2011年7月のサッカー

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  1. 07/02 △ 清水0-0鹿島 (J1・第2節)
  2. 07/10 ● 鹿島1-2新潟 (J1・第3節)
  3. 07/13 ● 名古屋2-1鹿島 (J1・第4節)
  4. 07/17 ○ 鹿島3-0仙台 (J1・第5節)
  5. 07/23 ● 柏2-1鹿島 (J1・第6節)
  6. 07/27 ● 鹿島1-4G大阪 (J1・第10節)
  7. 07/31 ○ C大阪1-3鹿島 (J1・第19節)

清水エスパルス0-0鹿島アントラーズ

J1・第2節/2011年7月2日(土)/アウトソーシングスタジアム日本平/スカパー!e2(録画)

 本当ならば今年のこの時期にはコパアメリカに出場する日本代表を応援しているはずだったんだけれど。
 東日本大震災の影響で中止になった日程を消化するため、コパアメリカへの出場を辞退して実施することになったJリーグの試合が、ここから数試合つづく。ということでこの試合は数字がさかのぼって第2節。本来ならば開幕第2戦目として、震災の翌日に実施されるはずだった清水戦。
 この日のスタメンは曽ヶ端、西、岩政、中田、アレックス、増田、青木、野沢、遠藤、興梠、田代。途中出場は、伊野波、大迫、小笠原。
 この試合も僕はスピッツのライブにいっていたので、生では観れなかった。おまけにけっこう酔っていたので(このごろは暑いもんで、ついつい飲みすぎてしまう)、集中力は限りなくゼロに近い状態。なもんで、内容についてつべこべ言えない。
 注目すべきは、ひさしぶりに青木が戻ってきたこと(無事でなにより)。そして前節でサブだった小笠原がこの試合でもベンチ・スタートだったこと。さらに、途中出場の伊野波が西と交替で右サイドに入り、オガサは残り5分で野沢と交替で出てきて、攻撃的なポジションに入ったこと。つまり青木・増田のダブル・ボランチはフル出場だった(世代交替の波、高まる)。でも、またもや再三のチャンスを決めきれず、ドローに終わる。
 ここまでの試合を見ていると、興梠にはあと一歩でゴールというシーンがけっこうある。でもボール1、2個分くらいずれて、決めきれない感じ。もしもこのずれが解消されたら、ゴール・ラッシュが期待できそうな予感はある。ということで、これからに期待したいと思う。
 対する清水は、うちに本田拓也を引き抜かれたのみならず、藤本、兵藤、伊藤輝、市川らの主力を大量放出したもんだから、今年はてんでダメで、それこそ小野伸二と新加入の高原とのホットラインくらいしか見どころがないのかと思っていたら、途中から小林大吾や高木俊幸(高木豊の三人息子の次男)が出てきたりして、意外といい補強をしていたことが判明。ゴトビ新監督の手腕が確かならば、そこそこやれそうな印象を受けた。
(Jul 04, 2011)

鹿島アントラーズ1-2アルヴィレックス新潟

J1・第3節/2011年7月10日(日)/カシマサッカースタジアム/スパカー!e2

 あぁ、また負けてしまった……。
 この試合も家庭の事情でちゃんと観られなかったから(さすがに34試合すべてをフルで観るのは難しい)、敗因について詳しいところは語れないけれど、空で観ていた限りでは、今年の悪い流れのまんま。それなりに試合を支配しながらも得点チャンスを生かせず、守る方では終盤に足の止まったところをつかれて失点するというパターン。あぁ、順位の悪さがだんだん洒落にならなくなってきた。
 この日のスタメンは前の試合と一緒。途中出場はフェリペ、大迫、小笠原。オガサのスタメン落ちが本格化しつつあるのが気掛かりだ。あと、オリヴェイラにはフェリペを使うより、本山を使って欲しい。
 試合内容は前半をスコアレスのまま折り返し、後半にPKで先制するも(もらったのは遠藤、決めたのは野沢)、同じくPKで同点にされ、最後は後半終了間際に途中出場のチョ・ヨンチョルにヘディングを決められてジ・エンド。決勝点の場面では、チョの動き出しに誰ひとり反応できていなかったし(全員棒立ち)、あれでは負けは当然。
 いやぁ、しかし首位の柏が前日の試合で、後半ロスタイムのゴールで1-0で勝ったのと対照的だ。柏の勢いはマジでまずいかもしれない。で、こちらは本格的に駄目かもしれない。まだリーグ戦を半分も消化していないのに、すでに優勝を語るのがおこがましい感じに……。
 そうそう、この試合の前に伊野波がクロアチア・リーグへ移籍しまったんだった。柴崎は骨折で全治2ヶ月だというし、もう踏んだり蹴ったり。
(Jul 10, 2011)

