2008年1月のサッカー

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  1. 01/01 ○ 広島0-2鹿島 (天皇杯・決勝)
  2. 01/26 △ 日本0-0チリ
  3. 01/30 ○ 日本3-0ボスニア・ヘルツェゴビナ

サンフレッチェ広島0-2鹿島アントラーズ

天皇杯・決勝/2008年1月1日(火)/国立競技場/NHK

 J1での優勝が決まったのが12月1日だったから、元日のこの天皇杯決勝戦は、あれからちょうど一ヶ月後にあたる。今年の対戦はJ1王者の鹿島とJ2降格が決まった広島。どちらも誰ひとり想像しなかったような成績でリーグ戦を終えた両チームの対決は、順当に鹿島の勝利で終わった。奇跡的と形容したくなるような一ヶ月前のリーグ優勝と比べると、この天皇杯での優勝は運にも恵まれ、至極まっとうな印象だった。
 なんたってこの大会は対戦相手に恵まれた。戦った5チームの内訳を見てみると、JFLが1チーム、J2が1チーム、J1が3チームながら、そのうち2チームは降格組──つまりリーグの最下位3チームのうちのふたつだ。一番の強敵は準決勝で当たったリーグ5位の川崎フロンターレだったけれど、それだって順当にレッズが勝ち進んでくるよりは、まだ戦いやすい相手だった。
 そもそもレッズに限らず、ガンバやグランパスなど、リーグ戦で大敗を喫したチームで、対戦する可能性があったところが、ことごとくアントラーズと当たる前に姿を消してくれてしまった。対戦したチームも広島の柏木が出場停止だったり、川崎の谷口が出場停止だったりと、本来のベストメンバーではなかった。それに比べて、鹿島は大会の全試合を同じスタメンで戦っている。それは裏を返せば、大会を通じて無理なプレーをしなくて済んだことの証拠だろう。これだけ条件に恵まれれば、二冠の達成自体はなんの不思議もなかった。
 どちらかというと不思議なのは、ここまで幸運な条件に恵まれることになった巡りあわせのほう。J1の優勝にしても、鹿島の9連勝よりは、浦和が終盤の5試合を白星ゼロに終わったほうが驚きだったし、そういう意味では今年の鹿島は本当についていたと思う。リーグ序盤の不振や、新外国人の補強失敗を考えると、二冠達成は本当にマジカルだった。ここまでツキに恵まれると、オズワルド・オリヴェイラ監督を「オズの魔法使」と称したくなる人の気持ちがわかる気がする。
 ただ考えてみれば、過去に三冠の偉業を成し遂げたのも、トニーニョ・セレーゾの就任一年目だったし、別にオリヴェイラ監督の魔法に頼るまでもなく、もともとアントラーズというのは、そういう幸運な巡りあわせを持ったチームなのかもしれないとも思う。そもそも三冠を達成した年だって、それほど強いチームだった印象はなかったし。
 ただ、あの年のアントラーズは非常にディフェンスが安定していて、とても勝負強かった。ここぞというところでは、絶対負けなかった。その点、今年のチームもとても似ている。この天皇杯でも格下相手に延長戦2試合を戦っているわけで、やはりそれほど強かった印象はないものの、それでも負けずに決勝まで駒を進めてきた。そのへんが、愛媛に負けたレッズや、広島に屈したガンバ、ホンダに足元をすくわれたグランパスなど、そのほかのチームとは確実に違っている。
