2013年7月のサッカー

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  1. 07/10 ○ 鹿島3-1清水 (J1・第15節)
  2. 07/13 ● 柏2-1鹿島 (J1・第16節)
  3. 07/17 △ 鹿島1-1磐田 (J1・第17節)
  4. 07/21 △ 日本3-3中国 (東アジア杯)
  5. 07/25 ○ 日本3-2オーストラリア (東アジア杯)
  6. 07/28 ○ 韓国1-2日本 (東アジア杯)

鹿島アントラーズ3-1清水エスパルス

J1・第15節/2013年7月10日(水)/カシマサッカースタジアム/BS1

 コンフェデでの3連敗なんかもあったから、なんだか応援しているチームが勝つのを観るのも、ずいぶんひさしぶりな気がする。
 ──そう思って調べてみたら、なんとアントラーズが勝った試合を観るのは、4月以来で、じつに3ヶ月ぶり。内容はどうあれ、やはり勝つって気持ちいい。
 この試合、このところナビスコ杯・準々決勝でマリノスにストレート負けしたりして、調子がいまいちなのと、週中日に試合がある真夏の過密日程への配慮もあってだろう、トニーニョ・セレーゾは思い切ってスタメンを動かしてきた。なんと、岩政、中田浩二、野沢らのベテランがそろってベンチ・スタート。スタメンはGK曽ケ端、DF西、青木、山村、前野、MF小笠原、柴崎、遠藤、ジュニーニョ、FW大迫、ダヴィという顔ぶれだった。こういう試合でもスタメンを外れないあたり、小笠原への信頼は絶大だなと思う。
 対するエスパルスは、いつの間にか、ずいぶんと知った顔の少ないチームになっていた。僕が知っているのは、バレーに伊藤翔、元五輪代表の松村にイ・キジェ、途中出場の高木俊幸くらい。その人たちにしろ、あぁ、いまはここでプレーしているんだって思ってしまうような途中加入の選手ばかりだし、これまで一度もJ1から降格したことのない伝統あるクラブとは思えないくらい初々しい(悪くいえば、貫録がない)。そういや、アウェイ用のセカンド・ユニフォームが明るいブルーってのも、違和感ありまくり。
 とはいえ、エスパルス、プレー自体はとてもよかった。とくにプレッシングの迫力は、敵ながらあっぱれ。終盤になってなお、遠方から全速力でチャージしてくるシーンが一度ならず観られたのにはとても感心した。
 なんたってこの日は梅雨明け直後で、7月上旬にして、はやくも記録的な猛暑日がつづくって陽気だった。試合開始時の気温が29度だってんだから、運動量が落ちてあたり前。それにもかかわらず、エスパルスは最後まで果敢なプレスを怠らなかった。その姿勢にはとても感銘を受けた。ああいうサッカーが徹底できるのだから、ゴトビはきっといい監督なんだろう。
 ということで、3-1というスコアだけ見ると快勝だけれど、試合自体はそれほど楽な内容ではなかった。先制したのも相手だったし(伊藤翔のなんだそりゃなヒールキックが見事に決まった)、バレー相手には何度もPKすれすれってプレーがあったし、もしもレフェリーが簡単に笛を吹く人だったら、もっと難しい試合になっていた気がする。
 それにしてもバレー、あれだけ倒されても、一度もファールのアピールをしていなかったのが偉い。マリーシア皆無のブラジル人らしからぬフェアーな態度に、なんていい人なんだと思ってしまった。まだまだプレーには迫力があるし、彼と伊藤翔とのツートップ──じゃなくて、フォーメーションは4-4-1-1だったらしい(なんだそりゃ)――は、こちらのツートップといい勝負かもしれない。
 なんにしろ、それなりに難しい試合だったと思うのだけれど、いい結果に終わったのは前半のうちに同点に追いついたのが大きかった。同点ゴールは、大迫のいかしたドリブル突破から、最後はジュニーニョが決めたミドル。ジュニーニョは意外や、これが今季初ゴールだそうだ。なんてこった。
 後半残り10分の勝ち越しゴールは得意のセットプレーで、途中出場の野沢のCKから青木のヘディング(どフリー)。さらに3点目も野沢で、DFラインの裏へ抜けてGKをかわし、ゴールライン付近の角度のないところからきっちり決めたもの。
 この日はスタメンを外れた野沢だけれど、1ゴール1アシストで、あらためてその存在感を知らしめてみせた。遠藤も決して悪くはなかったけれど、まだまだ野沢は超えられそうにない──というか、この日はジュニーニョと本山(途中出場)も随所で味のあるプレーを見せていたし、今年の中盤のレギュラー争いはとても熾烈だ。遠藤はよっぽどがんばらないと、ふたたびレギュラーの座を奪い返すのは難しかろう。
 左サイドバックの前野も好印象だった。サイド攻撃のないアントラーズなんてアントラーズじゃないと思うので、少なくてもちゃんと攻め上がってみせる分、中田浩二よりもしっくりくる。中田をベンチに置いておくのは惜しいけれど、でもサイドバックとして考えれば、やはりプロパーな前野のほうがいいと僕は思う。
 なにはともあれ、全体的な出来は特別よかったとは思わないものの、それでも効率よく3ゴールをあげて、勝ち点3を積み上げたアントラーズだった。まずはめでたし。
(Jul 11, 2013)