名古屋グランパス2-1鹿島アントラーズ

J1・第4節/2011年7月13日(日)/豊田スタジアム/スパカー!e2

 前節から中2日ということで、オリヴェイラ氏は思い切ってスタメン4人を入れ替えてきた。
 GKのソガと、CBの岩政、中田のコンビは不動で(伊野波が抜けたいま中田浩二は動かせない)、あとは両サイドに西と新井場(この2人にアレックスを加えた3人のローテーションもすっかり定番化した感がある)、ダブル・ボランチが小笠原と増田、攻撃的MFに野沢とフェリペ、で、興梠&大迫のツートップというのがこの日の布陣。つまり、オガサ、新井場、フェリペ、大迫の4人がひさしぶりのスタメン。それぞれにちゃんと出番が与えられていて、ほっとする。
 で、この試合では、ひさしぶりにスタメンに起用されたその大迫とフェリペが、いきなりやってくれた。キックオフからわずか1分での先制ゴール! 右サイドのクロスから、逆サイドでボールを受けたフェリペがヘディングで折り返し、そのボールを大迫がこれまたヘディングで決めた。なんでそんなに簡単に決まっちゃうの?と不思議な気分になるくらいに、あっさりと先制点をゲットしてしまった。
 でも、こういう早い得点パターンのときはけっこう危なかったりするんだよな……と思ったら、やはりそのとおりで。追加得点を奪えないでいるうちに、CKから同点に追いつかれ、イーヴンで入った後半に、逆転を許す展開に……。
 名古屋とは比較的相性がいい印象なので、早々と先制点を奪ったときには、こりゃ今日はもらったかと思ったのだけれど、昨年度チャンピオンはそう甘くはなかった。前半は噂の永井のスピードに何度もひやひさせられ、同点ゴールの場面ではケネディの高さの前になすすべなし。ニアサイドで3人くらいマークについていたのに、その上からすんげーきれいに決められてしまった。あれではぐぅの音も出ない。
 後半、ストイコビッチ監督が途中交替で入れてくる選手もふるっていた。中村直志に玉田にブルサノビッチだもん。なんだそりゃ。全員レギュラー級じゃん。しかも金崎は故障でいない、楢崎も故障明けでベンチとくる。それでこのメンツがサブって……。こちらと同様、ここまであまり成績がぱっとしないから、まだまだ本調子じゃないんだろうと思っていたのに、それでもやっぱり選手層の厚さは筋金入りだった。ちくしょう、くやしい。
 決勝ゴールはブルサノビッチ。ケネディのポストプレーからチャンスを作られ、一人目(小川か藤本?)のシュートは岩政が横っ跳びで戻りながらなんとか阻んだものの、そのこぼれ球がフリーで詰めてきていたブルサノビッチの足もとにすっぽりと……。で、その時点でゴール前には、ぽっかりとスペースが。あぁ、また後半に魔の時間帯……。
 なんだか、今季は90分間、ディフェンスの集中力が持続していない気がする。FWの得点は少ないわ、守備力は安定しないわ、では勝てるはずがない。
 その後は本山、田代、カルロン(彼もすげーひさしぶり)と攻撃的なカードを切って、追いかけるも、結局攻撃は空回り。4分のロスタイムもなすすべなく過ぎ去り、今季初の連敗を喫することになってしまった。あぁ、駄目だ……。
(Jul 13, 2011)

