2002年8月のサッカー
Index
- 08/03 ● 名古屋2-1鹿島 (J1・1stステージ第12節)
- 08/11 ○ 鹿島2-1横浜M (J1・1stステージ第14節)
- 08/17 柏2-3磐田 (J1・1stステージ第15節)
- 08/22 ● U-21中国1-0U-21日本
- 08/24 J-EAST2-1J-WEST (JOMOオールスターサッカー)
- 08/31 ○ 仙台1-2鹿島 (J1・2ndステージ第1節)
名古屋グランパス2-1鹿島アントラーズ
J1・ファーストステージ第12節/2002年8月3日(土)/豊田スタジアム/BS1
先制ゴールを決めたから言うわけではないけれど、この試合の本山は最近では一番の出来だったと思う。その証拠にトニーニョ・セレーゾも途中交替で小笠原を下げて、本山を残した。メリハリのある彼のプレーが見られたことは、ずっと期待していたものの一人としては、とても嬉しかった。
あと印象に残ったのが負傷した熊谷の代わりにピッチに立った青木。前から将来性のある選手だとは思っていたけれど、この試合でのプレーはすごくよかったと思う。中田浩二とのダブル・ボランチはとても効いていた。海外移籍を希望しているという中田浩二が抜けても、青木がいればアントラーズは大丈夫だと思わせてくれるたくましいプレーぶりだった。2006年ワールドカップへ向けた日本代表のボランチ争いは
試合は小笠原のスルーパスを本山が決めてアントラーズが先制するも、名古屋はヴァスティッチのナイスなスルーパスに山口素弘が反応、ゴール前にするりと入り込んで、フリーでシュートを決めて同点。
後半はウェズレイの強引なシュートが秋田か誰かの身体に当ってコースが変わって、ゴールの隅へと突き刺さるという不運な失点があり、これが決勝点となって鹿島のファースト・ステージの優勝の可能性は消滅した。
ウェズレイの決勝ゴールを見ると、やはりFWは貪欲にゴールを狙わないといけないと思わされる。柳沢には今のプレーに加えて、自分で打てるチャンスを逃さないことと、自ら仕掛けるプレーを増やすことを望みたい。
そうそう、この試合では累積警告で出場停止の名良橋に代わって、内田潤が右サイドバックに入っていた。内田はディフェンスは無難にこなしていたと思うものの、攻撃力という点では名良橋に及ばない。それでなくても得点力不足気味な昨今、右サイドからの攻撃のオプションが減ってしまったのは痛かった。
(Aug 04, 2002)
鹿島アントラーズ2-1横浜F・マリノス
J1・ファーストステージ第14節/2002年8月11日(日)/カシマスタジアム/BS1
ファースト・ステージも残り2試合。ここまで負けなしで首位を走るマリノス対アントラーズの対戦。前日の試合で2位の磐田が4-0と大勝したため、引き分け以下だと得失点差で2位転落となるマリノス。片やいまや優勝の目のなくなった鹿島も、日本代表監督に就任したジーコの壮行試合ということもあって、そう簡単に負けるわけにはいかない。ともにモチベーションが高いこともあって、とてもおもしろい試合となった。
前半でまず印象に残ったのは、横浜のFW清水。この前の試合でもいいプレーをしてるなあと思ったけれど、この試合でも両チームのFWのうちで一番いいプレーをしていたのは彼だと思う。磐田にいた時より確実によくなっている。今の清水とウィルがいたんじゃ、平瀬もそう簡単にはスタメンでの出場は出来ないだろう。そう言えばその平瀬はこの試合、途中出場さえしなかったと思ったらば、累積警告で出場停止だった。あらら。
清水の3本のシュート──そのうちの1本は曽ヶ端のナイスセーブで事なきを得た──を初めとして、前半は両チームとも妙にゴールへの意識が高く、ガンガンと打ちまくりの試合だった。ハーフタイムまでに両チームが放ったシュートがそれぞれ10本を超えていた。キーパーの正面を突くようなシュートが多くて、決定的な場面は少なかったけれど、それでも攻撃的でなんだかとてもいい感じの試合だった。中田浩二のミドルがバーをたたき、それに詰めていたエウレルがヘッドをふかしたりもした。あれが決まっていたらば楽勝だったのに。もっともこちらも奥にフリーでヘッドを決められ、わずか数十センチそれたおかげで失点を逃れたなんて場面があったから、五分かもしれない。
試合が動いたのは後半8分。本山が右サイドから上げたクロスを反対サイドから詰めていたアウグストが身体で押し込んだ。アウグストはそのままポストに激突してしばらく動けなかった。ナイスファイト。