柏レイソル2-1鹿島アントラーズ

J1・第16節/2013年7月13日(土)/国立競技場/BS1

 国立競技場での試合だというから、観に行くことも考えたのだけれど、ちょっとした家庭の都合で、結局テレビ観戦にしてしまった柏戦。なぜだか2試合連続で鹿島戦を放送してくれたNHKに感謝。──といいつつ、ワイングラス片手にピザを食いながらの観戦だったから、いまいちきちんと観れていないんだけれど。
 前節、岩政と野沢がスタメンを外れたのは、中二日での試合を考慮しての温存なのだろうと思っていたら、なんとこの試合でもふたりはベンチだった。スタメンは左サイドバックを中田浩二に戻した以外、清水戦と同じメンバー。僕がけっこういいと思った前野だけが外れちゃうってのが皮肉だ。でも中田が絡んで先制点が生まれたのだから、セレーゾ采配は的中したってことだろう。
 試合は暑いさなかってことで、両軍ともあまり無理をしない感じの展開。たしか前半のシュート数が柏1に鹿島3ってんだから、地味な試合ではあった。
 こりゃあまりスコアは動きそうにないなと思っていたところ、前半もあとわずかって時間帯にこちらに先制点が生まれる。右サイドからのクロスを大迫、中田がつないで、最後はダヴィがヘッドで押し込み、先制。
 相手はレアンドロ・ドミンゲスが欠場、ジョルジ・ワグネルもベンチ・スタートで後半途中からの出場。代表入りが注目される工藤が惜しいヘディング・シュートを打つシーンなどもあったけれど、さすがに飛車角落ちの印象が否めない。
 こりゃもらったろうと思ったんだったが、そうはいかなかった。後半なかばに今季新加入のクレオにあっけなくゴールを決められてしまう。
 ぱっと見て、そりゃオフサイドじゃん? と思ってしまうようなゴールだったけれど、あとでリプレイを見たら、左サイドのゴールライン付近まで相手を追っていった小笠原がそのまま残っていたっぽい。
 なんとこのクレオには、後半アディショナル・タイムに逆転ゴールまで許してしまう。これも、えっ? と思ってしまうようなあっけない感じだった。クレオ、ほとんど目立っていなかったのに、フィニッシュ2つで勝利に貢献って、そりゃないだろうよと思う。
 鹿島は同点にされたあと、ダヴィ、小笠原を下げて、本山と本田拓也を投入。さらにはつづけて遠藤を野沢に替えるも、この日は追加点を奪えず。最後の最後で勝ち点1さえ逃す残念な結果に終わってしまった。
 まぁ、この日の敗因ははっきりしている。1-0でリードしている時間帯に、フリーの絶好機を得た大迫がまさかのシュート・ミスをしたこと。あれをきちんと決めて2-0としていれば、少なくても負けはなかっただろう。
 大迫はそのほかにも、あわやというクロスにあと一歩足が届かなくて、シュートを打ち切れなかったシーンが2度ほどあったし、何度もチャンスを逃すその姿に、きょうは大迫の日じゃないんだなぁ……と思ってしまった。
 この日の試合はザッケローニが観戦に訪れていたので、代表入りに向けて絶好のアピールの機会だったのに、あんなにミスをしていたんでは、さすがに招集はないだろう。ポストプレーなどでは、工藤よりもよほど存在感があっただけに、とても残念だった。あぁ。
(Jul 14, 2013)