鹿島アントラーズ3-0ベガルタ仙台

J1・第5節/2011年7月17日(日)/カシマサッカースタジアム/スカパー!e2

 昨日はこの試合の感想を書くのをさぼって寝てしまったら、ひと晩明けた日本の話題は、なでしこJAPANのW杯優勝一色に染まっていた。
 観ていない僕にはあまり関係ないんだけれど、それでも世界一の偉業達成を聞かされてしまうと、なんとなくゆうべのJリーグは遠い昔のような感じに……。なでしこ、考えてみれば四年に一度のW杯で史上初の決勝進出だったんだよなぁ、やっぱ観とかないとまずかったかなぁ……と思うも、あとの祭り。
 でもまあ、いくら史上初であろうと、祝日の早朝であろうと、午前3時からの試合を観る体力はいまの僕にはないのだった。……って、どれだけ弱ってんだって話で。ほんと駄目だ、この夏は。前からグロッギーなところへきて、節電のせいで例年以上に暑さにやられている。なんかやたら無気力でいけない。
 なにはともあれ、昨日の仙台戦はひさしぶりの快勝だった。
 スタメンは曽ヶ端、新井場、岩政、中田、アレックス、増田、小笠原、野沢、フェリペ、田代、興梠。途中出場は青木、西、遠藤。
 試合が動いたのは前半13分。左サイドからのCKで、野沢がニアに蹴りこんだボールをフェリペが競り勝って逆サイドに流し、そこに駆け込んできた増田がヘディングでどーん。鮮やかなセットプレーで鹿島先制。さらにその5分後にはカウンターから野沢が追加点。こうなると試合は楽だ。
 後半もカウンターから興梠がドリブルで攻め上がり、最後はディフェンス・ラインの裏をとった田代にラストパス。田代は切り返してGKとDF2人の体勢を崩してシュートを決めて試合を決定づけた。守っても無失点での勝利だし、内容的にも今季のベストゲームだったと思う。
 仙台は被災地を背負って立つクラブとしての奮起めざましく、序盤戦は首位争いをしてみせる好調さだったけれど、ここへきてやや失速気味のよう。この試合ではあまりいいところがなかった。スタメンには柳沢が名を連ねていたけれど、残念ながらFWが活躍できる場面はほとんどなし。後半に惜しいボレーシュートがひとつあったけれど、ジャストミートせず。惜しい。
 まあ、なんにしろ快勝で嬉しい。なでしこの快挙を見逃したのはもったいなかったけれど、ひさしぶりにアントラーズの勝利を見られたからいいや(……って、やや負け惜しみ気味)。僕のサッカー人生はJリーグに始まり、Jリーグに終わるんだ。
(Jul 18, 2011)

