2003年5月のサッカー

Index

  1. 05/01 ○ U-22日本3-0U-22ミャンマー (五輪・二次予選)
  2. 05/03 ○ U-22日本5-0U-22ミャンマー (五輪・二次予選)
  3. 05/05 ● 鹿島1-3横浜M (J1・1stステージ第7節)
  4. 05/10 △ 大分1-1鹿島 (J1・1stステージ第8節)
  5. 05/21 ○ U-22日本4-0U-22ニュージーランド
  6. 05/24 ○ 仙台0-2鹿島 (J1・1stステージ第10節)
  7. 05/31 ● 日本0-1韓国

U-22日本3-0ミャンマー

オリンピック二次予選/2003年5月1日(木)/国立競技場/TBS

 アテネ・オリンピックを目指すU-22日本代表の予選第一戦。先発はGK林、DF三田、青木、角田、MF石川、阿部、松井、森崎和、根本、FW大久保、前田という布陣。
 それにしても前半はつまらなかった。世界ランク137位、平均年齢は実に18.7歳というミャンマーのディフェンスをまったく崩せない。相手は5バック、人数を割いて守りを固めているのは確かだけれど、それにしてももう少し打つ手はないのかとイライラさせられっぱなしだった。
 このチームは個人的な技術ではこれまでの代表でもぴかいちだと思う。ただどうにもその技術がチーム内できちんと噛み合っていない印象を受ける。前半は右サイドの石川からの攻撃が多かった。しかし彼があげるクロスに対して反応している選手が妙に少ない。押し上げができていない。常に一枚くらいしかターゲットがいない印象だった。
 後半、早い時間に松井がCKからの跳ね返りをミドルで豪快に叩き込んで先制したことで、ようやくチームもリラックスできたのか、それ以降は安心して気持ちよく見ていられるようになった。大久保が個人技でDF4人をかわして決めた2点目はものすごかった。
 途中出場の中山悟志の活躍も目を引いた。3点目となるはずのヘッドは明らかな誤審でオフサイドと判定されてしまったけれど、終了間際に根本からのクロスにニアで足から滑り込んで、今度は文句なしのゴールを決めてみせるあたりはさすがだ。やはり彼の場合、ポジショニングが素晴らしいのだろう。短い時間での出場でも、きちんと決定機に絡んでくる得点感覚には目をみはる。ひさしぶりの先発で期待された前田が全然駄目だった分、その存在感が際立っていた。
 あと前半は石川の、後半は根本の攻撃参加が大きな武器になっていた。センターバックで起用されている青木も何度かセットプレーからフィニッシュに絡んでいた。精度が低くて困りもんだったけれども。
(May 02, 2003)

U-22日本5-0ミャンマー

オリンピック二次予選/2003年5月3日(土)/味の素スタジアム/BS1

 この試合は日本で行われたにもかかわらず、ミャンマーのホームゲームなのだそうだ。なんでもミャンマーが財政難だからだそうで、要するに母国でやるよりも日本でやったほうが収益がいいってことなんだろう。中一日という強行日程も、滞在費を減らしたいからだろうか。最初から勝つことなど度外視していて、なかなかすごいものがある。
 いずれにせよ中一日での強行軍となった五輪二次予選、ミャンマーとの二試合目。日本はハードな日程への配慮からか、それともテスト的な意味合いがあってか、前の試合から何人かの選手を入れ替えてきた。GKは岩丸(神戸)、3バックの右には茂庭、ボランチは森崎兄に代わって鈴木啓太、右サイドに大学生の徳永、そしてFWには前の試合で活躍した中山悟志。
 内容は前の試合よりも全然よかった。なにがどう良かったのか説明できないものの、少なくても、今回のゲームでは前半30分過ぎまで無得点だった間も、それほどストレスを感じずに見ていられた。まあ見ているこちらの精神的な問題でしかないのかもしれないけれど。
 結果的には前半に茂庭のヘッドで1点、後半に途中出場の田中達也のゴールなどで4点を奪って快勝。まあホームだしこれくらいは当然だ。もしかしたらゴールが少な過ぎるという意見の方が多いかもしれない。サッカー・ファンはシビアだから。
(May 04, 2003)