鹿島アントラーズ1-1ジュビロ磐田

J1・第17節/2013年7月17日(水)/カシマサッカースタジアム/スカパー!

 不思議と無料放送が重なったもんで、3試合連続で観れてしまいました、アントラーズ戦。この日の対戦相手は、中断期間中に成績不振で指揮官がかわり、関塚隆氏が指揮をとるようになって間もないジュビロ磐田。スタメンはふたつ前の清水戦と同じで、中田がなぜかベンチを外れて、左サイドに前野が入った形。
 前の試合で僕は、大迫の代表入りはないだろうと書いたけれど、これが大外れだった。大迫くん、柴崎ともども東アジア杯の代表に招集されました。パチパチパチ。めでたい。ザッケローニ、ちゃんと継続的にJリーグを見ていて、総合的に評価してくれたらしい。サンキュー。
 ──ということで、大迫代表入り記念マッチともいえるこの試合の相手は、その日本代表でのワントップのレギュラー、前田遼一を擁する磐田だ。そして監督はロンドン五輪のときに大迫を代表から外した関塚さんだ。相手にとって不足なし!――と大いなる奮起を期待した一戦だったのだけれども。
 これがやはり、ぴりっとしない。先制するも、追いつかれてドローに終わるという、前節と似たような展開。シュートこそ相手の倍以上打っているけれど、なぜだかゴールが決まらない。ほんと、この3試合はずっとそんな感じだ。どれも試合自体は有利に進めているし、チャンスも作っているんだけれど、なぜだかゴールが決まらない。なんでかなぁ? 大迫もダヴィもあとひとつ決定力が足りない感じ。困ったもんだ。
 困ったもんだといえば、この試合では柴崎も体調不良だったとかで、いまいちプレーに切れがなかった。結局、代表入りで注目される若手ふたりがともにいまいちという、ドローという結果とともに、その点でも残念な試合だった(追記:柴崎はこの体調不良がもとで、東アジア杯の代表を辞退してしまった(涙))。
 相手の磐田は現在17位のブービー賞、降格ラインの下にいるけれど、はやくも関塚さん効果が出ているのか、けっこう手強かった。山田大記とか、あらためていい選手だなぁと思ったし。川口、前田、駒野ら、ベテラン組もがんばっている(まぁ、前田は大迫より目立ってなかったけど)。少なくても、いまみたいな順位に沈んでいるクラブではないと思った。
 ただ、メンバーを見て驚いたのは、外国人選手が韓国人3人しかいないこと。ブラジル人もヨーロッパ人もいないなんて、どんだけ貧乏なんだ、ジュビロ。そんなふうに選手の年俸をケチっているから、降格圏内なんじゃないのかと思ってしまった。
 そういや、今年前田がファースト・ゴールの決めた相手は、首位争いをしている好調レッズだから、さすがに前田遼一の呪いも今年でおしまいかと思っていたけれど、もしや相手を失った呪いが跳ね返ってきて、ジュビロ自身が降格しちゃうって可能性も、なきにしもあらずかも。そうなるともう、これは本当に神秘的としかいいようがない。今年の終盤はジュビロにも注目が必要かもしれない。
 でもまぁ、関塚さん就任以来、調子は上向きのようだし、タレントはそれなりに揃っているので、そう遠くないうちに降格圏内から脱出しそうな気もする。
 それにしても、こんなことは言いたくないんだけれど、秋田豊の解説があいかわらずつまらない。鹿島OBの贔屓目を持ってしても、どうにも好きになれない。そもそも、成績不振でJFLの町田の監督を解任されて日も浅いのに、公の場に出てきて、人さまのサッカー(それもJ1)についてつべこべいう姿勢が、間違っている気がして仕方ない。ちょっとばかり、デリカシーがなさ過ぎるんじゃないだろうか。当分は自宅にこもって勉強していて欲しい。
(Jul 18, 2013)

