2005年10月のサッカー

Index

  1. 10/01 △ 鹿島2-2千葉 (J1第26節)
  2. 10/08 △ ラトビア2-2日本
  3. 10/09   J-WEST3-2J-EAST (Jオールスター)
  4. 10/12 ● ウクライナ1-0日本
  5. 10/16 △ 磐田1-1鹿島 (J1第27節)
  6. 10/22 ○ 鹿島1-0名古屋 (J1第28節)
  7. 10/30 △ C大阪0-0鹿島 (J1第29節)

鹿島アントラーズ2-2ジェフ千葉

J1第26節/2005年10月1日(土)/カシマスタジアム/BS1

 小笠原ボランチはそのままながら、フェルナンドが累積警告で出場停止のため──今期はイエロー4枚で出場停止になり、それが2度目になると2試合出場停止になるとのことで、彼は次の試合も出られないのだそうだ──、青木をボランチに戻し、右サイドは内田という布陣でのぞんだ試合。いったい名良橋はどうしてしまったんだろう。トニーニョ・セレーゾにもう戦力にならないと見放されたのか。これまでのプレーを見た限りでは決して悪いようには見えなかったのだけれど。チーム事情がわからないのがちょっともどかしい。
 とにかくこの日の相手は名将オシムの下、首位争いに絡もうかという順位につけているジェフ市原あらため千葉。楽な試合にはならないかもしれないと思っていたら、案の定という厳しい展開となった。青木がのちに「あんなにボランチにべったりマークがついたのは初めて見た」と語ったというように、小笠原が阿部のきびしいマンマークを受けて、本来の仕事ができない。それが理由か否かは別にしても、とにかく噂には聞いていた千葉のディフェンスの出足の良さには驚かされたし、おかげで思うようなボール回しができず、苦戦したのも当然という印象の試合だった。
 試合後の記者会見ではトニーニョ・セレーゾが選手の覇気のなさを批判、その一番の槍玉にあげられたのが本山だったようだ。でもまあ、セレーゾの怒るのもわからないくない。本山はどう考えてもその才能に見合った結果を残していないのだもの。この試合でもなにをしていたんだかという印象だし。もっともっとできると思うからこそ、腹も立つわけで──それを記者会見でぶつけるセレーゾもどうかと思うけれど──、期待の裏返しだと思って、奮起して欲しいものだと思う。
 なんにしろ、首位争いに絡んでいるにもかかわらず、というかそれゆえなのかも知れないけれど、そんな話が聞こえてきてしまうというのは、チームのムードがあまりよくないことの表れなのだろう。ちょっとばかり気がかりなところだ。
 この日の2得点はともにアレックス・ミネイロ。どちらも相手のミスに近い形ではあったけれど、ゴール前でのチャンスをきちんと決めた。まったく彼は頼りになる。それに比べて隆行の決定力のないこと。最後の最後、ゴール前でフリーでボールを受けるチャンスがあったにもかかわらず、うまくトラップできずにシュートを打てずに終わったシーンには本当にがっかりさせられた。あそこでダイレクト・ボレーが打てないあたりが、大黒との得点感覚の違いだろう。いやはや、深井が素晴らしいプレーを見せてくれている今、スタメンを外されるのももっともだと思ってしまう。
 相手では羽生という選手が印象的だった。それとGKの立石。彼のせいで2点ほど損した。なんでもレギュラーではないみたいだけれど、その割にはファイン・セーブを連発していた。なにげにこんなところにもいいGKがいたりする。
 あとやっぱり阿部。1失点目の契機となったFKにはまいった。日本代表ではとても頼りになる男だけれど、敵にするとあのFKは本当にこわい。そういう意味でも、オーラスで千葉のFKとなった場面、彼が蹴らなかったのはラッキーだった。僕はあそこでFKをとられた時点で、これはもしかしたら負けたかもしれないと思った。奇しくも昼間の試合ではヴェルディのワシントンが最後の最後のワンプレーでFKを直接決めて、信じられないような同点劇を演じていた。阿部もあそこで「俺が蹴って試合を決めてやる」と言えないようでは、代表のレギュラーはまだまだ遠いと思う。
(Oct 02, 2005)