柏レイソル2-1鹿島アントラーズ

J1・第6節/2011年7月23日(土)/国立競技場/BS1

 この日の対戦相手は、J1復帰1年目にもかかわらず、開幕から絶好調で首位を快走してきた柏レイソル。つい先日、マリノスに首位を明け渡しはしたものの、それでも勝ち点で並んで2位につけている。アントラーズがあくまで優勝を狙うのならば、絶対勝たないといけない一戦だった。
 でも負けてしまった。勝つどころか、引き分けにさえ持ち込めないのだから、がっくりくる。
 これでレイソル(いまだ勝ち点でマリノスと並んで2位)との勝ち点の差は18。その差は勝ち星の数にして、じつに6。すでにリーグ戦は後半戦に突入しているし、マリノスやレイソルはともかく、いつのまにか前年度王者のグランパスが3位まで順位を上げている。さすがにここまでくると、優勝は難しいよなぁ……。この時点で14位のチームが優勝するには、それこそ奇跡が必要だ。あぁ、なんでこんなことになっちゃったんだろう……。
 この日のスタメンは前節と一緒。試合は全体的にこっちペースだったものの、前半に10番レアンドロ・ドミンゲスのなにげないクロスから北島にオフサイド・ラインの裏を取られ、先制点を奪われる。
 この場面では北島のボールの受け方も見事だったけれど、マークについていた岩政がボールの目測を誤ったのか、いともたやすく裏を取られてシュートを打たれてしまったのが痛かった。
 そのまま0-1のビハインドで突入した後半からは、興梠が足を痛めたかなんかで、大迫が出てくる。でも、大迫はあまりいいところなし。田代とのツートップという機会があまりないから、仕方ないのかもしれないけれど、興梠ほどの存在感がない(興梠はゴールこそ少ないものの、ボールタッチはとても多い)。
 あぁ、これでは駄目かと思った後半だったけれど、それでも鹿島は得意のセットプレーから一度は同点に追いつく。野沢のFKから田代がヘディングを決めた(田代、打点高けー)。
 よーし、これで負けはない、あと1点!──と思ったのに、やはりその1点が奪えない。それどころか、そのあとにレアンドロ・ドミンゲスに豪快なシュートを決められて、ジ・エンド……。駄目だって、ペナルティ・エリアの外とはいえ、そんなところで10番をつけたブラジル人にフリーでシュートを打たせちゃ……。
 その決勝ゴールが後半の35分。ロスタイムが4分あったから、追撃の時間は15分近く残されていたのだけれど、結局アントラーズが同点に追いつくことはなかった。
 オリヴェイラさんの采配にも疑問が残った。決勝点を許す少し前には、新井場を西に替えている。柏が対面{トイメン}の左サイドに水野晃樹(おー、こんなところに!)を入れてきたので、この外国帰りのフレッシュなサイド・ウィングを恐れて、疲れの見えるベテランを下げたという風に見える。でも、だとしたら、どうにも消極的だ。是が非でも勝つべき試合で、それも同点の場面で打つ手がサイドバックの交替ってのはないと思う。失点が右サイドからだったというのもあって、もしもこの選手交代がなければ負けていなかったんじゃないかとさえ思ってしまう。
 その後の3枚目のカード(野沢→遠藤)を切ったのも、残り時間が5分を切ってからだし、今年のオリヴェイラさんは選手交替のタイミングが遅すぎる上に、ディフェンシヴな選手起用が多すぎる気がする。チーム状態が悪いから采配に迷いが出ているのか、采配のぶれがチーム状態の悪さを招いているのか。いずれにしてもこんなにオリヴェイラさんの采配を疑問に思うシーズンは就任以来初めてだ。
 対するレイソルはさすがにここまで首位争いをしているのは伊達じゃないって内容。全体的なチーム力ではこちらが上に思えたけれど、攻撃における組み立てがシンプルで、ゴールに至るまでの流れがとてもスムーズな印象を受けた。出戻りの北島が9番を背負ってチームを引っぱっていっているのも素晴らしい(北島、なにげに上手いし)。いまだ確固とした得点パターンが構築できていない今年の鹿島とは対照的だ。
 まあ、こちらはここまで全試合にスタメン出場しているFWの軸の興梠が、通算3得点じゃなぁ……。エースFWがこれでは、下位低迷も当然。
 とはいえ、その一方でスタメンわずか8回の田代は、その間にすでに5ゴールを挙げている(田代、帰ってきてくれてありがとー)。あとは興梠か大迫が爆発してさえくれれば、もっと勝てるはずなのだけれど……。ここまでくると優勝は難しいだろうけれど、あきらめずにひとつでも順位を上げていって欲しい。
 あ、そうそう、FWといえば、前節ではナデシコの世界一に気を取られて書くのを忘れたけれど、その試合の前にカルロンがスイスに移籍してしまったんだった。レンタルという話だけれど、さすがにもう戻ってくることはないんだろう。なんだったんだ、彼は。期待はずれもいいところだ。
(Jul 24, 2011)

