2013年9月のサッカー
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- 09/06 ○ 日本3-0グアテマラ (親善試合)
- 09/10 ○ 日本3-1ガーナ (親善試合)
- 09/27 ○ 鹿島3-1大分 (J1・第27節)
日本3-0グアテマラ
2013年9月6日(金)/大阪長居スタジアム/日本テレビ
このところのJリーグでのゴール量産が評価されて、大迫がふたたび代表招集! そして念願のワントップでのスタメン出場! という記念すべき一戦。
──とはいえ。この日の相手はFIFAランキング93位というグアテマラ。なのに日本代表は前半、無得点に終わってしまった。おまけに大迫の出番はその前半45分のみ。後半は柿谷と交替となった。そしてその後半に日本は3ゴールをあげて快勝。
決して大迫の出来が悪かったとは思わないし、前半は本田も温存されていて、本来の日本代表のフォーメーションとは違っていたとはいえ、後半になってからのほうが確実に攻撃の迫力が増していたと思うので、そういう意味では大迫がノーゴールで終わってしまったのは、かなり残念。おかげで日本代表自体の出来は悪くなかったものの、いまいち喜べないという結果になってしまった。
この日のスタメンは、西川、酒井高徳、吉田、森重、長友、長谷部、遠藤、岡崎、香川、清武、大迫の11人。途中出場は本田、柿谷、工藤、今野、青山の5人。大迫のスタメン起用に加え、ウッチーのかわりに酒井高が右サイドに入ったこと、後半途中からは香川を今野と入れ替えて、3バックを試したことなどが、この日のポイント。
ゴールは長友のクロスにファーサイドで本田があわせた1点目(頭ってのが珍しい)、香川のグラウンダーのクロスを工藤が泥臭く押し込んだ2点目、そして遠藤の直接FKが壁にあたって逆だまになったごっつぁんゴールな3点目、以上3点。
それにしても、本田、香川、柿谷の3人が絡むと、ちょっと次元が違う気がする。この先この人たちの連係が高まってきた日には、きっと世界でも通用するだろうという期待感がある。
願わくば、その輪のなかに大迫も加わって欲しいのだけれど、現状ではいまだ本田と一緒にプレーする機会もないし、このところ工藤がすっかりザッケローニのお気に入りといった感じになっているので(しかもこの日はゴールもあげている)、一歩も二歩も出遅れている感あり。うーむ、A代表定着の道は険しい。
そういや、この日はひさしぶりの完封試合だったけれど、ボール支配率は日本が60%を大きく上回っていたはずだし、相手はほとんどボックスにさえ入ってこれていなかったので、守備力の向上というテーマは確認できず。それでも森重が攻守にわたって存在感のあるプレーを見せていたのは収穫だと思った。
(Sep 07, 2013)
日本3-1ガーナ
2013年9月10日(火)/日産スタジアム/テレビ朝日
この日の対戦相手ガーナはFIFAランキング24位で、37位の日本より上にいるとのことだった。アフリカ大陸では、コートジボワールにつぐ第2位。前回のW杯ではベスト8。W杯最終予選の直後の来日であったため──しかし大事な公式戦の直後に親善試合があるってのもどうかと思う──、主力のボアテングほかを欠いていたそうだけれど、なんのなんの。噂にたがわぬ、手ごわい相手だった。少なくても前半のうちは。
この日の日本代表のスタメンは、川島、内田、吉田、今野、長友、長谷部、遠藤、清武、本田、香川、そして柿谷というメンツ。岡崎が怪我で離脱したので、清武がスタメンだったのと、ワントップが試用期間中の柿谷なのを除けば、ガチのメンバー構成だった。さすがザッケローニ。親善試合なのに、堅い堅い。
まぁ、でもいざ始まってみれば、フル・メンバーで戦って至極当然の、歯ごたえのある相手だった。プレスはきついし、球際は強いし、スピードもあるし。1対1だと本田以外には手におえない感じ(その点、本田はほんと素晴らしい)。おまけにミスからボールを奪われ、シュートがウッチーにあたってコースが変わったアンラッキーなゴールで先制まで許す苦しい展開。
こちらもチャンスは作れてないでもないのだけれど、本田や清武がここぞというビッグ・チャンスを決めきれず、前半はスコアレスで終わる。前半に関していえば、親善試合らしからぬ、タフな試合になった。
でも、そのままでは終わらないのが、いまの日本。後半開始わずか5分で、香川がミドルシュートを決めて同点に追いついてみせる。
香川はドリブルで攻め上がると、ペナルティエリアのちょい外から、DFのあいだを縫って、ゴール左隅にグラウンダーのシュートを突き刺してみせた。お~、さすが。伊達にマンUに所属しちゃいない。今年は監督が替わったせいで不遇なスタートを切っているようだけれど、ああいうシュートが打てるんだったら、この先、いくらでも活躍の機会はあるだろう。
この同点ゴールのあとは、前半の難しさが嘘のように楽な試合になった。遠藤が攻め上がって、狙いすましたシュートで2点目を奪うと、つづけて今度はFKから本田のゴール(この日もヘディング)をアシストして、3-1と相手を突き放す。
ガーナは疲れが出たのか、前半ほどプレーに鋭さがなくなったし、日本は最後には森重を入れて3バックを試す余裕の試合運びで、らくらく逃げ切った。日本よりFIFAランクが上の国相手に、アンラッキーな1失点なのだから、この日は守備も及第点だろう。
大迫も残り15分間、柿谷にかわってワントップで出場(そのほかの途中出場は酒井高、山口蛍、齋藤学)。結果は残せなかったものの、プレー自体はそんなに悪くもなかったと思う。少なくても2試合つづけてチャンスをもらっているのだから、ザッケローニの覚えは悪くないんだろう。ようやく本田との共演もかなったし、とりあえず一歩前進といったところ。
とはいえ、ワントップでは柿谷への期待感がハンパない。彼が出ているだけで、なにかおもしろいことが起きそうな予感がある。本田でさえ絶賛しているらしいし、このままゆくとワントップの一番手は柿谷で確定なんじゃないだろうか。この先、前田とか、どうなっちゃうんだろう?
