2018 FIFAワールドカップ Russia (3)

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Index of Group Leagues (2)

  1. イラン1-1ポルトガル (B)
  2. ナイジェリア1-2アルゼンチン (D)
  3. 韓国2-0ドイツ (F)
  4. 日本0-1ポーランド (H)

イラン1-1ポルトガル

グループB/2018年6月25日(月)/モルドヴィア・アリーナ(サランスク)/BS1

 大会12日目。グループリーグも3試合目に突入して、残すところあと4日。ここからは同一グループごとに2試合が同時刻キックオフなので、どの試合を観るのかが悩ましいところ。
 体力的な問題もあるから、最初はふつうに午後11時からのグループAのウルグアイ対ロシアを観るつもりでいたんだけれど、でもこの両国は勝ち抜けが決まっている。やっぱ観るなら、まだ決まっていない国どうしの試合のほういいよなぁと思ったので、ひと眠りして午前3時からのグループBを観ることにした。
 で、本当はスペイン-モロッコ戦のほうが観たかったんだけれど、スペインの場合は勝っても負けても勝ち抜けはほぼ確実。一方でイランとポルトガルの命運はこの試合にかかっている。まぁ、ポルトガルが負けるとは思えないけど、この大会に出場しているアジアの国でイランだけはまだ観ていないし、同一地区のよしみで、やっぱ一回くらいは観ておくべきだろうなぁ……ってことでこっちにしたんでしたが。
 正直、前半が終わった時点で失敗したなぁと思った。試合はポルトガルのボール保持率が7割近くて、イランは守ってばかりだし。かといってポルトガルの出来がとくにいいでもないし。まぁ、このままイランが守りきって後半に入ればおもしろいかもと思っていれば、前半の終わりにポルトガルの20番クアレスマに斜めの角度からきれいなミドル・シュートを決められてしまうし。あぁ、駄目じゃん、イラン。
 裏ではモロッコがスペイン相手に1-1と熱戦を繰り広げている。しまった、やっぱそっちだったか……と思ったんでしたが。
 この試合の後半にはやたらと意外な展開が待っていた。
 というのも、後半45分のあいだに、なんと3回もVARが活躍することになってしまったんだった。
 最初はクリスティアーノ・ロナウドがペナルティ・エリア内で倒されて、しばらくしてからPKの判定を受けたもの(でもこのPKは止められた。クリロナでも失敗するとは……)。
 ふたつめもロナウド絡み。中盤のせりあいでイランDFに肘を入れたといって、あとからロナウドにイエローが出た。
 そしてこの日最後のVARは後半のアディショナル・タイム。セットプレーからの流れで、おなじみのハンドの判定がポルトガルに下って、イランがPKを獲得した。
 イランはこれを決めて今大会初ゴール。でもって同点。それどころか、その直後にはあわや逆転かっ!──ってシュートをサイドネットに突き刺して、ポルトガルを慌てさせてみせた。もしもあれが決まってたら、ポルトガルはグループリーグで敗退だよ? ひえー、W杯こわー。
 それにしても、以上の三つのVARはどれも取らなくてもいいじゃんってファールばかりだったと僕は思う。まぁ、そりゃどのシーンも確かにぶつかっているけどさ。わざとじゃないし、悪質でもないプレーばかり。わざわざ試合の流れを止めてまでリプレイ見なくていいじゃんって思ってしまった。そのせいでロスタイムも6分とかあるし。VAR、やっぱいいことばかりはありゃしない。
 じつは裏のスペイン戦もVARのせいでドローに終わっているんだけれど、あちらはオフサイドで取り消しになったゴールがVARのおかげで得点として認められ、スペインが救われるという、これまでなかったパターン。どっちかというと、こちらの三つのネガティブな判定よりもそっちのほうがハッピーでいい。やっぱスペイン戦を観るべきだったか……って、あらためて思ってしまった。
 でもまぁ、珍しいもんを見た感はあるので、よしとしとこう。
(Jun 26, 2018)