日本3-3中国

東アジアカップ/2013年7月21日(日)/韓国・ソウル/フジテレビ

 国際Aマッチ・デイではないということで、海外組抜き──それどころか遠藤や前田ら、国内組のレギュラー陣も抜き──での参加となった東アジア杯の初戦。わけあってすでに二日も過ぎてしまっているので、ごく簡単に。
 この日のスタメンは、GK西川、DF駒野、栗原、森重、槙野、MFが山口蛍、青山敏弘のダブル・ボランチに、工藤、高萩、原口、そしてFWが柿谷のワントップという布陣(日本代表の公式ページでは、工藤、原口、柿谷がFWとなっている)。この期におよんで、スタメンで起用されない高橋秀人が哀れだ(とりあえず途中出場はした)。
 それにしても、新鮮というか、なんというか。なんだかA代表じゃないみたい。ベンチには大迫(!)、豊田、齋藤学、扇原なんかもいるし、過去二大会の五輪代表の混成チームとでもいった印象だった。
 試合は開始5でいきなり栗原がPKを取られて先制を許す、なんだそりゃな展開。それでも前半のうちに、セットプレーから、これまた栗原のヘディングで同点に追いついて折り返し。
 後半は注目の柿谷が槙野のクロスに頭であわせて勝ち越し(ナイス・ダイビング・ヘッド)。さらには柿谷のドリブル突破から、最後は工藤が落ち着いて決めて3-1と、試合を決めたかと思わせたんだったが。
 後半も残り10分を切ってから、またもやPKを取られ(今度は駒野)、さらにはその少しあとには見事に崩されて同点弾を食らい、結局引き分けに終わってしまった。
 駒野のPKは、レフェリー、ちょっとそりゃないじゃんって思ってしまうようなプレーだったけれど、そのあとの同点ゴールはしてやられた感ありあり。中国は意外と技術があって、侮れなかった。
 気になったのは日本の終盤の戦いぶり。2点目だか、3点目だか忘れたけれど、そのちょっと前に、自陣で右サイド・ラインに流れていったボールを、中国選手が必至で追いかけているのに、日本人は誰ひとり追おうともしていない……なんてシーンがあった。結局、その場面では中国人がボールに追いつき、攻撃につなげられてしまっている。観ていて、おいおい、そんな淡白なことで大丈夫か? と思った。
 そしたら、同点に追いつかれてのドローだからなぁ……。しかも2失点はチームにもっとも長く参加している最年長のふたりとくる。やっぱ、このチームの守備は問題でしょう。いまの日本代表を見ていると、ザッケローニはとても守備の国イタリアの人とは思えない。
 まぁ、なにはともあれ、柿谷、工藤のふたりに初代表での初ゴールが生まれたのは、めでたかった。とくに工藤はとてもよかったと思う。この先、岡崎のかわりを任せられそう。
 大迫も最後、柿谷と替わって、ちょっとだけ出場していたけれど、まぁ、時間が短かったこともあって、なにもできなかった印象だった。FWには豊田や齋藤学など、プレー・スタイルがはっきりした強力なライバルがいるので、よほどのインパクトを残さないと、生き残るのは難しかろう……。あぁ、それにしても柴崎の招集辞退が残念だ。
(Jul 23, 2013)

