2011年9月のサッカー
Index
- 09/02 ○ 日本1-0北朝鮮 (W杯・3次予選)
- 09/06 △ ウズベキスタン1-1日本 (W杯・3次予選)
- 09/10 △ 新潟2-2鹿島 (J1・第25節)
- 09/18 △ 鹿島1-1名古屋 (J1・第26節)
- 09/21 ○ U-22日本2-0U-22マレーシア (五輪・最終予選)
- 09/24 △ 鹿島0-0浦和 (J1・第27節)
日本1-0北朝鮮
ワールドカップ・アジア3次予選/2011年9月2日(金)/埼玉スタジアム2002/日本テレビ
なんだかワールドカップ・南アフリカ大会が終わってから1年以上たつとはとても思えないんだけれども。はやくも次回ブラジル大会へ向けての予選が始まってしまった。
初戦の相手はチョン・テセ、リャン・ヨンギ、アン・ヨンハら、新旧Jリーガーを擁する北朝鮮。
この試合、直前になってエースの本田圭佑とひさしぶりに招集された中村憲剛があいついでリタイアしてしまった上に、台風のため延期になるかもしれないという話などもあって、試合前からなにやら落ち着かない雰囲気が漂っていた。
でも、いざ始まってみれば、台風は西日本へと逸れていってしまい(前半に瞬発ゲリラ豪雨はあった)、本田不在の影響も──まあ、なかったとは言えないけれど──心配には及ばず。決勝点こそ後半5分のロスタイムになるまでお預けだったものの、試合内容では日本が圧倒していた。
北朝鮮が「おっ、やるな」と思わせたのは序盤だけ。開始からしばらくは北朝鮮の時間帯が多く、なかなか日本がリズムをつかめなかった。でも、いったんこちらがペースをつかんでからは、もうこっちのもの。たまにミスからおいちょっと待てというピンチを迎える場面もあったけれど、やはり自力ではこちらが上だったと思う。
この日のスタメンはGK川島、DF内田、吉田、今野、駒野、MF長谷部、遠藤、岡崎、柏木、香川、そしてFWが李忠成のワントップという布陣。
本田の代役として注目の柏木はいまいち。積極的にミドル・シュートを打っていった点では目立っていたけれど、すべてふかしてしまったし、それ以外ではあまり効果的なプレーができていなかった。彼と交替で清武が出てきてからのほうが、全体的に躍動感があったと思う。
ま、清武が出てきたのは相手が疲れてからだから、比べるのはフェアじゃないかもしれないけれど、それでも彼は2試合連続で得点に絡んでいるわけだし、その点は特筆もの。セレッソがアントラーズと対戦したときには、それほど目立つプレーをしていなかったので、Jではこれといった印象がないんだけれど、代表での活躍は目覚ましい。こうなると、一度はスタメンで見てみたくなる。
もうひとり、途中出場ながら、バーをたたくシュートなど打って注目を集めたのが、ハーフナー・マイク。やっぱ194センチの長身は魅力だし、謙虚に泥臭くゴールを目指す姿勢には好感が持てる。前線にひとり、こういう背の高い選手がいると、いいアクセントになる。そういう意味では、ハーフナーほどではないけれど、田代も高さが持ち味なので、今後チャンスはあると思うんだけれど……(あ、そういや先ほど、次のウズベキスタン戦に増田誓志の追加召集が発表された。やたっ)。
ま、なんにしろこの試合の日本は66%という圧倒的なボール支配率で攻めに攻めまくったものの、なかなかゴールに恵まれず。期待の香川もゴール前でいまひとつ決断力を欠いた印象でノーゴールに終わった。
後半なかば、いいペースで攻めていたさなかに、北朝鮮に退場者が出た。それでさらに一方的になるかと思ったのだけれど、逆にここで数的に有利になったことで、リズムが狂ってしまったのか、その後しばらくは攻め手を欠く時間帯がつづいた。
そうこうするうちに残り時間も少なくなって、とうとうロスタイム。表示はなんと5分もある。これを見て目が覚めたように、ふたたび日本代表のエンジンがかかる。そこからは怒涛の攻撃で、3度、4度とつづけてCKを奪取。なんでこれが決まらないんだ?と不思議になってしまうような展開を繰り返した果てに、ようやくロスタイムも4分目に突入したところで、ショートコーナーから吉田麻也のヘディングが北朝鮮のゴールをこじあけた。いや~、劇的かつ冷や冷やものの勝ち点3だった。