その後、奥のクロスからのこぼれ球をナザに決められて同点にされるも、そのわずか5分後には、そのナザのミスパスを本山が奪って一人で持ち込み──ってこのシーンは直前のプレーのリプレイを放送している間のことでカメラに収められていなかった──、ニアサイドのポストをたたきながら反対サイドのネットに突き刺さるビューティフルなシュートを決めて再び勝ち越し。このゴールが決勝点となって横浜が痛い一敗を喫した。
2得点に絡んだ本山はかなりいい感じでプレーできるようになってきているように思う。その一方でこの試合でも小笠原の調子はいまいち。どうしちゃったんだか。
(Aug 13, 2002)
柏レイソル2-3ジュビロ磐田
J1・ファーストステージ第15節/2002年8月17日(土)/柏の葉公園総合競技場/BS1
2002年ファースト・ステージの優勝がかかった大一番。レイソルはファン・ソンホンの1トップ、サンパイオをリベロに据えての5バックという守備的な布陣で磐田の野望にストップをかけようとする。けれども。
磐田は7分に山西のFKが直接決まって先制。失礼だけれど誰だよそりゃって感じだった。さらにその10分後にはまたセットプレーから中山がヘッドで決めて2点目。前半の半ばにして2-0。ジュビロの優勝は決まったと思わせた。
なんにしろ、1点目のFKを名波でも藤田でもない選手、しかもそれがレギュラーではなく、累積で出場停止の鈴木秀人に代わって出場している選手に蹴らせて、それで決めてしまえるジュビロの選手層の厚さには太刀打ちができない感じがした。
対するレイソルは、わずか2年前にアントラーズと優勝をかけて争ったチームとは思えない。不甲斐ない今の成績、そのまんまの戦いぶりには、正直言ってがっかりだった。なんであれだけのタレントを揃えていて、こんな試合しかできないのか、前半は不思議で仕方なかった。
そもそもこのチームの場合、西野監督に続いてペリマンまでを解任するフロントに問題がある。成績不振だから監督を変えればいいって発想が間違っている。このチームは組織的に深い病根を抱えているんだろう。この試合が行われた柏の葉のピッチを見て、そう強く思った。暑い夏とはいえ、ここまでひどい状態の芝を見たのはひさしぶりだった。なまじ、ワールド・カップで青々として目に鮮やかな美しい芝のスタジアムばかりをずっと見てきた後だけに、今日の柏の葉スタジアムの芝のひどさは非常に残念だった。あんな芝で試合をさせて平然としているフロントならば、今シーズンはここまでわずか4勝という柏の今の低迷も仕方ないんだろうと思ってしまった。
なのだけれど。
不思議なもので、そんな柏が後半から激変する。理由はよくわからない。前半途中でサンパイオを本来のボランチに上げたのが効いたのかもしれない。なんにしろ、後半に入ってからは前半とは打って変わった出来になった。51分には渡辺光輝のクロスに加藤が飛び込んで追撃の1点目。さらにそのわずか6分後にはセットプレーから渡辺毅が胸に当ててゴールに押し込み同点。どちらも磐田のGKヴァンズアムに問題がありそうなプレーではあったけれど、それでもこういう注目の一戦で見せたこの底力には感心した。やはりあのメンツで今の成績はないだろう。もっと頑張ってもらわないとかなわない。
試合はその後も柏が攻勢。裏で行われている横浜と清水の試合も0-0のままだし、これはおもしろいことになったと一人盛りあがっていた。磐田と横浜の勝ち点差は1。どうせならばこのまま延長突入というのもおもしろいなと、外野のファンは呑気なことを思っていたのだけれど。そうは磐田が卸さない。
反撃のポイントは右サイドの選手交替だった。後半途中、押され気味の状態で鈴木監督はMF西を下げて、同じポジションにFW川口を投入した。これがはまった。スピードスター川口の投入は、停滞気味だった流れを一気に磐田に呼び戻す。それまではやたらと悪かった磐田のリズムが、川口ひとりが入ったことにより確実に変わるのだから、サッカーって不思議だ。もしかしたら、その少しあとの藤田からジブコビッチへの交替との相乗効果なのかもしれないけれど、僕にはジブコビッチのプレーは全然印象に残っていないので、その辺の機微はよくわからない。