少なくても大迫は二番手争いに割って入れているかどうか、微妙な感じ。残って欲しいけれど、サブで使うんならば、高さのある豊田やハーフナー、切れのいい齋藤学のほうが、個性がはっきりしている分、アピール度が高い気がする。またはオール・ラウンダーどうしで、工藤と一枠を争うことになるとか。
なんか、同じような理由で五輪代表の最終選考に漏れたときの二の舞になりそうな展開が嫌だ。
(Sep 10, 2013)
鹿島アントラーズ3-1大分トリニータ
J1・第27節/2013年9月27日(土)/カシマサッカースタジアム/BS1
また1ヶ月、Jリーグを観ないでいるうちに、再来年からの2ステージ制の導入が決まってしまった。
まぁ、僕のように1年に1度スタジアムに行くかどうか(それも応援しているクラブのホーム・スタジアムには、まだ一度も行ったことがない)というレベルの男がつべこべ言うのもどうかと思うけれど、それにしたって、やはりおもしろくないものは、おもしろくない。
僕はプロスポーツを、長大な大河ドラマのようなものだと思っている。毎年毎年、クラブのメンバーが入れ替わる中で、たえず続いてゆく、筋書きのないドラマ。クライマックスである優勝が決まる試合だって、リーグ戦の流れの中で決まるものだから、いつになるかわからない。そんなスケジュールの定まらなさだって魅力のひとつだと思っている。
2シーズン制に戻して、プレイオフで優勝を決めるというのは、要するにその「筋書きのなさ」の一部を失うってことだ。いつ優勝クラブが決まるかが、最初からスケジュールに組み込まれているんだから。おかげでテレビ放送がしやすくなり、スポンサーがついてリーグは潤うのかもしれないけれど、その分、そういった日々の浮き沈みとサドンデスな結末に一喜一憂してきたサポーターは、その楽しみを奪われることになる。
僕は多くのサポーターが2リーグ制に反対しているのは、なによりそれが理由なんじゃないかと思っている。2ステージ制を支持する人って、愛するクラブを応援しながら、1年をかけてじっくりリーグ戦を楽しんできた経験がないんじゃないだろうか。
なんにしろ、2リーグ制への逆行が決まったせいで、僕の中にあったJリーグに対する執着が少なからず薄れたしまった。この際、2シーズン制になったら、ストライキしてしばらくJリーグ観んの、やめようかな……と思ったりしているきょうこの頃。
さて、余計な前置きが長くなってしまったけれど、今年のJ1も残すところ、あと8節。この日の対戦相手は、負ければ降格決定の可能性もあった大分トリニータ。
アントラーズのスタメンは、曽ヶ端、西、青木、山村、中田浩二、柴崎、小笠原、遠藤、土居、ジュニーニョ、大迫の11人(途中出場はダヴィ、梅鉢、前野)。どうもこの顔ぶれがこのところは定番っぽい。うーむ、岩政や野沢の出番がすっかりなくなってしまったのを考えると、今年のシーズンオフは荒れそうだなぁ……。
試合のほうは、こちらの出来がいまいちなのに加え、降格ピンチにある大分のがんばりもあって、前半はスコアレスの内容。
後半に入ると、ミスから左サイドの突破をイージーに許し、森島に先制ゴールを許す苦しい展開。デカモリシ、前回の対戦でも決めてなかったっけ? 鹿島、森島姓の人とはどうも相性が悪いらしい。
まぁ、でも、そこはさすがに4位と18位、実力差があるクラブどうし。そこから3点を奪い取って、最後に笑ったのはこちらだった。
得点はすべて、大迫が前線で起点になって生まれたもの。
1点目のシーンでは、得意のターンで相手DFを振り切ってクロスを入れ、遠藤のゴールをお膳立てしてみせた。
同じような形で、今度は遠藤が左サイドから攻め上がり、ファーに力強いミドル・シュートを蹴り込んだ2点目でも、その起点となったのは中盤に下がっての大迫のポストプレーだった(まぁ、あれは決めた遠藤が見事だったけど)。
そして3点目は、敵陣ペナルティ・エリア内でブラジル人DF、ロドリゴ・マンシャからボールをかっさらい、ダヴィのダメ押し弾を演出して見せた。
結果からすれば、この試合を含め、このところ3試合連続ノーゴールの大迫だけれど、そのプレーの存在感ということで言えば、この日は2ゴールの遠藤を上回っていたと思う。FWとしての成長著しくてなにより。もういいから、こんなJリーグは見限って、柴崎ともども海外行っちゃったほうがいいんじゃないかと思うよ。あぁ、やれやれ。
大分はFC東京からレンタルしている梶山(なぜギリシャなんかに移籍したかな……)に後半途中までベンチを温めさせていたりして、なんだかもったいない印象だった。決してやっているサッカーは悪くないんだけれど、やはり真っ向からぶつかると、要所要所で脆いというか。きょうのところはライバルの甲府も負けたので、降格決定を免れたけれど、まぁ、勝ち点からすれば、あと1、2節で決まりでしょう。お気の毒さま。
それよりも、降格といえば、ジュビロが本格的にヤバイ状況に。現時点で勝ち点19って、そりゃこちらも、ほぼアウトでしょう。前田の呪い、今年はレッズ好調で成就しないかと思いきや、行き場を失って自分んとこを
(Sep 29, 2013)