この試合の日本代表を見ていて感心したのは、攻撃力よりもむしろ守備力。とくに遠藤、長谷部のダブル・ボランチは、みごとなインターセプトで相手のボールを奪い取っては、そのまま攻撃につなげていてすごかった。北朝鮮のレッドカードを誘ったのは遠藤だったし、決勝点は長谷部のつなぎからだし。なんかもう、今のこのふたりには文句のつけようがない。守備的なボランチではいい選手がたくさんいるけれど、攻守のバランスのよさで考えると、このふたりの代わりになれる選手はそうそういないと思う(だからこそザッケローニは憲剛を呼び戻したり、増田を追加招集したりしているのだろうけど)。
それにしても、仮にもW杯に出場した北朝鮮を相手に、本田ぬきでここまで圧倒的な試合運びができてしまうというのは、ちょっと予想外だった。いまの日本代表はマジで強いかもしれない。
(Sep 03, 2011)
ウズベキスタン1-1日本
ワールドカップ・アジア3次予選/2011年9月6日(火)/タシケント/日本テレビ
W杯3次予選の2試合目は、アウェイでのウズベキスタン戦。
ザッケローニは前の試合からスタメンをひとりだけ入れ替えてきた。柏木に替えて、阿部を起用。今大会初のアウェイということで、経験を重視したらしい。なもんで、慎重に守備重視のトリプル・ボランチでゆくのかと思ったら、そうではなく。阿部ちゃんは遠藤と並んでボランチに入り、なんと長谷部がトップ下という布陣。
でもこれがうまく機能しない。北朝鮮を圧倒したあの日本代表とはまるで別物。出ている選手はほとんど変わっていないのに、ポジションがちょっとずれただけで、まるで違うチームのようになってしまうのだから、サッカーって不思議だ。
まあ、タシケントのスタジアムの芝は日本のそれよりもかなり長かったそうで、確かに見るからにぼさぼさした感じで、ショートパスを得意とする日本からすると、やりにくそうではあった。でも、それを考慮しても、前半の日本の出来はよくなかった。
あと、前半わずか7分で相手に先制点を許してしまったのも、ペースをつかめなかった要因だったかもしれない。
ウズベキスタンはかなり無骨なサッカーをする印象で、攻撃的な選手はボールを持つとゴール目指して一直線。コースが見えればすぐシュート、みたいな感じ。失点の場面もその調子で、うまくやられたというよりも、「ありゃ、入っちゃった」という感じのあっけないものだった。
そうそう、そのゴールを決めたジェパロフという選手、どこかで名前を聞いたおぼえが
……と思ったら、なんとアントラーズが今年のACLで敗退した試合で、FCソウルの2点目のアシストを決めた人だった。ちくしょー、またもやヤツか~。
どうにも日本代表の調子もいまいちだし、このまま負けるようだと、またもや新たな天敵の誕生か……とか思ったりもしたけれど、後半に入ると日本が盛り返す。
ザッケローニはいまいちフィットしていなかった阿部をそうそうに見限り、清武を投入(最初から出してくれればいいのに)。ボランチを遠藤、長谷部のコンビに戻したことで、日本はいつものリズムを取り戻す。で、ウッチーのクロスから岡崎が得意のダイビング・ヘッドを決めて同点~。クロスもヘッドもバッチリの、素晴らしいゴールだった。
ま、その後に出てきたハーフナー・マイクを今回はあまり有効活用できなかったり、同点の場面で切った最後のカードで、右サイドの駒野を槙野に替えたのは、やや消極的に思えたりして(とはいえ、確かに後半の駒野は消えたままだった)、結局試合はドローに終わってしまったけれど、ま、それでもとても難しい試合だったので、勝ち点1でも十分だという気はした。
そもそも出来がいまいちといいながらも、チャンスの数でいえば日本のほうが上だったと思うし。ウズベキスタン人にしてみれば、あれだけのサッカーをして、なに贅沢いってやがんでぇ、こっちなんて勝ち点2を逃したんでぇ、って話のような気もする(ウズベキスタン人はそんなべらんめえじゃないだろ)。