日本3-2オーストラリア

東アジアカップ/2013年7月25日(木)/韓国・ファソン/フジテレビ

 今週はフジロック・ウィークで、音楽のことばかり考えているせいだろう。
 おそらく日本代表を観るようになって初めて、僕は代表戦があることを忘れていた。おかげで、とくべつ重要な仕事があったわけでもないのに、切りのいいところまでと思って、サービス残業していたもんだから、キックオフ30分前に奥さんからの「サッカーは録画しとく?」というメールを見て愕然。
 ぐわー、代表戦、忘れてた!――と、あわてて仕事にけりをつけ帰宅するも、帰りの山手線ですでにキックオフ時刻を過ぎてしまっていた。とほほ。ということで、不覚にもおよそ1時間遅れでの録画観戦となった東アジア杯の第二戦、オーストラリア戦。
 こういう試合に限って、ザッケローニは思い切った選手起用をしてくる。中2日の過密日程のため、前の試合に出場した選手たちのコンディションが戻らなかったからとかなんとかで、なんとスタメン総入れ替え。つまり大迫A代表スタメンデビュー!
 スタメンは権田、森脇、鈴木大輔、千葉和彦(知らない)、徳永、高橋秀人、扇原、齋藤学、山田大記、大迫、豊田の11人。大迫がトップ下で豊田のワントップ、という布陣だったようだけれど、ザッケローニからは2トップ気味にプレーしろとの指示があったとか、なんとか。とりあえず、高橋の初スタメン&キャプテンマークがめでたい。
 いやしかし、前の試合もそうだったけれど、代表生き残りを賭けた若い選手たちのプレーは、必死さが伝わってきて気持ちいい。寄せ集め集団とは思えないような連係を見せる場面もけっこうあったし、相手もベスト・メンバーではないことを差し引いても、内容は上出来だったと思う。主力の海外組ゼロで、いわばチームCと呼んでもいいメンツで戦って、これだけのサッカーができてしまう日本って、けっこうすごいんじゃないだろうか。
 おもしろいのは、この大会、ここまで韓国が2試合ともスコアレス・ドローに終わっていること。要するに今回の東アジア杯では、ここまで日本戦でしかゴールが決まっていないんだった。しかもそれが3-3、3-2というハイスコアの試合になっているという。
 いつの間に日本は、やたらと出入りの多いサッカーをするようになっている。まぁ、守備力の不安定さは困ったものだけれど、ゴールが決まらないよりは決まった方が楽しいので、これはこれでありかもしれない。少なくてもスコアレス・ドローがつづくよりはいい(イタリア人はそんなことないと言うのかもしれない)。最後の日韓戦は、韓国の守備力対日本の攻撃力という構図になるんでしょうかね。楽しみだな。ま、その日はフジロックに行くんで、残念ながら、またもやリアルタイムじゃ観れないんだけれど。
 なにはともあれ、この日の日本代表Cチーム、僕はとても気に入った。大迫が2ゴール(!)というのも、もちろん嬉しかったけれど、個人的に大好きな高橋と扇原のダブル・ボランチというのもツボだったし、豊田、斎藤、山田という攻撃陣もそれぞれに持ち味がはっきりしていて、観ていて楽しかった。攻撃に関しては、とても充実していたと思う。
 まぁ、その分、2-0とリードしながら、終盤にばたばたと2ゴールを許して、あわや逆転さえ許しそうって雰囲気になったのは課題。途中まではひさびさに無失点試合かってくらいだったのに。どうして現代表はこうもディフェンスが安定しないんでしょうか。困ったもんだ。あと、この日は途中出場の工藤――あとふたりは山口と栗原――に存在感が感じられなかったのも気になった。
 殊勲の大迫は、2ゴールこそ決めたけれど(先制点は斎藤の芸術的ループ!)、鹿島のプレーを見なれている立場からすると、まぁまぁの出来だったと思う。FWということでいえば、豊田や斎藤のほうがインパクトがあった気がした。
 でもまぁ、地味ながら堅実な得点力が、高校時代から大迫のプレースタイルだという気もするので、そういう意味では十分、持ち味を発揮したと言えるかもしれない。
 とりあえず、ここぞでの決定力を見せつけられたのは大きい。ザッケローニも公式戦で2ゴールしたFWをよもや放っておけないだろうし。代表定着に一歩前進した感あり。この日のような決定力をクラブでも発揮できていれば、鹿島ももうちょっと順位が上がるんだけれどなぁ……とか思う。
 それにしても、大迫のA代表初ゴールをリアルタイムで祝えなかった俺ときたら……。この大会、まさか3試合のうちの2試合を録画に頼ることになるとは思わなかった。
(Jul 26, 2013)