なんにしろ試合を決めたのは川口だった。残り10分を切った時間帯に、右サイドから切り込んで放ったセンタリング気味のボールが相手DFに当ってゴールマウスの中へ。飛び込んできた高原がそれをヘッドで押し込んだので、記録上は高原のゴールになったけれど、あれは放っておけば川口のゴールになっただろう。
なんにしろその時間帯に点が入ってしまえば試合は決まりだ。その後は磐田が無難に逃げ切り、ファースト・ステージの優勝を決めた。
同点に追いつかれた時にはどうしちゃったんだと思ったものの、結果的にやはり磐田は強かった。でも同点に追いついたレイソルもかろうじてその潜在能力の高さは見せてくれた。現在暫定での14位という順位はどう考えてもおかしい。セカンド・ステージでの奮起を期待したい。まあそれは5位に終わったアントラーズも一緒だけれど。
わずか2週間ののちに、セカンド・ステージは始まる。
(Aug 18, 2002)
U-21中国1-0U-21日本
2002年8月22日(木)/上海体育場/フジテレビ
トルシエと同じようにA代表、オリンピック代表の兼任を要請されたジーコだったけれど、A代表に専任したいということで、オリンピック代表の監督は辞退した。代わりに指揮を取ることになったのが山本昌邦監督で、これが彼の初采配。ジーコも帯同しているので、ある意味ではジーコ体制での初陣と言える。サッカー好きには無視できない、とても興味深い一戦だ。フジも気合を入れてゴールデンタイムに放送してくれた。なのに。視聴率はどうやら10パーセントにさえ達しなかったらしい。世間のワールドカップ熱はどうやらすっかり冷め切っているってこと? 日本人のサッカーに対する関心なんて、
日本代表のスタメンは以下のとおり。
GK:藤ケ谷(札幌)
DF:田中隼磨(東京V)、池田昇平(浦和)、茂庭(F東京)、駒野(広島)
MF:鈴木啓太(浦和)、青木、野沢(ともに鹿島)、森崎和幸&浩司(ともに広島)
FW:中山悟志(G大阪)
当然のごとく、鹿島の二人以外はまったく知らない選手ばっかりだったけれど、だからこそちゃんと覚えておかなくてはと思い、名前を列挙しているわけだ。
印象的だったのは、まったく初々しさのないルックスと、それに見合った堂々としたプレーぶりが立派な茂庭と、クロスバーを弾く惜しいシュートを放った森崎兄弟のうちの7番をつけていた方(どっちだ?)、あと途中出場したMF石川直宏(F東京)、FW田中達也(浦和)といったあたり。鹿島の二人は残念ながらいまひとつ。もっとできる選手のはずなんだけれど、この試合ではかなり不本意な内容だった。
対する中国の選手は全然わからない。ただ中国人の名前がずらりと並んでいると、サッカーよりも三国志や水滸伝を連想してしまって、妙な感じだった。
試合の方は序盤から中国の早いプレスとシンプルな攻めに日本がたじたじするという展開。でもって先制したのは中国。前半なかばにFKを直接決められてしまった。解説の風間さんも言っていたけれど、壁の立て方がいまひとつだったように思う。その辺はやはり経験のなさだろうから、仕方ないのかもしれない。
15分程度が過ぎてからは日本も徐々にボールを支配できるようになってきたけれど、それでもやはりチームがまた固まってないせいだろう、攻撃の形がまったく作れない。一度だけ野沢が絡んでフリーでシュートを打つチャンスを得た場面以外、まったくといっていいほど相手の形を崩せていなかった。
なんだかなあと思っているうちに、野沢は前半だけで石川直と交替になってしまった。残念だけれど、その後の石川のプレーの切れを見てしまうと、まあしょうがないかなとも思う。願わくば二人を一緒に見たかった。
リベロでの起用が噂されていた青木は、結局本職のボランチで出場していたものの、まだチームでの信頼を得ていないのか、フリーでいるのにボールをもらえない場面が多いように見えた。なんだかとても残念だった。
結局、試合はボール支配率は日本の方が高そうなものの、チャンスは中国の方が多く作るという展開のまま、スコアが動かずにゲームセット。2年後のオリンピック出場を目指す21歳以下の日本代表の初戦は黒星スタートとなった。なんとも妙にもやもやした気分の残る試合だったけれど、とりあえず次世代の若手選手のプレーをまとめて見られたのはそれなりに嬉しかった。今後、どういうカラーのチームになってゆくのか楽しみだ。
(Aug 24, 2002)
J-EAST2-1J-WEST
JOMOオールスターサッカー/2002年8月24日(土)/埼玉スタジアム2002/テレビ朝日