 基本的に鹿島には、チャンスがある限り、ひとつのタイトルも逃しちゃいけないという使命感がある。そしてそれがきちんといまのチームにも継承されている。それがおそらく伝統ってものなのだろう。そうした伝統がツキを呼び込んでいるという面もある気がする。
 そうした伝統をいま現在、もっとも強く受け継いで体現している存在が小笠原だと思う。そういう意味では、やはりリーグ戦途中での彼の復帰は本当に大きかった。この試合を見ても、攻守にわたる彼の存在感は、やはり抜きん出ている。小笠原抜きでは今回の二冠はあり得なかっただろう。来年は本田のつけていた背番号6を彼が引き継ぐという噂もあるし、そうなればもう移籍話もなくなり、あと数年は強い鹿島がみられそうだ。その間にきちんと後継者が現れてくれることを祈ろう。少なくてもディフェンス面では岩政がそういう存在になりつつあるので、あとは野沢なり、増田なりが攻撃面でチームの舵取りをできるよう、よりいっそう成長してくれるのを待つばかりかなと。あまり期待できそうにない気がしちゃうのが困りものだけれど。
 さて、そんなわけで鹿島アントラーズがめでたくも二冠を達成した天皇杯の決勝戦。
 この試合では前半の鹿島のディフェンスが圧巻だった。FWとMFによるプレッシングが徹底されていて、広島につけいる隙をいっさい与えいなかった。チーム全体でこれだけの守備ができれば、そりゃ強いだろうさと思ってしまった。
 攻撃の面では、本山や野沢が精彩を欠いて、いくぶん迫力不足ながら、それでも内田篤人の今季初ゴールで早々と先制。この一点でもう安心って感じだった。
 後半は広島が主導権を握っていた気もするけれど、それでもやはり鹿島のディフェンスは崩れない。試合終了間際には決定的な2点目を奪い、鹿島がほぼ完勝という内容で、三冠達成以来となる7年ぶりの天皇杯を手にした。新井場くんも今度はちゃんと優勝の決まった瞬間にピッチに立っていることができて、なによりでした。
 広島はやっぱり柏木の欠場が痛かったと、ペトロヴィッチ監督が言っていた。でもそんなこと言っているようだから、これだけの戦力を保持しながら、J2に降格してしまうんじゃないかとも思う。柏木はたしかにいい選手だけれど、それでもまだ二十歳そこそこ。そんな若い選手にチームの命運を託しているようでは仕方ない。それよりも個人的には、かつてレッズのFWだった盛田がDFをつとめていたのがびっくりだった。いつのまにDFに……。
 鹿島に話を戻すと、この日の試合で前半のディフェンスと並んで感銘を受けたのが、途中出場の二人による後半ロスタイムの2点目。この試合が鹿島でのラストゲームになるんではないかと噂されている柳沢がドリブルで持ち込み、自ら作ったシュート・チャンスでラストパスを選択。いかにも彼らしいと誰もが苦笑したそのシーンで、パスの出たスペースに駆け込んできて、豪快なシュートを決めてみせたのがダニーロだった。ダニーロかよ、ここで! 今年一年、期待されながらも不遇をかこち、スタメン落ちした上にノーゴールで終わると思われた彼が、最後の最後にこんなにあざやかなゴールを決めちゃうとは……。彼の苦労を知るまわりの選手たちも本当に嬉しそうに祝福していて、非常に感動的だった。
 いやあ、それにしても元日にダニーロの今季初ゴールが決まっての二冠達成とはおそれいった。07年度の鹿島アントラーズは、最後の最後まで本当にマジカルだった。
 願わくば今シーズンもこのオズの魔法がとけずにいてくれたらなら──。そうすればきっと、ACL制覇も夢じゃない。
(Jan 05, 2008)