ラトビア2-2日本

2005年10月8日(土)/スコントスタジアム(ラトビア・リガ)/テレビ朝日

 W杯本戦へ向けて、最初で最後の機会となるヨーロッパ遠征、その初戦。今回は日程がJリーグのオールスターと重なってしまったため、そちらで選出された選手の招集が見送られた(いったい日本サッカー協会は何を考えているんだろう)。よって宮本、中澤、加地という、アレックスを除いた4バックのレギュラー陣がそろって不参加(あれだけの実績がありながらオールスターに選出されないアレックスって……)。ちなみにアレックス、坪井もナビスコ杯の準決勝出場のため、遅れての合流となっている。
 この日の先発は土肥、駒野、田中誠、茂庭、中田浩二、稲本、ヒデ、松井、俊輔、柳沢、高原というメンバー。GKの土肥、中盤の松井に意外性がある。
 土肥はヨーロッパでのプレーの経験が少ないから、というのがジーコの説明みたいだったけれど、このところのあとの二人のパフォーマンスに満足していないということなのかもしれない。土肥自身のプレーの安定感も評価されたのだろう。この日も(やたらと足を滑らせて転んでいたけれど)安定したプレーを見せていた。
 松井のポジションには当初、小野が出場する予定だったのだけれど、またもや前日の練習で足を傷めて、大事をとって欠場することになった。彼はなんでこう年がら年中怪我をするかな……。まあ、そのおかげで松井には貴重なチャンスが与えられることになった。フランスで結果を出しているだけのことはあり、彼のプレーはチームに活気を与えていたと思う。うーん、小笠原にまたもや強力なライバル登場。松井は好きなプレーヤーなので、日本代表を応援するものとしては嬉しくもあり、アントラーズ・ファンとしてはやや複雑な心境でもある。
 この日の注目はささやかなフォーメーションの変更だった。中盤四枚の構成をこれまでのボックス型から、稲本を底に据えたダイアモンド型に変更。前がかりになりがちな稲本にディフェンスを強く意識させることにより中盤のバランスをとり、あとの3人の攻撃力を生かそうという作戦だろう。これが前半、とくに立ち上がりの15分に関しては非常に効果的だったと思う。FW二人を含めた前の選手たちはさかんにポジション・チェンジを繰り返して、ラトビアの守備を翻弄していた。本当にもうボールの支配率は圧倒的。開始早々5分に高原のループ気味のロング・シュートが決まったこともあって、楽勝ムードが高まった。
 ところが前半も半分終わる頃になると、ラトビアの高さに苦しめられるようになり、思うようなプレーをさせてもらえなくなる。後半に入ると──柳沢がPKをもらって追加点こそ奪ったものの──さらに足が止まって停滞気味に。そこから相手の反撃を受け、CKとこちらのミスから同点にされて試合終了とあいなった。疲れが見え始めた時間帯におけるジーコの采配は、いつもいつも後手後手な印象がある。それが今の日本代表にストレスを感じる大きな要因となっている。
 同点ゴールを許すきっかけとなったのは、後半途中からボランチの位置に入った中田浩二のバックパスだった。どうも昔から彼のミスが致命的な失点につながるケースが多い。バックパスが大嫌いな僕としては、一番許しがたい失点のパターンでもある。この日は稲本が結構よかったし──後半はやはり動きが止まってしまった印象があるけれど──、この手のミスを繰り返すようならば、守備の要であり、ポジション争いの激戦区でもあるボランチでの起用はどうかと思ってしまう。
 あと、この試合でも終盤はフォーメーションを3バックに変えた。松井と中村、両ファンタジスタを下げて、坪井、アレックスを投入、浩二をボランチに移すという形(その前に柳沢を大久保に代えている)。結果、この守備重視の3バックへの変更が災いして、同点に追いつかれてしまったのは痛かった。守備的にしたにもかかわらず、守りきれない脆さは、得点力不足とともに今後の課題。
 最後はヒデを下げるという今までにない交替も行われた。でも僕はこのこの交替はどうかと思った。結局この時点でFKが蹴れる選手がいなくなってしまったからだ。あえて探せば、ヒデと交替で入った本山くらい。本山だってチームでは蹴っていない選手だ(これがまた隆行とともに、いったいなにしに出てきたんだって文句を言いたくなる出来だった)。まだ勝っている時間帯ではあったけれど、その後同点にされたのを考えると、あそこでFKに期待できる選手を一人も残さなかったジーコの采配はあきらかにミスだったと思う。本番でこういうことがないようお願いしたい。まあ選手交替の枠が3枚しかない本番では、俊輔、ヒデ、松井、小野らが全員いなくなるケースはまずありえないとは思うけれど。常に勝利を目指すと公言するジーコ監督としては、その可能性を低める選手交替はやはりミスだと思う。
 なにはともあれ、わくわくするような気持ちのいいパスワークが見られた時間帯もあったけれど、結局反省の方が多い一戦となった。次の相手はW杯で対戦する可能性もあるウクライナ。一体どんなサッカーを見せてくれるのか、親善試合とはいえ、気が気じゃない。
(Oct 09, 2005)