ということで、ザッケローニの不敗神話はまだまだつづく。
(Sep 08, 2011)
アルビレックス新潟2-2鹿島アントラーズ
J1・第25節/2011年9月10日(土)/東北電力ビッグスワンスタジアム/スカパー!e2
この日はわけあって昼間っから酒を飲んでいて、キックオフの時点でかなり酔っていたので、試合内容についてはよく覚えていない。新潟に2点を先行されて、そのあとで同点に追いついたのはいいけれど、どんな風に失点したんだったか、まるで記憶がない。
こちらの得点は岩政と田代。田代は途中出場で、この日のスタメンは興梠、大迫のツートップ。両サイドは西とアレックス。途中出場は田代のほか、本山とタルタ。本山がオガサと交替ってのが、ちょっと意外性があった。
田代はこの日のゴールでついにゴール・ランキングのベスト3入り。途中出場のほうが多い状況を考えると、このゴール数は驚異的だ(逆にずっとスタメンで出ているのに、いまだ3ゴールという興梠も……)。現状だったら、田代と大迫のツートップのほうがいい気がする。
いやー、しかし今節は上位のガンバ、マリノス、レイソルがそれぞれきっちりと勝ち点を積み上げてきたので(グランパスはレイソルに負けた)、これで3位のレイソルでさえ、勝ち点の差が11。優勝どころか、ACL出場権のかかった3位以内に入るのも難しい状況になってきてしまった。きびしいなぁ……。
(Sep 11, 2011)
鹿島アントラーズ1-1名古屋グランパス
J1・第26節/2011年9月18日(日)/カシマサッカースタジアム/スカパー!e2
ひさしぶりに中1週間以上あいた今節のJリーグだけれど、やはり日曜の夕方6時半キックオフの試合は、家族への遠慮があって、きちんと観にくい。ということで、前半は夕食のお好み焼きをつつきながらの観戦となったグランパス戦。
この日は興梠と田代のツートップ。おー、ついにオリヴェイラが動いたかと思ったら、大迫は五輪予選のためにチームを離れているだけだった(そもそも、現状で外すとしたら、大迫じゃなくて興梠だろうし)。
ということで、この日のスタメンは、曽ヶ端、西、岩政、中田、アレックス、増田、青木、野沢、遠藤、興梠、田代の11人。そうそう、理由はさだかじゃないけれど、小笠原がひさしぶりにスタメンを外れた。
で、ちゃんと見ていないのにいうのもなんだけれど、内容的には一方的な試合だったと思う。昨年度チャンピオンを相手に圧倒的にボールを支配しているのを見て、やはり鹿島は力はあるんだよなと思った。
でも勝てない。決定力が足りない。再三のチャンスが生かせない。後半に入ってようやくCKからの跳ね返りを増田が遠い位置から決めて(お見事!)先制したのに勝てない。逃げ切れない。ゴール前のばたばたしたプレーで闘莉王に同点ゴールを許してしまう。一度はポストに助けられたのに、そのあとクリアしきれずに押し込まれてしまう。今年はこの手の失点が多すぎる。あぁ、がっくり。
グランパスはすごくダニルソンが効いていた。ほかにも楢崎や闘莉王がいるわけで、とにかくディフェンスがいい印象。ロスタイムの最後には、野沢のあわやというFKを、ひとり壁から下がって控えていた闘莉王がクリアしてくれちゃうし(なぜそんなところに)。
これだけの守備力があってなおかつ、玉田やケネディが得点王を争っているってんだから、そりゃ強いわ。この日はピクシーがベンチ入り禁止だったそうで(なにをやったんでしょうか)、指揮官不在だったというのも、不出来な内容に一役買っていたのかもしれない。それでも勝てないんだから嫌になる。
なんにしろ自分たちより上位にいるチームを圧倒しながらのドローは痛すぎた。順位も下から上がってきた仙台(お~!)に抜かれて6位に下がってしまったし、残り8節で3位以内はちょっと難しそうな状況に……。あぁ、興梠はこの日もノーゴールだし、タルタも結果が出せないし、本山も本調子には遠いようだしなぁ……。