日本0-0チリ

2008年1月26日(土)/国立競技場/フジテレビ

 オシムさんが日本代表監督を退任したことがもたらした喪失感は、ことのほか大きい。僕は就任当時から御大{おんたい}のサッカーには大きな期待を寄せていたし、これまでは内容的にぱっとしなかったものの、去年一年は助走のようなもので、W杯予選の始まる今年こそ、いよいよその本領が発揮されることになるんだろうと思っていたからだ。その結果がどうなるにせよ、よかれ悪しかれ、ある程度の結論は出るだろうと。願わくば、その結果がよいものであって、新たに芽吹いた日本代表のサッカーが、2010年のワールドカップまでにすくすくと伸びていってくれますように。そう願ってやまなかった。
 ところがそのオシム氏が脳梗塞で倒れてしまった。いまは亡き僕の父は、脳梗塞で二度、入院している(さらにいえば心筋梗塞でも一度入院していて、結局二度目の脳梗塞が命取りになった)。だから脳梗塞という病気の大変さについて、僕はある程度は知っている。命を取りとめれば、その後は社会復帰できるだろうけれど、それでもオシム氏の入院までの経緯から考えると、おそらくなんらかの後遺症は残るだろうし、少なくても普通に活動できるようになるまでは、何ヶ月かはかかるだろう。そうなれば、2月からのW杯予選に間に合うよう、復帰するのはまず無理だ。だから降板は仕方のないことだと思った。
 ただ、理性ではそう思っても、感情として、やすやすとそれを受け入れることはできない。なんたってオシム氏は六十六にして、倒れる直前に午前2時までサッカーの試合を観ていたという人だ(普通の老人はそんな時間まで起きていない)。病院で意識を取り戻しての最初の発言が「試合は?」だったという人だ。頭んなかにあるのは、サッカーのことばっかりだったんだろう。サッカーを愛する気持ちについては疑いようがない。僕はビートルズの歌のタイトルである「愛こそはすべて」をモットーとしているような男なので、そんなふうにサッカーに対する過剰な愛情にあふれたオシムさんのような人を愛さずにいられるわけがないのだった。
 なんにしろ、そこまでサッカーを愛していて、なおかつ日本代表を世界へ導けるだけの経験値を持った老人なんて世の中にそうはいない。なまじ、それまでのトルシエとジーコに不満ばかり感じていたものだから、公私ともに裏表のないサッカー一筋の頑固ジジイであるオシムさんは、存在自体がとても新鮮だった。意味不明なおちのない哲学問答みたいなコメントには年じゅう苦笑を誘われたものだけれど、それでも僕はあの人が大好きだった。オシム氏が老体をおして日本代表監督を引き受けてくれたことを、僕はいまでも本当にありがたく思っているし、だからこそ、その人が思いなかばにして、その座を退かねばならなくなったことを、心から残念に思ってやまないのだった。私生活を含めてみても、近年これくらい残念だと思ったことは、ほかに思いつかないくらいだ。
 後任に決まった岡田さんについては、日本人監督としては適任なのだろうと思う。日本代表を初めてW杯に導いた人だし、J2で札幌を、J1では横浜F・マリノスを連覇させた経歴は立派なものだ。個人的にも昔から嫌いじゃない。
 ただし、前任者との比較が避けられない今回については、やはりマイナスのイメージが否めない。寝ても覚めてもサッカーのことだけ考えているようなオシムさんとは反対に、岡田さんは06年にマリノスを途中退団して以来、今回の話があるまではサッカーにかかわる仕事をしていなかったという。最近のJリーグについてはよく知らないなんて発言もあったようだし、そんな人がオシムの後任だと思うと、自然と期待もしぼんでしまう。やろうとしているサッカーも、オシムの方針を踏襲するといいつつも、なんだかさらに小難しいことを要求しているみたいで、砂上の楼閣に終わらないかという不安が、就任早々つきまとっている。
 なにはともあれ、オシム監督の後任として再び日本代表の指揮をとり、W杯を目指すことになった岡田武史監督の復帰第一戦にして、08年の日本代表の初戦。本来ならば、いよいよオシム・ジャパンの真の姿を見られるぞと期待に胸をふくらませて迎えるはずだったこの試合は、それを見ることができずに終わってしまったことへの大きな喪失感をぬぐえないままに始まったのだった。
