2002年5月のサッカー
Index
- 05/02 △ 日本3-3ホンジュラス (キリンカップ)
- 05/07 ● レアル・マドリー1-0日本
- 05/14 ● ノルウェー3-0日本
- 05/25 △ 日本1-1スウェーデン
- 05/26 ● 鹿島1-2イタリア代表
日本3-3ホンジュラス
キリンカップ/2002年5月2日(木)/神戸ウィングスタジアム/日本テレビ
W杯出場メンバー決定前の最後の国内戦なのだそうだ。キリンカップ二試合目の相手は、北中米予選4位で惜しくも本大会出場を逃したホンジュラス。
この試合にトルシエはスロバキアとはうってかわったオーソドックスな布陣で臨んだ。FWは鈴木と西澤、トップ下は森島、左サイド俊輔、右サイド波戸、ボランチは稲本と福西、スリーバックはいつもどおり、GKは楢崎。唯一おやっと思うのは戸田の代わりの福西くらいだ。戸田は左ひざ痛で大事をとった模様。
しかしそれにしても今日の試合は……。
結果から書いてしまえば3-3だけれど、それにしても前半だけで3失点だ。しかもどの得点も救いようがないくらい見事に奪われた3失点だった。そんなに簡単にフリーにしてどうすると言いたくなる。何が悪かったんだか、僕などには全然わからないのだけれど、あえて言えばやはり戸田の欠場が響いたんじゃないかという気がする。ボランチの稲本と福西は両方ともどちらかというと攻撃的な選手だから、その分、守備力がやや下がったんじゃないだろうか。実際、今日の稲本はとても積極的に攻撃に絡んでいた。そう考えると本大会で戸田が欠けた場合に大丈夫なのか、とても不安になる。トルシエもそう考えたのか、この試合では福西をフル出場させていた。
でもなぜ稲本ではなく福西? 確かに稲本は途中でちょっと傷んでいたから、大事をとったのかもしれない。それにしても現在の福西は多分当確線上の選手だろう。そんな選手に残り少ないテストマッチのうちの貴重な90分をフルに与えていいのかと思う。それで最終的に23人から外したりしたら笑うぞ。しかしどう考えても明神と福西二人を入れる余地はないだろうし。というか、そうなると多分落選するのは小笠原の可能性が高くなるので、それは勘弁してもらいたいという思いが強いのだけれど。
なんにしろディフェンス面での課題がありありという一戦だった。
一方、とりあえず3点を返して引き分けに持ち込んだのは、ひとえにトルシエのもつ強運のなせる技という感じで、とてもじゃないが五分に渡りあったという印象はない。
1点目は俊輔が直接狙ったFKを相手GKが取り損なった結果。2点目も俊輔で、こちらはCKを直接決めたもの。これぞまさに芸術というカーブを描いた、文句なしの見事なゴールだった(と僕は思うのに、本人はミスキックだというし、某氏はこれも明らかにGKのミスだと言う。まあいいけれど)。
3点目も俊輔がファールを受けて得たPKでの得点(だと僕は思ったのだけれど、各種の報道ではすべて西澤へのファールによるものとされていた)。後半からは左サイドにアレックスを投入する采配により、念願の司令塔を任されていた俊輔だったけれども、このファールで足を傷めて途中交替してしまった。それでも彼のプレーは今日も随所で光っていた。彼がいなかったらば確実に負けていた試合だったろう。とにかく流れからの得点はひとつもないのだから。
ちなみに俊輔と入れ替わりに出場したオガサは可もなく不可もなくという感じ。