そうそう、途中出場で柴崎が復帰したのが唯一の朗報だった。来年は五輪代表の大学生、山村も入ってくるそうだし、将来に夢を託して、今年はもう諦めろってことでしょうか。うむむ。
(Sep 19, 2011)
U-22日本2-0U-22マレーシア
ロンドン五輪アジア最終予選/2011年9月21日(水)/鳥栖スタジアム/BS1
いよいよ始まったロンドン・オリンピックのアジア地区最終予選――とかいいつつ、その試合を観ているあいだ、これが最終予選だってことに気づかずにいたのは、なにを隠そうこの僕です(恥)。今回は3次予選とかで、勝ち上がったあとに最終予選があると思いこんでいた。
そういや、女子は先日もう出場が決まったんだっけ。本大会はもう来年か(はやっ)。なんだ、男子もここで一位抜けすれば、もう五輪出場決定なのか。それならば楽勝じゃないだろうか――。
と、そんなふうに楽観的になってしまうのは、この日の五輪代表がなかなかいいサッカーを見せてくれたからだ。いや、これまであまりいい噂を聞かなかったので、まったく期待していなかったのだけれど、いやいやどうして。今回のチーム、いいじゃないですか。キープ力のある選手がそろっているし、チャンスと見ればシュートを打ってゆく積極性もある。これまでどれくらい一緒にやってきたのか知らないけれど、思いのほかコンビネーションもよくて、意外性のあるスルーパスやワンツー、サイドチェンジなども多かった。得点こそ2点しか奪えなかったけれど、僕にはこの試合、とてもおもしろかった。
初めて見るチームだし、知らない選手のほうが多かったので、とりあえずスタメン全員をフルネームで書き残しておく。
フォーメーションは4-2-3-1で、GKがFC東京の権田修一、DFが右から酒井宏樹(柏)、鈴木大輔(新潟)、濱田水輝(浦和)、酒井高徳(新潟)――「ごうとく」と読むんですね。「こうとく」だと思っていた──、ダブル・ボランチが山村和也(流通経済大、来季から鹿島!)、扇原貴宏(C大阪)、攻撃的MFが清武弘嗣(C大阪)、東慶悟(大宮)、原口元気(浦和)、そしてわれらがアントラーズの大迫勇也のワントップという布陣。原口はFW登録だったようだけれど、僕は大迫のワントップだと思って見ていた。途中出場は名古屋の永井謙佑、磐田の山崎亮平、セレッソの山口螢の3人。
こうして見ると、Jリーグの強豪クラブの選手がほとんどいない印象。まあ、実力者のそろった強豪クラブよりも弱いところの方が若手の出番が多いから、そういうチームの選手が中心になるのは当然のことなのかもしれないけれど、結果として知名度の低い選手がそろってしまって、やや話題性を欠いている感があるのが残念なところ。
でも、きょうの試合など見ると、たとえ中堅クラスとはいえ、さすがにクラブで主力として起用されている選手たちだけあって、さすがに上手い。清武はA代表のときと同じように見事なパスを連発するし(でもなぜかシュートは決まらない)、東も10番を任されているだけあって、なかなかいいプレーをみせる。このふたりのコンビネーションで上げた先制点はじつに見事だった。このチームだと、あの原口が普通に見えちゃうんだから、この子らはどんだけレベルが高いんだと思う。
アントラーズ・ファンの僕としては、来季から鹿島に加入するという山村(キャプテンじゃん!)に要注目だったわけだけれど、そんな攻撃陣の小気味いいプレーに魅せられて、守備的な彼には注目するのを忘れがちだった(駄目なやつ)。大迫も無得点に終わりはしたけれど、ポスト・プレーではそれなりに存在感を示していた。
マレーシアはなんでも五輪代表の強化のために、母国リーグに五輪代表をクラブ扱いで参加させているとかいう噂だけれど(本当でしょうか?)、実力的にはあきらかに格下だった。これくらいの相手ならば、もうちょっと得点が欲しかったところだけれど、まあ、緒戦だし、今回はきちんと勝ち点3を取ったことでよし。これからこのチームがどんなふうに成長してゆくのか、けっこう楽しみになった。
(Sep 21, 2011)
鹿島アントラーズ0-0浦和レッズ