 W杯予選も始まるし、代表監督も交代したので心機一転ということなのだろう。この試合から日本代表のユニフォームが新しくなった。けれど、これがまた失望感をあおるというか、なんというか……。いままでよりも明るいブルーが気に入らない。なにより襟元のイエローが意味不明。前のユニフォームに赤が入っていたのは、ジーコがみずから「日本のイメージは日の丸の赤だから、赤を少しでも取り入れて欲しい」とリクエストしたという話だったから、まあ仕方ないかと思ったけれど、じゃあ今度の黄色はいったいなんなんだ。腹部に放射線状のラインが入っている点も含めて、特別かっこよくもないのに、余計なギミックが多くて、どうにも好きになれそうにない。これじゃレプリカ・ユニフォームを欲しがる人も少ないんじゃないだろうか(そうでもないのかな)。この日の試合では国立に3万人しか観客が集まらなかったそうだけれど、日本サッカー協会はこのところやたらと商売が下手な気がする。
 この試合、以上の悪条件にさらに追い討ちをかけるように、僕個人の体調もよくなかった。前日に38.7度の熱が出て、仕事を早退する始末。試合が始まる数時間前には平熱に下がっていたものの、病みあがりでいまひとつサッカーに集中できなかった。たかが発熱でサッカーへの関心が低下してしまうなんて、その点だけでもオシム翁にはかなわない。
 岡田さんの再出発を飾るスタメンは、川口、内田篤人、中澤、阿部、駒野、鈴木啓太、中村憲剛、遠藤、山岸、高原、巻という顔ぶれ。オシム・ジャパンの時とまったくといっていいほど変わらなくて、そのことが返って意外だった。新顔はわれらがアントラーズの内田篤人(祝19歳でのA代表デビュー!)だけで、あとは知ったる顔ばかり。しかもその中に巻と山岸が含まれている。あと途中出場の羽生。巻はともかく、あとのふたりは恩師オシムだからこその起用だと思っていたので、岡田さんが引き続き起用してくるとは思っていかなった。ただし、ふたりともチリの監督からは名指しで評価されていたようだし、彼らの起用を意外だと思ってしまうのは、僕の見る目がないだけかもしれない。
 ちなみにこのふたりは今年は千葉を離れて、羽生がFC東京、山岸が川崎に移籍したのだそうで。さらに佐藤勇人(京都)、水本(G大阪)、水野(セルティック)と代表選手のほとんどを放出してしまったジェフ千葉は、今年のJ2降格候補ナンバーワンだろう。いったいフロントはなにを考えているのやら。
 一方で恐いのは川崎だ。昨年度のJ1得点王のジュニーニョとJ2得点王のフッキが顔をそろえる上に、山岸が加わる攻撃力ってそりゃいったい……。ACLで疲弊した去年とはくらべものにならないくらい手強いのは確実で、ディフェンディング・チャンピオンの鹿島を応援している身としては、かなりの心配の種となっている。
 そうそう、移籍話でもっとも話題性があったのは、なんといってもドイツから浦和レッズに凱旋帰国してきた高原──なのだけれど。この試合では出来がいまひとつで、去年僕を感心させたときのような切れのよさはなかった。ほかの選手たちはまだシーズンイン前で、休み明けだからエンジンがかかっていなくても仕方ないと思うけれど、ドイツ・リーグに所属していて、リーグ戦の途中で移籍してきた高原の調子があの程度だってのは、いったいどうしたことだろう。理由はともあれ、こんな風に調子に波があるようでは、まだまだ日本代表のエースとは呼べないなと思ってしまった。
 試合の方は、メンバーこそいままでとほとんどかわらないものの、シーズンイン前だからか、はたまた「狭いスペースに人を集めて短いパスをつないで素早く抜く」とかなんとかいう岡田戦術がまだまだ浸透していないためか、前半は攻撃が不活発であまり印象がよくなかった。それでも後半、高原に代わってピッチに立った大久保が、4本もシュートを打ってみせてくれたので、いくらか溜飲を下げることができた。いまの状態ならば、高原よりもよっぽど大久保のほうが魅力的だ。ただ、フリーになった最後のチャンスだけはきっちり決めて欲しかった。あれを外しているようだと、先が思いやられる。
 なんにしろ08年のサッカーもこの試合よりシーズンイン。例年、一月は天皇杯決勝だけなのに、今年はW杯の予選が始まるということで、一月、二月に代表の試合が6つもある。これはどうやら、いつになくサッカーに振り回される一年になりそうだ。
(Jan 27, 2008)