鹿島アントラーズ1-3横浜F・マリノス

J1・ファースト・ステージ第7節/2003年5月5日(月)/カシマスタジアム/NHK

 柳沢が今季初スタメン、本山もいるし、名良橋も故障から戻って、コンディションはともかくメンツ的にはほぼベスト・メンバーで{のぞ}んだホーム・ゲーム。しかもファースト・ステージ制覇に向けての第一難関ともいえる、現在3位の横浜との首位攻防戦だ。始まる前からとても楽しみにしていたのだけれど、結果は散々だった。
 最初の20分は完璧に鹿島のペースだった。開始わずか十分足らずで、リスタートからの相手の隙をついたカウンターで、エウレル、小笠原、柳沢とボールがわたって、楽々のゴールが決まる。まあ最後はちょっとオフサイドっぽかったけれど、エースの今季初出場、初ゴールでの先制だ。幸先はとてもよかった。
 けれど多分、鹿島に傾いていた勝負運は、そのあとの柳沢のワン・プレーで尽きてしまった。名良橋からのロング・フィードを受けてGKと一対一のチャンスを得た彼は、その手の場面でよくやるように、シュートよりもパスを選択してしまう。それも誰も走りこんでいない無人のゴール前への。
 ここで彼が思い切ってシュートを打ってもう一点追加していれば、この試合で鹿島があんな風に無惨に負けることはなかっただろう。たとえシュートを外しても、打ったという事実には誰もが納得しただろう。
 ところが完璧に一点と思えるようなそのチャンスに彼は、無人のスペースへのパスを選んでしまった。ストライカーの選択肢としては最悪だと思う。これを見て、サッカーの神様がそっぽを向いてしまったに違いない。この試合の後半には悪夢のような展開が待っていた。
 ゲームはその後もアントラーズ・ペースで進んでいたのだけれど、そこに変化の兆しが見え始めたのは前半のラスト5分のことだった。この時間帯になって突然のように横浜の猛攻が始まる。とりあえず前半終了までの攻撃は、ほとんどがオフサイドでことなきを得たものの、それでも延々とゴール紙一重のプレーが続いた。横浜の選手たちのボールに対する集中力が格段に上がったような感じだった。
 このマリノスの勢いはハーフタイムを挟んでも衰えることがなかった。それは後半1分に久保のゴールという形でいきなり結果につながる。ゴール真正面で大岩とのヘディングに競り勝った久保は、ボールを奪うと、そのまま左足で豪快な同点ゴールを決めてくれてしまう。久保もすごいけれど、大岩のディフェンスにはちょっとがっくりきた。どうにも鹿島にきてからの彼のプレーにはいまひとつ満足がいかない。
 ともかくこのあとも横浜の勢いはさらに加速し、前半はほとんどボールを持てなかった佐藤由紀彦あたりからも、がんがんクロスが上がるようになってしまう。トニーニョ・セレーゾはたまらず、この日あまり仕事ができていなかった本山に代えて、新加入の大型ボランチ、クラウデシールを投入する。
 それでも流れは変わらない。鹿島は耐え忍ぶだけで精一杯。そのうちに左サイドでパスミスからボールを奪われ、またもやゴール真正面から久保に、今度はどーんとヘディングを決められてしまう。そのわずか3分後には、守備の{ほころ}びから、またもや久保に、今度は左足でハットトリックを決められて、ジ・エンド。専門家筋から高く評価される久保の才能の片鱗をこれでもかと見せつけられてしまった。なにもこんな試合で爆発しなくたってさ。
 それにしてもこの3点目のシーンはひどかった。鹿島の守りはみんな右サイドに集まってしまい、久保が流れていった左サイドはまったくの無人。あれでは話にならないんじゃないだろうか。
 このあとトニーニョ・セレーゾは柳沢と秋田(!)を下げて平瀬と深井を同時に投入する。けれどこの二人はほとんど攻撃に絡むことなく、その後の数少ない決定機はエウレルによるものだったりするから嫌になる。深井にいたっては、小笠原からのスルーパスを自らオフサイドと判断してマイ・ボールを失う凡プレーぶり。その後はラインを割りそうなボールを積極的に追ってプレーをつなげるハッスルぶりで幾分点数を稼いでいたけれど、あれじゃスタメンは当分無理だ。
 なんにしろ応援しているチームがこんなに完膚なく負けるのを見たのはひさしぶりだった。今日の負けは非常に悔しかった。くわえて、故障したでもない秋田の途中交替というのもとてもショッキングだった。チームとしての精神的なダメージはかなりのものと見た。おまけに時節は小笠原が累積警告で出場停止。くれぐれもJ1に昇格したばかりの大分を相手にぶざまなゲームをしたりしないで欲しい。
(May 05, 2003)

