2005年11月のサッカー

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  1. 11/05   千葉0-0G大阪(PK5-4) (ナビスコ杯・決勝)
  2. 11/16 ○ 日本1-0アンゴラ
  3. 11/20 △ 大分1-1鹿島 (J1第31節)

ジェフ千葉0-0(PK5-4)ガンバ大阪

ナビスコカップ決勝/2005年11月5日(土)/国立競技場/TBS

 ここまで圧倒的な攻撃力を武器にリーグ首位を走っているガンバが無得点に抑えられた時点で、優勝の行方は8割方、ジェフに傾いていたように思う。ジェフのGK立石は最近のアントラーズ戦でやたらとファイン・セーブを連発していて印象的だったし、延長でも決着がつかなかった時点で、こりゃあジェフかなあと思ったら、案の定という結果になってしまった。西野さんは本当に勝ち運がないんじゃないだろうか。可哀想に。
 両チームともFWとボランチが日本代表の控え組だった点でも興味深い対戦だった。大黒対巻、そして遠藤ヤット対阿部。
 FW対決は両方ともフル出場しているし、延長にともに決定的なシュートを外している点でも互角という印象。最近不調でベンチ・スタートの試合もあったりする大黒は、やはり出来がいまひとつだと思った。それでもプレーをしているうちに徐々にらしさが出てきた感じはあって、特に振り向きざまにノートラップで打った延長のシュートは見事だった。ああいうシュートが打てるようならば大丈夫だと思う。一方の巻は代表を狙うんだったら、あのシュートをはずしちゃいけない。あまりにもったいなさ過ぎた。
 ボランチ対決は勝敗を決したPKをはずした遠藤の負け。あのPKはあまりにコースが甘すぎた。遠藤はさぞや悔しいだろう。まあ彼に限ったことじゃなくガンバ全員がこれでなおさらリーグ戦の方での優勝に貪欲になりそうだし、おかげでJ1のガンバはなおさら手強くなりそうだ。基本的にこの試合だって大半の時間はガンバ・ペースだったし。やれやれ、優勝への道はけわしい。
 それにしてもこの時期にしては異常に暖かかったせいか、延長では足をつる選手が続出する、とてもタフな試合だった。皆さんご苦労さま。
(Nov 05, 2005)

日本1-0アンゴラ

2005年11月16日(水)/国立競技場

 年内最後の日本代表の親善試合。W杯を最後に日本代表を退くのではないかと噂されている中田英寿が国内でプレーするのを見られる最後のチャンスかもしれないというので、単なる親善試合にしては結構注目されていた一戦だったような気がする。
 先発は川口、田中誠、宮本、中澤、駒野、稲本、アレックス、ヒデ、俊輔、柳沢、高原というメンバー。フォーメーションはひさしぶりに3-5-2だった。これはどうも小笠原が故障(痛い!)で参加できなかったためらしい。それにしてもいまだに3-5-2を試すジーコもどうかと思う。個人的にはあまりいい印象がないので、できるならば今後はできる限り4バックを試して欲しいと思っているのだけれど。まず最初に人ありきのジーコの方針が変わらない以上、今後も3バックと4バックの併用は最後まで続くんだろう。まあ、最近は俊輔さえフォーメーションはどちらでもいいと言い始めているようなので、選手たちにはあまりこだわりはなくなってきているのかもしれない。観ている側はすんなりとどっちでもいいとは言いにくいところがあると思うのだけれど。
 なにはともあれ、この試合で印象だったのは高原と稲本。
 高原はゴールにこそならなかったけれども、二つほど、はっとするようなシュートを打ってみせてくれた。動き自体、とても良かったと思う。前にも書いた気がするけれど、僕はFWの選択肢としてあまり高原は買っていない。それでもこの日のプレーを見た限りでは、彼の存在は否定しきれないものがあった。
 あと稲本。{つう}にはあまり評判がよくなかったみたいだけれど、僕には結構いいプレーをしているように見えた。少なくても一時期とは雲泥のさがある。これならば滑り込みでW杯の椅子はキープできるだろう。
 それにくらべて心配なのは、今回の選考に漏れた中田浩二。スタメンは無理だとしても、ボランチ、ディフェンダー、そして左サイドと、複数のポジションをこなせるユーティリティ・プレイヤーとしての資質を買われて23人の枠に残るだろうと思っていたのに、今回は呼ばれもしなかった。福西も選ばれていないけれど、彼の場合はどうやら故障が理由らしい。けれど中田浩二は故障しているという話を聞かない。マルセイユでも出場機会は少ないようだし、チーム事情だとは思えない。そもそも直前にこの試合でお披露目された新しいユニフォームの発表会にモデルとして参加していたりする。なのに試合には呼ばれていないというのは格好悪かろう。なんだか知らないうちに苦しい立場になってしまっている気がする。元アントラーズの選手だけに、ちょっとばかり気がかりだ。
 もう一人、忘れちゃいけないのが決勝ゴールを決めた松井。彼はここんところのニ、三試合できっちりとその才能を見せつけ、本戦への切符を力ずくで掴み取った感がある。この試合でも彼が途中出場してからのチームの変化は劇的だった。日本代表の攻撃のオプションとして、確実に計算できる選手が一人増えたのは、喜ばしい限りだ。
 ま、ヒデが試合後に自らのHPで悲観的なメッセージを発していたけれど、僕は見ていてそれほどひどい内容だとは思わなかった。連係ではいくつかいいプレーも見られたし、ゴールが決まらなかったのは運が悪かった部分も多々あった。それでもディフェンスではそれほど問題がなかったし……。今のままですべてがいいとは思わないけれど、悲観し過ぎることもないんじゃないかと思う。
(Nov 27, 2005)

大分トリニータ1-1鹿島アントラーズ

J1第31節/2005年11月20日(日)/大分スポーツ公園総合競技場/BS1

 しまった。既に試合から十日が過ぎ去り、すっかり印象が薄くなってしまった。アレックス・ミネイロのゴールで先制したにもかかわらず、岩政のまずい守備から同点に追いつかれて、結局ドローに終わった試合だった。
 この次の試合でもF・マリノスに完敗を喫して、やはり小笠原がいないと駄目なのかと思わされたのだったけれども。しかしその小笠原が全治3~4週間の怪我を思いっきり前倒しして復帰した、次の清水戦もドローに終わり、ついにアントラーズは4位に転落して最終節を迎えることになった。エスパルス戦は沢登の引退試合ということで、相手のモチベーションが高かったのが痛かった。
 4位とはいえ、首位セレッソ(なぜだ?)との勝ち点差は2。まだまだチャンスは残っている。せめて最後は勝って終わって欲しいもんだ。
 C大阪、G大阪、浦和、鹿島、そして千葉。5チームに優勝の可能性が残ったまま迎える大興奮の最終節まであと二日。
(Dec 01, 2005)