日本3-0ボスニア・ヘルツェゴビナ

2008年1月30日(水)/国立競技場/TBS

 めざましい回復ぶりをみせるオシム前監督が、スタジアムの個室で観戦するなかで行われた、氏の故郷ボスニア・ヘルツェゴビナとの対戦。オシムさんの元気そうな姿を見ると、もしかして半年くらい待てば、代表監督に復帰してもらえたんじゃないかという気がしてしまって、無念の思いがこみあげてきたりするのだけれど、とりあえずいまは、そんな思いはぐっとこらえて、氏の順調な回復を喜ぶだけにとどめておこうと思う。
 日本は前のチリ戦でのプレーが認められた大久保が、山岸に代わってスタメン出場。あとはGKが川口に代わって楢崎だったのをのぞけば、前の試合と同じメンバー構成だった。キャプテンマークは鈴木啓太がつけていた。そうか、啓太がA代表のキャプテンかと、彼が五輪代表に落選したころを知っているものとしては、なかなか感慨深かった。
 対するボスニア・ヘルツェゴビナも新監督になったばかりだそうで、まだまだ手探りの状態。高さがあるのだけが唯一のストロング・ポイントといった感じで、プレスもぜんぜんゆるゆるだし、チームとしてのまとまりはほとんど感じられなかった。
 そんなチームが相手だから、試合は終始、日本のペースで進む。序盤から素晴らしい連係がいくつか見られて、今日はいいかもしれないと思わせた。ただ、やはりフィニッシュにいたらない。そうこうするうちに、いつものようにまた停滞気味となり、前半はぱっとしないまま、スコアレスで折り返した。
 ただ、少しだけ改善の兆しが感じられたのは、前半30分過ぎに、それまで何度かの接触プレーであばらのあたりを痛めた巻がリタイアしてから。代わりに山瀬が入ったことで、なんとなく雰囲気が変わった。個人的にも、大久保を最前列にあげて、トップ下に山瀬が入ったこの形の方が、断然いいと思った。
 そしたらまさに怪我の功名で、この選手交替が大正解。結局、後半の日本は山瀬の大活躍──1アシスト、2ゴール──で3点を奪ってみせた。
 1点目は遠藤の右サイドからのショートコーナーを、山瀬がシュートミス気味のボールでゴール前へ流し込み、それを反対サイドにつめていた中澤が体を投げ出すようにして左足で押し込んだもの。
 2点目は大久保のラストパスに山瀬が反応、するすると二列目から抜け出してGKと一対一になり、これを落ち着いて決めたもの。
 3点目も山瀬で、途中出場の播戸が相手DFふたりに競り勝って、無人のゴール前にぽとんと落としたこぼれ球を、再度フリーで決めたもの。
 2点目、3点目についてはどちらも、相手のディフェンスがあまりにお粗末だったとはいえ、昔からああいう場面を決めきれない日本人が多い中で、動ずることなく落ち着いてきっちりと決めた山瀬が素晴らしかった。次の試合のスタメンは決まりでしょう。
 アントラーズ・サポーターとして注目していた内田篤人の出来は、まあまあ。前の試合では対面にいたチリの13番の出来がよくて、押さえ込むのに四苦八苦していて、とても攻撃どころじゃないといった感じだったけれど、今日は序盤はともかく、ある程度たってからは、いい感じで攻撃参加できていた。でも肝心のディフェンス面では、危なっかしいところもけっこうあったので、結果的にはプラマイゼロといった印象。まあ、彼の起用は将来性を買ってのことだろうし、それでも年齢を考えれば、よくやっていたと思う。この試合ではフル出場だったので(前の試合では終盤、加地と交替した)、おそらくこれで次のタイ戦のスタメンも当確だろう。やったあ、内田篤人。えらい。いよっ、孝行息子。
 それはともかく、後半の途中で高原も足を痛めて途中交替してしまったので、場合によっては次の試合ではツートップが両方とも入れ替えになるかもしれない。まあ、試合まで一週間あるから、そんな心配はないのかな。いずれにせよ、次の試合は、今日の後半とおなじように、大久保FW、山瀬トップ下でお願いしたい。
 なんにしろ、いよいよ次週より、2010年の南アフリカへとつづく、ワールドカップ・アジア地区3次予選が始まる。はてさて、どんな戦いが待っていることやら。
(Jan 30, 2008)