鹿島アントラーズ1-4ガンバ大阪

J1・第10節/2011年7月27日(水)/カシマサッカースタジアム/スカパー!e2

 前節怪我をした興梠が、肉離れで全治3~4週間というニュースが飛び込んできた。あいたー、強敵ガンバとの対戦だというのに、興梠抜きは痛いなぁ……という不安的中。前半を1-1で終えはしたものの、後半だけで3点を奪われて惨敗を喫してしまった。あぁ、今年は本気で駄目だ……。
 この試合は興梠の代わりに大迫がスタメンで、両サイドは西とアレックス。あとはいつもの顔ぶれ。そういや、小笠原もこれで4試合連続でスタメンだ。彼が2試合つづけてスタメンを外れたときには、こりゃ本格的に世代交替かと思ったものだったけれど、調子が戻ればやはり外せない選手だということなんだろう。まあ、よあった。
 ただ、といいつつも、僕としてはオガサと増田のダブル・ボランチはどうかと思う。ふたりとも守備よりは攻撃的な選手なため、守備が不安定になりがちな気がする。終盤に失点が多いのは、疲れが見え始める後半に、彼らの運動量が落ちるからじゃないだろうか。そういう意味で、やはり片方は青木か本田拓也(きょうは出番こそなかったけれど、ひさしぶりにベンチ入りしていた)を使った方がいいと思う。まあ、じゃあオガサと増田、どちらをベンチに下げるんだと問われると困ってしまうんだけれど(増田がやたらといいだけに)。
 いや、実際にある程度チームとして得点力に自信があるならば、小笠原と増田のダブル・ボランチはとても魅力的だ。少しくらいの失点は覚悟してでも、その分は彼らが起点になって取り返してやるぜ、くらいのプレーができるんだったらば、僕もこのペアを否定しない。というか、大いに応援したい。
 ただ、現状はそうじゃない。得点力不足で低迷している以上、守備力の安定が第一。
 基本的につよいアントラーズは、イコール、守備力が高いアントラーズだ。安定したディフェンスで失点を最小に防ぎ、両サイドからの攻撃とずば抜けたMFやFWの個人技で得点をもぎ取って逃げ切る。それが歴代のつよい鹿島のパターンだった。そういう意味では、守れない上にゴールゲッターがいない、さらにはサイド攻撃からの得点が少ない、という現在のチーム状況では低迷も当然に思える。
 この試合でも前半のうちに相手に先制を許し、セットプレーで同点に追いついたものの(決めたのは増田)、後半疲れが出始めたところでまた失点を許して負けるという、前節の柏戦とまったく同じパターン。この日はさらにそのあとに2ゴールをくらって4失点の惨敗だから、まったくいいところなし。
 気になったのは、4点すべてが相手の左サイドから逆サイドに振られての失点、つまり中田浩二が守っているべきサイドからの失点であること。一概に中田ひとりの責任とは言えないけれど、それにしても失点の場面での彼は存在感がなさすぎる。どの場面も相手が上手かったというよりは、こちらの守備がゆるかった感じだし、さすがに1試合で4失点もすると、悪いけれど中田のCBとしての衰えを感じてしまう。あぁ、伊野波が恋しい……。
 対するガンバは、序盤戦の得点王だったアドリアーノを中東に引き抜かれて、この日はイ・グノとキム・スンヨンという、意表をついた韓国人のツートップだった。で、試合を決めたのは、そのうちのイ・グノと草津から(レンタルで?)移籍してきたばかりのラフィーニャ。このブラジル人FWがカウンターから1ゴール2アシストの大活躍だった。ちくしょう、やられた。
 しかし後半の3ゴールはすべてカウンターだ。高温多湿でとても厳しいコンディションだったし(キックオフから10分でヤットのユニフォームはぐっしょりだった)、最後の2点は、途中交替で出場した新井場が高い位置に張っていたので、まあ仕方のない部分もあるけれど、それにしてもやられすぎた。
 この試合でアントラーズもようやくリーグ戦の半分を消化(ACLの関係でほかよりまだ1試合少ない)。5勝8敗4分で14位という順位は予想外もいいところだ。でもまだ、とりあえず半分は残っている。この先、どれだけ巻き返せるかを楽しみに、今後の行方を見守りたい。
(Jul 27, 2011)

