2015年2月のサッカー

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  1. 02/25 ● 鹿島1-3ウェスタン・シドニー (ACL・グループH)
  2. 02/28   G大阪2-0浦和 (ゼロックス杯)

鹿島アントラーズ1-3ウェスタン・シドニー・ワンダラーズFC

AFCチャンピオンズリーグ・グループH/2015年2月25日(水)/カシマサッカースタジアム/スカパー!

 Jリーグに先がけてACLで2015年シーズン開幕!
 ――って気分が高揚していたのは、試合の前だけ。いまは黒星発進にどんよりした気分です。あぁ……。
 それにしても、前回王者ウェスタン・シドニーに、前々回王者・広州恒大、その時の準優勝FCソウルってこのグループはいったい……。しかも広州恒大は監督がカンナバーロ、ソウルはチェ・ヨンスって。見どころ、多すぎだろ。正直、決勝トーナメントよりこのグループ・リーグの方が厳しそうな気がする。
 さて、今シーズン初の公式戦、トニーニョ・セレーゾが選んだスタメンは、GK曽ヶ端、DF西、植田、昌子、山本脩斗、MF柴崎、小笠原、遠藤、土居、カイオ、そしてFWが新加入の高崎寛之という顔ぶれだった。
 高崎のワントップがやや意表をついていたけれど、あとは去年のまんま。途中出場が本山、赤崎、中村充孝ってのも去年と同じパターン。
 まぁ、ジョルジ・ワグネルとルイス・アルベルトと契約更新しなかったくせして、なぜだか替わりの外国人を取っていないので、采配が去年とほとんど変わらないのは当然かもしれない(新加入の外国人は現時点でファン・ソッコだけ)。個人的には金崎夢生の加入がいちばんの注目ポイントなんだけれど、この日はベンチにさえ入っていなくてがっかりだった。
 それにしても新加入の高崎は、いまいち上手い気がしない。この試合を見るかぎり、せっかくの高さも生かせていないし、この先どれだけできるのか不安。赤崎──アルファベット表記だと高崎と一文字違いでまぎらわしい──も開幕スタメンを横取りされちゃうようでは困りものだし、このままだとダヴィが戻ってくるまでは苦しい戦いを強いられるんじゃないだろうか。早急にブラジル人FWの獲得をお願いしたい。それかいっそ、金崎をFWで起用しちゃうか。
 いやしかし。ウェスタン・シドニーはディフェンスはよかったけれど、攻撃ではそれほど怖い気がしなかったけに、このくらいの相手に3点も取られての黒星は痛い。それも1点目は昌子のオウン・ゴール、2点目、3点目は危険なポジションでイージーにボールを奪われ過ぎ。結局どれもこっちのミスが原因としか思えない失点だったので、なんとももったいなかった。
 そうそう、相手チームにはなんと、高萩洋次郎がいた(田中祐介という選手もいたけれど、顔も名前も記憶の片隅)。で、なんと高萩よーじろー、決勝点に駄目押しのアシストという大活躍を見せてくれてしまう。ちっくしょう、なぜにACLでJリーグ勢の邪魔をするためにオージーのクラブに移籍するかな。ヨーロッパやブラジルならばともかくさぁ。理解できん。
 試合展開的には、前半を0-0のまま折り返し、後半に入って先制を許したあと、一度は同点に追いついた。右サイドを突破したカイオからのクロスを、土居聖真がどんぴしゃのボレーシュートで決めた、とてもきれいなゴールだった。
 今シーズンからカイオが背番号7、土居が8を背負っている。このふたりの連係から同点ゴールが生まれたときにはしびれたんだけれどなぁ……。そのあと、追加点を奪うどころか、なにやってんだって失点を2度も許すとは思わなかった。
 まぁ、まだシーズンが始まったばかりで、全体的にいまいちサッカー感が鈍いかなって気はしたし、それでもサッカーの内容自体が悪かったわけではないので、いきなり悲観的になる必要もないかなとは思う。ま、これからだ、これから。
 それにしても今回のACL、Jリーグ勢は柏が敵地で引き分けただけで、あとの3チームはすべて黒星発進。4チームで勝ち点わずか1ってのが悲しい。アギーレも解任されちゃったし、J1は2ステージ制になっちゃったし、今年はシーズン開幕早々、日本サッカー界に暗雲が垂れ込めている感あり。
(Feb 25, 2015)

ガンバ大阪2-0浦和レッズ

FUJI XEROX SUPER CUP/2015年2月28日(土)/日産スタジアム/日本テレビ

 ゼロックス杯というと、Jリーグ開幕一週間前の恒例ってことで、さぁいよいよって気分になるものだけれど、今年はもうACLでアントラーズが戦うのを観たあとなので──しかも残念無念な黒星発進をしたあとなので──なんだかそういう新鮮味がなかった。ガンバ、レッズともに今シーズンの優勝争いのライバルってのもある。どうにも客観的に敵情視察をしているような気分で見守った一戦。
 ちなみにガンバが前シーズンに3冠を達成したため、今年のゼロックス杯はJ1で2位だったレッズがその対戦相手となった。
 ガンバは去年ととくに変わった感なし。赤嶺を獲得して、この試合のスタメンに起用してきたのにはへぇっと思ったし、今野が怪我で欠場──でもその穴は明神が埋めるから問題なし(とはいえ明神ももう37才というのにびっくり)──、去年の優勝の原動力だったパトリックと阿部がベンチスタートなのにも、なぜ?とは思ったものの、基本的な戦力や戦い方には変化なしという印象。遠藤も健在だし、宇佐美がここぞというところでしか目立たないのも一緒ならば、パトリックの存在感が絶大なのも一緒。じっくりと守って宇佐美とパトリックの決定力に頼ると。今年もそういうチームなんでしょう。
 対するレッズは思ったよりもよくない。ズラタンや石原直樹、高木俊幸ら、主に攻撃陣を大型補強して、得点力アップを図ってきたのに、この試合では李のワントップで、ズラタンはベンチ、石原不在という状況。スタメンの新顔は高木だけ(彼はけっこうレッズにはまりそうな気がする)。で、ボールは回せど、決定機が作れないというところが、こちらも去年のまま、改善されていない印象。
 そういや興梠も不在だった。興梠、もしや去年の最後に強行出場して悪化させた怪我がいまだ癒えてないとかいうんだったら大馬鹿だな。(追記:J1開幕戦には出てました。馬鹿にして失礼)
 とにかく、今年のレッズは去年の屈辱に発奮して、非常に手強くなって帰ってくるだろうと思っていたのに、どうもそんな感じがしなかった。ACLでも敵地で先制しながら逆転負けを食らっているし、なんだか去年のまんまな印象。まぁ、選手層の厚さはピカいちなので、そうそうひどい成績は残さないだろうけれど、かといって優勝候補筆頭と呼べるほどの強さは感じられなかった。
 この試合でも、前半はレッズがボールを回しまくってはいて、ボール支配率63%とかいっていたけれど、これって意外とガンバのペースなんじゃないかと思って観ていたら、やっぱりそんな展開に。
 スコアレスのまま突入した後半、遠藤の右CKから途中出場のパトリックがファーに流したボールを宇佐美が決めてガンバ先制。さらに終了間際には、カウンターからパトリックがドリブル突破で抜け出し、ひとりでDFとGKに競り勝って追加点。今年もこの男はやっかいそうだなぁと思う。
 ということで、終始攻めていたのはレッズだったのに、終わってみればガンバの快勝って試合だった。それにしても、ガンバはこのあと中2日で韓国でACLってのは厳しいな。
(Feb 28, 2015)