去年までのスポンサーだった「たらみ」がJから撤退したため、今年はJOMOの主催となったJリーグのオールスターゲーム。ワールドカップの関係なのか、日本人選抜対外国人選抜のJOMOカップは今年は開催されないようなので、その代わりの一年限りの代行ということなのかもしれない。それともJリーグ所属の外国人選手も小粒になった印象が否めないので、もしかしたらJOMOカップ自体が廃止になったのかもしれない。細かいところはよくわからない。なんにしろJOMOの主催による、ファン投票とリーグ推薦で選ばれた選手たちによるお祭りゲームだ。
スタメンに外国人選手が一人もいないというあたりに、Jリーグ10年の歳月を感じるなあとか思っていたら、WESTにパク・チソンがいた(失礼)。そもそも調べてみたら去年の時点で既に同じような状況だった。その去年のゲームでは柳沢がハットトリックを決めたとかいう。全然記憶にない……。ああ、なんて記憶力だ。まあ、だからそこ、こうやって毎試合、文章を残そうという気になったんだけれども。
なにはともあれ、その柳沢は今年もフル出場を果たした。この試合では両チームともに3人のFWがスタメンに名を連ねた。お祭ゲームならばこそという攻撃的な布陣が楽しい。
そうそう、この試合では横浜F・マリノスの選手がWESTで出場していた。なんで横浜が西だとか思ってチームを数えてみたら、仙台のJ昇格とC大阪&福岡の降格によって、いつの間にか東京までのチームでリーグの半数になってしまっている。だから横浜はWEST。この結果、今シーズンの強豪チームは鹿島を除くとほとんどがWESTのチームとなってしまった。
WESTのスタメンはワールドカップ代表選手を中心とした
対するEASTのスタメンの地味なこと。GK曽ヶ端、DF小村、井原、茶野(市原)、中西、MF中田浩二(キャプテン!)、大野、岩本輝、FWが柳沢、小倉、山下の3トップ。なんとなく現役代表VS新旧代表混成チームの対決という感じで、旬なのは当然WEST。始まる前はこりゃあ一方的にWEST有利かと思われた。
ところがそこがサッカーのおもしろさ。予想通り前半は防戦一方だったEASTが、ワンチャンスをものにして先制してしまう。小倉がドリブルで持ち込んで、柳沢に見事なラストパス。柳沢のシュートはGK正面で弾かれてしまうものの、そのこぼれ球を小倉がゴールへ叩き込んだ。
その後もボールを支配するのは圧倒的にWESTなのだけれど、どうもゴール前にボールが入らない、じれったい展開が続く。だいたいメンツは地味とはいえ、EASTの選手だってオールスターに選ばれる選手だ。侮れるはずがないのだった(まあ大野と山下は、いったいどこにいたんだって感じだったけれど)。結局前半はそのまま1-0のまま終了。
ゲームの様相は後半からの選手交替で一変した。EASTは柳沢の他のFW二人を、エメルソンとエジムンドに変えてきた。さらに井原を明神に交替。エジムンドがトップ下的な動きをしていたので、多分4-3-3から3-5-2の布陣になったということだと思う。中盤が厚くなったことで前半とは段違いにボールがキープできるようになった。
さらに途中出場の二人の外国人のテクニックが群を抜いている。前線でどちらかにボールが入った時のわくわく度が違う。エメルソンのトラップ、ドリブル、パス、それらのスピードや精度など、すべてが柳沢よりも頭ひとつもふたつも上に見えた。彼のプレーのもの凄さには思わず笑ってしまった。
結局このエメルソンが宮本のイージーなバックパスのミスを見逃さずにボールを奪い取り、無人のゴールへ蹴りこんだ2点目が決勝点となった。WESTも後半初めから途中出場していたカズが、市川のどんぴしゃのクロスをヘッドで決めて1点差に追い上げたものの、その後のWESTの猛攻を凌いだEASTがそのまま逃げ切って、2年連続の勝ち星をあげた。
MVPはエメルソン。先制の小倉の方がゴールの形は良かったと思うのだけれど、それ以外の動き全般のインパクトはやはりエメルソンが圧倒的だったから、やはりという感じだった。カズは後半早々に“ど”フリーのチャンスを逃すミスが痛かった。あれを決めていれば文句なしのMVPだったろうに。はずしちゃうあたりに衰えを感じはするものの、それでもこういう舞台で曲がりなりにも得点をあげられるのだから、やはりただの選手ではないとも思う。柳沢は終盤に何度も決定的なシュートチャンスを得ながらも外しまくり、シュート技術の低さを露呈していた。なんだか年々下手になってゆく気がするのは気のせいだろうか?
