水)/アデレード(オーストラリア)/BS1

 ああ、またもやオーストラリアに煮え湯を飲まされる羽目に……。アントラーズ、ACL準々決勝で姿を消す。
 この試合のスタメンは曽ケ端、内田、岩政、大岩、中田浩二、青木、中後、本山、ダニーロ、興梠、マルキーニョス。本山が3試合ぶりに戦線復帰したのは朗報だったけれど、やはりそこは故障明け。いくつか見事なスルーパスや得意のドリブルでチャンスメイクこそしてみせたけれども、全体的には影が薄かった。少なくてもオガサの穴を埋めるほどの存在感はなかったし、そこに急増サイドバックの中田浩二と、スタメンは一ヵ月半ぶりという中後が加わるんだから、チームとしての熟成度はおのずから低くなる。でもってホームのアデレードは質実剛健なサッカーを展開する、Jリーグのトップクラスのチームと比べても、なんら実力に遜色のない──というかある部分は上回ってさえいる──チームだ。最初から苦戦は必至だった。
 しかもこの試合では、こちらは序盤から守備でばたばたとするシーンが続いた。中盤のプレスが甘く、最終ラインも抜かれまくり。これでよくもまあ失点しないもんだというくらいの、ひどい入り方だった。まあでも、相手は強いといってもオーストラリアのクラブだから、あちらはあちらでホントかよってミスをしてくれて、ほっと一息というシーンの連続だったけれども。
 それでも、前半も半分くらいすぎると試合も落ち着いてきて、こちらのチャンスが増え始めた。ただしフィニッシュが決まらない──というか、シュートをきちんと打たせてもらえない。興梠がボールを持って、惜しいところまで攻め込むのに、フィニッシュがワンテンポ遅くて、横からボールをさらわれてしまったり、GKのファイン・セーブにあうようなシーンばかりが続き、ストレスたまりまくりだった。途中まではいいんだけれどなぁ……って、それじゃ仕方ない。
 結局、前半はスコアレスのまま終わり、後半も似たような展開がつづく。で、残り20分を切ったあたりで、またもや篤人の裏をつかれて、左サイドからクロスを放り込まれ、ヘディングで先制を許すという展開。ホームの時とおんなじじゃんか。まったく進歩がない……。これじゃ勝てない。
 それでもまだまだ、1点でも取ればこちらが有利だっ──って、取れない。その1点が遠いこと……。失点前に本山を野沢に代えていて、失点後には中後を増田に、さらには中田を田代に代えて、スクランブル体制で点を取りにいったけれど、結局1点も奪えないまま、試合終了の笛を聞くことになってしまった。前の試合の得点は相手のオウンゴールだったし、結局アントラーズはアデレードから1点も奪うことができなかった。あぁ、だめだ……。なんで野沢にしろ、田代にしろ、あんなに頼りにならなんだろう。まったく、いやになってしまう。
 なにはともあれ、アントラーズのACL再挑戦もこれにて幕……。みごと準決勝進出を果たしたレッズとガンバにあとを託そう──なんて殊勝な気分には、とてもじゃないけどなれません。
 ちっくしょう、悔しいなぁ。
(Sep 24, 2008)