2003年2月のサッカー
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- 02/16 磐田0-2城南一和 (A3チャンピオンズ杯)
- 02/16 ○ 大連実徳1-3鹿島 (A3チャンピオンズ杯)
- 02/19 ○ 磐田0-2鹿島 (A3チャンピオンズ杯)
- 02/22 △ 鹿島0-0城南一和 (A3チャンピオンズ杯)
ジュビロ磐田0-2城南一和
A3チャンピオンズ杯/2003年2月16日(日)/国立競技場/TBS
日韓中三カ国のリーグ優勝チームに、ホスト国日本のカップ戦勝者アントラーズを加えた四チームで東アジアのクラブ・チャンピオンを決めようというA3マツダチャンピオンズカップ。今年から始まったこの大会の緒戦では、昨年度Jリーグ完全優勝のジュビロが、韓国Kリーグのレアル・マドリーと呼ばれているという噂のソンナム・イルファ(城南一和)と対戦した。
サッカーを観るのも実に一ヵ月半ぶりだ。それだけにもう観ること自体が楽しかったのだけれども、ただ内容に関してはかなり憂鬱な気分にさせられるものがあった。なんたって去年あれだけの強さを誇った磐田が、いくら韓国一のクラブ・チーム相手だとはいえ、あそこまでなすすべなくやられてしまうなんて……。
序盤の10分こそ磐田が優勢に見えた。ところがその後、形成が逆転。ソンナムの怒濤の攻撃の前に、磐田の選手たちがたじたじとなる場面が頻発する。
そもそもこの両チーム、それぞれのお国柄を象徴して、攻撃に向かう姿勢が違い過ぎているように見えた。磐田はパス回しこそ達者だけれど、ゴールへ向かう姿勢を感じさせないプレーが多い。ゴール前でボールを持った選手がシュートよりもパスを選択してしまう。なぜそこで打たないと思うことが何度もあった。一方のソンナム・イルファの方はとにかく終始ゴールを狙っているイメージがある。だからボールが相手のものになると妙に危険な雰囲気が漂う。これはまずいんじゃないかと思われた。
そうしたら案の定だ。磐田は前半途中の相手FKの場面で、五人を並べて壁を作ったにもかかわらず、その壁越しに先制点を決められてしまう。壁の真ん中にいた田中誠が隣の選手とかぶったせいかジャンプできなかったのだけれど、相手はその田中の頭上を狙ったかのような見事なキックを放ってきた。攻撃力では相手の方が上回っているように思えただけに、このささやかなミスからの先制点献上はとても痛かった。
その後、磐田も連続して数本のCKのチャンスを得たりもしたけれど、結局無得点のまま前半を終了。そして後半11分、19番のキム・デイ(金大儀)にペナルティエリアの外から豪快で美しいミドル・シュートを決められて突き放されると、もうギブアップという感じだった。今日の磐田はとてもゴールが遠かった。高原を失ったダメージはことのほか大きいかもしれない。
なんにしろJリーグではナンバー1の実力を持つ磐田がここまで見事に負けるとは思ってもみなかった。日本サッカーにとっては世界どころか、アジアの壁もまだまだ高いみたいだ。
(Feb 16, 2003)
大連実徳1-3鹿島アントラーズ
A3チャンピオンズ杯/2003年2月16日(日)/国立競技場/テレビ東京
さてさて続いては鹿島アントラーズの2003年のオープニング・マッチとなる、中国・大連実徳との一戦。
相手の実力がわからないので、まさかホスト国の2チームがそろって緒戦黒星発進なんてことになったらどうしようと、やや心配しながら見始めたゲームだったけれど、いざ始まってみたらば、そんな心配は取り越し苦労であることがわかった。今年のアントラーズはかなりいいかもしれない。
アントラーズ2003年バージョンの目玉は相馬の復帰と大岩の加入によって結成された30代カルテットによる4バックだろう。合計年齢124歳という文字が、ときおりスポーツ紙面を賑わしている。これがなかなかよさそうなので嬉しい。若さばかりがもてはやされるこの国の風潮に一石を投じてやって欲しいと思う。
このベテランに底辺を支えられ、キャプテンマークを任された中田浩二が舵取り役に走り回る。本田が故障しているのか、スタメンだった青木もかなり頑張っていた。新外国人のフェルナンドも悪くはなさそうだ。小笠原はそこそこ。そして最前線の二人、柳沢とエウレルはこの時期にしては十分過ぎるほどの切れ味だった。特に終盤のエウレルの突破力には恐れ入った。あと、あいかわらずゴールに嫌われる柳沢のシュートにも。
ということで試合はアントラーズの快勝。03年ファースト・ゴールは小笠原のCKから秋田のヘッド。2点目は柳沢のアシストから小笠原。そして3点目は後半になってからの、新加入フェルナンドの曲がりまくりのFK。どれもファイン・ゴールだった。あえて言えば、前半終了間際の失点はいただけなかったけれど、まあ一年で最初のゲームで、それなりに安定した戦い方をみせ、白星をあげたのだからよしとする。
そうそう、今日の唯一の難点はGKだった。故障の曽ヶ端に代わってゴールマウスを守る高嵜はちょっとばかり不安定だ。この先に不安が残った。
(Feb 16, 2003)
ジュビロ磐田0-2鹿島アントラーズ
A3チャンピオンズ杯/2003年2月19日(水)/国立競技場/フジテレビ(録画)
この試合についてはあまり語ることがない。放送は録画でカットされまくりだったし、何よりもジュビロは中山、名波、服部抜きだ。そんな飛車角落ちのジュビロ相手で、今の両チームの仕上がり具合では、アントラーズが負けようがない。
内容はといえば、前半早い時間にエウレルのループ・シュートが決まり、アントラーズが先制。後半はカウンターからのチャンスにフェルナンドがシュートを放ち、これを相手GKがはじいたところへ柳沢が詰めていて、DFに止められそうになりながらも、どうにか決めて追加点。2-0で鹿島が宿敵を難なく沈め、初のアジアタイトルに王手をかけた。最終戦の相手、ソンナム・イルファは大連に逆転負けを食らったそうだから、土曜日は余裕を持って戦えそうだ。
それにしても残念なのはこの試合のロスタイムでの柳沢の負傷。ジュビロの新人で柳沢の高校の後輩にあたる西野というFWにバックチャージを受けて、そのまま退場してしまった。ゲームはその直後、プレーの再開とともに終了の笛が吹かれる展開だ。あの時間帯にあんな危険なプレーをするなんて、ちょっと許しがたい。
とりあえず柳沢の怪我は全治一ヶ月で済んだそうだ。開幕にぎりぎりで間に合いそうで、なによりだった。
(Feb 21, 2003)
鹿島アントラーズ0-0城南一和
A3チャンピオンズ杯/2003年2月22日(日)/国立競技場
仕事に追われて感想を書くのを忘れているうちに、既に試合から
しかしせっかくのタイトル奪取も、そのあとのアジアチャンピオンズリーグでは3戦全敗という屈辱的な成績に終わってしまったせいで、いまとなると喜びも半減だ。ああ、日本のサッカーはまだまだらしい。
(Mar 21, 2003)