大分トリニータ1-1鹿島アントラーズ

J1・ファースト・ステージ第8節/2003年5月10日(土)/大分スポーツ公園総合競技場

 やられた。どう見ても格下の大分相手に、アントラーズとしてはリーグ戦初となる引き分けで首位奪取を逃す。せっかく名古屋が首位の市原(なんてこった)に勝ってくれたのというのに困ったもんだ。
 小笠原を累積警告による出場停止で欠いたこの試合、アントラーズは中田、フェルナンド、青木のトリプル・ボランチに、本山のトップ下という布陣で臨んだ。ある意味では本山の真価が問われる一戦といえる。とうぜん彼には大いに期待していた。でもなあ。
 まあ悪くはなかったと思う。いくつは素晴らしいラスト・パスも見せてくれた。それでも手放しでほめたたえられる内容ではなかったのは確かだ。少なくても同じポジションにおける小笠原ほどの存在感はなかった。どうにも彼からは、全体としての動きが少なすぎる印象を受ける。もっと積極的に動いてボールに絡んで欲しい。今のような消極的なプレーをしているようではせっかくの才能が小さくまとまって終わってしまいそうだ。
 チーム全体としてはトリプル・ボランチがそれぞれに機を見ては積極的に攻め上がるため、結構ぶ厚い攻めができていたように思う。前節同様、前半は圧倒的に鹿島のペースだった。前半においては相手にはほとんどシュートさえ打たせなかった。ところが。
 前半の途中、秋田がGKへのバック・パスをミス・キック。力なく転がったこのボールを大分FWのロドリゴが奪ってゴールを決めてくれてしまう。日本代表の選手のプレーとは思えないような秋田のミスだった。彼は前節での途中退場に加え、今回もこんな致命的なプレーをしているのだから、とても出来がいいとは思えない。ジーコは今の状態ならばもう彼を代表に呼ぶべきではないと思う。冷たいようだけれど、マジで。
 ちなみにロドリゴという選手は、京都との開幕戦で、倒れた選手のためにプレーを切った相手からのリターン・ボールを奪ってゴールを決めてしまい、フェア・プレーの精神に反すると問題になった選手だ。その試合は、そのあと大分の監督が相手に対する謝罪の意味で、無抵抗で1ゴールを献上してしまった上、たまたまその試合がtotoゴールの対象カードだったために、マスコミを大いに賑わせた。
 なんでもこのロドリゴ選手が日本で最初にプレーしたチームが鹿島らしい。96~97年に所属していたそうだから、僕がサッカーを本腰を入れて見始めたころの話だと思うのだけれど、まるで記憶にない。おそまつ。
 とにかくたったひとつのミスから、かつてのチームメイトによって劣勢に立たされた鹿島。その後もあいかわらずボールは支配しているものの、あせりのためか徐々に相手の反撃をくらうようになる。後半にはDFサンドロにゴール前でどフリーのシュートを打たれる場面などもあり(打ったのがFWだったら確実に一点ものだった)、徐々に敗色が濃厚になってゆく。そんな中、かろうじてチームの窮地を救ったのはフェルナンドの精度の高いラスト・パスと、それにあわせた中田浩二の豪快なヘッドだった。フェルナンドという選手は本当にキックの精度が高い。ここへ来てチームにも馴染んできたようで、このところは随分と存在感を発揮している。浩二のヘディングも見事だった。王者と呼ばれるチームの意地を見せてくれた。ナイス。
 同点ゴールが決まってからは両者、素手での殴り合いといった様相を呈する。交互にカウンターでゴールに攻め寄せる展開のまま、試合終了。両チームとも今期初となるドローに終わった。
 納得がいかないのは残り時間15分で本山に代わり途中出場したクラウデシール。まだ1点のビハインドを追っていた状況だから、彼の高さに期待しての投入だったのかもしれないけれど、逆にビハインドだからこそ、本山の奮起と土壇場での決定力に期待したかった。クラウデシールはゴール前での決定的なヘディングのチャンスを空振ったりして、いまひとつぱっとしないプレーが目立つ。そもそも今のチーム状態でなぜボランチがもう一人必要なのか、わざわざ彼を獲得したセレーゾ監督の思惑がわからない。納得がいかない分、本山や伸び盛りの青木を下げての彼の起用はファンとしておもしろくないし、チーム内の空気も気になってしまう。なんだか先行き不透明で嫌な感じだ。
 その他では途中出場の深井がこの試合では若者らしい気迫の感じられるプレーでチームを盛り立て、前節でのマイナス・イメージを払拭してくれたのは嬉しかった。一方の平瀬はあいかわらず全然ダメだけれど。
 あと、前半に名良橋がヒール・キックでボールをコントロールし、柳沢へ絶妙なラスト・パスを送ったプレーはなんともファンタスティックだった。あれをやったのが中田や俊輔だったら、スポーツ・ニュースのトップで取り上げられていただろう。秋田はともかく、名良橋はジーコの贔屓目ではなくても日本代表にふさわしい。
 相手チームで目立っていたのはGKの岡中。この試合では何度彼のファイン・セーブに阻まれたことか。それも片手で。さすが元日本代表だ。
 そう言えば大分には元FC東京のサンドロ選手もいた。彼にしても長いことFC東京でプレーしていたのだろうに。二人ともいつ大分に移籍したのか知らないけれど、こういう選手たちが移籍せざるを得ないあたりにJリーグの限界を見る気がする。どのチームも、もっと選手を大切にして欲しいものだと思う。
 なにはともかく、アントラーズにとっては前節の横浜戦での敗北に続いて、なんとも痛い下位チーム相手の引き分けだった。次節は首位を陥落したとはいえ、以前好調の市原との対戦。リーグ戦中断まであと2試合。どうにも正念場だ。
(May 11, 2003)