J-WEST3-2J-EAST

JOMOオールスターサッカー/2005年10月9日(日)/大分スポーツ公園総合競技場/テレビ朝日

 裏で日本代表が欧州遠征をしているせいで、な~んとなく今年は日本代表予備軍対決、みたいな印象がしなくもない……。毎年恒例のJリーグ・オールスター戦。
 今年一番の疑問は、現在得点王のアラウージョが出場していないことだ。なぜあんなに人気がないのか(サポーター投票で10位)、なぜあの成績でJリーグ推薦選手にならないのか、誰かに説明して欲しいと思っているのは僕だけじゃないはずだ。なんにしろ彼が出場しないのでは、オールスターの名に偽りありの感が否めない。
 とかケチをつけつつも、実は試合自体はとてもおもしろかった。両方とも日本代表経験者がほとんどだし、外国人にしたってこういうところに選ばれる人たちは間違いなくレベルが高いし。即席チームにしてはコンビネーションもよく、お祭りゲーム故に下手に守備的になりすぎることもないので、とても楽しいサッカーを見せてもらえた。
 先制点はイースト。ヴェルディ相馬の正確なクロスに、巻が持ち前の高さを生かしてヘディングであわせた見事なゴールだった。前半終了間際には見事な連係から福西のゴールが生まれてウエストが同点に追いつく。
 後半は御当地大分の高松のヘッドでウエストが勝ち越し。さらに試合を支配しつづけたウエストが、波状攻撃から最後は中山が豪快なシュートを決めて刺して追加点を奪う。シュート自体も爽快感あふれる豪快なものだったし、そのあと景品の車に走り寄ってキスしてみせる中山らしいコミカルな演出もあって、この場面がこの試合のハイライトだったと思う。
 その後、イーストも混戦から中澤のヘディングが決まって1点を返すも、反撃はそこまで。今年は西軍の勝ちに終わった。
 MVPは後半途中でピッチを去るまでめざましい活躍だったマグノアウベス。いや、所属チームのホーム・グラウンドでのプレーだったためもあるだろう。本当にいいプレーを見せてくれていた。
 われらが小笠原もなかなかのプレーぶりだった。時々、ボールの出し所に困ってもたつくような場面もあったけれど、持ち前の視野の広さを生かして、いいパスを何本も通していたし、プラマイすればプラスに傾く内容だったと思う。
(Oct 09, 2005)