話は変わるけれど、現在イタリア遠征中の鹿島はこの日、ASローマと対戦した。レギュラーのうち柳沢、中田浩二、曽ヶ端をオールスターゲームのために欠き、さらにはエウレル、熊谷が怪我のため出場できないというチーム事情もあって、6-0という屈辱的なスコアで大敗を喫したという。二日前に上海でのU-21代表の親善試合に出場した野沢と青木を呼び寄せて出場させざるを得なかった苦しい台所状況を考えれば致し方のない結果なのかもしれないけれど、どう言い訳をしたところで惨敗は惨敗。悔しくて仕方ない。
(Aug 25, 2002)
ベガルタ仙台1-2鹿島アントラーズ
J1・セカンドステージ第1節/2002年8月31日(土)/仙台スタジアム/TBS
故障明けのエウレルをベンチに置き、柳沢、本山のツートップでセカンド・ステージ初戦に望んだアントラーズ。なぜか知らないけれど、野沢は欠場。ベンチにも入っていなかった。代わりに中盤に入ったのはなんとアウグストだった。左サイドには内田を起用。キープ力のあるアウグストの真ん中での仕事ぶりはなかなか堂に入ったものがあったし、内田の攻守に渡るプレーも合格点があげられる。ファースト・ステージで負けているJ2昇格組の仙台に続けて負けたんでは洒落にならない。今日は是が非でも勝たなくてはならない試合だったから、この二人の仕事ぶりには助けられた。
ゲームはスコアレスの膠着状態で前半を終了したあと、後半5分に動く。ゴール向かって左のFKのチャンスを中田浩二が見事に決めて見せてくれた。GKも小笠原が蹴ると思ったんだろう、まったく反応できなかった。いやあお見事。フルハムの稲本がプレースキックを任されているという話もあるし、この世代の選手はみんなキックが上手みたいだ。日本代表では誰が蹴るかで揉めそう。
鹿島はさらにその7分後に追加点を得る。内田が左サイドに持ち込んであげたクロスを(多分)秋田が頭で折り返し、それを浩二が再び頭で戻す。このボールが柳沢の目の前へ。ヤナギはこれをどんぴしゃのダイレクト・ボレーでゴールネットに突き刺して見せてくれた。GKの反応がよかったら止められていたかもしれないコースではあったけれど、形としてはこれ以上ないというくらい綺麗なゴールだったからOK。ひさしぶりのゴールについ興奮してしまった。これをきっかけにセカンド・ステージはゴールを量産して欲しいもんだと心から思う。
その後、途中出場の山田隆裕に右サイドを崩され、最後は山下に決められて完璧な形で1点を奪われはしたものの、仙台の反撃もそこまで。それ以降は特に危ない場面もなく鹿島が逃げ切り、セカンド・ステージの緒戦を白星で飾った。後半途中からはエウレルも登場して、順調な回復ぶりを見せてくれた。時節はスタメンでいけそうだ。
仙台は前半は押しまくりで、特に右サイドからの岩本のCKがやたらと恐かった。彼のコーナーキックの曲がり具合は絶妙だ。コーナーを蹴らせたらば俊輔よりも上かもしれないと思った。あと山田隆裕とか、財前(なんと背番号10)とか、元ヴェルディの優秀な選手たちが名を連ねていたのがおもしろかった。
対する鹿島では小笠原がいまだ本調子でない感じだ。本山は結構ドリブルを見せたりしてくれていて、ファーストの頃よりよい感じになっていた。次節は早くもジュビロとの対戦。結果はこの二人の出来
(Aug 31, 2002)