U-22日本4-0U-22ニュージーランド

親善試合/2003年5月21日(水)/神戸ウィングスタジアム/TBS

 一言でいってしまえば、ニュージーランドは身体がでかいだけという印象。SARSの影響で対戦国を選ぶのが大変なのかもしれないけれど、いまさらホームでこのレベルのチームと戦ってどうするというのだろう。マッチメイクするだけ無駄のような気がする。どうせやるならばアウェイにして欲しい。
 とりあえず前半に関しては、A代表候補となったのに刺激されたのか、大久保、松井、石川の三人が素晴らしい攻撃を見せてくれた。ニュージーランドの最終ラインの裏への決定的なパスが次々と通る。このままもっと彼らのプレーぶりが見ていたいと思う出来だった。
 ところが山本さんは、後半最初から大久保、松井、阿部、根本という、前半の見せ場を作った主役といってもいい4人を交替させてしまう。それで大幅にメンバーを入れ替えた結果はというと、残念ながら全然おもしろくなくないチームになった。なんだか後半は田中達也が一人でドリブル突破して、GKの真正面にシュートを打ってばかりいたという印象だった。ということであまり書きたいこともないので、とりあえずあとは得点シーンだけ振り返って終わりにする。
 先制点は根本のクロスから中山のヘッド。中山はその得点シーンまであまり攻撃に絡めていなかった印象だったのに、ここぞというチャンスできちんと決めてみせるあたりは、やはりいいものを持っている。前半のもう一点は阿部のFKからの大久保のヘッド。後半の2点は両方とも途中後退の選手がたたき出した。まずは森崎弟のミドル、そして左サイドの田中からのラストパスをもらった山瀬のループ気味のボレー。
 この最後の山瀬のシュートは見事だった。簡単そうでいて、あの手の場面では意外と外してしまうことが多い。ああやって落ち着いたシュートが打てるというのはたいしたものだと思う。同じレッズの先輩、小野伸二を思い出した。そもそもこのチャンス自体、山瀬が自分で基点となったものらしい。さすが怪我からの代表復帰が大きく取り上げられるだけのことはある。
 ということで個々の選手について感心させられるようなプレーがいくつかはあったものの、全体的には残念ながらとても退屈な試合だった。
(May 21, 2003)