全体を見るとボールの支配率では日本の方が高かったはずだ。惜しい場面も少なくなかった。しかし決まらない。考えてみたら、このところ攻撃陣が流れの中でまともに取った得点がひとつもない。昔ながらの決定力不足がW杯をひと月後に控えたこの時期に復活してしまっている。ああ、困ったものだ。
テレビ放送の解説によると、相手の監督がハーフタイムに注目の選手として名前を挙げていたという鈴木隆行。彼の場合、動きはいいのかもしれないけれど、今年はフィニッシュの精度が異様に低い。リーグ、代表ともここまで無得点という成績も当然という気がする。
でも確かに動きはいいんだろう。その証拠に再三チャンスに絡む。西澤もいい動きをしているなと思うんだけれど、彼の場合、どういうわけかシュート・シーンがほとんどない。動きの質は高いのに、ゴールに絡めないという点は柳沢に近い(ちなみにその柳沢は前の試合で左手を亀裂骨折したとかで、この試合は欠場)。
鈴木の場合、プレーの質が玄人受けする上に、その当然の結果なのか、とりあえずフィニッシュに絡む回数は多い。けれどそれが今年はとことん決まらない。結果、外している印象ばかりが強くなる。多分世間の風当たりも強いだろう。悪循環でどんどん悪くなりそうだ。でも地道にやることはやっているのだから、あとはきちんと決めるだけだ。めげずに頑張ってもらいたい。
まあ、なんにしろW杯まで残りひと月を切って、ここで攻守の問題点が浮き彫りになったのは、ある意味いいことかもしれない。リードされた試合をどう戦うかというシミュレーションもできたし(結果は散々だという気がするけれど)。散々邪険にしてきた俊輔にピンチを救われたトルシエが今後どういう態度に出るかも見ものだ。
あと、テストマッチだからといって毎試合かなりの数の選手交替をしている彼が、本番の3枚の交替枠をどう使うかもかなり興味深い(今日も5人を交替させている)。というか交替枠が三つしかない状態でトルシエに采配を任すというのは、相当こわい。
良くも悪くも(怖いもの見たさ?)、とにかく一ヶ月後が楽しみだ。
(May 03, 2002)
レアル・マドリー1-0日本
2002年5月7日(火)/サンチャゴ・ベルナベウ・スタジアム(マドリード)/テレビ朝日
正直なところ、この時期に欧州のトップ・クラブとのマッチアップは失敗だったと思う。W杯ホスト国とはいえ、日本代表もその実力は
加えてこの日のはどしゃ降り雨ではコンディションは最低。こんな試合で怪我をしちゃつまらないと誰だって思う。当然のごとくジダンやラウルは欠場、フィーゴとロベルト・カルロスもわずか30分で交替してしまった。せめてもう少しコンディションがよかったらなあ。まあ僕の場合はどうせ今あげた選手以外は知らないから、誰が出たって同じようなものかもしれないけれど。
この日のスタメンはGK曽ガ端(!)、DF中田浩二、宮本、松田、守備的MF稲本、戸田、左サイド三都主、右サイドは明神、トップ下に森島、FWが鈴木と柳沢(左手の怪我を押して出場するも、発熱したとかで前半のみで交替)。後半頭から久保、小笠原、服部、市川、その後はばらばらと福西、中澤、山下が出場した。今日も交替枠をしっかりと使い切るトルシエだった。
試合は26分にR・カルロスのFKをコンゴという選手が決めて1-0でレアルの勝ち。オフサイド気味のゴールではあったけれど、あんなにフリーで打たれちゃうと馬鹿馬鹿しくてケチもつけられない。本当に日本のDFはこのままで大丈夫なのか?