J1・第27節/2011年9月24日(土)/カシマサッカースタジアム/スカパー!e2
この日のキックオフは16時。まだ明るいうちにサッカーをやっているのを見ると、あぁ、夏も終わったんだなぁ……と思う。Tシャツだけだと肌寒いと思うようになったし、秋の気配もいよいよ本物。
終わったといえば、どうやらアントラーズのJ1も今季はもう本格的に終わった感あり。4チームが勝ち点50以上で上位にひしめく中、ここへきての3戦連続ドローは痛すぎる(鹿島の勝ち点は41)。たとえこちらが残り全勝したとしても、上位のチームが勝率5割だったら追いつけない。実際にはここまでの勝率がそれ以上のチームに、この先それ以下を期待するのが無理ってもので。しかも1チームならばともかく、4チームもいるわけだし。
ということで、今シーズンは3位以内に入れないことがほぼ確定。秋風が身にしみる今年のJリーグ終盤戦だった。
この日のスタメンは前節の名古屋戦のメンバーとほぼ一緒。違いはただ一点、ツートップが田代と大迫だったこと。
そう、ついにオリヴェイラは結果の出せない興梠を引っ込めてきた。おそらく興梠がけが以外の理由でベンチスタートとなったのは、これが今季初だったと思う。でもまあ、エース・ストライカーとして期待されながら、6月以来ゴールがないんでは、それも仕方ない。まさか今年、彼がここまで低迷してしまうなんて、思ってもみなかった。今季一番の誤算は間違いなくこの興梠の不振。
試合内容は前節と一緒。基本的に試合を支配しているのはこちらなのに、どうにもゴールが決まらない。遠藤や田代のシュートはクロスバーに嫌われる。大迫のシュートは枠を捉えられない。後半途中からは遠藤に替えて興梠を入れ、3トップで攻め立てるも、結果はノーゴールのまま終わってしまった。
興梠、あいかわらず動きはいいんだけれど、ゴール前での仕事ができない。大迫に替わって最後の方で出てきたタルタは引きすぎていて、チャンスに絡めない。彼もこのままじゃ、今季はノーゴールで終わりそうな感じだ。
そうそう、今年のもうひとつの敗因は外国人補強の失敗。ガンバでは途中加入のラフィーニャが活躍し、甲府では同じく途中加入のパウリーニョがこの日はそのガンバを破る先制ゴールを上げている。それにくれべて、うちのカルロンとタルタときたら……。
でもまあ、ひどいという話でいえば、レッズはなおさら上なわけで。原口、山田直樹、柏木、エスクデロら、日本代表級の選手やマルシオ・リシャルデスをスタメンにそろえ、鈴木啓太や梅崎司にベンチを温めさせる選手層の厚さがありながら、なんで降格争いをしているんだろうか。山田直樹とか、まだまだかなぁ……とは思うけれど、それにしたっていまの順位はないだろう(暫定13位ながら、16位の甲府と勝ち点の差はわずか2)。
とはいえ、いざ戦ってみると、やはりなにかが足りないのは確かな気がする。個々の才能はあるんだけれど、なんだかチームとして上手く機能している感じがしない。やっぱペトロヴィッチ監督の経験不足でしょうか。よくわからない。
なんにしろ、そんなふうにサッカーは難しい。で、だからこそおもしろい。残り試合はもう順位は気にせず、そんなサッカーのおもしろさを堪能しよう。そうしよう──と自分を慰めてみる。
最後にひとつ心配ごと。この試合の序盤に、レッズの宇賀神選手が、空中戦で田代と競りあった際に、首を痛めて途中退場してしまった。上から落ちてきた田代に首の上に乗っかられたもので、映像で見ていても、思い切り首がぐきっていっている感じだったので、とても心配(今年の田代はけっこう重そうだし)。頚椎捻挫とのことらしいけれど、大事に至らないよう祈っています。
最近はファールがあって人が傷んでいても、そのままプレーをつづけることが多いけれど(今回もその後しばらくプレーをつづけていた)、今回みたいなシーンを見ると、嘘であれなんであれ、とりあえずプレーを切るほうが正しいのかなとも思う。もしものことがあってから後悔したんでは、取り返しがつかない。
(Sep 25, 2011)