ナイジェリア1-2アルゼンチン

グループD/2018年6月26日(月)/サンクトペテルブルク・スタジアム/NHK総合

 この日もがんばって午前3時の試合を観た。やっぱアルゼンチンが敗退するかもしれないとなったら、いちおう観とかなきゃって気になる。ナイジェリアに負けるとは思わないけれど、勝ち点1のアルゼンチンは勝つことが決勝トーナメントへの必須条件。プレッシャーもあるだろうから、ドローならばじゅうぶんにあり得る。
 でもやっぱ眠かったせいか、12時間以上が過ぎたいまとなると、どんな試合だったか、いまいち記憶があいまい。メッシのゴールでアルゼンチンが先制して……それからどうしたんだっけ? ナイジェリアの同点ゴールは……PK? うん、そうだ。後半の早い時間に。ほんとPKがない日はないのかってくらい。
 そのままだとアルゼンチンの敗退が決まってしまう……ってこのピンチをぎりぎりで救ったのは、16番のロホだった。右からのクロスにあわせたダイレクト・ボレーはあまりに見事で、まさか決めたのがDFの選手だとは思わなかった。やっぱ強豪国は守備陣でもシュートがうまい。
 スタッツを見ると両軍のシュート数が1桁ずつと、全体的にあまり動きのある試合ではなかったから、最後にきれいなゴールが決まってよかった。MOMは先制ゴールのメッシだそうだけれど、僕だったらロホにあげる。それくらい見事なシュートでした。
 ということで、グループBはアルゼンチンがかろうじて2位を死守した。この結果、決勝トーナメントの第一試合はフランス対アルゼンチン、二試合目はウルグアイとポルトガルとくる。あぁ、その夜は眠れないな。土曜日でよかった。
 それにしても、ナイジェリアってこれまでに6回W杯に出場して、そのうち4回でアルゼンチンと同じ組になって、毎回負けているんだとか。心からご同情申し上げる。
(Jun 27, 2018)

韓国2-0ドイツ

グループF/2018年6月27日(水)/カザン・アリーナ/NHK総合

 よもやドイツが韓国に負けようとは……。
 立ち上がりからおや? っとは思ったんだ。ドイツが最終ラインでゆっくりとボールをまわして、前へ出ようとしないので。ずいぶん落ちついてんなぁ、やっぱ負けられないから相手が韓国とはいえ慎重なのかなと思った。
 それでもキープ率はドイツが圧倒的だったから、まぁ、そのうちエンジンが温まってきたらガンガンゆくんだろうと思っていたけれど、どうにもそのエンジンのかかりが遅い。ゴール前まで運んでも、思い切りが悪い。スピード感がない。ドイツってこんなにちんたらしたサッカーする国だったっけ? って思ってしまった。
 結果はどうあれ、どうせならば最初からガンガン飛ばして、早い時間帯に先制していたならば、こんな結果にはならなかったんじゃないかって気がしてしかたない。
 反対に韓国は今大会いちの出来だった。まぁ、ファールは多かったけれど──注目のファール数は、やっぱりグループリーグ最多で終わった──、それでもそれほど悪質なプレーはなかったし、なによりエース、ソン・フンミンを擁したカウンターにとても迫力があった。なまじドイツが打っても打っても決まらないサッカーをしていたので、たまのカウンターがとても効果的だった。
 後半はドイツのパス・サッカー対韓国のカウンターの構図がより鮮明になる。でもっていくら打っても決まらないドイツよりも、韓国のカウンターのほうが先にゴールを奪えそうな雰囲気が漂い始める。
 裏ではスウェーデンがメキシコ相手にガンガンと点を取り(最終スコアは3-0)、ドイツは引き分けでは敗退が決まってしまうという事態になる。
 さぁ、このままドローに終わってドイツが姿を消すのか──という運命のアディショナル・タイムはなんと6分(なぜそんなに長い)。その半分が過ぎたところでドラマが起きる。セットプレーからのこぼれ球がGKの目の前にいた19番のDFキム・ヨングォンの足元にころり。あまりの絶好機に誰もがあっけにとられたような一瞬の間のあと、これをキムが決めて韓国先制~。
 ……でも、このプレーはオフサイドの判定。位置的には完璧にオフサイドだったので、そりゃそうだよねと思ったら、そこでVARがもの申した。これを見ろと。
 オフサイド・ラインをCGで見せる上空からの映像が出るのかと思ったら違う。ラストパスの瞬間を何度もリプレイする。
 情けないことに僕にはそのリプレイ映像の意味がまったくわからなかった。パスがどうであれ、なぜオフサイド・ポジションにいたのにオフサイドじゃないの?
 ──なぜってそれは。要するにキムにパスを出したのが韓国の選手じゃないからだぞと。よく見ろ。パスを出したのはクロースだぞと。リプレイはそういう映像だった。
 なるほど。敵からのパスならば、オフサイド・ポジションで受けてもオフサイドにならない。あぁ、あの映像ってそういう意味だったのかと、翌日になってようやくわかりました(サッカー検定失格)。クロース、やっちまったなぁ……。
 さすがにこれにて勝負あり。そのプレーで試合が中断したためにロスタイムがさらに伸びて、トータルで9分になったので──ロスタイムの表示が途中で変わるのって初めて見た気がする──、ドイツは最後まで諦めずにノイアーまで攻撃参加させて得点を目指すも、ここまで外しまくった流れはいまさら変わらない。
 逆にノイアーがボールを奪われ、無人のゴール目がけてロングボールを蹴りこまれ、これにソン・フンミンが快足を飛ばして追いついて、韓国がロスタイムだけで2点をゲット。かくして前大会王者ドイツの歴史的なグループリーグ敗退が決まった。
 それにしても、終わってみれば、このグループFはスウェーデンが1位、メキシコが2位、そしてまさかの韓国3位。つまりドイツが最下位だよ。よもやこんなに弱いドイツを見ることがあろうとは思ってもみなかった。そして韓国が最後にこんなすごい試合をしてみせるとも思わなかった。
 いやぁ、マジでなにが起こるかわからない。W杯ってこえー。
 翌日に控えた日本代表のポーランド戦がちょっとばかり心配になりました。
(Jun 28, 2018)