とりあえず今日は稲本がよかったのが唯一の救いだ。この試合ではひさしぶりに90分フル出場を果たし、攻守に精力的に動き回っていた。彼がこれだけ動けるというのは朗報。この分なら稲本、戸田のダブル・ボランチは本番でもスタメン決定だろう。つまり後ろの五人はほぼ確定。あとは攻撃の形をどう作るかだ。
それにしても攻撃の形はいまだ全然見えない。この日の試合でも惜しかったのは後半に久保が誰か(小笠原?)のスルーパスを思いっきり外した場面と──でも、そこまでのフリーランニングは見事だった──、終了間際の服部のGK真正面のシュートくらい。まあ中田と小野が参加する来週のノルウェー戦、そして大会前最後のスウェーデン戦でどういう戦い方を見せてくれるかがとても見ものだ。
ともかく後半はピッチ上に水がたまってしまって、ボールが全然転がらない最悪のコンディションでの試合だった。前半はそうでもなかったから、そんな後半から投入された小笠原はちょっと気の毒だった。まあ中田英ならばそれでもなんとかしたかもしれないと思えてしまうのだけれど。がんばれ小笠原。
(May 08, 2002)
ノルウェー3-0日本
2002年5月14日(火)/ウレバール・スタジアム(オスロ)/フジテレビ
惨敗。ひさしぶりにこんな言葉で形容しないではいられないひどい内容だった。W杯本番でこういうことがないようにお願いしたい。実際にありそうですごく嫌だ。
中田英寿、小野伸二の看板選手二人が合流、いよいよ本番仕様の最強の日本代表が見られるかと期待していたのに。本番まで残りニ試合というこの局面になっても、いまだ世間をなめたような選手起用を繰り返すトルシエがそこにはいた。大会中に故障や累積警告で選手を欠いたケースを想定したゲームをしたいって、おいおい、そんな流暢なことを言っていていいのか。そう思っていたらば結果はやはり散々だった。
スタメンは久保、鈴木のツートップに中田、左サイド小野に右、市川。稲本、福西のダブルボランチ、フラット3は中田浩、宮本、中澤、そしてGKがひさしぶりの川口というラインナップだった。久保、福西、中澤の起用がいかにもオプションという感じがする。ただそうした選手の起用のよしあし以前に、僕が今の日本代表の攻守のキーパーソンだと思っている二人、森島と戸田を欠いたこの布陣で大丈夫なのかなという不安があった。
そうしたらば、そんなことを気にする以前の問題だった。本当にもうチーム全体がボロボロ。十日間の遠征の疲れがあるのかもしれないけれど、プレーに切れがない上に、ミスがやたらと多い。マイボールを一対一で奪われるシーンがやたらと目につく。そうやって次々とピンチを招いては、仕方なく汚いファールで止める場面の連続。これほどぶざまなサッカーを展開する日本代表を見たのはいつ以来だろう。
対するノルウェーがロングボールを多用しつつ、それでもその正確なフィードや、そこからのきれいなパス交換で、実に気持ちのいいサッカーを見せてくれていただけに、日本のサッカーのぶざまさがなおさら目についた。
試合は最低の内容ながらも、どうにか0-0のままで前半を終了する。後半からは久保、市川、福西に代えて柳沢、明神、戸田を投入。これで随分と流れが変わったかに見えたのだけれど、後半27分にレアル戦とまったく同じ形で、セットプレーからのオフサイド・トラップをかわされ、フリーでゴールを決められて先制を許す。この先制点ですっかりチームはガタガタ。おもしろいようにかき回され、残り15分で2点を奪われ、惨敗を喫した。
中田英、小野はボールを持った時にはやはりさすがと思わせてくれた。ただしやはりシーズン終了直後のせいで疲れがあるのか、ボールに触る回数が少ない。彼らのほかだと、身体能力の高さを見せた中澤、妙に貫禄のあるプレーを見せてくれた明神が好印象だった。
反対にまずいだろうと思ったのは鈴木。今の彼のプレーからは迷いが感じられてならない。ボールを持った時に次にどうすべきかを逡巡しているように見える。ゴール前でいい形でボールを持っても、その次のプレーに移る間に敵に詰められて、みすみすチャンスを逃してしまう。そんなプレーばかりが目につく。以前のがむしゃらさを思い出して欲しい。それができないようならば、残念だけれどスタメンからは外した方がいいと思う。
