2009年7月のサッカー

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  1. 07/05 △ 川崎1-1鹿島 (J1・第16節)
  2. 07/25 △ 鹿島1-1柏 (J1・第19節)

川崎フロンターレ1-1鹿島アントラーズ

J1・第16節/2009年7月5日(日)/等々力陸上競技場/BS-TBS

 8連勝で首位独走中のアントラーズと6連勝で2位まで順位を上げてきたフロンターレとの頂上決戦。こちらのスタメンはいつもどおり。川崎は中村憲剛を攻撃的なポジションで起用して、ジュニーニョとチョン・テセのツートップ。
 先制したのはフロンターレ。ウッチーが、ゴール前での混戦のなかでシュートを手で止めたという判定を受けて、一発レッドで退場。そのPKをジュニーニョが決めて、川崎が先制する。
 決定機の意図的な阻止がレッドカードに相当するのは知っているけれど、リプレイで見た限りでは、内田は肩で止めにいっているように見えたし──もしかして肩も腕の一部?――、手にあたったにしろ偶然で、ぜったい故意ではないと思うので、あれでレッドはないだろうと思った。その辺、はっきりさせたいのに、日本のテレビ局はあいかわらずこういうときにリプレイをきちんと見せてくれなくて嫌になる。
 これでひとり少なくなったアントラーズは、本山を右サイドバックにコンバートして急場をしのぐ。本山のサイドバックは去年もあったし、前半は残り10分程度だったので、それをしのぎきって、後半からは新井場の投入かと思ったら、後半も同じフォーメーションで入ったのには、意表を突かれた。まあ、それも本山の体力がつづくあいだで、途中からは本山アウト、新井場インだろうと思っていたら、予想通りに新井場が投入されはしたものの、交替は本山ではなくパク・チュホなんだから、なおさらびっくりだ。オリヴェイラさん、スタメンはまるでいじらないわりには、劣勢時の采配がふるっている。
 なんにしろ、もとより苦手の川崎のような強敵相手に先制を許して、なおかつ数的不利な状況に陥ったのだから、敗色濃厚。さすがの連勝記録もここでおしまいかと思ったら、後半のなかばになって、思わぬ形で同点ゴールが生まれる。
 この日はボランチとしてプレーしていた寺田周平――ひさしぶりに見たら、髪が短くなっていた――が出したイージーなバックパスをマルキーニョスがかっさらい、興梠にGKとの1対1のチャンスをプレゼント。興梠はドリブルでGKをかわして、角度のないところから貴重な同点ゴールをたたき込んでみせた。正直なところ、GKをかわして外に開いたところでチャンスを逃したかと思った。よくぞ決めてくれた。さすが日本代表。
 結局、この日のゴールはこれまで。両チームが勝ち点1ずつを分けあい、アントラーズが2位に勝ち点8の差をつけたまま、首位を維持した。連勝記録こそストップしてしまったけれど、こんな風に負けゲームをドローに持ち込めてしまうんだから、いまの鹿島は本当に強い。人数が少なくなってからも内容は拮抗していたし、敵にしたら相当いやなチームなんだろうなと思う。
(Jul 05, 2009)

鹿島アントラーズ1-1柏レイソル

J1・第19節/2009年7月25日(土)/カシマスタジアム/BS1

 サッカーを観るのもひさしぶりだったのだけれど、暑さに負けてキンキンに冷やした白ワインのグラス片手で観ていたので、試合に対する集中力はいまひとつ。そんなやつがいうのもなんだけれど、降格争いをしているチーム相手にホームで引き分けてしまったわけだから、あまりいい試合とは言えなかった。
 それでもこの試合でチームは連続不敗記録を17に伸ばし、リーグ新記録を達成しているので、観られたこと自体は嬉しい。この試合の放送予定を知ったときには、なにゆえこんなに地味なカードをと思ったものだけれど、それがこういう新記録達成の一戦になるんだから、偶然とはいえ、うまい具合にできている。
 アントラーズのスタメンはおなじみの11人。相手のレイソルはフランサ、ポポ、李忠成を3トップにすえた3-4-3。石崎さんのあとを受けて指揮をとっていた高橋信一郎という人が成績不振のため先日解任され、後任としてネルシーニョが監督に就任して最初の試合ながら、ビザの関係で登録が間にあわなかったとかで、ネルシーニョはスタンドで無線機片手に指示を出していた。監督代行は井原。彼がレイソルのベンチにいるってのも、なんとなく不思議な気がする。
 この試合で一番おもしろかったのは、内田篤人と彼の対面{トイメン}にいた19歳ルーキー、大津祐樹とのマッチアップ。ちかごろサッカー番組でよく名前を聞く選手だけあって、とても元気のいいプレーを見せていて、好印象だった。まあ、ウッチーが抜かれるシーンをみて、敵を褒めるのもなんだけれど。
 こちらの失点はその大津くんが起点となった場面でのもの。相手のパス交換についていった伊野波の足にあたったボールが、逆サイドにフリーでいた相手選手の足もとに収まってしまうというアンラッキーな展開から奪われたゴールだった。あれは責められない。
 対するこちらの同点ゴールは得意のカウンターから。途中出場の新井場――あいかわらず後半の早い時間になるとこの人が出てくる――が右サイドを駆けあがって、ロングボールを受け、そこから落ち着いてあげたクロスをマルキーニョスが頭で決めた。今年はいまひとつ精彩を欠く印象のマルキだけれど、これが今季8ゴール目でチームではトップ。次が興梠の7点。ツートップあわせて15点ならば、決して悪い数字じゃない。
 とにかく2試合連続で勝ち点1に終わったアントラーズだけれど、今節はあとを追うチームも取りこぼしまくりで、2位の新潟に勝ち点10もの差をつけて余裕の首位キープ。あと3つ負けても首位なんだから、3連覇への道のりは至極順調だ。
(Jul 26, 2009)