日本0-1ポーランド

グループH/2018年6月28日(木)/ヴォルゴグラード・アリーナ/フジテレビ

 この試合は僕のサッカーに対する情熱を根こそぎ奪っていった気がする。
 もうこのあとのW杯の残りの試合、ひとつも観なくても後悔しないと思うもん。こんなスポーツ観るために毎日睡眠時間をけずって生活している自分が馬鹿みたいに思えてきた。
 それくらい、この試合は最悪だった。
 決勝トーナメントに出場するために、負けているほうが時間稼ぎをして、残り時間を無駄にするなんて姑息さには、とうてい我慢できない。それが自分の国の代表なんだから、なおさらたちが悪い。
 たとえば柔道で同じことしたら、指導出まくりだよ?
 バドミントンでは失格になった人とかいるんじゃなかったっけ?
 サッカーのルールには違反してないっていう人がいるけどさ。「ルールに反してない」なんてフレーズ、心にやましいことがある人しか使わないんだよ。
 サッカーは夢を売る商売じゃないの?
 この試合を観てサッカーって素晴らしいなんて思う少年・少女がいると思いますか?
 勝ち残るためならば、こんなつまらない試合が許されるスポーツってなに?
 スタジアムには何万って観客が集まってくれているんだよ。テレビでは世界中の人たちが熱い視線を送っているんだよ。その中にはこれが日本代表を観る最初で最後の試合になる人だってたくさんいるんだよ。
 そういう人に対して恥ずかしくない試合をしないと失礼じゃん。おもてなしの国とかいうくせに礼儀がなってない。
 それともマリーシアがもてはやされるサッカー界では礼儀なんて不要ですか?
 そんなのスポーツマンシップ以前に人としてどうかと思うよ。
 日本代表は決勝トーナメント進出という栄誉に目がくらんで、サッカーというスポーツ自体の魅力をスポイルしてしまった。打つべき手はほかにもあったはずなのに、もっとも恥ずべき選択をしてしまった。それがやりきれない。
 スタメンを六人も入れ替えて、なおかつ他力本願で勝ち抜けを決めた西野さんの予想外のギャンブラーぶりには関心しないでもないし、選手個々には文句はないんだけれど、とはいって日本代表のこんな戦い方を肯定できるかといえば、答えはノーだ。
 決勝トーナメント進出は究極の目標なんかじゃないんだよ。
 素晴らしいプレーをして相手に競り勝ち、己の限界を突破して、観る人を魅了する──そういうプレーをしたチームに対するご褒美なんだよ。
 今大会の日本代表はその褒美を受け取るにふさわしいチームだった。
 ──少なくてもひとつ前の試合までは。
 でもこの試合は違う。
 日本代表は自らサッカーを放棄することでその褒美だけを受け取った。最後まで正々堂々と戦った国に与えられるべき栄誉を戦わないことで奪いとった。
 そんなの非難されて当然でしょう?
 自分の国の代表がこういう恥ずかしい試合をしてしまったことが悲しくてしかたない。こんな形で決勝トーナメントに進出したって、ちっとも嬉しくない。いまはこの先、日本代表が勝とうが負けようがどうでもいい気分になってしまっている。
 お前なんか日本代表のサポーターじゃねぇって言われるならそれでいいよ。
 こんな手段で勝ち上がったチームをそのまま応援できるほど僕は人がよくない。
 僕にとっての日本代表のワールドカップはこの試合をもって終わりました。
 いまの気分にぴったりなマンガのタイトルをここに捧げよう。
 さよならフットボール──。
(Jun 30, 2018)

【出場選手】川島、酒井(宏)、吉田、槙野、長友、酒井(高)、柴崎、山口蛍、宇佐美、岡崎、武藤 【交替】岡崎→大迫、宇佐美→乾、武藤→長谷部