あと僕にはどうにもわからないのが宮本の起用。彼自体は嫌いじゃないけれど、ノルウェーのような巨体チーム相手だとどうしても競り負けてしまう。僕には彼が世界と五分に渡りあえるとは思えない。
そもそも二戦連続でオフサイド・トラップに失敗して失点しているのを見る限り、やはりフラット3というシステムに問題があるのは明らかだ。同じように3失点したホンジュラス戦のあとで相手チームの監督が言っていたとおり、「3失点もしてしまうのはDFに問題がある」ということだろう。今さら言っても仕方ないことだけれど、どうしてそんな無謀な戦略でW杯に臨まなくてはいけなくなってしまったんだろう。ああ嫌だ。
そう言えば先制された試合でいかに勝ちにいくかという課題にまったく答えが出ていないのも困りものだ。この試合で最初の失点を許したあとのまっさきの選手交替が、中田浩を下げて服部を入れるというもの。追い上げなくちゃいけない状態でDFの交替はないだろう。
その後、最後の10分でアレックスと小笠原を投入したけれど、もはや流れは変えられない。そもそもこの二人を入れたあとの布陣がどうなっていたのか、僕には全然わからなかった。交替して出て行ったのは鈴木と稲本だ。オガサは下がり気味でプレーしていたので、そのまま稲本の代わりだったのかもしれないけれど、アレックスは左サイドに張っていた。じゃあその代わりに小野が中へ入ったかというとそんな風でもない。いったいどういうポジショニングで点を取りにいったのか、まったくわからなかった。結局アレックスはほとんどボールに絡むことが出来ずに終わってしまった。この調子で本大会に臨んだら、先制された時点でもうアウトなんじゃないかと思えてしまう。まったく惨憺たるものだ。
実は試合の前日、トルシエがW杯登録メンバー発表に際して会見を行わないという報道があったことで、僕のトルシエへの反感は何度目かのピークにあった。W杯出場を夢見つつ、その夢の敗れた選手たちに対する思いやりや誠意というものをなぜ見せられない? そんな彼の人間性には幻滅を通り越して怒りさえ覚える。なんでこんな人を応援しなくてはいけないのか。トルシエを擁護する人たちの感受性が僕にはまったく理解できない。
ともかくそんなことがあったので、この試合に対する僕の観戦意欲はかなり低かった。応援するというよりは、どの程度の試合を見せてくれるのか、お手並み拝見という感じがあった。だから普段よりはイーヴンな姿勢でサッカーを見ていたのだろう。そんな僕の目にはワールドカップでホストを務める母国のサッカーより、残念ながら予選敗退してしまったノルウェーのサッカーの方が全然魅力的に映った。 アジアの勝者とヨーロッパの敗者という立場の明暗に反して、そのレベルの差、どちらが優れているかは歴然だった。はっきり言って大会二週間前になってこんな試合をしてしまうような国がワールドカップのホスト国を名乗っていいんだろうか。ノルウェーのお客さんが日本代表をどう思ったかを想像すると、恥かしくてしょうがなかった。
できれば今回の結果は日本代表の一番悪い部分だけが出たためだと考えたい。大会前の最後の親善試合である来週のスウェーデン戦でどんな戦い方を見せてくれるか、より一層楽しみになったことを喜ぶべきかもしれない。観る側になけなしのポジティビティを要求する今の日本代表だった。
(May 16, 2002)
日本1-1スウェーデン
2002年5月25日(土)/国立競技場/TBS
結局……。最後の最後まで日本代表はスタメンは確定しないまま、ワールドカップを迎えることになってしまったようだ。その事実になによりも虚脱感を覚える。
それが前向きなものならばいいのだけれど、僕にはまったくそうは思えない。もしもスタメンを固定せず、メンバーを入れ替えながらチームのレベルアップを図るのがベストならば、なぜ日本よりもレベルの高い国がそういう戦略を取らないのか。それはそうしたチーム作りでは勝てないことを皆わかっているからじゃないのか。今の日本がワールドカップで予選を勝ちあがれると僕には思えない。