セレッソ大阪1-3鹿島アントラーズ

J1・第19節/2011年7月31日(日)/長居スタジアム/スカパー!e2

 日曜日の夜6時からの試合は、いまいちちゃんと観にくい。この日は客人(といっても義理の妹)がいたこともあって、ワイングラス片手のながら見となったセレッソ大阪戦。
 試合は勝ったというよりも、勝たせてもらったというような内容だった。この日もまたもや相手に先制されつつ、田代が相手GKの隙をついてボールをかっさらって同点とすると、前半終了間際にはセットプレーから逆転弾(これも田代)。後半ロスタイムには小笠原がセンターライン付近からのロングシュートを決めて3点目を入れて、結果だけ見れば快勝。でも内容はいまいちぱっとしなかった。
 というのも、3点がどれもセレッソの韓国人GKキム・ジンヒョンのミスからだったので。1点目は安易にボールを足もとに置いたところを、うしろに田代がいた田代にかっさらわれた(相手の隙を見逃さなかった田代もえらいというか、ずるがしこいというか。いつぞやの本山を思い出した)。2点目のセットプレーは前に出てきすぎて、田代のなんでもないヘディングが頭上を越えてゆくのをなすすべもなく見送った。3点目もオガサの思いがけないループ・シュートに頭上を越されたもの。ここまでGKのミスが重なるのを見るのも珍しい。彼のGK人生において、最悪の日だったんじゃないかと思う。
 相手のミスといえば、後半に2-1の場面から、セレッソにPKを与えたにも関わらず、それを曽ヶ端が止めて難を逃れるという場面もあった。止めたソガもえらかったけれど、相手は最初に蹴ろうとした乾(先制点は彼の華麗な個人技だった)に横槍を入れて、べつの選手に蹴らせての失敗だったから、相手のミスという印象が強かった。キッカーをはずされた乾が感情をあらわにして憤っていたし、ちょっとあと味が悪かった。
 この試合、ドイツへの移籍が決まった乾にとっては、セレッソでのラスト・ゲームだった。だからなおさら蹴りたかったのだろうけれど、反対にそれだからこそ、クルピ監督は乾に蹴らせたくなかったらしい。試合を振り出しに戻す大事なPKだったし、万が一、乾が失敗した場合を心配したらしい。セレッソでの最後の試合に悪い思い出を残させたくないという親心だったんだろう。でも、そのPKは失敗に終わってしまい、乾は自らのラスト・ゲームを勝利で飾れなかった。その点はちょっと気の毒だった。まあ、おかげでうちとしては助かったんだけれど。
 そういや、この場面でPKを取られた新井場のファールは、やたらと無駄だった。相手のCK(FK?)のボールがファーに流れたところで、ボールを追おうとした相手選手のユニフォームを引っぱって倒してしまうというもの。どう見たってミスキックだっただけに、無駄もいいところだった。
 まあ、ああいうファールは普段のJリーグでは流してもらえるのかもしれないけれど、あいにくこの日の主審はイングランドから招聘されたロバート・マッドレーという人。おかげでいつもとは笛の感じが違う感じはあった。でもあれはどう見てもファールだし、こういう人が笛を吹くことでああいう無駄なファールが減るならば、それはJリーグにとってもいいことだと思う。
 この日のスタメンはそんな新井場と西が両サイドに入って、あとはいつものメンバー。途中出場は青木、アレックス、本田拓也(!)だった。で、アウトは大迫、フェリペ、新井場の順。
 要するに、アレックスが入って、新井場が抜けるまでの間は、新井場、西、アレックスのサイドバック三人が同時にピッチに立っていたわけだ。さらには新井場が抜けたあとは、オガサ、増田、青木、本田というボランチ4人が一緒にプレーしているという。おかげで酔っ払いには、誰がどこでなにをしているんだか、さっぱりわからないという。そんな終盤だった。
 でもまあ、3試合ぶりに勝ったからよし。
(Jul 31, 2011)