ベガルタ仙台0-2鹿島アントラーズ

J1・ファースト・ステージ第10節/2003年5月24日(土)/仙台スタジアム/BS1

 Jリーグ中断前の最後の公式戦。エウレル、フェルナンドを故障で欠き、代わりに平瀬と本田が入ったことでスタメンは全員日本人。中盤の底は本田、中田浩二のダブル・ボランチでスタートしたものの、開始わずか15分ほどで本田が傷んでしまって、青木と交替となってしまった。ひさしぶりのスタメンだったのに、本田も気の毒に。
 試合はこのところの常で鹿島がボールを支配する展開だった。でも点が入らない。どうにも入らない。これは大分に続いてまたもや勝ち点の取りこぼしかと思っていたらば、かろうじて、後半もなかばを過ぎたあたりで本山がやってくれた。小笠原とのコンビで、ゴール正面やや左寄りからのシュートを決める。トニーニョ・セレーゾと抱き合って喜んでいたのが微笑ましかった。選手と監督との不協和音が報道されているというのに(というか、だからこそ、だったのかもしれないけれど)あいかわらず気のいいやつだ。
 試合はその後、平瀬との交替で途中出場していたクラウデシールが、GKのファンブルを押し込んで、来日初ゴールで勝負を決める。得点してくれたのは嬉しいけれど、彼はどうしてあんなに前がかりなんだ? なんだか納得がゆかない。
 ま、なんにしろこの勝利はでかかった。これで首位磐田とは勝ち点差2で一ヶ月のオフを迎えることができた。そして再開後の初戦の対戦相手はなんとその磐田だ。これに勝てばファースト・ステージの優勝もまだまだ狙える。がんばってくれい。
(May 26, 2003)

日本0-1韓国

2003年5月31日(土)/国立競技場/フジテレビ

 SARSにより延期となった東アジア選手権に代わり、急遽決定した日韓戦。これが近づく台風の影響で断続的な雨と強い風に悩まされる悪天候の中での試合になってしまった。イラン戦争、SARSに続いて台風にまで悩まされるジーコって……。
 まあ、それはともかくとして。
 日本は欧州シーズン終了直後の中田、中村、小野、高原を招集せず、海外組での出場は稲本と鈴木隆行のみ。スタメンは楢崎、名良橋、秋田、森岡、服部、小笠原、稲元、中田浩、アレックス、中山、鈴木隆という組み合せ。後半の途中からは大久保(初代表!)、遠藤保仁、永井の三人が出場した。
 結果から言ってしまえば、とてもじゃないけれど満足できる内容じゃなかった。前半は比較的優勢だったものの、シュートはわずか一本。後半は韓国に攻めまくられまくり。もしかしたらシュートの一本も打てずに終わってしまったんじゃないだろうか。結局残り5分という時間帯にパスミスからカウンターをくらい、途中出場のアン・ジョンファンにゴールを奪われて、試合を決められてしまった。ちっくしょう。
 今日の試合に関してはジーコに文句を言いたい。選手交替枠が残っているにもかかわらず、相手に先制されてからも新しい選手を使おうとしなかったのには、とてもじゃないけれど納得がいかなかった。前半の攻撃の中心だった小笠原やアレックスは確実に疲れていた。ピッチ・コンディションは悪かったのだし、ベンチには出番を求めている元気な選手がいたのだから、ぜひそうした選手たちにもチャンスを与えて欲しかった。どうしても今日の采配には納得がいかない。ジーコのプレーを見てサッカーが好きになった僕でさえこう思うんだから、あまりジーコをよく思っていない人にとってはなおさらだろう。そろそろジーコ・バッシングが始まっちゃうんじゃないだろうか。
 あと、今日の試合ではFWの二人のイメージがやたらとマイナス。中山は数少ない決定機を三つばかり外したし、隆行は終始ゴールを背にしている感じのプレーぶりで、とてもいらいらさせられた。彼のプレーで良かったのは、前半の日本の唯一のシュートとなったボレーシュートだけだった。あれにはちょっと感心させられた。
 なんにしてもホームでの韓国相手の敗戦はやたらとこたえる。この前のラッキーな勝利の反動がどーんとやって来そうだ。ああ、やれやれ。
(May 31, 2003)