今日の試合でトルシエは、自ら十人の選手交替枠を要望して、実際にGK(楢崎だ)と中田浩二を除く他の全員を交替させた。そこまで交替枠を使ってしまえば、もう本番のシミュレーションもなにもない。そもそもこの時点で小野を右サイドに使うか、普通? トルシエは数少ないテストマッチのすべてを最後の最後まで選手選考のために費やした。連携プレーの精度を高めることなど、まったく必要ないかのごとく。
僕にはそんな姿勢が正しいとは思えない。けれども世間のどこを見ても、そうした姿勢を批判する論調が見出せない。それはある種、驚きですらある。トルシエが語る日本のレベルの低さというのは、批判されてしかるべき彼の姿勢に対する批判がないという事実にこそ、もっともよく表れていると思う。僕はトルシエが日本のマスコミのレベル(つまり国民のレベルだと思うのだけれど)の低さを指摘するたびに、それに助けられている本人の口からそれを聞かされたくないと何度も思ってきた。はっきり言って選考が必要なのは選手じゃなくて監督ではないのかと思えてならない。
なんにしろ、これでワールドカップのための準備はすべて終わった。次はもうベルギー戦だ。幸運を祈ったらばいいのか、非国民のそしりを受け入れて、論理的な結末を神妙に待つべきか、態度を決めかねている。期待すべきはトルシエの強運のみという、考え得る限り最低の形のワールドカップの迎え方。最終的に今回の大会がどういう結果になるにしろ、期待すべきは初めから2006年だ。
最後に試合の結果。スタメンは柳沢のワントップに森島、中田がトップ下、小野右サイド、左は服部、あとは森岡がDFの真ん中、GK楢崎、あとはいつものメンバー。前半20分にベルギー選手が松田の股抜きパスからゴールを決めて先制。しかし後半途中にアレックスのセンタリングを中田英がヘッドで競り合って相手のオウンゴールを誘い、日本が同点に追いついた。とりあえずこの局面で負けないのだから本当にあの監督は強運だ。その運だけは評価する。
(May 26, 2002)
鹿島アントラーズ1-2イタリア代表
0060 MEDiA チャレンジマッチ/2002年5月26日(日)/国立競技場/テレビ東京
やっぱりアントラーズが好きだなと。昨日の日本代表の試合を見た翌日に、アントラーズがイタリア代表を相手に健闘している姿を見て、改めてそう思った。代表6人を欠きつつも、それなりの内容の試合を見せてくれたチームに拍手を送りたい。
試合は前半の20分でイタリアが2点を叩き込む。前がかりになった時の迫力のすごいこと。失点は両方ともアントラーズ側のミスからではあった。1点目はキーパー首藤(まだ18歳だって。若い!)がきちんとパンチングしていれば防げたものだし、2点目はファビアーノのパスミスから。強豪相手に不用意なプレーをすれば失点は免れない。というか相手のミスを逃さず点に結びつけられるかどうかがチームの強さを表すバロメータだと思う。その点でやはりイタリアは強かった。
そもそもインザーギとヴィエリのツートップの怖いことこの上ない。後半からMFとして出場したテルピエロも、途中からFWに回って切れのあるプレーを見せてくれたし。やはりFWが点を取るチームはいい。ツートップがチームでも代表でも不振をかこっている鹿島ファンとしては、むちゃくちゃ羨ましかった。
それとさすがカテナチオと称されるイタリア、一対一の強いこと。ガタガタのフラット3に命運をかける日本代表にひやひやさせられてばかりの日本人としては、こちらも羨ましいことこの上ない。
まあでもそんな素晴らしいチームを相手に、本当に鹿島の面々はがんばってくれた。本山も──まだまだだとは思うけれど──それなりのプレーを見せてくれていた。アウグスト、名良橋は再三のチャンスを演出していたし、池内、青木、野沢といった若手もよかったんじゃないだろうか。貴重なゴールを決めた平瀬も今後に期待できそうだ。
非公開だった先週のアルゼンチンとの練習試合では、バティストゥータに4ゴールを決められて惨敗を喫していたので、満員の国立でのこのイタリア戦は、せめてもう少し健闘して欲しいと思っていたのだけれど、どうやら心配はいらなかったみたいだ。日本のチャンピオンチームとして恥かしくない戦いを見せてくれたと思う。負けはしたけれど十分満足。
(May 26, 2002)