韓国1-2日本

東アジアカップ/2013年7月28日(日)/韓国・チャムシル/フジテレビ

 フジロックに行っていたため、翌日に録画で観ざるを得なかった東アジア杯・最終戦、しかもそれが日韓戦。W杯最終予選後に監督に就任したばかりのホン・ミョンボ率いる韓国との初対戦。
 この日の日本のスタメンは、初戦の中国戦と一緒(途中出場は徳永、山田、豊田)。ガチガチの慎重派、ザッケローニは前の2試合の内容を踏まえて、さらなる組み合せを試し、日本代表の新たな可能性を探ることよりも、休養十分のメンバーで大会初優勝をもぎ取るほうを優先してきた。
 前の試合では「全員のプレーを見たかったから」全員を入れ替えたと言っていたので、これまで唯一出番のなかったGKの林卓人に温情を示して、この試合ではGKだけでも入れ替えてくるかと思ったけれど、あくまで勝利を優先して、初戦の分のアドバンテージのある西川をピッチに送り出すあたりが、嫌んなるくらい慎重。林もかわいそうに。
 でもまぁ、正GKの川島と、そのあとにつづく西川、権田の安定ぶりを見ちゃうと、さすがにW杯本選で4番手の林に出場機会が回ってくる可能性は、ほとんどないと思われる。だとしたら、ここで下手に使って期待を持たすより、使わないって選択は正しいのかもしれない――そんなふうに思わないでもない。まぁ、非情な采配だけれど。
 いやしかし、そんな風にドライに割り切って勝利を狙っていった試合の割には、日本代表の出来はいまひとつ。序盤から韓国代表に押し込まれ、終始劣勢って内容がつづいた。
 でも、そんな試合でも勝利をたぐり寄せてしまうのが、いまの日本代表のすごいところ。なんだ柿谷、シュート2本で2得点って。決定力があるにもほどがある。
 まぁ、柿谷がいなけりゃ勝ててない試合じゃないかという気がしなくもないけれど、でも実際問題として柿谷はいたわけで(得点場面以外はとくに目立っていなかったにしろ)。しかもそれが、確固たるレギュラーではない選手だってあたり、どう考えたってすごいだろう、いまの日本代表。前の試合で2得点した大迫や、芸術的シュートを決めた斎藤に出番がないのが、なんら不思議ではないという。攻撃的なポジションが才能であふれかえっている。なにごとだ、いったい。
 なにより、アジアで最大のライバルであるオーストラリアと韓国に連勝ですもん。相手がフル・メンバーじゃなかったにしろ、勝ちは勝ち。こっちだって主力抜きで、立場は互角だ。3試合で1点しか取れない韓国に、中国にさえ負けて最下位に沈むオーストラリアを横目に、こちとら3試合で8得点をあげて優勝!──ってんだから、これで文句を言ったら罰があたる。
 まぁ、日本はこの日もやはり失点を免れなかった。相手のミドル・シュートが見事だったのは確かだとしても、やはりそれは問題。それでも、これだけ攻撃陣が充実していると、この際、少しくらい守備が綻んでいたほうがスリリングだし、可愛げがあるんじゃないかって気がしてきてしまう。なんて現金なんだ。
(Jul 30, 2013)