ウクライナ1-0日本

2005年10月12日(水)/キエフ・オリンピック・スタジアム(ウクライナ)/テレビ朝日

 結局、小野伸二は足の痛みが引かないということで、大事をとってチームを離脱。この試合では、フォーメーションはダイアモンド型の4-4-2のままで、中盤の底に中田浩二を据えて、稲本を左に配する形をとった。左サイドにアレックス、GKは川口、それ以外は前の試合と一緒だ。
 これがまた実にひどい試合となった。冷たい雨が降り、風の吹く劣悪なコンディション。相手はフェフチェンコをはじめ、主力の大半が欠場。スタジアムはがらがら。そして極めつけは、如実にウクライナ贔屓の笛を吹くラトビア人レフェリーの存在。こんなに腹のたったアウェイの親善試合というのも珍しい。ウクライナっていったいどんな国だよ、まったく。イメージが悪過ぎる。
 とにかくレフェリーのジャッジメントは徹底してひどかった。日本のファールはどんな些細でもとるけれど、ウクライナはたいてい流す。なので試合自体は拮抗した内容なのに、向こうはゴール前のFKのチャンスがいくつもあり、日本はゼロ。ひどくアウェイだなと思っていたら、後半10分くらいだろうか、相手にちょっとばかり激しくスライディングをかました中田浩二に、いきなりレッドカードがつきつけられる。なんだ、そのカードは。別に足の裏を見せてつっこんだわけでもあるまいし、親善試合でその判定はいったい……。
 とにかくこれで十人となった日本代表。ところがおもしろいもので、それまではてこずっていた感じだったのに、ここから効果的なメンバー・チェンジで、人数的な不利を感じさせないサッカーを見せてくれるようになる。
 まずは柳沢をさげて、今回の遠征が代表初選出の最年長記録となり話題を呼んだ箕輪を投入、フォーメーションを3バックに変える。さらに左サイドであぶなっかしいプレーを続けていたアレックスを村井に交替。疲れの見え始めていた俊輔を松井と交替。これらの交替が実にうまく機能して──特にキープ力のある松井の存在がでかかった──日本がいい形で相手ゴールを狙えるようになった。
 それでも結局、ゴールは奪えずに残り時間はわずかとなる。相手にはミスからいくつか決定的なシュートを打たれはしたものの──もう少しシュートの上手いいチームだったらば3-0で負けていたかもしれない──、とりあえずスコアレス・ドローかと思い始めた時に。まったくやってくれるぜ、ラトビア人。ペナルティ・エリア内で相手選手と競り合った箕輪のファールをとってPKの判定。これを決められ、日本代表は黒星を喫した。あんなレフェリーが裁いた試合に勝てというのが無理だ。ちくしょうめ。
 全体的には日本のサッカーは悪くなかったと思う。ただ、気に入らなかったのは、いつもどおりのゴール前での消極性。綺麗にパスを回してうまくゴール前までボールを運べたにもかかわらず、そこだ打てというタイミングでなぜかラストパスを選択してしまう選手が多過ぎる。シュートを打てる距離でボールを受けていながら、一本パスが余計なためにシュートを打てずに終わってしまったシーンがいくつもあった。柳沢、稲本、なんで君たちは自分で決めようとしない? レギュラーの座を確保するには、結果を出さないと仕方ないだろう。そういうことをしているから、最後に足をすくわれることになるんだ。チャンスの神様の後頭部には髪の毛はないんだぞ。少ないチャンスを大事にしたいのはわかるけれど、大事にしすぎて駄目にしてしまっては元も子もない。そこのところをもっと強く意識して欲しい。
 なんにしても腹の立つ試合だった。箕輪がPKをとられた時、こりゃあ今日の記者会見でさぞやジーコは荒れるんだろうなあと思ったらば、案の定、大変な剣幕だったらしい。「この試合はなかったことにして、すべて忘れることにする」とのこと。指揮官としては冷静さを欠く不適切な発言かもしれないけれど、そこまで怒ってくれるというのは、それだけこのチームを愛している証拠だろうし、こちらの腹立たしい気持ちを大いに代弁してもらったという気もして、なんだか嬉しくなってしまった。
(Oct 13, 2005)

ジュビロ磐田1-1鹿島アントラーズ

J1第27節/2005年10月16日(日)/静岡スタジアム・エコバ/BS1

 この試合、二試合連続出場停止のフェルナンドに代わってボランチに入ったのはリカルジーニョだった。アントラーズに移籍してきてから、初のスタメンだと思う。ようやくチームにフィットしてきたようで──というか、やはり先発しないと力が出し切れないのかもしれない──、この日は攻守に渡り、納得のいくプレーを見せてくれていた。彼とコンビを組むのはこのところボランチが定位置となっている小笠原で、青木はふたたび右サイドバックに戻された。
 FWではアレックス・ミネイロが練習中に怪我をして欠場というのが痛い。結果からすると痛すぎた。代表帰りの本山、鈴木のツートップではあまりに破壊力がない。その分、中盤で深井や増田ががんばってはいたけれど……。
 相手がジュビロということとで、試合自体はとても見応えがあるものだった。前半はスコアレスで、後半は両者の激しい攻め合いとなった。開始直後に最初のチャンスを迎えたのはジュビロで、先制したのはそのピンチをしのいだ直後のアントラーズ。左サイドから深井の上げたクロスに、ファーサイドの増田が合わせた。ふかさないように打った、たたきつけるようなボレーシュートだった。ナイス。
 ジュビロの同点弾は、中山と交替で途中出場したカレン・ロバート。CKからのボールがゴール前に流れたところへ、きちんと詰めていた。なんでも足に痛みがあったためスタメンを外れたそうだけれど、今期ここまで十得点という成績を残しているだけあって、こういうところでちゃんと仕事をしてくる。やられた。
 試合はその後も両者ともに疲れからスペースができ始めたことも手伝って、惜しい場面の連続。ただ、両チームとも最後の最後で決定力を欠き、どちらにとっても不本意なドローという結果に終わった。
 首位ガンバは前日のゲームをきっちりと制しているので、これで2位アントラーズとの勝ち点差は5。手強い対戦相手が続いているとはいえ、ここのところへきて、3試合連続の引き分けは痛すぎる……。
(Oct 16, 2005)

鹿島アントラーズ1-0名古屋グランパス

J1第28節/2005年10月22日(土)/カシマスタジアム/BS1

 二日酔いでダウンしていたため、満足に観られなかった不本意な一戦。ま、アントラーズは勝ってくれたし、ガンバが負けて勝ち点差は2となったし、結果には大満足だ。
 試合の二日ほど前にトニーニョ・セレーゾの今シーズン限りでの退任が発表された。僕はセレーゾさんの采配には好感を持っていたので、就任期間のJリーグ最長記録更新中の監督が、こういう優勝争いの最中で退任が決まってしまうのは、ちょっと残念だ。戦いはまだまだ続くけれど、とりあえずご苦労さまでしたと言いたい。
 この試合ではアレックス・ミネイロとフェルナンドが戦線復帰。前節いい仕事をしていたリカルジーニョをそのままボランチの位置に残し、フェルナンドとのダブル・ボランチとして、小笠原を本来の前目の位置に戻して臨んだ。2トップはアレックスと本山、そして左MFがこのところ絶好調の深井、青木が右サイドバック、あとはいつもどおりという布陣だった。
 内容に関しては、目を開いていられなくて半分は観ていなかったものだから、詳しくは書けない。前半はスコアレス、後半、ガンバの敗戦を知ったことによりモチベーションがあがった本山の決勝ゴールでアントラーズが勝利をあげた。本山はその前にも惜しいシュートを打ったりしていたし、ゴールに向かう積極的な姿勢が目を引いた。
 まあでもここ三試合は常に先制しては追いつかれてドローに終わっていたので、この試合もゴールが決まってからの30分間はなかなか冷や冷やものだった。名古屋もディフェンスの意識が高くて、追加点は難しそうだったし。なにはともあれ勝ってなにより。
(Oct 23, 2005)

セレッソ大阪0-0鹿島アントラーズ

J1第29節/2005年10月30日(日)/長居スタジアム/BS1

 清水を苦手にしているのは知っていたけれど、セレッソ大阪も実は大の苦手なのだそうだ。なんでもアナウンサーの話によると対戦成績は2勝2分9敗と大きく負け越しているという(※)。今年もここまでナビスコ杯とリーグ戦あわせて3回対戦して全敗。そりゃひどい。もしかしたら清水よりもこっちの方が難敵だったのか……。残り試合も少なくなって、その両チームに加え、FC東京に横浜F・マリノス、監督交替以来めっきり調子をあげてきている大分なんかが残っている。セレーゾは何試合か前に引き分けた試合のあと、このような内容のサッカーをしていて、なおかつ首位を追う位置につけているというのは、神様がもう一度優勝しろと言っているような気がする、みたいなことを言っていたらしいけれど、この組み合わせを見ると、あまり彼の神様はやさしい人じゃないような気もしてくる。
 とにかくそんな苦手のセレッソとの試合に臨むにあたって、チーム状態もかなりきびしいことになっていた。直前の練習では小笠原、本山、フェルナンド、新井場、リカルジーニョらが、故障や体調不良で欠席。さいわいリカルジーニョをのぞくあとのメンバーはこの試合に出場していたけれど、それでもチームが満身創痍と表現すべき状態にある感は否めない。この状態で天敵相手にスコアレスドロー。まあガンバ大阪が負けて勝ち点の差が1に縮まったことを思えば、よくやったと健闘を称えるべきだろう。
 しかし今日の試合は、惜しい場面でシュートがことごとくGKの真正面だった。枠に飛ばないよりはマシだけれど、それにしてもなまじチャンスが多かっただけに、やはりとりこぼした感じもしてしまう。あ、でも新井場の一発レッドカードでの退場(森島を後から倒した)があったのを考えると、やはりドローで上出来か……。敵の方もまるでハンディはいらないとでもいうように、西澤が不用意なイエロー二枚で退場してくれたのだけれど。
 そういえばこの試合──小笠原をボランチに置いて、増田を起用したこのところの準標準的なフォーメーション──では終盤になって、ひさしぶりに名良橋が出場していた。彼がこのところベンチにさえ入っていなかったのは、能力的な問題ではなく、単にコンディション上の問題だったみたいだ。ピッチに立った彼の姿が見られて、ほっとした。
(Oct 30, 2005)

追記:対戦成績についての記述では、今年最初の対戦でも同じようなことを書いていたことを発見。記憶力ないなあ。ただその時のデータでは9勝9敗2分だと書いてある。どっちが正しいんだろう? 不確かなデータで困ったもんだ。
(Dec 04, 2005)